ペスカトーレって「哲学」だったのか!具材に仕事をさせる“塩だけレシピ”をぜひ試してほしい

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冬はペスカトーレがおいしい季節

こんにちは。

メシ通リポーターの吉村智樹です。

 

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見てください、この「ペスカトーレ」
海の幸がふんだんに盛り込まれ、おいしそうでしょう?

 

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エビはお頭つきでゴージャス。

 

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ピンピンのイカの脚は、こりこりした歯応えがたまりません。

 

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魚介のエキスが染み込んだアッツアツのトマトソースが、もっちり太めのパスタにからんで、はあ、幸せ。

さらにオリーブオイル、ワイン、ガーリック、フレッシュパセリの魅惑の香りが混然一体となり、食欲の大漁旗がはためきます

 

特に冬場は旬を迎える魚介の種類も増え、ペスカトーレがいっそうおいしい季節となるなのです

 

「洋食の達人」に会うため福井県の若狭へ

でも……ペスカトーレって、自分でつくるのは難しそう。イタリアンレストランのメニューで「値段が高い側」に載っている高級パスタという印象がぬぐえません。それに魚介類って、なんだか下ごしらえが面倒くさそうだし。

 

「そんなことはありません。ペスカトーレは家庭でも手軽に、簡単につくれるんですよ

 

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そう語るのは、北陸で超繁盛中の洋食店「和伊和伊亭」(わいわいてい)のマスター、竹中淳二さん(51歳)。

 

「和伊和伊亭」があるのは、“海鮮の宝庫”と呼ばれる福井県の若狭(わかさ)。

 

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福井県の若狭は日本海に面し、古来より皇室・朝廷に海産物をおさめることが許された「御食国(みけつくに)。海に深く入りくんだリアス式海岸は生き物が育つゆりかごのような環境で、一年を通じてさまざまな海鮮が水揚げされます。

 

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若狭で捕れる魚のうまさは日本中へ知れ渡り、京都へ運ぶ通称「鯖(サバ)街道」の出発点でもありました。

 

海なし県からやってきた脱サラ料理人

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そんな美食の街で、行列ができるほど繁盛しているお店が、竹中さんがご夫婦で営むスパゲッティとオムライスの店「和伊和伊亭」

 

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44席をも擁するゆったり広々としたお店です。アットホームな雰囲気にひかれ、いつもお客さんでいっぱい(今回は定休日にわざわざ取材にご協力をいただきました)。

 

近場の港にその日にあがった根魚、地元の田畑で採れた野菜やお米、肉もたまごもできるかぎり新鮮な福井県産を使うという竹中さん。

 

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ジャストなアルデンテを見計らったパスタは「のど越しが最高」と大評判。デミグラスソースがたっぷりかかったとろとろ仕立てのオムライスは、わざわざ他県から食べにくる人も多いという好評メニューなんです。

 

竹中さんは、もともとは滋賀県の鉄工所で設計の仕事をしていた会社員。子どもの頃からクッキングが好きで、サラリーマン時代も部下や同僚を家に招いて料理をふるまっていたといいます。

 

f:id:Meshi2_IB:20190112105442p:plain竹中:自分が調理したものをみんなが「おいしい」と言ってくれるのがうれしくてね。次第に「食べ物屋さんをやりたいな」と思うようになり、30歳で脱サラしたんです。

 

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それから7年のあいだ割烹料理店、居酒屋さん、イタリアンのお店などさまざまなジャンルの料理店で修業。

そんなある夏、海水浴をしにたまたまやってきた若狭で、閉店した大きなジーンズショップが長く放置され雨ざらしになっているのを見つけました。「ここだ!」とひらめいた竹中さんは、なんと福井県に転居し、自分の城となる「和伊和伊亭」をオープンしたのだそう。

 

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f:id:Meshi2_IB:20190112105442p:plain竹中:僕がつくる洋食は、いろんな飲食店で習得した技術がミックスされたオリジナルなんです。うちは「ひじきとそぼろの和風オムライス」が名物なのですが、ひじきは自家製です。割烹料理店で和食をしっかり学べたからこそ、お出しできるひと皿なんです。

 

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海藻の滋味がしっとりとお米に染み入り、ほっとする味のオムライス。そんな竹中さんが海なし県の滋賀から海とともに生きる福井の若狭へとやってきて驚いたのは、やはり海鮮のおいしさ。

「本日のお魚のオーブン焼き」など、若狭でお店を開いたからこそ実現したメニューも多種多彩。

 

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もちろん、魚介満載のペスカトーレも絶品!

