高崎のグルメキーワードは「麺」と「近所に欲しくなる店」~名店巡礼 群馬・高崎編~【タベアルキスト】

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みなさんこんにちは、メシ通レポーターのタベアルキストWakuiです。

今回も我々タベアルキストが、わざわざ食べに行く価値のある逸品を提供しているお店へ実際に訪れ、食べまくる究極の食べ歩き「名店巡礼」をお届けします。

名店巡礼のセレクト店の定義やこの企画ポリシーなどは、ぜひ以前の記事をご確認ください!

 

~名店巡礼 高崎編~

第3回目の巡礼先は「高崎」を選びました。

高崎市が「パスタのまち」なのをご存知ですか?人口当たりのパスタ店の数が多く、消費量も多い高崎市*。「キングオブパスタ」というご当地グルメイベントも開催されるほど。

 

美味しいパスタが食べたいな、なんて調べていると、どうやら群馬県は全国有数の小麦の産地で、小麦粉を使ったお料理が深く根付いているようでした。

それならば美味しい麺を食べに行こう!とターゲットを「麺」に絞り、西毛と呼ばれる高崎市を中心とした県西部エリアへ2週にわたって足を運んで、ジャンルの違う5軒をセレクト。

 

遠方から足を運ぶファンもいるという、コアなファンが付いている名店をラインナップしてみました。

*出典)本場より美味しい?イタリア料理店が多いのは【全国ランキング】-タウンページデータベース

 

1軒目:みやご食堂 逸品:中華そば

2015年10月某日、「今日は冷え込む」といわれている日に3回目の巡礼の地・高崎へやってきました。

今回も3名のタベアルキストで5軒の名店を巡ります。はじめに降り立ったのはJR八高線群馬藤岡駅。1時間に1本くらいしか電車がこないローカル駅からスタートです。

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一見、町場のラーメン屋ながら奥深い中華そばの味わえる名店「みやご食堂」。

群馬藤岡駅から歩いて10分ほど。開店時間の11時に合わせて行ったら、同じように開店を待つお客さんがちらほら。暖簾がかかってから10分ほどで、店内はあっという間に満席になってしまうほど評判です。

 

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▲中華そば 600円

 

少し早いお昼は、ラーメンからはじめましょう。

藤岡には、「藤岡ラーメン」というご当地ラーメンがあります。鶏ガラベースの醤油味のスープに太縮れ麺が特徴で、具材などはお店によって異なるようです。ここ「みやご食堂」も、その「藤岡ラーメン」がいただけるお店のひとつです。

 

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太く縮れた麺は手打ちの自家製麺。

孟宗竹で全身を使って、2時間かけて麺を打つそう。プツッと切れる歯応えにしっかりとしたコシ、それに小麦の香り。丹念に打った麺はどんぶりの中でスープを吸って、その麺をすすり上げれば今度は絡め取ったスープの香りが広がります。

 

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そのスープは、見るからに手間がかかっていそうな、透き通る黄金色。

動物系スープの甘さと、煮干しのほんのりとした苦みが広がって、奥行きのあるうまみが感じられます。さらにガツンと醤油が効いていて、麺の存在感に負けない力強さを感じます。

麺、スープ切れで終了となるため、早い時間の訪問をオススメします。

 

お店情報

みやご食堂

住所:群馬県藤岡市藤岡230
電話番号:0274-22-0636
営業時間:11:00〜15:00(麺、スープ終了次第閉店)
定休日:年中無休(臨時休業あり)
https://www.hotpepper.jp/strJ000357325/

www.hotpepper.jp

 

執筆者:Kae Suda

 

2軒目:あんかけ焼きそば 富ちゃん 逸品:薬膳海鮮あんかけ焼そば

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続いての2軒目はJR信越本線安中駅から約2.5km、住宅街の中にある「あんかけ焼きそば 富ちゃん」。

 

店主の修業先となった宮崎県延岡「みんみん」の味を上手く引き継いだ、薬膳あんかけ焼きそばの専門店です。看板を頼りに住宅街を進んだ先にある、ドームハウスが目印です。

 

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靴を脱いで店内へ入ると、フローリングの広間になっており、吹き抜けの天井は外から見る以上に高さがあり開放感のある作り。おおよそ店らしくない、ちょっと独特の空間になっています。

 

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▲薬膳海鮮あんかけ焼きそば 1,150円

 

表面だけを焼き固めた麺に、たっぷりの薬膳あんを掛けたスタイルのあんかけ焼きそばは、並盛でもボリュームは大盛り並み!

