こんにちは。東京ソバット団の団長、またの名を立ち食いそば図鑑の中の人、本橋隆司です! 今回もただでさえマニアックな立ち食いそばを、無闇に角度をつけて紹介したいと思います。
さて、働いているみなさんは、お昼は外食やコンビニの弁当なんかが多いと思いますが、栄養バランスって気になりますよね。もっと野菜を取らにゃとラーメンとタンメンにしたり、唐揚げ弁当に野菜ジュースをつけたりしている人も多いんじゃないでしょうか。
そんなあなたに紹介したいのが、今回の「よもだそば」。すでに有名店で、そばだけでなく本格的なカレーもよく知られているのですが、実はここ、野菜をしっかり食べられるメニューを揃えた、ヘルシーな立ち食いそば店でもあるのです。
よもだそばは日本橋本店と銀座店があるのですが、今回は日本橋本店におじゃましました。
少し八重洲寄り、メトロ日本橋駅のA6・A3出口から歩いて3分、飲食店の並ぶ八重洲仲通りに、よもだそば日本橋本店はあります。
看板に思い切り「自家製麺とインドカレーの店」と書いてあって、実際、メディアではカレーが紹介されることが多いよもだそばですが、今回は「野菜」が主役。その美味さをたっぷり味わってみましょう。
店頭には今週の限定そばの告知が。ね、野菜でしょ? 立ち食いそばと聞くと、かき揚げか春菊、がんばってナス天ぐらいと思うかもしれませんが、このよもだそばの野菜に対する力の入りようはスゴイんです。
日本橋店、店長の奈良さん。今日は野菜をたっぷり食べますんで、よろしくお願いします!
立ちそばマニアに定評のデカすぎるかき揚げそば
さて、さっそく注文したのが定番メニューのひとつ、かき揚げそば。かき揚げだったらどこの店にもあるし、わざわざ紹介するほどでもないんじゃないの? と思ったあなた……
まずはこいつを見てください。
ドーン!
完全に丼を覆い尽くしていて、そばがまったく見えません!
もちろん厚みもタダゴトではありません。箸で持ち上げるのもひと苦労です。
このかき揚げに使われているタマネギは、なんとまるまる1個。実は都内に巨大かき揚げで有名なお店があるのですが、これはそのサイズを超えることを目指して作られたもの。
いやはや、こりゃ確実に超えちゃっていますね。
ご存知かもしれませんが、タマネギには血液をサラサラにする塩化アリルがたっぷり含まれていて、高血圧や糖尿病の予防に高い効果があるのです。あ~、なんか血がドロッとしてるわ~、と感じるあなたにぜひおすすめなのです。
タマネギはザックリ切られていて、噛めば甘みたっぷり。かなりな量ですが、サックリ食べられちゃうのです。
こんな巨大なのを、どうやって揚げるの? と気になる人、きっといますよね。
こんな感じで揚げているんです!
さて、チーズそばやニラ天など風変わりなメニューが多いよもだそばですが、これもそんな変わりそばのひとつ、
山盛りもやしたぬきがけそばです。
ラーメン二郎ばりの山脈を築いていますが、これはゴマとたぬきがかけられているのがポイント。もやし独特の匂いをゴマが、そして水っぽさをたぬきがしっかりカバーしている、なかなか小技の効いた逸品なのです。けっこうもやしが乗っているので、二郎のように天地返しして食べるのがいいかも?
ちなみによもだそば日本橋店には地下席があり、このように座って食べられます(奥で製麺をしています)。
1階はこのように長細く昼時はお客さんでぎっしりなのですが、地下は比較的空いているので、落ち着いて食べたい時はぜひどうぞ。
そばとたっぷり野菜を食べてお腹は十分に満足なのですが、まだまだいきます! 今回は仕事の都合で副団長の安藤カメラマンは不参加なのですが、代わりに編集のM氏がもりもり食べてくれるので、どんどんいきましょう。
次はいよいよ週替りそばの、いろいろ葉物のかき揚げ天そば。ケール、ほうれん草、小松菜、ニラ、わさび菜、さらにランダムにみぶ菜、水菜、ルッコラにチンゲン菜と6種の葉物野菜が入った、ぜいたくなかき揚げなのです。
実はこの野菜、すべて完全有機栽培で作られたもの。よもだそば社長の親族が青森県で東北牧場を経営しており、そこで作られた野菜が使われているのです。
普段は有機野菜のような高級な食材とは無縁の食生活を送っている私ですが、これは確実に美味い。残念ながらどれがどの葉っぱかは判別できませんが、噛んだ瞬間、口の中に広がる香りが濃厚。なにやら体のすみずみまで大地のパワーが行き渡っていくような感じがします!
