
みなさんは「みみうどん」という料理をご存知でしょうか。栃木県佐野市の郷土料理で、名前の通り、耳の形をしたうどんです。
私が思うに、みみうどんは非常に汎用性が高く、何にあわせてもうまいです。
今回は誰も試そうと思わない、みみうどんの深みを見てみたいと思います。
みみうどんをつくる
うどんというと、薄力粉と強力粉をバランスよく混ぜ、水分調整も絶妙の加減が必要で、冷暗所で寝かせたり……職人の技が必要みたいなイメージがありませんか?
じつは結構簡単なんです。

粉はうどん用のが売ってます。

塩水をつくっておき、

テキトーなかたさになるよう塩水を注ぎながら、だまっぽくならないように混ぜる。

まとまってきたら寝かせます。今回は40分ほど寝かせました。
時間はテキトーでも確実にうどんにはなります。
職人並のものを要求しなければ、かなり気楽な気持ちでうどんの生地はできます。そしてここからが、耳のかたちに形成していく、みみうどんづくりの肝になります。

綿棒で伸ばし

長方形に切り分けます。

折り

くっつけて

大量につくる。

茹でれば完成!今回は7分ほど茹でています。
茹で時間はテキトーでも確実にうどんにはなります。
あとは味噌汁に入れてもよし、けんちん汁に入れてもよし、おしるこ、キムチ鍋、カレーうどん風……そう、半端じゃない汎用性があるのです。しかもうまい!

ちなみに通常はこんな感じに仕上がります。
そして、今回はみみうどんの汎用性に挑戦するため、今からイメージをぶち壊してまいります!
創作みみうどんを食べてもらう

今回は味をきちんと見極めるべく、グルメな女性のお友達から感想をいただきます。
【1品目:スープ】みみうどんのコーンポタージュ

最初の料理はスープです。コーンポタージュにみみうどんを投入します。
洋風のスープとうどん、試そうと思わないだけでおいしいはずなのです。
1品目で、そんななんとなくある壁をぶち壊してみます。

「みみうどんってホント耳みたいな形してるのね。」
「おいしそうですよ。」

「うん、おいしいね。レストランにあってもいいメニュー。」
「味がしっかりしみてて、言われてもうどんだとはわからないですよ!」
いきなりの高評価。しょっぱなからみみうどんのポテンシャルが発揮されています。
【2品目:前菜】みみうどんのカプレーゼ

本来チーズがあるべきところに、みみうどんを投入。ソースはしょうゆベースです。
いろどりはとてもいいですが、カプレーゼの主役であるチーズのコクはありません。
吉と出るか凶と出るか……感想を聞いてみましょう。

「カプレーゼって言われて出されてもなんの違和感もない!!」
「もう見た感じがおいしそうですね。」

「たんぱくな感じかと思ったけど、トマトとアボカドの味がよくでてるよ!」
「みみうどんそのものに強烈な味がないから、一緒に食べたものの味を引き出してくれてますね。あっさりした美味しさがあります!」
チーズのコクがなくてもばっちり料理です。カプレーゼを超えた感すらあります。
残す料理はあと2品。ここから強烈な演出をはさんでいきます。
【3品目:メイン】みみうどんのトマトソース~殺人事件風~

「お待たせしました、本日のメインです。」
「え?なになに??なにしてんの??」

みみうどんのトマトソースは血まみれの耳っぽいですよね。
私の耳が切り落とされた感を出して、食欲も切り落とす作戦です。
もはやみみうどんはうまいので、まずそうにするには演出するしかないのです。

「みみうどんのトマトソースです」
「あ、ありがとう……」
このシチュエーションを見せつけられたら、さすがにあんまりおいしくないはず。

「これもおいしい~!」
「うどんって言われないと絶対わからないですよ!味濃いめでも相性いいですね。」
……おいしいそうです。
【4品目:デザート】デザートみみうどん~ホルマリン漬け風~

かき氷のシロップに約40分ほど、みみうどんを漬け込んで、ホルマリン漬け風にアレンジ。
味も見た感じも、これならおいしいとは言わないであろうと確信を持てる料理です。

「すごいねこれ。」

「……うわぁ……」
いい感じに染みています。蓋を取るとえげつない見た目と同時に、ものすごく甘ったるいにおいが部屋中にたちこめてきました。

「いただきます……」
もちろん「無理そうだったら食べなくても大丈夫です」と伝えてあります。
それでも食べてくれる友達を持って、私は幸せだと思います。

「なんかさ、駄菓子みたいな味だよね。」
「そうですね、おいしくはないけど、まずくはないかな。」
そんなバカな!!
正直、これはまずくあってほしかった。

「さすがにこれがうまいなんて嘘だ!!!」

「え!?すごいうまい!!!」
これだけは絶対まずいから、うわーまずー!!で記事を締めようと思っていたのに、まさかの絶品。みみうどんの汎用性は私の想像以上でした。
どんなにまずそうな演出をしてもみみうどんはうまかった
今までにない組み合わせの実践、殺人事件風、ホルマリン漬け風と、食欲をなくしそうな演出を施しても、味が損なわれることはありませんでした。
みみうどんは手軽なのに何にでも合う、魔法の食材といっても過言ではありません。
そして佐野市観光協会の皆様。私はみみうどん大使になりたいです。
耳うどんが食べられるお店情報
野村屋本店
住所:栃木県佐野市相生町2819
電話番号:050-5887-3751
営業時間:月曜~水曜・金曜11:00~19:15、第4水曜11:00~14:30、土・日・祝日11:00~19:30
定休日:木曜(祝日の場合は営業)
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。



