こんにちは。プロダクトデザイナーときどき料理人、ツジメシこと辻村哲也です。
「ツジメシの日常メシと週末メシ」シリーズ、今回は楽しんで作る「週末メシ」。
ところでみなさん健康ですか?
僕は前回の健康診断で諸々改善点が発覚してしまい、必要な運動と節酒はとりあえず先送りしつつ「野菜多めで肉より魚」の食事を実践しています。
そんな中できたのがこの「サバ缶バーニャカウダつけ麺」。
「バーニャカウダ」はイタリアンではすっかりおなじみの、にんにくとアンチョビ、オリーブオイルのソースで野菜を食べる料理です。
サバ水煮缶の汁とナンプラーを使って手軽にバーニャカウダ的つけ汁を作り、野菜をたっぷり摂取しようという作戦です。サバの身には下味をつけて香ばしく焼くことで、臭みもなく肉のような食べ応えが出ます。
がっつり食べるつけ麺スタイルながら、その大半は野菜。通常のラーメンで麺は生麺で茹で前140gほど、つけ麺だと200g以上あったりしますが、こんなふうに野菜多めにすると麺は100g程度でも十分満足感ある食事になります。野菜は3-4種類もあればOKですよ。
レシピメモはこちら。野菜については最後にまとめて説明します。
サバ缶バーニャカウダつけ麺(焼き野菜Ver.)
材料(1人分)
- サバ水煮缶 190g 1缶
サバ下味
- はちみつ 小さじ1/2
- しょうゆ 小さじ1/2
つけ汁
- オリーブオイル 大さじ1
- にんにく 1-2かけ(8-16g)
- 水 100ml
- ナンプラー 小さじ1
- しょうゆ 小さじ1
- 黒こしょう 適量
- つけ麺用中華麺(太麺) 100g
- 野菜 キャベツ、かぼちゃ、ズッキーニ、ミニトマト(中型トマト)、甘長唐辛子(ししとう)、アスパラなど好みのもの適量
作り方
サバ缶の大きな身のかたまりだけをボウルなどに取り出します。(汁気はよく切って缶に戻します)
身に、はちみつ、しょうゆ をまぶしておきます。
小鍋にオリーブオイルを半量(大さじ1/2)、みじん切りのにんにくを入れて中火にかけ、ふつふつとしてきたら弱火にし、焦がさないよう混ぜながら3-4分かけてじっくり火を通します。
(このときお好みで赤唐辛子を1/2本ほど入れ少し辛味を加えても美味しいです)
にんにくにしっかり火が通ったら、水、サバ缶の汁(細かい身ごと)、ナンプラー、しょうゆを入れ火を強め、沸騰後弱火にして1-2分加熱します。
サバの身を焼きます。
今回はガスコンロのグリルにグリル用のプレートを取り付けオーブンシートを敷き、その上にサバの身を置いて、グリルの中火5分ほどでこんがり焼けました。トースターなどで焼いても大丈夫です。
サバの身を入れておいたボウルに汁気(しょうゆとはちみつ)が残っていたら、さきほどの鍋に加え、温まったら火を止めます。
残りのオリーブオイルを加え、黒こしょうを振ります。
(オリーブオイルの香りを生かすために、半分は加熱せず使っています)
ひとくち味をみたら「あれアンチョビ入れたっけ!?」となること請け合いのバーニャカウダ感。このままで美味しいのですが、
ここでつけ汁をフードプロセッサーにかけると、水分と油分が乳化し細かいサバの身やにんにくがとろりと一体となり、麺や野菜との絡みがぐっとよくなるのでおすすめです。
ちなみにこういう時、ハンディタイプのプロセッサー(ブレンダー)があるととても便利ですよ。
(にんにくを炒める時に赤唐辛子を入れた場合は、辛くなりすぎるのでフードプロセッサーを使う前に取り除きましょう)
野菜を焼きます。
かぼちゃは7-8mm厚さに切りレンジで竹串が通るくらいまで(写真の量で500w90秒程度)加熱しておき、キャベツは芯ごとくし型に切りバラけないようつまようじを刺し、ズッキーニは1.5cm厚さ、甘長唐辛子など太いものは縦半分に切り分けておきます。アスパラは根元の硬いこころの皮をむき、ミニトマトは半分に切ります。
大きめのフライパンを中火にかけ、オリーブオイル小さじ1/2程度(分量外)を引き、野菜を並べたら軽く塩をふり(分量外)、あまり動かさず両面こんがり焼きます。
つけ麺用の中華麺は表示通りに茹でて、冷水で洗ってよく水気を切ります。
麺の茹で上がりに合わせ、フライパンの野菜とグリルのサバの身が焼き上がるようにタイミングを合わせられるとばっちりなのですが、茹でて冷やした太麺も焼いた野菜も多少の時間のずれは問題ないので慌てなくて大丈夫です。コンロの口数が足りなければ、つけ汁は先に作って器に注いでおいて、食べる前に電子レンジで軽く温め直してもいいと思います。
皿に麺と焼いたサバ、野菜を盛り付け(キャベツは繋がった芯の部分を切落とすと食べやすいです)、つけ汁を添えていただきます。
野菜は生のものだけで、レモンやすだちなどの柑橘類を絞ってもさっぱりといただけて美味しいです。この日の野菜はカイワレ、青ネギ、キュウリ、パクチー、ベビーリーフ、ミニトマト、すだち。
合わせる野菜について
最後におすすめの野菜をまとめておきます。焼きや茹で、生を適度に組み合わせると味や食感のバランスもよく、飽きずに食べられます。
いろいろやってみたのですが、一番のおすすめは焼きキャベツ。これは全てのつけ麺屋さんにトッピングとして採用してほしい! と思います。焼くことで甘みと香ばしさが加わり美味しくなります。
<焼き>
(フライパンまたはグリルパンで少量の油で焼く。芋やかぼちゃなど硬いものはレンジ加熱してから焼くとよい)
キャベツ、かぼちゃ、パプリカ、ピーマン、甘長唐辛子、ししとう、ズッキーニ、茄子、トマト、ゴーヤ、長ネギ、アスパラ、オクラ、玉ねぎ、芽キャベツ、みょうが、人参、蕪、菜の花、チコリ、ヤングコーン、たけのこ、谷中生姜、芋類、きのこ類 など
<茹で>
(固めに茹でる)
ブロッコリー、カリフラワー、芋類、いんげん、そらまめ、枝豆、スナップえんどう、青梗菜、小松菜、ほうれん草 など
<生>
(キュウリ、大根、人参など歯ごたえのあるものは細切り、またはピーラーなどで薄く切るとつけ汁や麺と馴染みがよい)
キュウリ、大根、人参、ネギ類、カイワレ、トマト、ルッコラ、クレソン、パクチー、春菊、水菜、ベビーリーフ、赤玉ねぎ、ラディッシュ など
季節の野菜をたっぷり摂りたいとき、半端に残った野菜の一掃メニューの選択肢のひとつとしていかがでしょう。
(そして僕は、やはり運動と節酒も地道にやっていきたいと思います……)
作った人:ツジメシ
本名は辻村哲也、ツジムラの飯でツジメシです。本業は各種製品を手がけるプロダクトデザイナーながら、料理好きが高じて間借り飲食店でも料理中。手抜き日常食からマニアックな料理まで図解したレシピが人気。著書に『付箋レシピ デザイナーときどき料理人のスケッチごはん』(アース・スターエンターテイメント)。
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