アサリとサバの水煮缶で完成度高いペスカトーレを1人分。元イタリアン料理人のレシピ【パパイズム】

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こんにちは! 元イタリアン料理人、専業主夫料理人パパイズムです。

プロとして10年、主夫になって2年、合わせて12年間イタリア料理に携わってきた私が今回ご紹介するパスタレシピは、魚介たっぷりのトマトソースパスタ「ペスカトーレ・ロッソ」です。

ペスカトーレはイタリア語でズバリ、漁師という意味。名前のとおり、殻付きのムール貝やアサリなど海の幸が山盛りになったパスタを目にしたことがあると思います。

そのペスカトーレを、家でも手間いらずで、少ない量でも作りやすいように、アサリとサバの水煮缶をメインに作ってみました。魚介の缶詰でも、お店レベルの美味しいペスカトーレが食べられますよ。

 

パパイズムの「アサリ缶とサバ缶のペスカトーレ・ロッソ」

【材料】(1人分)

  • スパゲッティ(1.6~1.7mmがおすすめ) 100g
  • 水 1.2L
  • 塩 12g
  • にんにく 1片
  • 唐辛子 1本
  • オリーブオイル 大さじ1と1/2
  • アサリ水煮缶 1缶(130g程度)
  • アサリ水煮缶の汁 大さじ3
  • サバ水煮缶(今回は汁は使いません) 1缶(150g程度)
  • むきエビ(冷凍なら解凍しておく) 5~6尾
  • アンチョビ 1尾
  • 白ワイン(料理酒、日本酒でもOK) 大さじ1
  • トマト缶(カット) 90g
  • 塩 適量
  • 乾燥オレガノ(あれば) 少々
  • パセリ(刻む) 適量

 

作り方

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1. にんにくは皮をむいてみじん切りにします。むきエビは背ワタを取り、キッチンペーパーなどで水分をふき取ります。唐辛子はヘタを取り、種を取り除きます。

今回は、トマトソースをどれだけ美味しく作れるかがポイントの1つ。そこで、にんにくの風味をソースにしっかり付けられるようみじん切りにしました。

 

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2. スパゲッティを茹でます。鍋や大きめのフライパン(今回は26cmのフライパン使用)に水と塩を入れて沸かします。沸騰したらスパゲッティを入れ、パッケージに書いてある時間のマイナス1分茹でて、コシのあるアルデンテ食感に仕上げます。

 

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3.スパゲッティを茹でている隣で、ソースを作ります。フライパンにオリーブオイル、にんにく、アンチョビを入れて中火にかけて炒めます。

アンチョビを崩してオイルに溶かしながら、そのオイルでにんにくを炒めるイメージです。にんにくは焦げやすいので注意です。

 

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4. 3がフツフツとしてきたタイミングで、すぐにむきエビを加えて炒めます。

 

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5. むきエビの全面がピンク色になったら、サバの身とアサリのむき身(アサリ缶の汁はまだ入れません)も入れて、サバの身を軽く崩しながら炒めます。火加減は中火のままで大丈夫です。

缶詰はどちらもすでに火が入っているので、サッと炒める程度でOKです。

 

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6. 白ワインを入れ、5秒ほど強火にしてアルコールを飛ばします。中火に戻したら、うま味が凝縮したアサリ缶の汁を入れます。さらにパスタの茹で汁(60ml、カップに1/4強程度)も加えたら、ヘラなどで素早く混ぜて乳化させます。全体が白っぽくなり、とろみが付いたらOK。

 

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7. 6にトマト缶も加え、塩で味を調えたら、

 

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唐辛子を入れ、中火のままソースを煮詰めてうま味を凝縮させていきます。

煮詰めるときは焦げやすいので、フライパンの底からこまめにかき混ぜるようにしましょう。

今回の唐辛子は辛くするというより、ソースの味を引き締める目的で入れるので、最初から炒めずにここで入れます。

 

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8. ソースのシャバシャバとした液体部分がなくなり、トロリとした濃度が付いてくればOK。火を止めてオレガノを振り、軽く混ぜ合わせます。あとはパスタの茹で上がりを待ちましょう。

オレガノはイタリアのトマトソースパスタによく使われる、さわやかな香りが強いハーブです。少量でも入れると、より本場のパスタに近い風味を感じることができますよ。なければ入れなくても大丈夫です。

 

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9.スパゲッティが茹で上がる直前に、8のソースを中火で温め直し、フツフツとしてきたら火を止めます。スパゲッティが茹で上がったら、トングなどでつかんでソースの入ったフライパンに移し、手早く和えます。

ロングパスタもショートパスタも、ザルにあげてザ~ッと湯切りしてからおおよそ5秒以上放置すると、パスタの中の水分まで過剰に抜けてパサパサになってしまいます。そこで、茹で上がったパスタは滴る茹で汁だけを軽く切ってソースと絡めるか、ザルにあげてすぐソースと絡めるのがおすすめです。

 

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10. 器に盛りつけ、パセリを振れば完成です。

 

缶詰で作ったとは思えないペスカトーレが完成!

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作る前は正直、アサリはやっぱり殻つきじゃないと……といった考えもほんの少しあったのですが、完成したペスカトーレを食べてみたらそんなことはありませんでした!

とくに、風味満点の汁が優秀。手軽にアサリのだしがばっちり効いたトマトソースができました。

また、パスタに生のサバを入れて炒めると生臭さがソースに移ったり、火を入れるとパサパサしたりすることもありますが、サバの水煮缶はすでに加熱されているので臭いも少なく、ふっくらしっとりなのも◎です。

アンチョビとにんにくの風味も効いていて超本格的な味わい。とても缶詰で作ったとは思えない、お店レベルのおいしさです。お好みでバジルの葉を添えたり、カットしたレモンを添えて絞ったりしながら食べるのもいいですね。

個人的には、缶詰の可能性に気付けたのが今回のペスカトーレの収穫でした。アサリやサバ以外にも、これからもいろいろな缶詰を使ったイタリアンのレシピをご紹介していきたいと思います!

 

作った人:パパイズム

パパイズム

3児の父として、日々家事育児に奮闘する主夫兼料理研究家。イタリアナポリピッツァの職人として10年間働いたのち、現在はプロの料理人としての経験を活かし、企業・飲食向けの商品開発や、「節約しながら家で簡単に作れるプロの味」をブログやInstagramで発表中。好きな食べものはいぶりがっこ。

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