マルハニチロの商品に、ひと手間加えて食べてみた
最近の冷凍食品って、スゴイと思いませんか?
調理時間の短縮や長期保存については、昔から便利だと思ってはいましたが、今の冷凍食品は、とにかくおいしい! ヘタすると、自作の料理をしのぐクオリティだったりしません?
というわけで、マルハニチロの商品に「ひと手間プラス」して食べてみることにしました。
「横浜あんかけラーメン つけ麺Ver.」
個人的に大好物の「横浜あんかけラーメン」。
「冷凍とは思えない」と、根強いファンが増殖中の商品です。
冷凍食品の麺としては珍しいくらいに、たっぷりの具とコクのあるあんかけスープ。
世の中に存在するあんかけラーメンすべてを換算しても、トップレベルにおいしいと思います。
これにどう「ひと手間プラス」するのかというと……
まずは、具を500wレンジで7分間温めるところからスタート。
あんかけスープがドロドロに溶けるまで温めてください。
これに150mlの熱湯を注ぎます。
通常のレシピは300mlなのですが、かなり濃いめに作りましょう。
麺も3分間レンチンして、流水で締めます。
麺とスープを別皿に盛れば完成。
名付けて「横浜あんかけラーメン つけ麺Ver.」!
とろとろのあんかけスープに冷水で締めた麺をつけていただきます。
これ、文句の付けどころがないレベルでおいしい!
とろとろというか、ドロッとした濃厚なスープにシコシコの麺が絡んで……極上!!
スープに麺をグツグツ煮込んで作るいつもの食べ方もおいしいけれど、つけ麺にすると麺のおいしさが際立ちますね。
「本格紅ずわいがにシューマイ タイ風味Ver.」
続いて、「本格紅ずわいがにシューマイ」。
ツルッとした皮と食べた瞬間に口の中に広がるずわいがにの風味がたまらない!
冷めてもおいしい、本格派のシューマイです。
これに対する「ひと手間」は……
まず、シューマイにナンプラーを振りかけます。
これで一気に、本格中華が東南アジア風味に大変身!?
ナンプラーがお好きな人は、たっぷりかけちゃってOK。
これにチリソースを添えれば完成です。
ナンプラーとチリソースで食べるシューマイ。
新しいといえば新しいのですが果たして……!?
これは……とっても新感覚!
ずわいがにの風味がナンプラー&チリソースとしっかりマッチ。
皮のツルンとした食感のイメージは、生春巻きに近いものがあります。
晩酌のお供にする際は、クラフトビールとの相性が良さげですね。
「若鶏のから揚げ 油淋鶏Ver.」
ラストの1品は、「若鶏のから揚げ」。
まさに冷凍食品の定番ですよね!
これは、電子レンジでチンする製法で、カラッと揚がったから揚げが即座に食べられる優れもの!
これに加える「ひと手間」とは……
油淋鶏風のタレを手作りすること!
水に醤油・酢・酒・砂糖・生姜・ごま油を入れて煮つめていきます。
味が整ったら、水溶き片栗粉を入れてとろみをつけましょう。
出来上がったタレを、レンチンだけどおいしそうに揚がったから揚げの上に……
とろ~りかければ出来上がり!
ちなみに、タレはレンチンしてる間に出来上がるので、手間がかかるように見えて、調理時間は3分くらいです。
から揚げが、みごとに中華風味に!
甘酸っぱいタレとジューシィなから揚げの相性はバッチリですよ!
もっと本格的な見た目にしたい場合は、ネギをみじん切りにしたり、唐辛子を添えたりしましょう。
正直言って、どれも「ひと手間」とも言えないレベルの簡単な「ひと手間」ですが……それでも、冷凍食品のおいしさをグンと引き上げてくれていました!
なんで冷凍食品ってこんなにおいしくなったの?
