「食品乾燥機」で食材を片っ端からドライ化した結果、QOLがバチッと上がったのでご報告

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どうもちみをです。食材の歩留まりが悪いです。

先日部下がリンゴをくれたんですよ。

旅行に行ってきたからってお土産にくれたんですよ、いやあうれしいもんですね、「ありがとうおいしくいただくよー」なんつってね、「ソテーにでもしてみようかなー」なんつってね。

 

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しなびました。

 

忘年会だらけで自炊とか家で食事するいとまが無いんですよ。

ついでに言うと冷蔵庫の中もこんな感じなんで死屍累々なんですよ。言い訳ばかりでごめんなさいリンゴさん。

 

そんな体たらくを打破する文明の利器

とかなんとかやっていると、突如こんなものをいただきました。

 

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▲食品乾燥機

 

なるほど文明、未知のテクノロジー。

これはありがたい、水分を奪うことで完全に命を奪ったつもりが逆に食品としての寿命は伸びる、という謎バイオロジーをぶん回すことができます。要はミイラづくりです。

 

【※スーパー注意】温度設定や加熱時間はお手持ちの食品乾燥機の説明書等をよく読んで、かつ手をちゃんと洗う、器具は清潔に使う、などなど各々衛生的に細心の注意を払って気をつけて気をつけてやってください。また乾燥させた食品は冷蔵庫で保存するようにしましょう。約束だよ。

 

パン

取り急ぎパンを乾燥させてみます。

 

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▲パンが

 

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▲24時間後(わかりづらい)

 

わかりづらい写真ですが、カッサカサに乾いておりほぼほぼラスクのように。

オリーブオイルと塩をつけるとワインが進む感じで良いです。チーズやサラミをのせる、アヒージョに突っ込む等といった活躍も期待できます。

 

ミニトマト

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次はトマトをやってみます。

 

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▲半分に切ってセット

 

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▲24時間後、歩留まりが悪い

 

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ドライトマトですね。そのままガジガジかじると圧縮された味が開放されて味2.0になります。ただ、ちゃんと日光を浴びたドライトマトのほうがおいしい気がします。

 

人参、ゴーヤ

油断するとすぐブヨブヨ液化するコンビを薄切りに。

 

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▲コレが

 

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▲24時間後、体積減り過ぎ

 

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▲サンゴっぽい

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▲驚愕(きょうがく)の縮み

 

味は良いです。塩ふってバリバリすると自然派を気取れます、良い。

会社で食べたい気持ちのやつ。

 

レモン、バナナ、キウイ

果物いきましょう。

 

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▲キウイ好きなんですよね

 

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▲24時間後、良さみ

 

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▲レモンは皮ごと、風味もよく色味がきれい

 

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▲バナナチップスは砂糖を振ると良さそう、ハチミツ絡めても良いのでは(憶測)

 

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▲キウイはいまいちかも知れない、ヨーグルトに漬けておくと良いかも知れない(憶測)

 

多分どれもヨーグルトに突っ込んでおくと幸せになれると思いますが締切等さまざまな事情により割愛します。だれかやってみてくれませんか。あ、バルサミコとかとミキシングしてステーキソースという方向性もあるかも知れないですね、誰かやってみて下さい。

 

てかプレーンヨーグルト好きなんですけどもこれもひとり暮らしには多すぎるんですよね、手頃サイズの充実希望。

 

いちご、リンゴ、魚肉ソーセージ

冷蔵庫のデッドストックども。

 

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▲フルーツフルーツ加工肉の越同舟

 

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▲24時間後、いちごの歩留まりが気になる

 

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▲いちご、なかなか良い(けどいわゆるフリーズドライのほうがうまいかも)

 

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▲しなびて無いリンゴでやってみた、バフバフして旨い(しなびてしまったリンゴに謝りながら)

 

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▲ギョニソー、完全に良くない。やたらに固いだけで意味がない、あとラストノートの生臭さが強調されて嫌悪+20%。つかそもそも日持ちする食材だし

 

やっぱフルーツ類は打率が良いです、ギョニソーは最低(責任を持って全部いただきました)。

 

牛肉

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男のロマン、干し肉。RPGの世界観を我が家に。

 

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▲脂の少ない薄切り牛に塩胡椒をふって

 

衛生的には特定加熱食肉製品の規格によると中心温度58℃で28分加熱が必要、さらにコラーゲン変性が進んで柔らかくなるのが56℃、またアクチン変性が進んで固くなるのが66℃とあるので、間を取って60℃。とりあえずまた24時間で試します。

 

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▲24時間後、出来栄え完璧では?

