メイラード反応と乳化を実践「即席パンチェッタのペペロンチーノ」元イタリアン料理人のレシピ【パパイズム】

こんにちは! 元イタリアン料理人、現役専業主夫料理人パパイズムです。

長年イタリア料理に携わってきた経験を活かして、身近な材料で、家で作れる美味しいパスタレシピを日々研究している私。今回は、イタリアの伝統的な塩漬け豚「パンチェッタ」を即席レシピで作り、それをカリカリに焼いて美味しいペペロンチーノを作ります。

パンチェッタは、豚肉を塩で漬け込み、熟成、乾燥させたもの。塩の効果で水分を極限まで抜くと、うま味が凝縮して、長期保存もできる食材になるんです。

しかしながら、家で本格的なものを作るのはなかなか大変。そこで、ここでは豚バラ肉のブロックを使い、冷蔵庫で2日ほど寝かせて「即席パンチェッタ」を作ります。

パンチェッタを水に浸して塩抜きをしたりするレシピもありますが、今回は塩の量を少なめにしているので塩抜きはなし。時間はかかりますが、できるだけ手間を省いて美味しく仕上げます。

そして、この即席パンチェッタをメイラード反応によってより美味しく調理して、ビールがすすむペペロンチーノを作りますよ。

まずは、即席パンチェッタ作りから。手をしっかり洗って、清潔にしてから作業しましょう。使い捨てのビニール手袋を使うのもおすすめです。

 

パパイズムの「即席パンチェッタ」

【材料】(豚バラ肉 300g分)

  • 豚バラ肉(ブロック) 300g
  • 塩(肉の重さの3%) 9g
  • 黒こしょう(塩の重さの約1/4) 2g

 

作り方

1. 豚バラ肉は余分な水分をキッチンペーパーなどでふき取り、

 

塩、黒こしょうを混ぜ合わせたものを全体にすり込みます。

 

2. 1をキッチンぺーパーで包み、バットや深めの皿に、風通しがよくなるようにバット網や焼き網を重ねた上に置いたら、ふんわりとラップをして、冷蔵庫に入れて寝かせます。

塩の浸透圧による脱水効果で、肉の水分をできるだけ抜いていきます。キッチンぺーパーが出てきた水分を吸うので、1日2回程度、新しいものに交換します。

 

3. 2日寝かせると、キッチンペーパーに染み出す水分が少なくなってきました。

 

キッチンペーパーを取って肉を見ると、水分が抜けて全体が締まった感じになっています。これで即席パンチェッタの完成です。

自家製のパンチェッタですので、食べるときは必ず加熱調理をして、しっかり火を通してください。スライスして、フライパンでカリッと焼いて食べれば、メインディッシュにも、おつまみにも最高です! ビールがすすみますよ。

冷蔵庫で保存して、2日を目安に食べ切ります。

このパンチェッタを使って、ペペロンチーノを作ります。

 

パパイズムの「即席パンチェッタのペペロンチーノ」

【材料】(1人分)

  • スパゲッティ(1.6~1.8mm) 100g
  • 水 1.2L
  • 塩 12g(パスタ茹で用)+適量
  • 即席パンチェッタ 80g
  • ピーマン 1個
  • にんにく 1~2片
  • 唐辛子 2本
  • オリーブオイル 大さじ2
  • 白ワイン(料理酒や日本酒でもOK) 大さじ1
  • 黒こしょう、輪切り唐辛子 適量

 

作り方

1. 即席パンチェッタは、1cm幅にスライスします。にんにくは、2mm幅程度にスライスします。ピーマンは、ヘタと種を取って、縦方向にせん切りにします。

 

2. スパゲッティを茹でます。鍋や大きめのフライパン(今回は26cmのフライパン使用)に水と塩を入れて沸かします。沸騰したらスパゲッティを入れ、パッケージに書いてある時間のマイナス1分茹でて、コシのあるアルデンテ食感に仕上げます。

パスタを茹でる際のお湯は少なく見えますが、このくらいの方がパスタに含まれるでんぷんが茹で汁に溶け出しやすく、ソースを作る際に乳化を促しやすくなります。ただし、お湯はこれ以上少ないとパスタが塩辛くなっちゃうので注意してください。