そんな素朴な疑問の答えを求めて、冷凍食品界の重鎮企業であるマルハニチロ株式会社 市販用冷凍食品部・商品開発課の下川健さんに、昨今の冷凍食品事情についておうかがいしてきました!
―― ここ10年くらいから、冷凍食品が「おいしくなった」と言われていますが、これは昔とは製法が変わってきているのが理由なのでしょうか?
商品開発課・課長役 下川健さん:そうですね。確かに製法は年々進化しています。例えばフライなら、冷凍食品が登場した当初は、冷凍したものを家で揚げたりする商品が主流でしたが、それから工場で揚げたものを、自宅のオーブントースターで温めるという商品に。さらにその後は、電子レンジで衣がサクサクするような技術も生まれてきました。
―― なるほど……。作り方がどんどん簡略化されていますね。昔は冷凍食品とは言っても、意外と手間がかかっていたようなイメージがあります。
近年では、自然解凍でおいしく食べられる冷凍食品も登場してますからね。ただ、製法が変わったからというだけでなく、味のクオリティを同時に追求し続けたことが冷凍食品がおいしくなった理由なのだと思いますよ。
―― そんななか最近、評判の商品にはどのような傾向がありますか?
弊社では、自宅ではなかなか再現できないプロの味が楽しめる商品の人気が高まっていますね。赤坂璃宮の譚彦彬オーナーシェフ監修の「新中華街シリーズ」になります。
―― 赤坂璃宮のオーナーシェフ!? プロ中のプロじゃないですか!
そのなかでもチャーハンの人気は特に高いですね。何しろ鍋をあおる回数や、時間、火力、具を入れるタイミングまで、譚オーナーシェフの監修のもと、データ化した製法で作られたチャーハンですから。
―― レンチンするだけで赤坂璃宮の味がご自宅に……! そんなん、私が家で作るベチャっとした手作りチャーハンとは雲泥の差ですよ!!
なにしろ機
―― そうか……。今の冷凍食品は、自宅で手軽においしさを再現できるだけに、製品化の段階で完成度が高いものが求められているわけだ……。
そうですね。手軽に、という意味では新たにこんな製法のものも生まれているんですよ。
―― えっ……なんですか、これは。流水解凍と書いてありますが……。
はい、その通り流水解凍できる冷凍食品です。チルドでの流水解凍はありますけど、これを冷凍でも可能にできないかと考えて開発されました。麺も具も両方、流水で解凍できます。冷たい麺料理として食べられます。
―― そんなレベルの時代がやってきていたとはー! 冷凍食品の製法、どこまで進化するんですか!?
ちなみに、秋冬はレンチンしてもらって、温かい麺として食べられます。
―― おそるべし、マルハニチロ! 今後も、マルハニチロは驚きの製法で新たな冷凍食品を世に発表し続けてくれそうですね。
「冷凍っていいよね」とお客さんに言ってもらえるよう、精進していこうと思います。ホームページでは、冷凍食品を使ったさまざまな料理のレシピも公開してますし、日常的に冷凍食品を取り入れた食卓のご提案もしていければと。
―― じゃあ、冷凍食品にほんの少し何かプラスしただけの「ちょい足しレシピ」なんてものもあるんですか?
冷凍食品はもうひと手間かけると、よりおいしくなるという推奨はしています。例えば「五目あんかけ焼きそばの麺をフライパンで焼くとおいしい」とか。ワンポイントで味にプラスできることを。
―― なるほど。冷凍食品には、ほんの少し手を加えるだけでも、さらに味のレベルがアップするポテンシャルがあるわけですね……。
ぜひ自宅で食べる際には、「ひと手間」加えてみてください!
―― やってみます! ありがとうございました!
アレンジ次第でさらに超豪華なおかずに早変わりしてしまう冷凍食品。
年々便利に簡単に食べられるようになってきたからこそ、「ひと手間」を惜しまない調理をオススメします!!
※この記事は2017年4月の情報です。