「おにぎらず」は本当に“簡単&オシャレ”なのか?おにぎりスキルの低い人がいろんな具で挑戦してみたリアルなレポート

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キャラ弁が作れません。
良くてたこさんウインナーとりんごのうさぎです(キャラ弁に入るのか)。
おにぎりも作りますが、まぁそれほど得意でもありません。
とりあえず成形すれるだけで「ひと仕事終わった」気になるので、食べる頃にはごはんが固くなっていたり、逆にほろほろ過ぎて型崩れしたり。
彼らはシンプルながら、絶妙なスキルを要求してきます。

そんな筆者が超絶簡単と聞いてやってみました「おにぎらず」。
“握らない”ので、手が汚れないし食べやすいと大ブレイク中のおにぎらず。
要はごはん版サンドイッチなので、これならおにぎりスキル低めでもいい塩梅にできるんじゃないかと。見た目もおしゃれと聞いて試してみたレポートです(具は静岡色強め)。

 

まずは、基本の作り方。

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①大きめに広げたラップの上に、海苔全形1枚を斜めにのせる。
※幅22㎝の節約ラップでは足りないことに気づき2枚重ねる。

 

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②茶碗に1杯分のご飯をよそい、その半分を海苔の上で平らに広げる。
※しゃもじは難しいので水で濡らしたスプーンの背で成形。ご飯の縦横サイズを揃えると容器に詰めやすい。

 

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③塩をひとつまみ振って具をのせる。これはレバニラです。なんで微妙に汁気のあるものを選んだのかというと、筆者宅の昨晩のマジおかずだからです(後悔)。
※ひとつまみ(指先3本)は結構しっかりめに。調子に乗って具を山盛りにすると包みづらくなるよ。

 

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④残りのご飯を重ねて形を整える。ここでもう一度塩をふる。
※真ん中が膨らんでいると切りづらいので四隅まで広く平らにのばす。

 

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⑤海苔の四隅を中央にもってくるようにして四角に包む。
※慣れてきて作業が早くなると海苔がパリパリで破れるので、少しおいてしんなりしてから。しけるぐらいがちょうどいい。

 

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⑥形を整えながら、密閉するようにラップできつく包む。
※ご飯の量が少ないと海苔が余って型崩れするので、ご飯粒を糊にして海苔にはりつけたり。

 

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⑦5分ほどおいてご飯と海苔が馴染んだら濡らした包丁で切る。
※面倒でも包丁は1回ずつ濡らし、刃の全体を使って切る。最初はラップのままで切ったが、猛烈にラップがもったいない気がしたので次から外して切った(使い回し)。

 

これで完成。

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細かいポイントを注意すれば簡単……かもしれないが、レバニラを選んだがゆえにおしゃれ感はなかった。

 

なんとなく気を付けるポイントがわかったところで、いろんな具をのせてみます。

 

桜エビおかかチーズ

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スライスチーズの上に、めんつゆで和えた鰹節と桜えび、白胡麻をのせる。

 

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桜えびと胡麻をフライパンでさっと炒ると香ばしくなると思う(がやってない)。
おかかの旨味と桜えびの風味、チーズのコクが加わり間違いない味。
カルシウムもたくさんとれる気がする。

 

静岡風きんぴら

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サラダ菜の上にきんぴらをのせて、「だし粉」をかける。見た目もまあまあ綺麗。

 

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だし粉とは、カツオやイワシの粉末に青のりを混ぜたもの。ご当地グルメ静岡おでん」には欠かせない魔法の粉です。しゃくしゃくとしたきんぴらの食感と、ほんのり香るだし粉の風味がいい。目新しさはないものの、「ごはんとおかず」を食べてる感がすごくあります。

 

静岡風コールスローサラダ

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コールスローサラダに焼津の釜揚げしらすとかつお節を混ぜて静岡風を名乗る。

 

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ご飯と一緒にサラダも。これならお弁当にしてもおかず&サラダ不要!

しかし作り慣れてくると、このあたりで気づきます。
「これ、慣れた人なら普通に握った方が早くない……?」
工程が多いので確実に握った方が早いような気がしますが、そもそもおにぎりスキルが低い人のための企画なので気にせず続けます。

 

黒はんぺんフライ

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「黒はんぺん」に小麦粉、卵、パン粉をつけて油を多めにひいたフライパンで揚げ焼きに。サラダ菜とキャベツの千切りの上にのせてソースをかける。割と綺麗。

 

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青魚のすり身を使った焼津名物の黒はんぺん。魚の風味が濃厚で、生姜醤油で焼いたり、おでん種にしたり、おかずにお酒おつまみに、静岡県民のソウルフードです。普通のカツほど重たくなく、あっさりと食べられます。いいぞいいぞ!
食べごたえのあるカツ系は男子弁当におすすめ。

 

富士宮焼きそば

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もちもちした太麺とだし粉が特徴の富士宮焼きそばに、目玉焼きをトッピング。

 

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禁断の炭水化物on炭水化物。さらに卵という高カロリーコンボ!
それさえ気にしなければ、腹持ちは間違いない具です。しかし、もちもちの太麺を使ったために若干ぼそぼそします。ここは普通の焼きそばで良かった気がしないでもない。

 

遠州焼き風

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「遠州焼き」とは浜松ご当地グルメで、刻んだたくあん、紅生姜、ねぎが入ったお好み焼き。これらの具を挟み、だし粉をかけます。カラフルで味はさっぱり、というかあまり具の主張を感じない。小麦粉やソースの「生地感」があった方が彼らのポテンシャルが活かせる気がします。濃い味の味噌汁が飲みたい。

 

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そろそろお気づきだと思いますが、だし粉をかければ何でも「静岡風」を名乗れると思っています。

 

冷凍卵の醤油漬け

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「冷凍卵」を20分間醤油に漬けた味付け卵を挟む。

 

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生卵を一晩冷凍した冷凍卵。挟むとき潰れるんじゃないかと緊張しますが、解凍しても黄身は固まったままなので、そう簡単には潰れません(スプーンの背でご飯を凹ませると安定する)。味は濃厚な卵かけごはん。

 

あんこクリームチーズ

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強気でいってみました。おはぎっぽいかなと思って。

 

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あんこもクリームチーズも、めちゃくちゃ主張してきます。
ごはんの甘さとジャンル違いのあんこの甘さ、チーズの酸味が混ざり、これはこれでアリかもしれない……いや、ないだろ……でも大阪には「青海苔のおはぎ」があるし……と一瞬思いながらも自分の中ではまだ折り合いがついていません。
あんこをご飯に塗りたくる時点で薄々感じてはいましたが、感想としては、
「食べられなくはないけど、あえて挟まなくても」
 以上です。

  

今回、初めて「おにぎらず」を作ってみましたが、個人的には、

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“慣れた人は握った方が早いし、見た目もおにぎりの方が美味しそうな気がする”

 

という結論に達しました。
(レシピ本や上手な人を見ると綺麗なので、見た目はセンスと手先の問題かもしれません)。
ただし、崩れにくいので子供も食べやすいし、確かに和洋中と具のバリエーションは自由自在なのでオリジナリティが出せて楽しめます(スイーツ以外)。

 

ちなみに、残ったあんこクリームチーズは普通にバターロールに挟みました。

 

美味しかったです。

 

書いた人:山口紗佳

山口紗佳

ビアジャーナリスト/ビアテイスター 1982年愛知県出身、名古屋と東京の編集プロダクションで雑誌や広告、書籍の制作経験を経て、静岡県西部でビール代を稼ぐフリーライターに。休日はオートバイで食材調達ツーリング。ビールとバイクと赤が好き。

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