駅弁文化のないフランスに秋田の老舗が弁当店を開いたワケ【フランス人の味覚】

パリ在住ジャーナリスト・守隨亨延さんが現地と日本の食文化のギャップに迫る連載【フランス人の味覚】。今回のテーマは「駅弁」。フランスにはない駅弁文化を広めるべく奮闘する秋田の老舗を取材しました。

フランス旅行中に食事どきをまたいで長距離高速列車に乗ると、どこか損をした気分になります。空腹を満たすために駅構内で買った、どこにでもあるような乾燥気味のサンドイッチに、その日の一食を費やさないといけない。その行為に、もったいなさを感じるからです。

 

食堂車とサンドイッチの間を埋める選択肢が列車旅にあれば良いのに……。そのフランスで「Ekiben(駅弁)」という言葉が、少しずつですがパリ市内のターミナル「リヨン駅」を起点に浸透しつつあります。

 

▲パリ市内のリヨン駅

 

きっかけを作っているのが、秋田県大館市に本社を構える、鶏めし弁当で有名な「花善」です。

 

▲リヨン駅構内に出店した花善

 

花善はリヨン駅で過去2回、駅弁のポップアップ店舗を展開(1回目の2018年は駅弁数社が合同出店、2021年からの2回目は花善の単独出店)。駅の利用客に「駅弁」というものを紹介してきました。

 

駅弁の海外進出に必須の土壌とは

▲大館駅前にある花善本店

 

秋田県北部、奥羽本線の駅として100年を越える歴史を誇る大館駅。この場所で花善は1899年(明治32年)から弁当販売を続けています。名物の「鶏めし」は、1945年(昭和20年)当時、配給品だった米、ゴボウ、砂糖、醤油を使って作られたものが原型です。

 

今記事では2021年11月にパリ・リヨン駅の店舗を取材、そして2022年5月に大館市の本店を訪れました。2021年11月5日から2022年5月4日までのリヨン駅でのポップアップ営業を終えて、見えてきた日仏の違いとは何だったのか。株式会社花善 社長の八木橋秀一さんに聞きました。

 

 

──こんにちは。今回はパリからはるばる大館の本店まで押しかけてしまいました。よろしくお願いします。

 

八木橋さん:ようこそ大館へ。

 

──パリのリヨン駅店舗だけを見るのと違い、大館駅と共に歩んできた本店の雰囲気を感じることによって、より日仏の違いが理解できそうです。元々、花善さんは花岡旅館というかつて大館にあった旅館の弁当部門でした。その後に弁当部門が独立した会社ということですが、海外進出にあたりなぜパリを選んだのでしょうか?

 

八木橋さん:初めからフランスという国は、私たちの海外進出先の候補でした。なぜなら駅弁の海外進出には「主な交通手段として鉄道が使われていること」「日本文化に興味があること」「日本の弁当という食文化が通用すること」が必須だからです。フランスはそれを満たしています。

 

 

──フランスは日本文化への関心も高く、米を使った日本の食事についても、受け入れられていますね。

 

八木橋さん:そうなんです。加えてパリは西ヨーロッパの各地へ向かう鉄道路線が集まったハブ的な位置にあります。しかし、2015年にパリで同時多発テロがあり、一時は進出先に台湾を検討していた時期もありました。台湾も条件を満たしており、新幹線もあるからです。

 

──しかし結果的にはパリに進出しましたね。

 

八木橋さん:理由は物価です。フランスは外食の物価が日本よりも高い。日本からお米など食材を輸出すると、さまざまな費用が加算され、現地での駅弁の価格がどうしても日本より高くなりますが、フランスだとその高い価格でも成り立つんです。

 

──そうすると台湾はイメージからずれますね。

 

八木橋さん:日本より物価が安い国だと、その加算分が邪魔をして駅弁としての適正な価格が成り立ちません。当時の台湾は物価が安すぎましたので、その点から台湾をあきらめて、再びフランスに進出先を切り替えました。

 

▲2018年にリヨン駅へ合同出店した際の店舗と当時の八木橋さん(左から3人目)

 

──花善さんは、まず2018年の日仏友好160周年を記念したフランスでのイベント「ジャポニスム」の一環で、リヨン駅構内に数社合同で1カ月限定の店舗をオープンしました。その後はパリ市内の9区に常設店舗「1899ToriMeshi」を開業しつつ、再び駅での営業が実現しました。今回なぜ6カ月と期間を区切ったのでしょうか?