 

f:id:Meshi2_IB:20190112105442p:plain竹中:ペスカトーレは、おもしろいメニューです。手軽につくれ、それでいて、できあがるとちゃんと“ごちそう感”がある。テーブルのメインをはれる料理になる。季節ごとに食材も変えられるからいろんな味を楽しめるし、つくりがいがあるスパゲッティです。

 

「味つけは塩だけ」ペスカトーレのレシピ

というわけで今回はメシ通読者のために、日頃「和伊和伊亭」では供していない、「家庭で簡単! 豪華そうに見えるペスカトーレ」のレシピを特別につくっていただきました。

 

【材料】(2人前)

  • 赤エビ 2匹
  • スルメイカ(小サイズ) 2匹
  • 砂抜きハマグリ 好きなだけ ※塩抜きして販売されているものをそのまま使うか、あるいは50度のお湯に5分漬けておくと塩が抜ける。
  • 貝柱 種類はなんでもいい
  • イタリアンパセリ
  •  お湯の量に対して1%(今回はお湯2リットルを使いますから20グラムとなります)
  • ニンニク
  • オリーブオイル
  • 市販の完熟カットトマト 300gサイズ
  • 白ワイン
  • 乾麺 1.7ミリ 200グラム

 

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f:id:Meshi2_IB:20190112105442p:plain竹中:特別なものは何ひとつ使いません。すべてスーパーマーケットで買いそろえられるものです。「貝柱」は今朝、小浜の魚市場で珍しく真珠貝(アコヤ貝)のものが売られていたので、それを使います。とはいえ、種類はなんでもいいんですよ。貝柱がお好きでなければ、入れなくても大丈夫です。

 

あの……味つけって、塩だけなんですか? レシピ本などを読むと、スープの素やチーズ、砂糖なども使うようですが。

 

f:id:Meshi2_IB:20190112105442p:plain竹中:塩だけでいきましょう。塩と魚介から出るうま味で十分おいしくなります。ペスカトーレは「魚介が勝手においしい料理になってくれるスパゲッティ」なんです。本当に簡単なんですよ。

 

塩だけとは、シンプルですね~。

「魚介が勝手においしい料理になってくれるスパゲッティ」とは、いったいどんなものなのだろう。

 

エビは「アタマを使え!」

では作り方に移っていきましょう。

まずは「赤エビ」。数あるエビのなかでも「赤エビ」を使うのはどうしてなんですか?

 

f:id:Meshi2_IB:20190112105442p:plain竹中:赤エビは「頭が大きい」のが特徴です。頭が大きな分、ミソがたっぷり詰まっている。ペスカトーレの味の決め手となるのは、エビの頭に入っているミソなんです。

 

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なるほど。赤エビを有頭のまま使うのは、見た目が豪快だからではないのですね。頭にうまさの秘訣(ひけつ)があるということは、ペスカトーレは「頭を使う料理」とも言えますね。

 

f:id:Meshi2_IB:20190112105442p:plain竹中:それに赤エビは安いんです。回転寿司にもよく使われています。スーパーマーケットでは、近頃はブラックタイガーより安く売られている場合もあるんですよ。

 

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うま味が豊富で財布にもやさしいなんて、赤エビ、なんていいやつなんでしょう。そんな赤エビの殻をむき、包丁を入れて背ワタを取り除きます。

 

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おお! 早くも頭からミソがあふれ出ている!

