コロナ禍だからにんにくマシマシ 「悪魔のにんにくバター鍋」は〆のペペロンチーノまで最高です

にんにくをまるごと具材にした「悪魔のにんにくバター鍋」を紹介します。後半では〆にぴったりなペペロンチーノの作り方もお届けしていきます。

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こんにちは! 料理・食文化研究家の庭乃桃です。今回ご紹介するのは、寒い季節にぴったりな「悪魔のにんにくバター鍋」です。

最近はリモートワークなど、お家時間が増えたことで、にんにく料理を思い切り食べられる機会も増えてきたのではないでしょうか?

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「悪魔のにんにくバター鍋」は、にんにくを粒のまま具材として使用していきます! 

粒のまま加熱したにんにくはホクホクとした食感になり、鍋に一緒に入れる豚バラ肉や白菜にも負けないメイン級の味わいがあります。しかも、国産のにんにくを使用して、簡単なひと手間を加えるだけで、気になるにんにくの臭いを大幅に抑えることができるんです。

それでは、身体が温まる「悪魔のにんにくバター鍋」を作っていきましょう!

まるごとにんにくがたっぷり! 悪魔のにんにくバター鍋の作り方

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材料(1~2人分)

【具材】

  • 豚バラ肉……120g
  • 国産にんにく……1玉(6〜8粒ほど)
  • 白菜……150g
  • えのき……50g
  • 万能ねぎ……適量
  • 白ごま……小さじ1
  • 料理酒……50ml(具材を炒める時に使用)
  • 柚子胡椒……5g(お好みで)

【スープ】

  • 水……350ml
  • 鶏ガラスープの素(顆粒)……大さじ1
  • おろしにんにく……小さじ1(チューブの場合は3cmほど)
  • 砂糖……5g
  • バター……5g

【〆のペペロンチーノ】

  • パスタ(1.6mm)……60〜100g
  • オリーブオイル……10ml
  • 輪切り唐辛子……2g

作り方

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1.白菜を部位に分けてカットしていきます。芯の部分は5cm角のそぎ切りに。芯と葉の中間部分は2cm幅にカット、葉の部分は5cmの角切りにしていきます。このように、部位によって切り方を変えると、火の通り具合もある程度調整できるので、食べやすくなりますよ。

続いて、えのきは石づきを落として手で裂きます。万能ねぎは小口切りにしておきましょう。

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2.鍋やフライパンに料理酒と白菜、えのきを入れ、中火で3分ほど炒めておきます!

このひと手間を加えることで、「野菜やきのこの水っぽさ」や「白菜の青臭さ」がなくなり、具材のうま味や甘みを引き出すことができるんです!

ちょっとしたひと手間ですが、ほかのお鍋にも使える小ワザですのでよかったら試してみてくださいね。

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3分ほど中火で炒めた様子がこちら

この時に、具材が焦げつかないように混ぜながら、鍋底の料理酒が少なくなるまで加熱するのがポイントです。具材がしなっとすれば頃合いです。

注意点としては、このひと手間を行う時には土鍋の使用は避けてください。具材を炒めた後に、スープ用に冷たいお水等を注ぐことになりますが、急激な温度差により土鍋が破損する恐れがあります。そのため土鍋以外の鍋で炒めるようにしましょう。

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事前に具材を炒めているので、すぐに食べられるのもメリットです

3.具材の準備ができたら、スープを作っていきましょう。

先程炒めた具材を土鍋に移し、水、鶏ガラスープの素(顆粒)、おろしにんにく、砂糖、バターを加えていきます。

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4.メイン食材であるにんにくの準備をしていきます。

今回はにんにくを具材として楽しみたいので、大きめのもの(Lサイズ)を1玉使います。そして、ぜひ国産のにんにくを選んでみてください。おおよその傾向としては外国産に比べて臭いや辛みがキツくない上に、味わいがまろやかでホクホクな食感のにんにくをお楽しみいただけますよ。

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ここで、にんにくの臭いを抑えて、美味しくいただくために、皮がついたままのにんにくを1粒ずつにばらして、電子レンジ(600W)で1分20~30秒程度加熱していきます。※皮があるのでラップはいりません。

にんにくは、生のまま煮てしまうと、食感が固くなり、辛みや臭いが残ってしまうことがあります。そのため、あらかじめ電子レンジで加熱しておくことで、食感を柔らかくして、辛みや臭いもある程度飛び、美味しく食べやすい具材に変化するんです。

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5.電子レンジでの加熱が終わったら、にんにくの皮を剥いていきます。根元の部分は包丁で切り落としておきましょう。そして、具材とスープが入った鍋を中火にかけ、沸騰してきたらにんにくを投入します。

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丁寧に灰汁を取り除くと美味しく仕上がりますよ

6.食べやすいサイズ(5〜6cm程)にカットした豚バラ肉を投入していきます。

にんにくを2~3分ほど煮たら、火加減を中火から弱火に落とし、豚バラ肉を具材の上に広げて、しっかりと火が通るまで煮ていきます。

豚バラ肉から灰汁が出てくるので取り除きましょう。

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7.白ごまと小口切りにした万能ねぎを振りかけ、薬味に柚子胡椒を添えれば、「悪魔のにんにくバター鍋」の完成です!

にんにくを具材としてしっかり楽しめます

完成した「悪魔のにんにくバター鍋」を食べてみると、まずにんにくの風味を最初に感じます。その後、ひと手間を加えた白菜とえのきから出た優しいうま味とバターのコクが追いかけてきて、スープまで飲み干せる美味しさでした。

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にんにくのパンチ力が強いのでは? と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、決して一辺倒ではない、うま味を感じていただけるはずです。

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お好みで柚子胡椒を加えると美味しい味変になりますよ

そしてなにより、ホクホクのにんにくがたまりません! お箸でつまんだだけで崩れそうな柔らかさで、口に入れるたびに、にんにくの風味とうま味が溢れ出してきます。

やみつきになって、ついついにんにくを摂取しすぎてしまいますが、食べすぎにはご注意ください。

※個人差はありますが、にんにくを食べすぎると体調を崩す場合があります。

〆はうま味が滲み出たスープで作るペペロンチーノで決まり

さて、この「悪魔のにんにくバター鍋」は、〆までしっかりと楽しめます。うま味が滲み出たスープは、食欲をそそる味わいなので、お米にも麺にも合いますが、今回ご紹介するのはパスタです。やっぱりにんにくと言えば、ペペロンチーノですよね!

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鍋にパスタが入らない場合は、手で半分に折ってもかまいません

作り方は簡単です。具材とスープが少量残ったお鍋に、オリーブオイルとパスタ、輪切り唐辛子を加えて、弱火で10分ほど蓋をして煮ていけば、〆のペペロンチーノの完成です。

※スープに味がついているので、塩などを入れる必要はありません。スープが少ない場合は、お水を追加してください。

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実際に食べてみると、出汁の効いた和風ペペロンチーノという感じで、あっさりと食べられます。直接鍋で煮込んだパスタは、具材のうま味を存分に吸っているため、美味しいに決まっていますよね!

皆様もぜひ、〆はパスタを選んでペペロンチーノを作ってみてください。以上、「悪魔のにんにくバター鍋」と「〆のペペロンチーノ」のレシピ紹介でした。

書いた人:庭乃桃

niwanomomo

料理・食文化研究家、女子栄養大学 食生活指導士。「おいしい」を取り巻くさまざまな食卓の風景に目を向けながら、企業向けレシピの開発や、執筆、講演など多方面で活動中。著書『おいしく世界史』(柏書房、2017年)。

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