 

八木橋さん:リヨン駅構内にあるテナントはSNCF(フランス国鉄)の関連会社が管轄しています。駅構内には半年契約と9年契約の2種類のテナントがあるのですが、ざっくり言うと、半年契約のテナントは駅のホーム近くにあるシンプルな作りのもの、9年契約のテナントは駅ビルにしっかりと付属した形のものです。

 

▲リヨン駅構内と花善の店舗

 

──9年契約に応募する可能性もありましたか?

 

八木橋さん:私たちは、パリの駅での単独出店についてはまだ実績がなく、利益構造もきちんと把握できていませんから、9年契約に挑戦するのは難しいと判断し、まずは半年契約のテナントのコンペに応募しました。

 

──コンペはどう行われるのですか?

 

八木橋さん:売上計画書などを作成してSNCFに提出します。SNCFに支払うロイヤリティは売上の11〜19%の間で業者が設定できますが、それらも含めた計画書をSNCFが審査して、入居させる業者を決めます。コンペに受かればロイヤリティは先払いし、売上計画以上に利益を出せた場合は、追加で差額分をSNCFに払います。

 

──駅構内のテナントの場所は自由に選べるのでしょうか?

 

八木橋さん:SNCFは駅構内のテナント配置プランを細かく設定していて、この場所なら駅弁が売れそうだと思っても、プランに合致していなければ応募できません。店舗デザインも、駅の景観と合っているかなど制限があります。今回私たちが入居したのは「ヨーロッパ料理を除く軽食のテイクアウト店」と位置付けられた場所ですが、今回コンペに勝つまでに、過去に落ちたこともあります。

 

 

──コンペを通り、実際に駅で営業を始めてみて、駅弁はパリで成立するという手応えはありましたか?

 

八木橋さん:ありました。日本でもそうですが、弁当を買ったお客さまたちが実際にどこで食べているかを、私たちは見られません。リヨン駅の構内で営業を始めた当初は、本当に花善の駅弁をお客さまが列車内で食べるのかどうか不明でした。

 

──もしかしたら駅の近所の人が来て買って、家で食べているかもしれませんしね。

 

八木橋さん:そうかもしれないと思っていました。ところが、コロナ禍の制限で列車内での飲食が禁止になったら、駅弁の売上が半減したのです。「お客さまは列車内で食べるために私たちの駅弁を買っていたのではないか。駅弁は案外フランスでも通用しているんじゃないのか」と今は思っています。

 

日仏での食の好みからくるコストの違い

▲パリで売られているパッケージ(左)と日本で売られているパッケージ(右)

 

──味付けはフランス向けと日本向けで変えていますか?

 

八木橋さん:鶏めしについてはアレンジしていません。日本と同じ味です。それ以外のおかずはアレンジしています。ただし基本的にそれほどいじっていません。

 

──日仏で好まれる味は変わると思うのですが、現地でそのような議論が起きた時はどうしていますか?

 

八木橋さん:パリの花善の料理人は、日本人2人、フランス人5人の計7人で構成されています。フランス人料理人は移民出身者含めてルーツは多様です。その中で味付けをどこに落ち着かせるかで議論になった時は、多くの場合、日本に合わせています。

 

──日仏で鶏肉そのものに違いはありますか? 私が過去に取材した経験だと、鶏肉に限らず肉全般に関しては、フランスの方が良いと答える料理人が多かった印象ですが。

 

八木橋さん:これは残念ながら本当で、フランスの方が美味しいです。もちろん日本にも美味しいものはたくさんありますけど、地鶏に関してはフランスに軍配が上がると感じています。

 

▲日本で売られている「鶏めし弁当(900円)」の鶏肉

 

▲パリで売られている「鶏めし弁当(12.50ユーロ/2022年7月中旬時点の為替換算で約1,750円)」の鶏肉

 

──その違いは何でしょうか?