ちなみによもだそばでは、この他にも週替わりメニューがたくさん。特に春にはやはり東北牧場直送の山菜天ぷらが限定で提供され、あっという間に品切れになるほど評判なのです。
3月はふきのとう天、4月はたらの芽天、5月は山うど天、さらによもぎや珍しいヒョウ(スベリヒユ)も(提供時期は収穫のタイミングによります)。
こちらは以前にいただいたニンジン天。これも有機栽培で甘みが濃かった!
その他の時期もさまざまな週替りそばをやっているので、ぜひお試しを。いつなにをやるのかは、公式サイトでお知らせされます。
スパイスの効いた本格カレーも名物
さて、いいかげん腹も膨れてきましたが、まだまだいきます。最後はよもだそば名物の本格よもだカレーにほうれん草をトッピングしたアレンジメニューです!
スパイスから作られた本格インドカレーは鶏もも肉にタマネギとトマトがじっくり煮こまれ、これだけでもヘルシーなのですが、さらにほうれん草を乗せてダメ押し。またこのほうれん草が中国産ではなくしっかり国産。こんなところもこだわりを見せるのです。
もちろん鶏肉もホロホロで美味い。炭水化物、肉、野菜の揃った完全食です。さらにカレーは小麦粉を使っていないので胃にもたれない。
よもだそばはここ日本橋本店と銀座店があるのですが、お客さんの年齢層が高めなためか、日本橋本店のほうが野菜系メニューがよく出るんだとか。やっぱりみなさんわかっているんですね、野菜が大事ってことを。そしてよもだそばなら、それが食べられるってことを。
さすがに2人で4品食べると腹パンです。
ちなみに、よもだそばはなにげに麺量が多く、260グラムぐらい。ただこれも日本橋本店と銀座店では違うそうで、若い女性客の多き銀座店では240グラムぐらいにしているんだそうです。オフィスが多く、中高年男性の多い日本橋本店と若い女性の多い銀座店、同じよもだそばでも、実はいろいろと違うもんなんですね~。
こんな具合に野菜をしっかり食べられるよもだそばですが、紹介した他にもニラ天、ごぼうに春菊と美味しい野菜天はたくさんあります。
そばを“抜き”で、野菜天をつまみに、ビールや八海山でちょい飲みするのもよし。
平日のランチとなると、ついつい野菜不足になりがちですが、ここよもだそばなら心配なし。たっぷりと野菜を摂って、今日も元気にがんばりましょう!
お店情報
よもだそば 日本橋店
住所:東京都中央区日本橋2-1-20八重洲仲通りビル1F
電話番号:03-3273-0505
特大かき揚げそば=370円、山盛りもやしたぬきがけそば=390円、いろいろ葉物のかき揚げ天そば=400円(現在は終了しています)、よもだカレー=490円、ほうれん草のお浸し=150円
書いた人:本橋隆司
フリーランスの編集、ライターとしてウェブや雑誌などで仕事中。近著は『東京立ち食いそばジャーニー』『立ち食いそば大図鑑』(ともにスタンダーズプレス)そばであればだいたい好き。
- サイト:立ち食いそば図鑑の中の人のサイト
- Facebook:東京ソバット団
撮った人:安藤青太
カメラマン、書籍制作。グラビア系から食べ物系まで何でも撮るカメラマン。本橋とは『立ち食いそば図鑑 東京編』『立ち食いそば図鑑 ディープ東京編』を制作。その他『檀蜜DVD色情遊戯2』『相撲部屋の幸せな猫たち』『東京の、すごい旅館』など。好きな立ち食いそばはコロッケそば。