一日の始まりは朝食から。
おいしい朝ごはんを食べると、いい一日のスタートを切れる気がします。
おいしい朝食情報をあれこれ調べていたら、なんといくら盛り放題な朝食が食べられるホテルが北海道にはあることを知りました。
いくら盛り放題……
なんて魅惑的な響きでしょう。私が暮らす鹿児島ではいくらを好きなだけ盛っていいなんて夢のまた夢です。
余談ですが、鹿児島の老舗デパートで開かれる「北海道物産展」は毎回ものすごい盛り上がりです。鹿児島にない食材がずらりと並ぶからという理由はもちろんですが、北海道食材に対する憧れや思いが並々ならぬ感じがします。
朝食のおいしいホテルランキングの常連「ラビスタ函館ベイ」
というわけで……
やってきました、北海道!!!
ここ「ラビスタ函館ベイ」は、トリップアドバイザーの「朝食のおいしいホテルランキング」の常連。さらに北海道ならではの新鮮な海の幸や郷土料理などが豪華なビュッフェスタイルで並びます。
朝食会場は「北の番屋」。
営業時間は6:30~10:00ですが、6:00からすでに長蛇の列ができていました。(撮影自体は、ほかのお客さんが並ぶ前の時間帯に特別な許可を得て行っています)
とはいえ、たとえ遅い時間帯に行っても料理は提供されているのでご安心を。
220席ほど用意されています。
さて、ではさっそく珠玉の料理たちを紹介していきましょう。
じゃがいも要キープの理由は……
まずは炙り焼き。最初から取りすぎ注意!
入って最初にあるのが炙りコーナー。食材は季節によって少しずつ変化します。
張り切ってたくさん取りたくなりますが、まだ序の口なのでほどほどに。ビュッフェは最初から浮かれすぎると失敗しますから。
あ! じゃがいもは確保しておいてください。
この後に登場する塩辛と合わせて……
塩辛じゃがバターにするためです!
ホクホクのじゃがいもとまろやかなバターが、塩辛の味をマイルドに引き立ててくれます。この組み合わせは最強。ぜひ試してください。
山盛りのいくらに衝撃
さて、こちらがビュッフェのハイライト。
ラビスタ函館ベイ名物・海鮮コーナーです!
ここにある海鮮を自由に盛り付けて「海鮮丼」を作ります。
海鮮丼を美味しく食べるための名脇役である薬味類が充実しているのがいいですね。わさび、おろし生姜、ガリ、大葉、錦糸卵、海苔がありました。
これが見たかったんです。宝石のようないくら!
こんなに山盛りのいくらを見たのは初めてです。好きなだけ盛り付けていいなんて夢のよう……。
ちなみに、こちらでの消費量はなんと一日約40キロ、年間約13トン!
たっぷり用意されているので、遅い時間帯でもご安心を。
▲著者が鹿児島で購入したお寿司。いくらって同時に最高20粒くらいしか見たことないかも
一度に食べるいくらの量なんて普段は数グラムですから、見ているだけで幸せな気持ちになります。
最強カスタマイズの海鮮丼
あと、函館といえばイカです。
つやつやしていて美しい。この細い切り方がいいですね。程よい噛み応えと甘みが最高でした。
山盛りなとびっこも初めて見た……!
円状に盛り付けられた甘エビ。壮大なマスゲームを見ている気分です。
少しずついろいろ食べようと思ったのに、いくらに興奮して最初から大盛にしてしまいました……。
でも個人的にはこれが最強カスタマイズ。悔いはない!!!
イカ飯に芋餅……どさんこの郷土料理を味わおう
まずはこれ、イカ飯。
中のもち米にはしっかり味が染みています。
ビュッフェで悩ましいのが炭水化物メニューをどの位取っていくか。配分を間違えるとすぐお腹いっぱいになってしまうのでひと口サイズなのがナイスです!
あと、北海道といえばジンギスカンですよね。この日は豚肉版のジンギスカンがありました。
北海道の家庭料理であり居酒屋定番メニューである芋餅。もっちもちの食感は癖になります。(日替りで提供)
鮭の三平汁。鮭からいい出汁が出ていますよ。
こちらはお味噌汁。ホタテがお椀の底にたくさん入っています。
ホタテをみそ汁の具にする、なんて贅沢なんでしょう……(少なくとも鹿児島人にとっては)。朝一番の胃に優しく染みわたりました。
朝食の定番パンも大充実
まだまだありますよ。朝食ビュッフェ定番メニューのレベルがかなり高いことにも注目してください。
まず、パンが予想をはるかに超えておいしかったです。パン目当てで行くお客さんもいそうなレベルといっても差し支えありません。
北の番屋で朝一番で焼いている焼き立てパンの他に、地元のパン屋さんから仕入れたパンが並んでいました。
ショソンオポム。
芳醇な香りの発酵バターと、ほどよく酸味の効いたりんごコンポートの組み合わせは芸術的。おいしくて気に入りました。
発酵バター100%使ったクロワッサン。
トースターで軽く焼くと、バターのいい香りがします。コーヒーと一緒にいただきました。
白米&お味噌汁で始まる朝ごはんもいいけれど、パン&コーヒーもいい。両方楽しめるのがビュッフェの楽しいところですね。
ベーコンやスクランブルエッグ、ハンバーグ、ザンギなどの定番メニューもしっかり揃っているので、お好みでパンに乗せて食べるのもアリ。
パンによく合う濃厚で甘いコーンスープ。サクサクのクルトンもいい感じ。
ドレッシング好きも納得
サラダバーは品数豊富です。
ドレッシングの種類がたくさんあるのが嬉しい。
どれも北海道の野菜をたっぷり使って作られたドレッシングで、野菜の味を引き立ててくれます。
白米派の方もご安心を。ごはんのお供的なものもしっかり揃っています。
真ん中にあるのが「北海道十勝産長芋の山葵風味醤油漬け」。サックサクの長芋とぴりっと効いたわさびが最高で、ごはん何杯でもいける! 漬物までこういう気の利いた感じのものが作られているのが「朝食のおいしいホテルランキング」常連たるゆえんでしょうか。
いろんなものを少しずつ……と思っていたけれど、どれもたくさん食べてしまいました!
