静岡土産を『うなぎパイ』か『こっこ』で済まそうとする皆さんこんにちは。
ローカルネタを強めにプッシュする静岡県民の筆者です。
確かにどちらもド定番で、静岡の外さないお土産の二大勢力です。
ですよね。ですが!
無難すぎるがゆえに、せっかく相手に渡しても「あーはいはい、これね(またか)」という薄い反応どころか、記憶の片隅にも残らない可能性は否めません。
まぁいいんですよ、お土産なんだからそこで冒険しなくても。
でも地元民が日常的に愛するものこそ、お土産の醍醐味だと思いませんか?
「え、これ何ですか?」「意外と美味しい!(惚)」
ってな感じで普段接点のない人と新たなコミュニケーションが始まるかもしれないじゃないですか。恋が始まることだってあるかもしれないじゃないですか。
何気にお土産選びも“センス”を問われるもの。そんなわけで、今回は地元民がリアルにオススメするお土産を紹介したいと思います。
迷ったらこれ買っとけー!ってやつ。
静岡県中西部はメロンの一大産地です。
近所には代々続くメロン農家が数多くあり、数年前に出産して市に出生届を出したところ、箱入りの静岡クラウンメロンが1玉届いてたまげたことがあります。
産地だけに観光センターにはお手軽特価の自宅用メロンから、1玉ウン万円もする贈答用メロン、100%生ジュース、カットメロン、メロンスティック、メロンソフトなど、地元産高級品の静岡クラウンメロンを使った商品が並んでいます。
これだけあるとお土産選びも迷いがち。
迷った結果、ゼリーやケーキなど無難なスイーツに落ち着きがち。
▲その中で異彩を放つクラウンメロンカレー
もちろん産地に来たからには生メロンが一番のおすすめですが、やはりそこはブランド品。それなりに値は張るし、日持ちも気になるし、荷物になるし……。
そんな時におすすめしたいのが、
ちょいと渋めにメロン漬け。
メロン漬けは間引いた小さなメロンを漬けたもの。通常1本の木からは複数個のメロンが収穫できますが、クラウンメロンは養分を集中させるために、1玉だけを選んで残りは摘果します。つまり1本の木から1玉しか収穫できない!
この時期になると、道の駅や産直店などで摘果メロンの袋詰めが1袋100~200円程度で売られています。つまり、将来1玉10万円になっていた(かもしれない)エリート!!(の兄弟)
▲生の子メロンは初夏に出回りますが、漬物であれば年中手に入る
左から醤油漬、粕漬、奈良漬。皮ごと漬けてあります。
▲中には小さな種が(もちろん食べられる)
初めて食べた感想は「完全にキュウリ」。
あのメロンの味も香りも全くしません。かなり、キュウリ寄り。ただ、キュウリより水分が少なくて果肉の密度があるので、食べごたえはしっかりあります。このポリポリした食感と、後を引く旨さはお茶請けやご飯の供、お酒にもぴったり!
奈良漬なんて完全に酒の肴です。
そのまま食べても美味しいメロン漬けですが、実は料理にも使えます。
そこで、お酒のすすむメロン漬けのアレンジ料理も紹介しておくよ!
クリームチーズとメロン漬けのディップ
塩気の強い奈良漬は、粗めのみじん切りにしてクリームチーズと和えるとマイルドになって絶品おつまみに。混ぜたら少しおくと味が馴染むので、クラッカーやバゲットにのせて食べましょう。今回は塩昆布入り。量は味見しながら調整だ!
やっぱり発酵×発酵のコラボは最高! クセになりますね。
日本酒やワイン、濃色ビールをちびちび舐めたくなる味なんですよ。
混ぜるだけの5分でできる最速つまみです。
納豆とメロン漬けの油揚げ挟み焼き
半分に切った油揚げを袋状にして、中に刻んだメロン漬けと納豆、付属のタレを混ぜた詰め物を入れ、フライパンで少し焦げ目がつくまで焼きます。お好みで刻みネギと醤油を垂らしてどうぞ!
パリッと香ばしく焼いた油揚げから、じゅわ~っと広がる納豆メロン!
字で書くと全く美味しさが伝わらないのに、刻んだメロンのポリポリ感と酸味がアクセントになって納豆と見事なコラボを見せてくれるんです。信じて。
メロン漬けのペペロンチーノ
ニンニクと鷹の爪をオリーブオイルで炒めて香りを出したら、大きめのブツ切りにしたメロン漬けを入れて表面が少しカリッとするまで炒めます。あとは通常のペペロンチーノの作り方と同様に、かために茹でたパスタと茹で汁お玉一杯を入れ、よく絡めてから皿に盛り、しらす干しと大葉の千切りをのせて完成。
(漬物の塩気と酸味があるので塩はなくても良い。コショウはお好みで)
(しらすもなくていいけど、できれば大葉はほしい!)
少しカリッと香ばしくなったメロン漬けがまたウマい! シンプルなペペロンチーノがちょっぴり和風豪華になります。
▲メロン漬け過ぎる食卓
この他にも刻んでサラダや炒飯、餃子の具、きんぴら、お茶漬けに混ぜても確実に美味しいメロン漬け。そのままでも料理にも使えるなんて、優秀な子!(メロン)
静岡以外でもメロンの産地なら売っているので、見かけた際は是非お土産にして、職場やご家庭でツウっぷりを演出してみてください。