数十種類の漢方を漬け込んだ醤油をベースに作り出す薬膳あんは、深い味わいながら、薬膳特有のクセのある香りが無いあっさりとした仕立て。

 

食べ進むうちに、あんは段々と緩んでいき、最後はサラッとしたスープに戻ります。薬膳のエキスが詰まっているから、スープこそ最後まで飲み切って欲しいとのこと。

 

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▲薬膳あんかけ焼きそば(辛)990円

 

もう一つの評判メニュー、辛口の薬膳あんかけ焼きそば。見た目ほどの辛さは無いですが、口にした瞬間、口内にパッと唐辛子の華やかな香りが広がります。

 

途中で酢を加えると、酸辣湯のように変化して2度美味しい一品。薬膳らしさが控えめで親しみやすい味わいだけど、そこは薬膳。食べ終わると体がじんわりと温まってきました。

 

お客様ノートや、ご主人の応対からも親しみやすさが感じられ、近所にあったらマメに通いたくなるお店でした。

 

ご主人一人で切り盛りされているので、厨房の中にいるときなどは声が聞こえないことがあります。そのため、大きな声で話しかけるようにしてください。そこだけご注意を。

 

お店情報

あんかけ焼きそば 富ちゃん

住所:群馬県安中市大竹1243-1
電話番号:027-382-7636
営業時間:ランチ 11:00~15:00、ディナー 17:00~20:00
定休日:月曜日 ※祭日の月曜日は次の水曜日がお休み
https://twitter.com/tomichan199409

www.hotpepper.jp

 

執筆者:Kazushi Kikutani

 

3軒目:そば 滋雲 逸品:もりそば

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訪問したうどんとパスタのお店が、タベアルキストが皆様に推薦する基準には満たないと判断したため、本来は5軒目のはずが3軒目の紹介に……。

 

上越電鉄上越線南高崎駅で下車。そこから1.5キロほど歩いた、住宅街にひっそりと佇む隠れ家的なそば屋が「そば 滋雲」。和の趣をふんだんに取り入れた外観からは、上品なこだわりが感じられる。

尚、店名の「滋雲」の由来については、「滋」はおいしいもの、「雲」はたくさんをそれぞれ意味するそう。

 

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和モダンの雰囲気が漂う店内にはJAZZが流れ、壁には新そばの張り紙が貼ってありました。

席は、カウンター席に清潔感溢れる広い座敷。座敷の座卓は間隔をおいて置かれているので、脚を伸ばして寛ぎながら食事をすることができる。

 

また、座布団の色彩使いや、阿吽小鬼等の小物の点在バランスに繊細なセンスを感じる。

 

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▲もりそば 600円

 

主に北海道産のそば粉を使うそばは、細打ちの二八そば。好みによって、細打ち、粗挽き、太打ちの三種から選べる。今回は粗挽きでお願いしました。

 

艶があるやや短めな長さのそばは、新そばの微かな香りがする。適度な粗さで、手操るとすっと奥に入っていく。噛み進めれば新そばの爽やかな旨みを出しつつ、喉越しの爽快感を感じることができる。

 

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そばつゆは、鰹の香り豊かなキリリと締まった辛口。甘みが少なく醤油が強い印象。そば湯と合わせることで、より鰹出汁が際立った。けして突出した派手さは有りませんが、そばつゆに存在感がある豊かな一枚でした。

 

お店情報

そば滋雲

住所:群馬高崎市片岡町2-17-14
電話番号:027-325-3356
営業時間:ランチ 11:00~14:30(L.O.)、ディナー 17:00~20:30(L.O.)
定休日:月曜日

www.hotpepper.jp

 

執筆者:Masayuki Wakui

 

4軒目:うどん処みわや 逸品:カレーうどん

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高崎巡礼2週目。この日のスタートはJR信越本線安中駅から。

前週巡った「富ちゃん」とは逆方向にある、カレーうどんの名店「うどん処みわや」。こちらもまた住宅街の中にあり、「なぜこんなところにうどん屋が!」という形で目の前に現れます。

 

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▲和豚もち豚肉汁 900円

 

まずやって来たのは、漬け汁タイプの肉汁うどん。テーブルに置かれた瞬間、ブワッと出汁の薫りが立ち上ります。これにはかなり期待感が高まりました。

 

そして、この麺の盛り付けの美しさ。この丁寧さからも、うどんに対するマジメな姿勢が伝わってきます。しなやかでモッチリとした、コシはあるけど堅くない、王道の讃岐うどんです。

 

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▲カレーうどん 1,080円

 

ご主人曰く、9割の方が注文されるというカレーうどん。30種類を超える具材を煮込んで作った、たっぷりのカレー汁に大きなもち豚のブロック肉が2つ入っています。

 

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マイルドさとスパイシーさの均整がとれたスープに、コシはあるけど堅くない麺が絡み合い、絶妙なバランスで成り立つ美味しさを実現しています。多くの人が賞賛するのも納得の味わい。

 

