元イタリアン料理人が何度も試作して完成「カルボナーラ風冷製パスタ」あえて乳化させず、麺の食感も納得の仕上がり

こんにちは! 元イタリアン料理人、現役専業主夫料理人パパイズムです。

ベーコンと玉ねぎ、卵を使った濃厚なカルボナーラ。基本のパスタの1つでもあるこのカルボナーラを、今回は夏らしく冷製アレンジで作れないかと思い立って、いろいろと試作してみました。

その結果、ソースを一度加熱してから冷やす方法に落ち着いたものの、冷やすと油がギトギトとしてしまい納得いかず……。そこで、オリーブオイルの量を減らして乳化する工程も省き、具材のうま味を引き出した美味しい「カルボナーラ風冷製パスタ」にたどりつきました!

 

パパイズムの「カルボナーラ風冷製パスタ」

【材料】(1人分)

  • スパゲッティ(1.3~1.5mmがおすすめ) 100g
  • 水 1.2L
  • 塩 12g(茹で用)+1g(味付け用)
  • 玉ねぎ 30g
  • ベーコン 30g
  • オリーブオイル 大さじ1
  • 牛乳 100ml
  • コンソメスープの素(顆粒) 小さじ1/2
  • 卵 1個
  • 粉チーズ 小さじ1

(仕上げ用)

  • 温泉卵(市販品を使用) 1個
  • 粉チーズ 小さじ1
  • 黒こしょう 適量

 

作り方

1. 玉ねぎは粗めのみじん切りに、

 

ベーコンも同じくらいの大きさにみじん切りにします。

甘みとうま味がソースに出やすいように細かく刻みます。

 

2. フライパンにオリーブオイルを入れ、ベーコンを入れたら中火で炒めます。

 

3. ベーコンに焼き目が付いてカリッとしてきたら、玉ねぎを追加して少し火を弱め、さらに炒めます。

玉ねぎは焦げるとソースに色味が溶け出して茶色になってしまうので、焦がさないようにじっくり炒めて甘みを引き出します。

 

4. 玉ねぎが半透明になったら牛乳を注ぎ、中火にして、

 

コンソメスープの素で味付けしたら、ひと煮立ちさせて火を止めます。

 

5. 卵をよく溶き、4のソースに流し入れ、

 

火を止めたままヘラなどで底の方からしっかりかき混ぜ、プルプルの半熟スクランブルエッグくらいの濃度にします。

固まらない場合は温度が低すぎるので、とろ火で熱してかき混ぜた後、火を止めます。

 

6. 氷水(分量外)を入れたボウルを用意します。別のボウル(冷気が伝わりやすいステンレス製がおすすめ)に5のソースを移し、氷水の入ったボウルに重ねたら、粉チーズ、塩を入れ、かき混ぜながら冷やします。

 

7. 粗熱がとれて冷たくなってきたらラップをかけて、盛り付けるお皿と一緒に冷蔵庫で冷やしておきます。

 

8. ソースを冷やしている間にスパゲッティを茹でます。鍋や大きめのフライパン(今回は26cmのフライパン使用)に水と塩を入れて沸かします。沸騰したらスパゲッティを入れ、パッケージに書いてある時間のプラス2分茹でます。

温かいパスタの場合は1分早く上げて芯を残したアルデンテに仕上げますが、冷製パスタの場合は逆。パスタは冷えると引き締まる性質があるので、少しやわらかめに茹でてから冷水で引き締めることでプリプリ食感に仕上がります

 

9. 氷水(分量外)を入れたボウルを用意します。スパゲッティが茹で上がったらザルにあげて、流水で表面の粗熱をしっかり取り、ザルのまま氷水の入ったボウルに浸し、1分程度かき混ぜ続け、麺の中心までキンキンに冷やします。

スパゲッティの冷やしが甘いとソースの味がボケた仕上がりになります。しっかり冷やしましょう。

 

10. スパゲッティが冷えたら氷水から引きあげ、麺の水分を絞ります。手のひらをつかって麺をザルに強く押し付けるようにして、水滴が落ちなくなるまで絞ります。

 

11. 冷蔵庫からソースの入ったボウルを取り出し、スパゲッティを加え、

 

手早く和えたら、

 

冷やしておいた器に盛り付け、温泉卵をのせ、粉チーズと黒こしょうをふりかけます。

黒こしょうはこれでもかとたっぷりかけて食べるのがおすすめ。ピリッとして味が引き締まりますよ。

 

これはあり! 冷やすことで風味が際立つパスタ

ゆるめのスクランブルエッグのような濃厚なソースが、プリプリの麺とよく絡みます。食べてみるとボソボソした感じはなく、ちょうどいい濃度です。そして、刻んでしっかりと炒めたベーコンのうま味、玉ねぎの甘みが狙い通りソース全体に出ています。温泉卵の卵黄を崩して絡めると、さらに濃厚さがアップしますよ。

冷やすことで香り成分の揮発が最小限に抑えられ、ベーコンや玉ねぎの風味、黒こしょうのさわやかな香りがより強く感じられます。これは温かいカルボナーラでは味わえない部分かもしれません。冷たいのでどんどん食べられるのも夏にいいですね。

牛乳、粉チーズなど身近なものでとても簡単に美味しく作れる冷製カルボナーラ風パスタです。ぜひ参考にしてみてください。

 

作った人:パパイズム

パパイズム

3児の父として、日々家事育児に奮闘する主夫兼料理研究家。イタリアナポリピッツァの職人として10年間働いたのち、現在はプロの料理人としての経験を活かし、企業・飲食向けの商品開発や、「節約しながら家で簡単に作れるプロの味」をブログやInstagramで発表中。好きな食べものはいぶりがっこ。

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