大名で評判の料亭が作る、ぜいたく肉まんとは?【福岡】

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いけすで魚が泳ぐ料亭で肉まんが食べられる!?

活魚と辛子明太子が評判の料亭。

福岡市の繁華街・天神の西隣・大名にある博多料亭 稚加榮(ちかえ)。
“大名の料亭”と聞くとまるで殿様御用達のような響きだが、実際は大きないけすを囲むカウンター席でお手ごろなランチ(限定500食)も味わえるとあって、接待や宴会ばかりでなく、観光客や近隣のビジネスマンなどで賑わうお店だ。自慢はもちろんいけすから揚げる新鮮な魚介類。

「寝かせてうま味を引き出すのもいいですが、ウチでは生きたものを食べる醍醐味(だいごみ)を味わっていただきたいのです」と言うのは、創業者のお孫さんで営業部長の田原 義太慶(たはら よしたか)さん。

 

そしてもう一つ、福岡人なら稚加榮と聞けば思い出すのが辛子明太子。料亭ならではのダシをいかした上品な味付けが特徴で、贈り物やお土産に大好評。テーブルにはチューブ入りの「つぶ出し辛子めんたい」が置いてあるので、食事の際にはご飯に塗って食べられる。

 

しかし、今回僕が紹介したいのは、ピチピチの魚でも明太子でもなく、知る人ぞ知る稚加榮オリジナルの肉まん。料亭で肉まん? と驚かれるかもしれないが、僕もランチの際にたまたまメニューの一品料理のところに「和牛肉まん」というのを見つけて、「1個 300円の肉まんてどんな味?」と興味々で注文したら、期待に違わぬぜいたくな肉まんだったという訳なのだ。

 

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大名の一角を占める大きな風格ある建物。1階はいけすを囲むカウンターと小上がり、2階以上は大小の個室と最大180名収容可能な大広間がある。

 

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巨大なアラやヒラメ、石鯛、関アジ、伊勢海老、車海老、アワビ、サザエなど、さまざまな魚貝が元気に泳ぐいけす。

 

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今回、お話をうかがった田原 義太慶さん。

 

「和牛肉まん」誕生秘話

ところで、なんでまた「料亭」で「肉まん」なのか?
「既に世の中にあるものを料亭がやるとどうなるか。そういう考えでいろんなものを試していたんです」と前出の田原さん。世の中に普通に出回っているものを、料亭ならではの素材や味付けでぜいたくに作ってみる。実はもはや定番の辛子明太子も、もともとそういう発想で生まれたものなのだと言う。
肉まんの方はと言うと、稚加榮では以前、料亭に隣接する新館で中華や洋食も扱う焼肉レストランもやっていたのだが、その中華の料理長がA4ランクの黒毛和牛で作る肉まんにチャレンジ。
結局10年もの歳月をかけて商品化したという肉まんは、

  • A4黒毛和牛を挽肉や小間切れではなくブロックで仕入れ、手作業でカット。
  • キャベツやタケノコ、シイタケなどの具材も、食感が良くなるように手作業で四角に刻む。
  • リンゴやハチミツを加えた醤油ベースの和風ダレで味付け。
  • あんが包子の端から端まで行きわたるように薄手の皮で包む。皮は薄くても、あんに負けないモチモチの食べ応え。

と、料亭の一品として遜色ないものに仕上がった。少し小振りなサイズなので、食事の合間でもスルリと入る。冷凍の持ち帰り用(5個入り)が隣接する売店で売っているので、お土産としてもオススメ。実はこの冷凍肉まんも隠れた好評商品で、2010年の某紙のお取り寄せ点心ランキングで大阪の有名豚まんを抑えて堂々の1位になっているのだ。

 

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「和牛肉まん」300円(料亭で一品料理を注文の場合は要サービス料10%)。あんにしっかり味が付いているのでタレは不要。

 

ぜいたく「豚まん」に、ぜいたく「海鮮まん」も。

稚加榮のオリジナルまんじゅうは「和牛肉まん」の他に、スペイン産のイベリコ豚を塩ダレで味付けした「イベリコ豚まん」と、辛子明太子とチーズを和えてブツ切りのイカ・エビ・タコ・貝柱を包んだ「海鮮まん辛子明太子チーズ味」がある。これらは冷凍の持ち帰り用のみで料亭での提供はないのだが、取材では「和牛肉まん」とともに特別に蒸していただいた。

ちなみに持ち帰り用は一つ一つ特殊な袋で個別包装されていて、電子レンジで温めても固くならないように工夫されている。
「お客様の自宅までケアするのが料亭のこだわり。どんな状況でもおいしく食べてもらいたいのです」と田原さんは言う。

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世の中の豚まんとはひと味もふた味も違う「イベリコ豚まん」。

 

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海鮮具材のゴロゴロ感が楽しい「海鮮まん辛子明太子チーズ味」。

 

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隣接する売店「稚加榮本舗」。地方発送も受付。

 

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冷凍の持ち帰り用まんじゅうは辛子明太子とともに売店で販売されている。

 

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左から「イベリコ豚まん」1,620円、「海鮮まん辛子明太子チーズ味」1,404円、「和牛肉まん」1,404円(各5個入り)。ホームページのオンラインショップから通販での購入も可能。

 

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取材の帰りには、やっぱり買ってしまった辛子明太子(「お徳用めんたい切子」簡易容器入り110g 1,080円)。

 

お店情報

博多料亭 稚加榮(ちかえ)

住所:福岡福岡市中央区大名2-2-17
電話番号:092-721-4624
営業時間:11:00~22:00(お昼の定食11:00〜14:00)
定休日:無休
ウェブサイト:博多料亭 稚加榮

※金額はすべて消費税込です。
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

 

書いた人:兵土 G. 剛

兵土 G. 剛

福岡のタウン情報誌の編集部に15年勤めた後、フリーライターに。食うの好き、飲むの好き、きれいな女の人好き。マメさなし、根性なしの偏屈じじぃ。

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