 

八木橋さん:フランスの地鶏は、管理が日本より大雑把なため、結果的に運動量が多くなるんです。そのため、身が引き締まっていて美味しい。その反面、この大雑把さは育て方だけではなく加工にも表れていて、鶏肉を仕入れる業者にとっては手間が増えることになります。日本で買う鶏肉は羽も綺麗に処理されて、調理しやすいようにきちんとさばかれた状態で送られてきますが、フランスで仕入れる鶏肉は使いやすいようにカットもされていないし毛が皮に残っている。それらを鶏めしに使うのは、日本と比べて加工に手間がかかります。

 

──手間は商品単価に影響しそうですね。

 

八木橋さん:じつはそれよりも、もっと大きく費用に関わる部分があります。フランスは冷めた鶏皮を食べない人が多いため、日本のように皮がついたままの肉を使えず、全て剥ぐ必要があるんです。皮を剥いでしまうと使える部分が減ってしまうので、その分さらにコストがかかります。

 

──リヨン駅で買った鶏めしは確かに皮がなかった気がします。

 

八木橋さん:そしてフランスは、食文化的にメインディッシュの位置付けを大切にします。食事を前菜、主菜、デザートとして捉えた時の主菜ですね。つまり鶏めし弁当の場合は鶏肉がそれにあたるのですが、主菜が少ないと食べ応えを感じないため、フランスでは鶏肉の量を増やしました。これらが生産コストに転嫁されているんです。

 

 

──鶏肉が増えた分、ご飯の量は減らしているのでしょうか?

 

八木橋さん:ご飯は少なくしています。多くのフランス人の場合、1回の食事中に食べるご飯の量が日本人より少ないです。日本では、お茶碗1杯分のご飯は180グラムですよね。日本人は、食べるご飯の量が自然と体に染み付いていますしイメージできるのですが、フランス人はそうではありません。

 

──そう言われてみればそうですね。

 

八木橋さん:1回の食事で食べるご飯の量の個人差も、日本人と比べて、とてもばらつきがあります。そのため、駅弁に入れるご飯の量をどれくらいで落ち着かせればいいのか、調整に苦労しました。

 

食文化が異なるとそれに対応する法律も異なる

▲リヨン駅の店舗では駅弁と一緒に秋田県の日本酒も取り扱った。お箸は日本の花善と同じものを使用

 

──販売についての試行錯誤はありましたか?

 

八木橋さん:フランスの食品衛生管理に関する法律に悩まされましたね。米食文化ではないフランスでは、当然ながら米飯を念頭に置いた法律ではなく、サンドイッチを基準に制定されているからです。

 

──というと?

 

八木橋さん:店内で飲食できる設備を全く備えず、完全なテイクアウト専門店として営業する場合、調理した商品は製造工場で10℃以下に急速冷蔵をかけ、その後は4℃以下の状態にして店舗へ運び保管しなければいけません。

 

──4℃以下とはかなり冷たいですね。

 

八木橋さん:商品がサンドイッチなどであれば良いのですが、米飯を4℃まで下げてしまうと、ご飯粒が本当にガチガチになってしまって芯が残ったような食感になってしまいます。販売当初、この件で多くのクレームをいただきました。

 

──リヨン駅の店舗ではひとまずどのように対応しましたか?

 

八木橋さん:店舗にお客さまが自由に使える電子レンジを置いて、販売の際も電子レンジ利用の声がけを徹底しました。温めることで、芯があるように感じるご飯の風味が戻るからです。ただ、日本人のお客さまは、駅弁というものは冷たいままで食べられるものということがどうしても頭にあるため、電子レンジを使っていただけない場合も多く、ご飯に対するお叱りを受けました。

 

▲リヨン駅の店舗に置かれた電子レンジ

 

──パリ市内には他に日本式弁当のテイクアウト店はありますが、芯が残っている印象はあまりないです。

 

八木橋さん:これには、ちょっとした抜け道があるんです。完全なテイクアウト専門店ではない場合、つまり店内飲食ができるお店の場合は、商品を4℃以下で保管する義務はありません。テイクアウト専門と思われるようなお店でも、申し訳程度に小さな机と椅子がなぜか必ずありますよね。

 

──あ! ありますね。

 

八木橋さん:机と椅子を置くことで、テイクアウト専門ではないとしているからです。ただリヨン駅の私たちの店舗はテイクアウトの専門店としての契約でしたので、この方法は取れませんでした。

 

──フランスの法律を米飯にも対応した形に変えることはできないのでしょうか?