さぞ賢かったんだろうな、きみ。このたっぷりなエビミソがペスカトーレの味に深みを与えるんですね。楽しみだな~。

 

イカの肝と皮は味の決め手

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続いては「スルメイカ」。脚をはずしてから肝を抜き取ります。

 

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f:id:Meshi2_IB:20190112105442p:plain竹中赤エビの頭と同じく「イカの肝」はペスカトーレをいっそうおいしくするための大事な部位です。調理に使いますから抜き終えたら置いておいてください。

 

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わかりました。お、身をざくざくと、えらく幅広く切るんですね。ダイナミックです。あれれ、皮をむかないんですね。意外です。

 

f:id:Meshi2_IB:20190112105442p:plain竹中:魚介類は水分が多く、調理をするうちに縮みます。ですから生の段階では大胆に太く切った方がいいです。そして皮はむきません。スルメイカは皮が香ばしくてうまいんですよ。炒めるとパリッとして食感もいいです。

 

イカの皮をむかなくていいとなると、ペスカトーレって、ますます簡単なんですね。ずいぶん印象が変わったな。

 

ハマグリはこすり合わせて洗う

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続いては「ハマグリ」の水洗い。蛇口の水で直接洗うのですね。

 

f:id:Meshi2_IB:20190112105442p:plain竹中:そうなんです。ハマグリはこうして水をかけながら貝どうしをこすりあわせて洗うと汚れが落ちやすいです。

 

イタリアンパセリは粗めに切って

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こんどは薬味の「イタリアンパセリ」を刻みます。

 

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うわ~、包丁を入れるたびにピリッとした爽快な香りがたちのぼりますね。

 

f:id:Meshi2_IB:20190112105442p:plain竹中:パセリもあまり細かく切り刻まず、ざくざくと粗めに。大まかに切る理由ですか? そのほうが、ふりかけたときに見た目がカッコいいから(笑)。

 

ニンニクは芯を取り、焦がさぬように

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下ごしらえの最後は「ニンニク」。包丁を入れて……。

 

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あ、芯をくりぬくんですね。

 

f:id:Meshi2_IB:20190112105442p:plain竹中:ニンニクの芯には独特な苦みがあり、また繊維質が集中しているため焼くと焦げやすい。ここを切り取るのが、料理をおいしくするポイントです。

 

素材の味をそのままいかす料理だからこそ、こういうひと手間が大切なんですね。そしてこのニンニクを、オリーブオイルを引いて熱したフライパンに、ころり。

 

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あら、フライパンを斜めに傾けましましたね。

 

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この謎の動作には、どういう理由があるのですか。

 

f:id:Meshi2_IB:20190112105442p:plain竹中:こうしてオリーブオイルを火元へ一カ所に集めることで、ニンニクの香りがオイルに満遍なくゆき渡るんです。それにフライパンが平らのままだとニンニクにすぐに熱が通って焦げてしまいます。

 

なるほど。ああ、なんといういいにおい。ニンニクがからっと揚がっておいしそう。熱したオリーブオイルとニンニクのかぐわしさに早くもメロメロ。もうこのままパンにひたして食べたいくらい。

 

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お? いい感じに褐色になったニンニクを、フライパンから取り除くんですね。

 

f:id:Meshi2_IB:20190112105442p:plain竹中:ニンニクは色が変わったら、これ以上は焦げて苦みが出るだけですから、具を入れる前にフライパンから取り出してしまいます。揚がったニンニクは、これはこれでおいしいです。料理ができあがったあとで、お好みで皿に戻すといいでしょう。

 

う~ん、「ニンニクを焦がさない」というのは一貫してペスカトーレをおいしく作るコツなようですね。

 

ハマグリは白ワインで蒸し焼きに

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ニンニクの香りが移ったオリーブオイルに「赤エビ」「スルメイカ」を入れ、すばやく焼き固めます。

 

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表面に軽く焼き色がついたら、ここで例の、ペスカトーレを縁の下から支える名バイプレイヤー「イカの肝」を投入。

 

肝の袋がつぶれ、なかからイカの天然スープがとろり。ほほお~、ふくよかな磯の香りがフライパンをまといます。

 

