日本酒ファンの新たな聖地が大阪・京橋に誕生!
こんにちは。メシ通レポーターの西尾です。
大阪・京橋に、日本酒約200種類の飲み放題が30分あたり486円からという、とんでもないお店ができたということで、行ってきました。2017年3月オープンの「蔵元直送酒場 上よし」です。
各線京橋駅から3分弱、コムズガーデンのすぐ前にあります。
「近江牛ホルモン 二代目次郎」の左側にある階段で、2階に上がります。
2階と3階で雰囲気が違い、2階は、週末はスタンディングスタイルにもなるカジュアルなテーブルと、カウンター席。3階は落ち着いたテーブル席とお座敷です。
こちらが2階の給酒処です。
3階のボックス席。
最大14名まで座れるお座敷席。
日本酒冷蔵庫は各階にあります。
お酒の種類に合わせて器も選べ、もちろん、お燗もできます。
飲み放題はセルフサービスで、30分あたり486円。その名も「ベロ飲み放題」! 日本酒以外に、発泡酒やハイボール、サワー、焼酎や果実酒も飲み放題です。
2杯で元が取れるので、無理してたくさん飲む必要がありません。自分のペースで、好きなお酒を思う存分飲めるわけです。
「ほとんどの方が、飲み放題を注文されますね。日本酒は地酒協同組合のものを中心に、全国40都道府県以上、約200種類あります。普段、日本酒を飲まないという方も、ぜひ1杯は飲んでいただきたいですね」と店長の平正幸さん。日本酒の啓蒙活動にも余念がありません。
「お気に入りは、先日、蔵元杜氏に来店していただいた、中尾酒造の『純米吟醸生原酒 見山』です」
これは偶然! 中尾酒造は地元茨木の酒蔵で、過去には体験実習で酒造りのお手伝いをさせてもらったご縁があります。個人的にも思い入れがある、良いお酒です。
飲み放題が約200種類といっても、安いお酒ばかりではとお思いの方もいるかもしれません。地元で愛される普通酒や本醸造から、純米酒、吟醸クラス、大吟醸や季節限定酒まで、ラインアップの広いこと! それらが飲み放題で楽しめます。
最初の一杯は、スッキリ綺麗な純米大吟醸が飲みたくて、まずは「よしのとも 純米大吟醸原酒 1401酵母」でスタートです。
この日は「よしのとも」のお酒だけで純米酒、純米吟醸、純米大吟醸で6種類もありました。
同じ酒蔵のお酒を飲み比べると、蔵の個性が分かるのでおすすめの飲み方です。
壁に貼られたメニュー。これ以外に日替わりメニューがあります。
全国の漁港から届く日替わりの鮮魚!「漁港盛り合わせ」(1,058円)
この日の鮮魚は京都の伊根港からということで、お隣の京丹後市の「白木久 純米無濾過原酒 BASARA」を合わせてみました。米どころ京丹後のコシヒカリで造った、きれいで飲み飽きない食中酒です。
1段目は、クロメヌケ(おいしくて、後で調べたらカサゴの仲間でした)、ヒラメ、メジナ。
2段目はカツオのタタキ。ポン酢ジュレがよく合います。
3段目はイサキ。
漁獲量が少なく、あまり出回らない珍しい魚が食べられるのも、漁港直送だからこそ。
各テーブルにあるメニューブックには、日本酒の楽しみ方が詳しく載っているので、こちらを参考にするか、スタッフさんに相談すると間違いないですね。
夏は爽快な活性タイプのにごり酒も乙ですね。「南部初雪 純米にごり」(廣田酒造)。
「丸干しニシン 数の子入り」(972円)。身が詰まっているうえに、ニシンの卵、カズノコがぎっしりで、食べ応えがあります。
ニシンを北海道の「国士無双」(高砂酒造)と合わせるつもりだったのは忘れて、土佐の酒「豊の梅 辛口純米 とつとつと温かさを伝えたい」(高木酒造)で、燗酒に突入です。
お燗もセルフです。こちらでは、大吟醸は燗してはダメなんて言われません。自由です。
「お手頃な価格で酒肴もいろいろそろっていますよ」
おすすめの酒肴から「七輪炙り3種盛り」(486円)。
「喜一郎の酒 特別純米」(喜久水酒造)のぬる燗は、眠りに落ちるまで、エンドレスで飲めますね……。
固形燃料ではなく、火力が強い炭火なので、あっという間に焼きあがります。
やわらぎ水で水分を補給するのも忘れずに。
山田錦や雄町、五百万石など、よく使われている原料米のお酒の飲み比べも楽しいのですが、ごろぴかり、吟の夢、トドロキワセ、華吹雪と、珍しいお米を使ったものも気になりますね。
これは珍しい、七輪で温めて食べる「チーズフォンデュ」(842円)
トロけるカマンベールチーズがおいしい、おしゃれなメニューには……
コクがある山廃の燗、それも骨太の雄町が良いのではと、「酒一筋 時代おくれ 山廃純米吟醸」(利酒酒造)を。これは大正解。チーズ料理ともバッチリですね。
バケットを炭火で炙ると、更においしくなることを発見しました。
「トウモロコシのペペロンチーノオイル炒め」(432円)
バターコーンをピリ辛にアレンジしたような、素敵な酒肴です。
特徴的なラベルのお酒は、造りにもこだわったお酒が多いので、ジャケ買いも意外とハズしません。左の2本は「福千歳」の田嶋酒造。右は「白木久」と同じ蔵元です。桜の花酵母で仕込んだロック向けの「SAKURA ROCK」が燗でもイケたり、日本酒は楽しみ方の自由度が高いのが良いですね。
「ホタルイカ沖漬けと小松菜のアヒージョ」(626円)
和の風味を残しつつ、ニンニクとオリーブオイルの風味。当然、日本酒ともよく合います。バケット(3個 194円)が欲しくなりますね。
シメは、「はまぐり蕎麦」(594円)
ハマグリと魚介の優しいダシで、すでにお腹パンパンのはずなのにスルッと入ります。
果実酒も13種類あり、デザート酒に飲むつもりでしたが、ぼちぼち限界が近づいてきたようです。
あまりに楽しくて、気づけば早2時間経っていました。
「リピーターの方には、飲み会前に30分だけサッと食べて飲んで帰るような方もおられますが、平均したら、皆さん2時間くらいゆっくりされますね」
日本酒好き、興味がある方なら気に入ること請け合いです。立ち飲み感覚でサクッと30分センベロコースも良さげですが、日本酒と料理のマッチングを楽しむなら、90分から2時間は欲しいところです。
週末は予約で満席、水曜はノー残業デーで混雑、月曜日、火曜日、木曜日の早めの時間帯が狙い目です。今は大阪の京橋店だけですが、これだけ評判なら、近いうちにお店が増えるかもしれませんね。
お店情報
蔵元直送酒場 上よし
住所:大阪府大阪市都島区東野田町2-3-3 2F・3F
電話番号:06-6352-0188
営業時間 平日17:00~翌1:00 土曜日・日曜日・祝日15:00~翌1:00
定休日:無休
※この記事は2017年7月の情報です。
※金額はすべて税込みです。