 

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▲トマホーク

 

ビーフジャーキーのようにワインやニンニク等でガッツリな味つけをしていないのでワイルドでありつつウルトラクリスピー、しかしながら肉が肉であるための肉みの核がドスッと残っており市販品とはまるで違います。

 

そのまま食べてもバチバチにおいしいのですが、これは!? と思い料理に使ってみることにした。

 

スクティサデコ

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干し肉をぬるま湯で戻してスパイス等で炒めるネパール料理。向こうでは通常羊肉が多いようです。

 

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【材料】

  • ぬるま湯で戻した干し肉 10枚くらい
  • トマト 1個
  • 玉ねぎ 半分
  • にんにく 1片
  • クミン ホールで大さじ2
  • コリアンダー ホールで大さじ1
  • ガラムマサラ or カレー粉 大さじ半分
  • ターメリック 小さじ半分
  • サンボル 大さじ1(なければチリパウダーとかでOK)
  • 塩 少々
  • サラダ油 適量
  • レモン 少々
  • 水 カップ半分くらい

 

手順

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①フライパンにサラダ油、クミン大さじ1を入れて香るまで熱します。 

 

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②戻した干し肉を水切って投入。残りのクミンとコリアンダーをミルで引いたもの、ターメリック、ガラムマサラ、みじん切りしたにんにくもここで投入 。

 

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③肉にスパイスが絡まったら玉ねぎとトマトを入れて軽く炒める 。

 

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④サンボル、水を入れてガッツリ煮立たせ、水分がだいたい飛んだら塩で味を調える。

 

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⑤レモンを絞って完成。

 

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⑥仕上げにパセリとか緑の何かを振ると色味が良いです。

 

肉の野生を大量のスパイスでねじ伏せるプリミティブ系料理、肉をシッカリ油で炒めるのでサクッとした食感になります。ビールとぶつけるとどんどん消滅するのでいいですね、カトマンズを感じます。

 

肉に塩気があるので、最後の塩は味を見ながら少しづつ確実に追い込んでいきましょう。干し肉は多分、市販のビーフジャーキーで代用可能かと。

 

うむ、肉はいいぞ。鶏肉もやってみるか。

 

鶏胸

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▲鶏胸にハーブソルトをドサバサっと

 

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▲少し置くと水分がでるので拭く

 

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▲セット

 

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▲24時間後、パーペキ

 

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牛肉のときと趣向を変え、思いっきり味つけを濃くすることでツマミ強度が増し、はるかなる高みへ。酒ならなんでもあいますね、パーペキ。

 

……といった感じでいろいろできたなぁと思っていたら、コンビニでこんなものを見つけまして。

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▲スナック菓子の乾燥チャーハン

 

料理を乾燥させる? だと?

 

敗北。完全にイマジネーション負け。負けるわけにいかんという気持ちを胸にスーパーをウロウロしていると、こんなものを見つけました。

 

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▲クリスマス半額オードブル

 

お総菜を乾燥できたら、それこそ文明2.0ではないでしょうか。

さっそくセット。

 

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▲肉団子、唐揚げ、オムレツ的な何か、エビチリ、春巻き、シュウマイ的な何か

 

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▲約12時間後

 

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失敗ですね。

 

それぞれに含まれる脂が保湿をしているのか、中途半端に水分が減っただけでクリスピーさが無いです。食品メーカーさんってやっぱすげぇ。

 

まとめ

  • 日持ちするうえ、堆積が減り収納性、可搬性も上がる
  • 完全に別の食べ物にメタモルフォーゼするので料理の幅が広がる
  • そこはかとなくオシャレ

 

ひとり暮らしは「遅滞なき食品の消費」が非常に大きな課題です。個人的に「食べ物を粗末にできない呪い」にかかっているので、シャナク的な意味で非常に有益なマシーンです。

 

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あと乾燥させると食べ物としてまったく違うものになるって言うのはとても興味深く、料理の地平を押し広げる可能性が高いという点においては良き未来があります、あれこれ試してみて「どうなるのかなーどう使うのかなー」って考えるのが楽しい。

これはいつものように、良いレシピがあれば教えていただきたいところです。

 

というわけで皆さまレッツドライ。

 

書いた人:ちみを

ちみを

1980年生。銀河で一番美味しく飯を喰らい酒を呑む才能を持ち、食と何かを無理やり結合させることを得意とする食コンテンツサプライヤー。昼はしめやかにリーマンを営む。好きな言葉は「牛飲馬食」。好きな女優は「80年代のかたせ梨乃」。

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