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さらに「白ワイン」を注ぎ、

 

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「ハマグリ」を加え、

 

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ふたを閉めて蒸し焼きに。

 

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フライパンから鳴る音を聞いてふたを開けるタイミングをはかる表情は、さすがプロ。ハマグリを入れるのは、けっこうあとなんですね。

 

f:id:Meshi2_IB:20190112105442p:plain竹中:そうなんです。海鮮のなかでも貝類は特に熱を加えると身が縮むので、魚介のなかでは一番あとに入れてください。

 

持論「ペスカトーレは水分が多い方がうまい」

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蒸し焼きにしているフライパンのふたを開けて、

 

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貝殻が開いていたら「カットトマト」をどさっと。

 

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ペスカトーレ、実はもう終盤なんです。早いでしょう。貝汁がにじみ出たハマグリの身がぶりんぶりんでうまそう! 

そんな貝のエキスが、酸味が効いたトマトのなかに溶け込んでゆきます。

 

f:id:Meshi2_IB:20190112105442p:plain竹中:僕はトマトも白ワインもたっぷりめに入れます。持論なんですが、ペスカトーレのソースは水気が多い方が冷めにくいし、うまい。本格的なイタリアンだともっと水分量を少なくするんですが。そういう点でも僕がつくるものはイタリアンのパスタというより「日本人好みのスパゲッティ」なんです。

 

パスタではなく、スパゲッティ。

わかります。「パスタではなく、スパゲッティが食べたい気分の日」ってありますもの。家庭料理だと、なおのことそのほうがいいですよね。

 

エビの頭をつぶす! これがソースをおいしくするコツ

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んん? ここで竹中さん、トングで赤エビの頭をぐっと圧しました。

 

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「ぐぐっ」 ああ! 赤エビの頭がへこんでしまっていますよ! これはいったいなにをしているのですか?

 

f:id:Meshi2_IB:20190112105442p:plain竹中:こうして赤エビの頭をつぶし、ミソをソースにゆき渡らせるんです。これをするのとしないのとでは、ペスカトーレの味に大きな差が出ます。

 

そうなんですね! 

 

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ペスカトーレの肝心要である赤エビの頭をつぶし、ミソがぶちゅっと噴出したおかげで、ソースの様相は一気に変化。見るからにコク深そうなとろみを帯びはじめました。

 

海の恵み、潮の香りが湯気とともにキッチンに満ちあふれ、わたくしもう卒倒しそうです。

 

麺をゆでるときはコンロの火に注意

もうひとつのコンロで、熱湯(今回は2リットル)に塩(今回は20グラム)を入れ、乾麺をゆではじめます。

 

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あのう、リクエストなのですが、よくテレビなどで観る、麺がバラッと花のように咲くあのフォトジェニックな動作、あれをやっていただけないでしょうか。ぜひとも。

 

f:id:Meshi2_IB:20190112105442p:plain竹中:こういうやつですよね?(ばらっ)

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お見事! これですこれです!

 

f:id:Meshi2_IB:20190112105442p:plain竹中:実はこれね、本当はやらない方がいいんです。コンロの火が鍋からはみ出た麺に焼け移る危険性があるから。

 

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あうぅ、無理にお願いして、すみません……。

 

麺をソースにしっかりからめる

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ソースには魚介のいいダシが出まくって、「おいしそうみ」がもはやどえらい状況に。

 

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ソースと麺がよくからむように、赤エビを取り出します。

 

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塩を入れたゆで汁をソースに注ぎ、味つけ(ソースを味見をして塩味が薄く感じたら塩を足してください。麺に塩味がついているので足しすぎないように)。いよいよ麺をからめます。

 

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魚介のうまみというドレスを着た麺が、うっとりするほどエレガント。

 

貝柱は熱しすぎず、余熱で調理!