 

八木橋さん:じつは日本の公的機関と提携して、解決への方策を探ってみたんです。しかしフランスの法律を変えることはまず難しいとの結論でした。

 

▲パリで販売していたパッケージに貼られたフランス語の食品衛生表示

 

──何か方法があれば良いのですが。

 

八木橋さん:国の法律を変えることが難しいのであれば、パリ市の条例で特例を設けられないかと考えましたが、その働きかけをパリ市に対して行うには、業界団体全体による動きが必要です。ところが、多くの日本式弁当の販売店は上述したような形で対応できてしまっていますので、積極的に動こうという会社は少ないです。

 

──しかし、あきらめてはいない?

 

八木橋さん:はい。米飯に適した保存温度があるはずだということで、その模索に日本の省庁も協力してくれています。米飯に適した温度を設定し、それを欧州連合(EU)内で認知していくことは、駅弁販売だけに限らず日本のお米の消費を増やし、将来的なEUへの輸出にも繋がると思います。

 

駅弁から秋田産品全体の売り込みに繋げる

 

──今回のポップアップ店舗では「鶏めし弁当(14.50ユーロ/約2,030円)」「秋田弁当(17ユーロ/約2,380円)」「肉弁当(16.50ユーロ/約2,310円)」「ベジすし弁当(12.50ユーロ/約1,750円)」「プチ鶏めし(7ユーロ/約980円)」「おにぎり弁当(5ユーロ/約700円)」という6種類の駅弁を販売しましたね。手応えはどうでしたか?

 

八木橋さん:まず、想像以上に成功したのがベジすし弁当。日本でいう「助六」ですが、フランス人に「Sukeroku」と言っても伝わらないですし、肉を使っていないため「ベジタリアンのすし」という意味で「ベジすし」と表記しました。

 

▲ベジすし弁当

 

──「ベジすし」という言葉はフランスであまり聞かないですね。

 

八木橋さん:それがフランスのマーケットにはまりました。寿司のイメージといえばサーモンなど魚が定番で、ベジタリアン向けの寿司というジャンルがまだなかったんですね。それを「ベジすし」とうたったから、フランス人のお客さまが興味を持って買ってくれました。

 

──『メシ通』で私が行った過去の取材でも「ベジタリアン」「ヴィーガン」はフランスのマーケットを考える上での大切な要素として、しばしば出てきました。

 

www.hotpepper.jp

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八木橋さん:加えて、おにぎり弁当もそうですが、海苔で巻かれているものは、フランス人にとっても手で気軽に食べられるため人気があるようです。

 

──ベジすし弁当も太巻きと稲荷寿司で構成され、手で食べやすいですね。

 

八木橋さん:いずれも箸を使わなくても食べられます。箸を上手に使うフランス人は多いですが、箸を使うのが苦手なフランス人には、手で食べられる気軽さが需要に繋がりました。

 

──一番売れたのはどの駅弁ですか?

 

八木橋さん:秋田弁当です。これは、鶏めしに加えて、きりたんぽ、稲庭うどんなど、秋田県の名物料理を散りばめた幕の内弁当です。

 

秋田弁当

 

──いろいろなものを食べられるから好評ということですか?

 

八木橋さん:いいえ、本来はその逆です。幕の内弁当はいろいろなおかずを楽しめますが、フランス人にとっては、どれが前菜でメインディッシュでデザートなのか、ぼやけてしまいます。実際、2018年に出店した際に、全く売れなかったのが幕の内弁当でした。

 

──今回はなぜ売上が伸びたのですか?