 

3. スパゲッティを茹でている隣でソースを作ります。フライパンにオリーブオイル、にんにく、唐辛子を入れて中火にかけます。

にんにくをこまめにひっくり返しながら、にんにくがきつね色になるまで1~2分加熱し、オイルににんにくの香りを移していきます。

オイルから煙が出始めたら、にんにくが焦げて苦くなるので、フライパンを火から外してください。余熱で火を入れ、オイルの温度が下がり煙が出なくなったら、再び火にかけます。

 

4. にんにくの両面がきつね色になったら、唐辛子と一緒に一度取り出します。

 

5. 4に即席パンチェッタを入れ、全面にカリッと焦げ目が付くまで、オリーブオイルで揚げるように炒めます。火加減は中火のままです。

この焦げ色を付ける作業が「メイラード反応」で、パンチェッタをより美味しく食べるポイントです。

ちなみに、メイラード反応とは、簡単にいうと「ほどよい焦げを付けて、料理をさらに美味しくする」こと。食材に含まれる糖とアミノ化合物(アミノ酸やタンパク質など)を一緒に加熱することで反応がすすみ、メラノイジンという褐色物質が生じます。料理のうま味や香ばしい風味、食欲をそそる色合いが増しますよ。

 

6.パンチェッタを炒めたら、ピーマン加えてサッと炒めます。

ピーマンの食感が残るよう、油をなじませる程度でOKです。

 

7.ソースを乳化させていきます。強火にして白ワインを入れ、5~10秒ほど煮立ててアルコールを飛ばします。さらに、隣で茹でているスパゲッティの茹で汁(70mm、カップ1/3程度)を入れて、ヘラなどでソースをかき混ぜます。

フライパンをかき混ぜるのは、オイルと茹で汁を結合させる乳化を促すため。乳化が成功するとソースは白っぽく濁ってとろみが付き、スパゲッティに絡みやすくなります。

白ワインを入れると、ほんのり甘みがプラスされ全体の味がまとまりやすいです。なければ料理酒や日本酒でも代用可能です。

 

8.乳化できたソースは、塩適量で味を調え、スパゲッティが茹で上がるまで一度火を止めておきます。取り出しておいた唐辛子とにんにくはここで戻します。

 

9.スパゲッティが茹で上がる直前に、8のソースを中火で温め直し、フツフツとしてきたら火を止めます。スパゲッティが茹で上がったら、トングなどでつかんでソースの入ったフライパンに移して手早く和えます。

パスタはザルにあげてザ~ッと湯切りしてからおおよそ5秒以上放置すると、パスタの中の水分まで過剰に抜けてパサパサになってしまいます。そこで、茹で上がったパスタは滴る茹で汁だけを軽く切ってソースと絡めるか、ザルにあげてすぐソースと絡めるのがおすすめです。

 

10. 器に盛りつけ、黒こしょうと輪切り唐辛子を散らします。

 

噛みしめるほどにウマいペペロンチーノ

出来たてのペペロンチーノは、ソースが絡んだパスタがとにかく美味しい! パンチェッタをメイラード反応させて生じたうま味がソースにしっかり溶けだしているので、噛みしめるほどにどんどん美味しさを感じます。

カリカリに焼いたパンチェッタは脂身が香ばしく、肉々しさもあり。にんにくもガツンと効いていて、ビールをきゅっとやりたくなりますよ。肉たっぷりで食べ応えもあります。

冷蔵庫で寝かせる即席パンチェッタと、そのパンチェッタをメイラード反応させて美味しく作るペペロンチーノ。時間はかかりますが間違いのない美味しさですので、ぜひチャレンジしてみてください!

 

作った人:パパイズム

パパイズム

2児の父として、日々家事育児に奮闘する主夫兼料理研究家。イタリアナポリピッツァの職人として10年間働いたのち、現在はプロの料理人としての経験を活かし、企業・飲食向けの商品開発や、「節約しながら家で簡単に作れるプロの味」をブログやInstagramで発表中。好きな食べものはいぶりがっこ。

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