で、ここで終わりかと思いきや……なんとラストスパートに「貝柱」がサプライズ登場。

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申し訳ないですが、貝柱の存在をすっかり忘れていました。

 

f:id:Meshi2_IB:20190112105442p:plain竹中:貝柱は最後に余熱で調理します。貝柱は熱を入れすぎると半分の小ささになってしまいますから、最後の最後に入れてください。そうすることで貝柱ならではの甘みや食感を損なわずに楽しめるんです。

 

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貝柱をプラスしてさっと火にくぐらせ、

 

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皿に盛り、

 

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取り出していた赤エビをのせ、

 

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イタリアンパセリの雪をはらりと舞い散らせると……

 

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完・成・です!

 

短時間でこんなにゴーカ感が!

調理時間は、フライパンを火にかけてから、およそ20分。撮影のためにいつもよりゆっくりと仕上げていただいたので、実際はもっと早くできあがるでしょう。ペスカトーレって、こんなに短時間でできる料理だったんですね。

しかもひとつひとつの具材の扱いや動作にきちんと理由があり、美学も感じる。もう哲学といえるのではないでしょうか。

 

そうしてしできあがった「家庭で簡単! 豪華そうに見えるペスカトーレ」。これはマジで豪華そうに見えますね! コーフンしてきたな。

 

では、いただきます。

 

 

うぅ……涙。
竹中さん、これ……めっちゃ、うまいっす!

 

もちっとした太めの麺とほっかほかトマトソースの相性、最&高です。

塩味オンリーなのに、食材費も時間もそんなにかかっていないのに、この風味の奥深さは驚異。いや~、「赤エビの頭」の威力がすごい。頭ミソのデリシャスさにエビぞります。

 

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では皆さん、ご唱和ください。

 

「ペスカトーレはアタマを使え!」

 

さらにイカの肝、貝の肉からにじみ出たおつゆ、やわらかジューシーな貝柱の甘みが官能的にまぐわい、酔わされます。竹中さんがおっしゃるように、スルメイカの皮の食感が、ぷちっと弾けるようで楽しい。

言わばこれは「食べる竜宮城です。

 

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水気が多いのも確かにいい。ペスカトーレは改めて、魚介のだしを存分に麺にからめて食べる料理なんですね。

 

灯りを落とし、いい音楽をかけ、ワインとともにいただけば、高級店にいるようなラグジュアリーな気分に浸れます。
これだけいいムードにきっとカロリーが照れて耐えられないから、ゼロカロリーでしょう。

 

f:id:Meshi2_IB:20190112105442p:plain竹中:ペスカトーレは「材料が仕事をしてくれる料理」です。だからできるだけよけいな手を加えず、調味料にも凝らず、短時間でささっとつくった方がおいしくなります。素材も、海のものならなんだっていいんです。そういう点でもご家庭向きの料理だと思うので、ぜひ試してみてください。

 

ペスカトーレがこんなに手軽につくれる料理だったとは。冬は海の幸がさらにおいしくなる季節。ぜひ旬の食材で、あれこれ楽しんでみてください。

 

そして、マスターの竹中さんの言う「日本人向けのスパゲッティ」や絶品オムライスなど気さくな料理が味わえてくつろげる北陸洋食の至宝「和伊和伊亭」で、わいわいと楽しい時間をお過ごしくださいね。

 

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お店情報

スパゲッティとオムライスの店「和伊和伊亭」

住所:福井県三方上中郡若狭町市場93-4-1
電話番号:0770-62-2611
営業時間 :月曜日および水曜日~日曜日 ランチ11:00~14:00、水曜日~日曜日ディナー17:30~22:00(LO 21:30)
定休日:火曜日、年末年始

www.hotpepper.jp

 

書いた人:吉村智樹

吉村智樹

よしむらともき。関西ローカル番組を構成する放送作家。京都在住。街歩きをライフワークとし、『VOWやねん!』ほか関西版VOW三部作(宝島社)、『ジワジワ来る関西』(扶桑社)、『街がいさがし』(オークラ出版)、『ビックリ仰天! 食べ歩きの旅』(鹿砦社)など路上観察系の書籍を数多く上梓している。

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