 

八木橋さん:今回は「幕の内」とは言わず「秋田弁当」という名前にしました。正確にはフランス語表記は「Province d'Akita Bento(プロヴァンス・ダキタ・ベントー)」で、そのまま和訳すると「秋田の田舎弁当」となるのですが、「秋田の田舎」と命名したことで、結果的にリヨン駅で売られている花善でしか食べられない特別な駅弁というイメージになりました。

 

──秋田弁当は駅弁の中でも一番高価ですけど、それが一番売れたのは発想の転換ですね。

 

八木橋さん:個数だけでいうと鶏めし弁当と同じくらいです。しかし金額ベースとなると秋田弁当がトップ。じつはこれらのアイデアは、秋田県にある大学の学生たちとの取り組みも一役買っています。同学でフランス語を学ぶ学生たちと、どのようにパリで駅弁を売り込んだら良いか意見交換をしました。それ以外にも地域の方のご協力から生まれたものも数多くあります。

 

▲リヨン駅での駅弁販売の際にノベルティとして配布された大館市にある小学校の児童が作ったしおりやキーホルダー、コースター

 

──地域を巻き込んでの取り組みですね。

 

八木橋さん:さらにパリの花善では「チーム秋田」として、地方自治体などとも協働しながら秋田県産品のフランスへの売り込みも進めています。県による県産品の売り込みは過去にもありましたが、私たちが今回行っているのは、ひとまず1品1社だけにして売り込むという方式です。

 

──それはなぜですか?

 

八木橋さん:1品1社にしているのは商品の説明がしやすいからです。例えば、稲庭うどんを製造しているメーカーはいくつかあります。もちろん各社で味は異なりますが、フランスではそれらの違いに価値を見いだすという段階にはまだ入っていません。稲庭うどんのイメージがない人に、いきなり細かく違いを説明しても複雑になってしまうからです。

 

 

──売り込む県産品の会社はどのように選んでいますか?

 

八木橋さん:フランスへの輸出実績のない会社を選んでいます。輸出実績のある会社は、すでに輸出のノウハウを持っていますので、輸出実績のない会社が、この経験から独り立ちできるようになればいいと考えています。

 

──秋田弁当にも、県産品が各種入っていましたね。

 

八木橋さん:はい、ここで駅弁の話に戻ります。今回の秋田弁当は、それら県産品を入れ込んで作ったものなんです。海外輸出の特に初めは、輸出量が少なくて手応えがない場合が多いです。そこで駅弁として売ることで、各品の輸出量を増やしたいと思いました。

 

──駅弁が商品見本にもなりますね。

 

八木橋さん:誰しも食べたことのないものは積極的に買おうとはしません。秋田弁当というフィルターを通じて、この食材はこういうものなんだと認識してもらい、それを後の販売に繋げていければと思いました。

 

──秋田全体を底上げするんですね。

 

八木橋さん:これまでの駅弁販売を通じて、自社1社だけで行う力の弱さを知りました。各社それぞれ得意技を持っています。それら得意技を集結させると、より大きな力になるはずです。

 

 

まとめ

 

花善によるパリでの駅弁は、駅弁を一つの風穴として、より広い分野での海外進出を図っていることが分かりました。

 

  • 食文化の違いは味覚だけでなく法律にも影響している
  • 協力を仰いで気付かなかったヒットへの方策を探る
  • 各社の得意分野を活かし業界を横断して全体を底上げする

 

今回の取り組みは、新ジャンルの日本食を広めるだけではなく、他社と力を合わせて複合的に動くことで、県産品全体の売り込みにも繋がっています。今後の日本産品全体の海外進出の大きなヒントになりそうです。

 

※この記事は感染対策を行った上で取材したものです。

 

お店情報

EKIBEN | ToriMéshi Bento

parishanazen.fr

書いた人:守隨亨延

加藤亨延

ジャーナリスト。日本メディアに海外事情を寄稿。主な取材テーマは比較文化と社会、ツーリズム。取材等での渡航国数は約60カ国。ロンドンでの生活を経て現在パリ在住。『地球の歩き方』フランス/パリ特派員。

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