マイルドさを出そうと牛乳を入れ過ぎてミルク臭さが出てしまったり、本格的なカレーを追求して、すすって食べるには不向きなほどスパイシーだったり。はたまた麺が硬すぎてスープと上手く絡まなかったり。カレーうどんはとてもバランスを整えることが難しい一品ですが、「うどん処みわや」のカレーうどんは高いレベルで実現しています。丁寧にとった出汁のおかげで和の心を失っていないところも素晴らしい。

 

ご飯を頂いてリゾット風に〆ることができるので、最後の一滴まで味わってほしい一品です。

 

お店情報

うどん処みわや

住所:群馬県安中市板鼻647-8
電話番号:027-381-4531
営業時間:11:00~14:00
定休日:火曜日
https://www.jalan.net/gourmet/grm_guide000000178026/

www.hotpepper.jp

 

執筆者:Kazushi Kikutani

 

【閉店】5軒目:ピアチェーレ 逸品:地場野菜を使ったサルシッチャパスタ他

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最後に訪れたのは、これまたJR信越本線北高崎駅から徒歩20分ほど離れたところにあるイタリアンレストラン「ピアチェーレ」。

 

冒頭にも書いたとおり、「パスタのまち」高崎において、頭一つ抜き出ていると思えるハイレベルなパスタがいただけます。

 

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▲万願寺唐辛子、ブロッコリー、長ネギ、サルシッチャの軽いトマトソース 1,180円

 

たっぷりの地元野菜と自家製サルシッチャを使ったパスタ。富岡市の「堀込農園」でとれた万願寺唐辛子が主役です。

 

自然農法にこだわって作られた野菜は力強い味わいで、サルシッチャに負けない存在感を放っています。和風ではないのに長ネギを使うセンスも面白いポイント。

パスタはスパゲッティーニを使用し、あっさりとしたトマトソースがとてもよいバランスです。

 

このパスタは豆乳バーニャカウダディナー(1,790円)コースの一部。

野菜ソムリエの資格を持つオーナーシェフが作るパスタは、季節の野菜をふんだんに使い、オイル、トマト、クリームとバリエーションも豊富で、ひとつだけ選ぶなんて至難の業!

 

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▲こだわり卵といろいろ茸のカルボナーラ トリュフ風味 生ハムのせ 1,300円

 

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▲県産ごほうとじっくり煮込んだ上州牛のミートソース 1,180円

 

また使用する食材は、安心で新鮮な地元・群馬県産の自然農法野菜や上州牛など、地産地消へのこだわりも。

 

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とくに、何種類の野菜を使っているか数え切れないような、鮮やかな彩りのバーニャカウダは看板メニューとなっていて、女性に大好評とのこと。

 

バーニャカウダソースも有機丸大豆100%の成分無調整豆乳をベースに、アンチョビの代わりにブラックオリーブでうまみを出していてとてもへルシー。

 

さらにスープやパン、デザートまでついてこのクオリティでこのお値段は、都内じゃ考えられないほどのリーズナブルさ。

 

こんなお店こそ、日常使いで行きつけにしたいレストランです。

 

お店情報

【閉店】ピアチェーレ

住所:群馬高崎市上並榎町249-9
電話番号:027-387-0680
営業時間:ランチ 11:30~15:00 (L.O.14:00)、ディナー 18:00~22:00 (L.O.21:00)
定休日:火曜日

 

執筆者:Kae Suda

 

名店巡礼 高崎編まとめ

今回の5軒のセレクトいかがでしたでしょうか。

初めてテーマを「麺」と定めてから旅立ったため、いつも以上にマニアックで深い巡礼となりました。「麺」というテーマに絞って巡礼したことで、日本の麺文化の奥深さを再確認できました。

 

シンプルかつ王道の料理から、店主が試行錯誤の末に生み出したコダワリの一皿まで、様々に楽しめます。いずれの店も駅から少し離れた場所にあるため、交通はやや不便ですが行ってみる価値のある一店です。駅前や大通り沿いを走っているだけでは見つけることのできない、知る人ぞ知るお店に是非行ってみてください。

 

「食べる価値のある逸品」を紹介する! というタベアルキストのポリシーは今後も堅持していきます!

(取材日/2015年10月31日、11月7日)

 

書いた人:タベアルキスト

タベアルキスト

タベアルキストとは、「食べる幸せ、探す喜び」をモットーにした実名制の食べ歩きマニアのコミュニティ「Tabearukist Association」に所属する、年間300軒以上の外食をしているメンバーのことを「タベアルキスト」と言います。その一食、一食を、お腹も心も満たされる幸せな時間とするため、「一般人による一般人のためのグルメ検証」を旗印に、公正中立な立場から「食べる価値のある逸品」の情報を発信しています。

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