ギョギョ!麺が紅に染まっている!美唄市の名産品を贅沢に使った「ドラキュラパスタ」

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キラリと光る牙。今宵も生き血を求めて、街へと繰り出すドラキュラ伯爵。
若い娘を見つけて、へっへっへ。首元をガブリとやりますか。

いやいや、そんなことしなくても。

北海道美唄市の喫茶店には 恐ろしい色に染まったパスタ があります。

どこから見ても真っ赤!
それを封印するかのように十字架まで盛られているではありませんか。

子どもが泣き出しそうな「ドラキュラパスタ」の登場です。
果たしてこの色の正体は何なのでしょうか。

 

札幌市と旭川市の間にあるマチ

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珍しい料理があると聞いた時のフットワークが異様に軽い、メシ通レポーターの裸電球です。

今回は札幌市と旭川市の中間ほどに位置する、美唄市にやってきました。
人口が2万3,000人ほど、のどかな田園風景が広がるマチに、「ドラキュラパスタ」なるものが本当に存在しているのでしょうか。

 

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美しい唄と書いて「びばい」と読みます。
北海道は本当に読み方が難しい地名が多いです。それにしても、キレイな名前ですね。

ドラキュラのことを忘れて、鼻歌のひとつでも飛び出しそうな気分です。

 

駅を出てすぐの場所にある目的地

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駅前にあるお店「COOK CAFÉ 旅の途中に…」です。
なんとも哀愁あふれるお名前。

旅の途中になんて言われちゃうと、思わず寄りたくなりますよね。旅人心をくすぐる店名です。

 

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山小屋のようなお店。
なるほど、見方をグルっと変えれば、ドラキュラが潜んでいるように見えてきます。

2階が怪しいですね。
石棺の中で、日が暮れるのをジッと待っているのかもしれません。

 

いざ、ドラキュラ伯爵の要塞へ

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重厚な扉です。
これはかなり古いものですよね、ステンドグラスが目をひく、素晴らしい作りです。
さらに回転扉のように、中央が固定されていて、扉の左右がクルッと回ります。

 

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店内は明るい光が射しこむ、清潔感のある雰囲気です。
本当にこんなところに紅に染まったパスタがあるのでしょうか。
ちょっと不安になってきました。

その時、壁にものすごい存在感を放つ文字を発見。
これか!これのことなのか!

 

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発見しました、ドラキュラパスタ 700円(税込)です。
写真も添えられていますが、とにかく真っ赤です。

おどろおどろしい文字からは血が垂れ、コウモリが飛んでいます。

平和な店内でとにかく目立ちます。
こうなったら覚悟を決めて食べてみようじゃありませんか!

 

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ひぃぃ!写真で見るよりも鮮やかな赤です。
パスタ全体が紅に染まっているではありませんか。

さらにかまぼこで作った「十字架」が添えられています。
これはすごいぞ。
私の頭の中では、ホラー映画の定番、陰鬱なオルガンの音が勝手に再生されています。

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「塩辛い」のか「甘い」のかも謎。
パスタ自体に赤い色を練りこんでいるわけではないようです。

赤い「何か」を絡めているのでしょう。
もう、食べるしかないですね。

これが何なのかをビシッと当てますよ!

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はい、ごめんなさい。

わかりません。ただ、シソがたっぷり入っていることはわかりました。
和風の味付けです。赤い色の正体は謎のままです。

それよりも美味しい!
見た目の破壊力は凄まじいですが、一口食べてみると、
あっさりしていて、酸味がさわやかです。
なんだろう、この酸味。あまり食べたことのない味です。

こうなったら、お店の店主に聞くしかありませんね。
ドラキュラみたいな人だったらどうしましょう。

キバが生えている可能性、否めませんよ。
一応、指で十字架を作って、カウンターの奥へ進みます。

 

顔に「いい人」って書いてあるマスター

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安心しました。どこからどう見ても優しそうな人です。改めまして、こんにちは。
マスターの山田さんです。
単刀直入にインタビューさせていただきますね。

 

「マスター、あの赤い色は何ですか」
「なんだと思う?へっへっへ…」

 

「怖いこと言うのやめてくださいよ!」
「あれはね、この町の元気なやつをね…」

 

「げ…元気なやつを???」
「もいで、漬けてさ」

 

「ひぃぃ、何をですか!」
「ん?これはあれだよ、ハスカップさ」

 

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ハスカップってジャムとかスイーツに使う果実ですよね。
でも、このパスタは全く甘くありません。

聞くと、ハスカップ農家の人たちは塩漬けにして「梅干し」のような感覚で楽しむのだそうです。

 

ハスカップの収穫量が日本一の美唄市

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美唄市が発行している観光案内にも、ハスカップの文字が。
なんと日本一の収穫量だったとは。

鉄分が豊富で、身体にも嬉しい効果がありそうです。

そうとわかれば、ハスカップを研究したい気持ちに火がつきました!
次の写真、見てくださいよ。
こんなメニューが食べられるマチはなかなかないでしょう。

 

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おむすび2個とつけもの、サラダ、みそ汁がついた「おむすびセット 500円(税込)」です。

梅や鮭、じゃこに混ざって「ハスカップ」があります。

何度も言いますが、甘くはありません。

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割ってみました。中にたっぷり。
ご飯がドラキュラ色に染まっています。

これが美味しいのです!
全国のコンビニに、ハスカップが並ぶことを熱望してしまいます。

 

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ということで、紅に染めていたのはハスカップでした。
収穫量が日本一だからこそ味わえる、不思議なメニューですよね。

お店の名前にある「旅の途中に…」ですが、
美唄市は札幌旭川の中間ほどに位置するため、通過されることが多いそうです。
このマチも魅力がいっぱいだから楽しんでいって欲しいという、
マスターの気持ちも込められたお店でした。

ちなみに、ドラキュラの大嫌いな「ニンニク」は入っていません。
ごちそうさまでした!

 

お店情報

COOK CAFÉ 旅の途中に…

住所:北海道美唄市東1条南2丁目2-2
電話番号:0126-63-1333
営業時間:(月~土)9:00~23:00
(日・祝)11:00~19:00
定休日:無休
HP:https://www.hotpepper.jp/strJ000751612/

www.hotpepper.jp

 

書いた人:裸電球

裸電球

北海道を拠点に食べ歩き。CATVでグルメ番組のレポーターを担当したことをきっかけに、ハシゴ酒が趣味となる。入りづらいお店に突撃するのが大好き。現在はフリーで、映像制作とライターの仕事をしている。

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