
こんにちは! ベトナム料理人のキー山本です。
スパイシーな香りと具材のうま味がギュッと詰まって、一度食べたらクセになる美味しさの「ビリヤニ」。インドをはじめ、アジアのあちこちで親しまれている、お米、スパイス、肉や野菜を重ねて蒸し上げる“ごちそうメシ”です。
インド料理屋さんのメニューで見かけるばかりか、専門店がオープンしたり、コンビニメシに登場したりと、この数年で日本でもすっかりおなじみの料理になりました。
本格的なビリヤニは何種類ものスパイスを使ったり、何層にも重ねて蒸したり手間がかかります。でも大丈夫! 今回はミックススパイスのガラムマサラをメインに使い、家メシとして楽しめる「フライパン炊き込みご飯」にアレンジしたレシピをご紹介します。鶏もも肉で作る、 ジューシー&ボリューム満点のチキンビリヤニ風ですよ。
ここで使うインドのお米のバスマティライスは、見た目こそタイのジャスミンライスに似ていますが、食べてみるとより軽やか。ナッツのような風味もあり、この炊き込みご飯に香ばしさをプラスしてくれますよ。もちろんカレーと合わせても絶品! 輸入食品を扱うお店やネットショップで手に入るのでチェックしてみてください。
それでは、フライパン炊き込みご飯の作り方です。
キー山本の「チキンビリヤニ風フライパン炊き込みご飯」
【材料】2人分 【調理時間】約70分
- バスマティライス 150g
- 鶏もも肉 150g
- トマト 1個
- 玉ねぎ 1個
- にんにく 1かけ
- サラダ油 大さじ1
- 塩 小さじ1+小さじ1/2
- 水 1L(茹で用)+60ml(仕上げ用)
- ターメリック(パウダー) 小さじ1/2
- シナモンスティック(あれば) 1本
- こしょう、ガラムマサラ 少々
- 付け合わせのパクチー、レモン お好みで
(鶏もも肉の下味)
- プレーンヨーグルト 大さじ2
- 塩 小さじ1/3
- クミン(パウダー) 小さじ1/2
- ガラムマサラ 小さじ1/2
- にんにくすりおろし 1かけ分
作り方
1. バスマティライスをボウルに入れ、水を2~3回替えて洗います。水気を切ったら、ボウルにたっぷりの水(分量外)を注ぎ、30分浸水させます。

2. 鶏もも肉をひと口大に切ってボウルに入れます。そこにプレーンヨーグルト、塩小さじ1/3、クミン、ガラムマサラ、にんにくすりおろしを加え、よくもみ込み、冷蔵庫に入れて30分おきます。
3. コメを浸水させ、鶏もも肉を漬けているうちに、玉ねぎは皮をむいて半分に切って薄切りに、トマトはざく切りにします。にんにくはみじん切りにします。

4. 浸水が終わったバスマティライスの水気を切ります。フライパンに水1Lを入れて火にかけ、沸騰したら塩小さじ1、バスマティライス、シナモンスティックを入れ、中火で5分茹でます。5分茹でたら少し食べてみて、ほんのり芯が残るくらいになったらOK。ザルにあげておきます。
シナモンスティックはまだ使うので、捨てずに残しておきます。
なお、シナモンスティックはなくても作れますが、入れると風味が段違いです。コーヒーや紅茶を混ぜたり、カレーや煮込み料理に入れたりと使いやすいスパイスなのでぜひ買ってみてください。

5. 水気をサッと拭き取ったフライパンにサラダ油、玉ねぎを入れ、弱火で5分ほど、うっすら茶色く色づくまで炒めます。

6. みじん切りにしたにんにく、トマトも入れ、中火にしたら、ターメリック、塩小さじ1/2を加えます。トマトの角が崩れるくらいまで2~3分炒めます。
ここで味を確かめて、薄ければ塩(分量外)を足して調整してください。バスマティライスと合わせるので、少し濃い味にしておくと美味しく仕上がりますよ。

7. 漬け込んでおいた鶏もも肉を調味料ごと加え、肉の表面の色が変わるまで2分ほど炒め、火を止めます。

8. フライパンの中で7を平らに広げたら、茹でたバスマティライスをのせ、同様に平らに広げます。シナモンスティックをのせ、水60mlをふりかけたら、強火にかけます。沸騰したら弱火にして、フタをして10分蒸し焼きにしてください。
9. 火を消して、フタをしたまま10分蒸らします。

10. 全体をサッと混ぜてから、器に盛り付けます。こしょう、ガラムマサラをふり、お好みでパクチー、カットしたレモンを添えれば完成です。
ぱらりとほぐれるバスマティライスの食感が最高!

ターメリックで鮮やかな黄色に染まった、ビリヤニ風炊き込みご飯の完成です! スパイシーさとほのかな甘みが絶妙に混ざった香りがふわっと立ち上り、食欲が刺激されます。
ひと口食べれば、ぱらりとほぐれるバスマティライスの食感が最高。日本のお米にはないサラサラ感でスプーンが止まりません。
ソースがしみ込んだバスマティライスはしっとり。トマトと鶏肉の濃厚なうま味が口いっぱいに広がります。フライパンの上の方で蒸したソースがしみていない部分は、ほんのりシナモンの香りとライス本来の香ばしさが漂います。場所によって香りや味わいが変わるのがなんとも贅沢です。
ヨーグルトに漬けた鶏もも肉はしっとりジューシー。途中でレモンをギュッと絞ると、さわやかさが広がって最高の味変になりますよ。パクチーの風味も相性抜群で、最後まで飽きずに楽しめます。
キッチンに漂うスパイスの香りでテンションも上がる一品です。週末メシにぜひおためしください。それでは、また次の記事で会いましょう!
作った人:キー山本

ベトナム料理人。ベトナム屋台料理のキッチンカー「URIと台所。」の店主も務める。調理師免許を取得後、都内の高級中国料理店で修行。その後、ベトナム人の妻URIちゃんとの出会いをきっかけに二人で一緒にベトナム料理を学ぶ。家でできるアジアご飯をテーマに、アジア各国の美味しいもののレシピや調味料、食文化に関する情報などを発信中。好物は麺類全般。
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企画協力:フーディストノート

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