すべて実食! 沖縄・南風原町「なごやめしフェア」の魅惑メニュー【お店で今も食べられる】

沖縄に行ったら食べたいもの。てびち、海ブドウ、沖縄そば、イカ墨ジューシー、まだまだある。美味しいものだらけ。なのに、名古屋めしフェアやるらしい。確かに、地元の人は日々沖縄めしを食べてるからね。「かつ亭南風原店」が初挑戦した味噌カツほか、永谷正樹氏が沖縄でいろんな名古屋めしを食べてきたぞ。

エリア南風原 (沖縄)

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グランパスゆかりの南風原町

昨年、仕事で何度か沖縄に足を運ぶ機会があった。ラフテーやゴーヤーチャンプルー、タコライスなど沖縄料理を堪能したのだが、濃い味付けが好きな名古屋人の私にとって、どれもど真ん中の味だった。

 

逆に、沖縄でなごやめしを出したらウケるのではないかと思った。そんな矢先、沖縄本島の南部にある南風原(はえばる)町で「なごやめしフェア」なるイベントが開催されるという情報が飛び込んできた。

 

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 実は、南風原町はJリーグ「名古屋グランパス」のキャンプ地。

「なごやめしフェア」は、町を訪れた選手やファンを歓迎し、キャンプを盛り上げるために昨年から開催しているそうで、今年で2回目となる。

 

キャンプ期間の2月4日(土)~12日(日)まで町内の飲食店21軒で味噌カツや手羽先、小倉トーストなどが食べられるほか、味噌煮込みの名店「山本屋 大久手店」や名古屋が誇る即席カレーメーカー「オリエンタルカレー」、あんかけスパの元祖「スパゲッティハウス ヨコイ」とのコラボメニューも楽しめるという。

沖縄料理となごやめしをかけ合わせると、いったいどんな料理が生まれるのだろうか?どうしてもこの目と舌で確かめたくなり、沖縄へと向かった。

 

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南風原町に足を踏み入れると、町のいたるところに名古屋グランパスを応援するのぼりがズラリ。

 

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ビルの壁面にも巨大なパネルが!

町を挙げて選手や関係者、ファンを歓迎しているのが伝わってくる。 

 

辛うまい! 台湾カレーミンチ

まず、向かったのは練習場となっている黄金森公園陸上競技場。

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ここに出店している飲食ブースでは2種類のコラボメニューが食べられるのだ。 

 

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出店しているのは、南風原町内にお店を構える「お祭り酒場 一笑懸命笑撃的」とその系列店「キッズレストラン カナカナ」。

まず「お祭り酒場 一笑懸命笑撃的」ブースへ行くと、ちょうど名古屋グランパスの公式マスコット・グランパスくんが表敬訪問中だった。

オーナーの松田一志さんとツーショット撮影をした後、メニューを注文。

 

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「お祭り酒場 一笑懸命笑撃的」では、名古屋発祥であるオリエンタルカレーの新商品「台湾カレーミンチ」と沖縄名物のタコライスとのコラボメニューを提供。

 

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それがこちらの「台湾カレー タコライス風」(500円)。

タコライスには欠かせないレタスやトマト、チーズのほか、ナーベーラー(食用ヘチマ)やカボチャ、ズッキーニなど野菜がたっぷり。これらはすべて南風原町産だ。

とくにナーベーラーとカボチャは町の特産とか。

 

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ニンニクや香辛料のパンチがきいた「台湾カレーミンチ」は、レトルトカレーではなく調味料として作られたもので、正直言ってかなり辛い。

しかし、チーズやたっぷりの野菜が辛さを和らげて、最後までおいしく食べられた。

 

実店舗でもなごやめしを提供中

「お祭り酒場 一笑懸命笑撃的」の実店舗では、「なごやめしフェア」終了後もオリジナルのなごやめしメニューを提供している。

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それがこちら「なごやみそ焼きチキン」(756円)。

 

「山本屋 大久手店」が味噌おでんに使う味噌に鶏肉を漬け込んでいます。味噌が染みるだけでなく、肉もやわらかくなりますからね。仕上げにも味噌をたっぷりと絡めながら焼き上げます。(川上睦貴店長)

 

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かむごとに肉のうま味と味噌のうま味が肉汁とともに一体となって口の中で広がる。

 

うん、これは名古屋の味そのもの。

 

お酒との相性は言うまでもなく、ご飯の上にのせてかっ食らいたい。

 

お店情報

お祭り酒場 一笑懸命笑撃的

住所:沖縄県島尻郡南風原町兼城292-2 大山ビル1F
電話:098-889-8655
営業時間:20:00~翌5:00(LO)
定休日:不定休
ウェブサイト:http://isshou.wixsite.com/isshou

 