濃厚プリン&ソフトクリーム
最後はデザートで締めましょうか。
正直なところ食べ過ぎてすでにお腹いっぱい。デザートはたくさん食べられませんでした。
それでも別腹なのが函館牛乳使用のプリン。
濃厚でかつトロっとした滑らかさ。自家製のカラメルソースが味の決め手。北の番屋で手作りされています。これはぜひ食べて欲しい。
あとソフトクリームも!
最近新しく導入されたメニューだそうで、味は濃厚なのに口当たりはさっぱり。最後の締めにぴったりです。
ラビスタ函館ベイでは、利用客の満足度向上のため、いろんな部署のスタッフ6~7人からなる「朝食プロジェクトチーム」を組み、季節ごとのメニューの相談をしているそうです。
評判の高い定番メニューは守りつつ、少しずつ改良を加えてお客さんに楽しんでもらえるよう試行錯誤しているのだとか。それで最近導入されたのがこのソフトクリームでした。
道民のソウルドリンク「カツゲン」も
その他のデザートメニューは、花畑牧場とコラボした「キャラメルとりんごのパウンドケーキ」と「エッグタルト」、北海道産小豆の白玉ぜんざい、函館牛乳のヨーグルト。
フルーツ数種類とウェハース。お子さんにも好評のようでした。
マンゴーがあったのが嬉しい。(フルーツの内容は時期によって変わります)
あと飲み物なら函館牛乳はおさえておきたい。甘くてさっぱりした牛乳でした。牛の餌からこだわって作られています。
これも忘れちゃいけません!
「カツゲン」。そう、北海道限定の乳酸菌飲料です。いわば道民のソウルドリンクのひとつ。
盛りだくさん紹介してきました。これからラビスタ函館ベイの朝食ビュッフェを食べる機会がある人に心に留めておいて欲しいのがペース配分を考えることです!
豪華なごちそうがずらりと並んでいるのを見るとつい「あれもこれも」と取りたくなりますが、「自分が一番何を食べたいのか」を考えてメニューを組み立てていくといいかなと思います。
海鮮はもちろん最高でしたが、郷土料理やパンなどもすごくおいしかったし、デザートの種類も多いので。できることなら2泊くらいしてもっとたくさん食べたかった……。
朝食だけじゃなく客室も温泉も◎
こちらの朝食ビュッフェを食べられるのは宿泊者のみです。利用したい人は宿泊しましょう。
ラビスタ函館ベイの朝食付きプランは、時期にもよりますが目安は1名14,000円くらい。今まで紹介してきた朝食を見ていただければ、お手頃なお値段なのではないでしょうか。
客室はモダンで落ち着く雰囲気。お風呂道具を入れるカゴが用意されていたり、コンセントの位置が欲しい場所にあったりと、すべてが行き届いていました。朝食だけでなくお部屋の満足度も高かったです。
ホテルに詳しい人はご存知かと思いますが、ラビスタを運営しているのは共立メンテナンス。ビジネスホテルで定評のあるドーミーインを運営している会社です。
客室にはコーヒーセットがありました。自分で豆から挽いてコーヒーを淹れる……旅の合間にほっとできるひと時です。
▲温泉もすごいんですよ。函館の夜景を眺めながら入れます。源泉かけ流しで身体がぽかぽかに温まる塩化物泉でした(写真提供:ラビスタ函館ベイ)
▲最近女性用パウダールームをリニューアルしたそうです(写真提供:ラビスタ函館ベイ)
客室も温泉も最高で、函館観光の拠点にも便利なので、ぜひ皆さんもラビスタ函館ベイに宿泊して日本最高クラスの朝食バイキングを体験してみてください!
(ちなみに、今回の取材は私からラビスタ函館ベイさんに「ぜひ!」とお願いしたもので、PR記事ではありません! 念のため)
店舗情報
ラビスタ函館ベイ「北の番屋」
住所:北海道函館市豊川町12-6
電話:0138-23-6111
営業時間:6:30~10:00(年末年始やGWなどの繁忙期は10:30まで延長することもアリ)
定休日:無休
※宿泊客のみ利用できます
書いた人:横田ちえ
鹿児島在住フリーライター。九州を中心に取材、WEBと紙の両方で企画から撮影、執筆まで行っています。鹿児島は灰が降るので車のワイパーが傷みやすいのが悩み。温泉が大好きです。