沖縄食材&ヨコイのソース

話をフェアに戻そう。こちらのエリアには「お祭り酒場 一笑懸命笑撃的」ともう1店、系列店「キッズレストラン カナカナ」がある。

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「キッズレストラン カナカナ」では、南風原町産の豚肉で作ったパティとたっぷりの野菜をサンドした「3B(スリービー)バーガー」(500円)を用意。

 

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以前に『メシ通』でも紹介したことがある「スパゲッティハウス ヨコイ」の「マイルドスパイシーソース」を味付けに使っている。

 

南風原町はカボチャの産地としても有名なんです。パティと野菜をサンドしているのは、南風原町産のカボチャペーストを練り込んだバンズです。(松田さん)

 

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実際に食べてみたところ「マイルドスパイシーソース」がパティや野菜のうま味を見事なまでにまとめ上げていた。

さらにスパイシーな味わいも心地良いアクセントになっているではないか!

これ、名古屋で売り出しても絶対にウケると思う!

 

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「キッズレストラン カナカナ」の実店舗では「味噌かつ丼」(単品は700円・スープとサラダ、ドリンクが付くセットは1,000円)を提供している。

 

見よっ、このボリューム!

 

お店情報

キッズレストラン カナカナ ※2018年4月、業態変更により飲食店営業は終了

住所:沖縄県島尻郡南風原町兼城284-3
電話:098-987-1001
営業時間:11:00~15:00頃
定休日:不定休
ウェブサイト:http://ogaoga.ti-da.net/

 

本場の味噌かつを完コピ!

南風原町には「なごやめしフェア」終了後も、なごやめしを出しているお店はまだまだある。

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とんかつ専門店「かつ亭 南風原店」もその一つ。

 

ここでは、なごやめしの代表格ともいえる「味噌かつ定食」(850円)が食べられるのだ。

ビジュアルも名古屋の味噌かつと何ら変わらない。

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では、いざ実食!

ん?

名古屋では味噌ダレの味付けはやや甘めが基本だが、ここのは甘さ控えめ。これはこれでアリだと思う。

 

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実は、名古屋の味噌かつは食べたことがありません(笑)。味噌ダレは地元の味噌に和風ダシを合わせて作りました。昨年の「なごやめしフェア」からメニューに加えたのですが、すでにファンもいます。(女将の玉城幸恵さん)

 

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これが味噌ダレ。本場の味噌かつを食べたことがないにもかかわらず、ここまで完コピできるとは!

しかも、沖縄に赤味噌があることも驚いた。温泉卵や刻みネギをくわえると、辛さが和らいでまろやかな口当たりになると思う。

 

お店情報

かつ亭 南風原店

住所:沖縄県島尻郡南風原町与那覇510
電話番号:098-889-2142
営業時間:11:30~21:10(LO)
定休日:火曜日

 

【閉店】小倉&練乳クリームが絶妙!

最後はスイーツで締めくくろう。

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「ケーキとたまごの店 CAKE & EGG」は、「黄金森」という卵をたっぷり使ったスイーツが自慢。

 

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シュークリームやプリンなど、数あるスイーツのなかでも卵の濃厚な味わいがストレートに伝わる「バニラシフォン」(864円)が看板商品とのことだが、ここではどんななごやめしを出しているのだろうか?

 

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 「ウチはこれです。シフォンケーキと小倉クリームを合わせてみました」と、店長の知名真理さん。

 

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それが「小倉シフォン」(270円)。

ん? 名古屋で同じものを出すなら、これでもかとばかりに小倉を主張するところだが……。

もしや沖縄の人は控えめなのだろうか?

 

小倉とクリームの割合をいろいろ試したのですが、それぞれ半々ずつがベストでした。甘くなりすぎず、小倉の味が引き立つように、生クリームではなく練乳クリームを使っています。(知名店長)

 

実際に食べてみたところ、小倉とクリーム、いわば和と洋のそれぞれの持ち味が見事なまでに調和していて、めちゃくちゃうまい!

ベースとなるシフォンケーキのレベルが高いからこそ、この味が出せるのだろう。もしも、このお店が名古屋にあったら大評判となるに違いない。

 

お店情報

【閉店】ケーキとたまごの店 CAKE & EGG

住所:沖縄県島尻郡南風原町照屋361
電話番号:098-889-8653
営業時間:11:00~19:00
定休日:無休

 

※この記事は2017年2月の情報です。
※金額はすべて税込みです。

 

書いた人:永谷正樹

永谷正樹

名古屋を拠点に活動するフードライター兼フォトグラファー。地元目線による名古屋の食文化を全国発信することをライフワークとして、グルメ情報誌や月刊誌、週刊誌などに写真と記事を提供。最近は「きしめん」の魅力にハマり、ほぼ毎日食べ歩いている。

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