リケジョも大好物?早稲田大学理工学術院の学食の名物メニュー「メガ竜田丼」と「豚玉丼」を食べに行く【学食巡礼】

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「学食巡礼」第1回:早稲田大学理工学術院カフェテリア

大学の学食には、学生の間では公然の秘密となっている裏メニューがあるはず。無いはずがない。

事実、僕の出身高校の学食には「カツめし」という裏メニューがあったのだもの。カツカレー用のカツを白飯に乗せて肉うどんの汁をかけるというハイブリッドメニューなのだもの。ジャンクなランチで210円なのだもの。醤油ラーメンの食券で買うのがいかにも裏メニューっぽくてイカスだろ。

 

田舎の県立高校の学食でさえ裏メニューはあったのだから、東京の大学の学食にはもっとすごい裏メニューがあるはず。

僕はそれを見つけたい。そして食べたい。その後で歯を磨いて寝るのも悪くない。

そう思った我々は、さっそく高田馬場駅に向かった。

 

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これからいろんな大学の学食に行くことになるわけで、そこでなんとなくだけど、できればスタートは馴染んだところから始めたいなー。

持ち前の引っ込み思案を発揮した僕は、母校でもある早稲田大学の生協に勇躍アポを取った!

店長さんは言った。

 

「本部キャンパスにはない理工の特色としては、揚げたてを提供するカツコーナーと、人気のあるボウルコーナーですね。取材映えするメニューはメガ竜田丼、人気のあるメニューは豚玉丼です」

 

OB人脈を駆使して集めた事前リサーチによれば、理工キャンパスのカフェテリアはリニューアルされたばかり。以前は窓がなく工場の食堂のようなそっけなさであり、女子学生に大いに不評であったという。キャパが小さいわりに利用者も多くて、急かされるように食事をしなければいけない殺伐とした空気だったともいう。

 

かつてはまさに「エサ場」といったアトモスフィアと噂が尽きない早稲田理工のカフェテリア。果たしていまはどうなっているのだろうか。

 

早大理工の学食の「公然の秘密メニュー」とは

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文学部だった僕は理工キャンパスに来るのも初めて。まるで知らない大学に来たみたいでちょっとわくわくしています。同じ大学でもキャンパスが違うとまったく行き来がないものですよね。

 

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56号館の地下が、目指すカフェテリア。マップを見て道順を考える。ドラクエなら全室ローラー作戦だが、これは現実なので中庭をサッと行くとすぐだね、と安心する。 

 

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吹き抜けの地下にカフェテリアは存在する。むき出しの配管と鉄骨、ソリッドな色使いはまさに理系の趣だ。土曜は半ドンなので要注意だ。

 

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こっちがグランドメニュー。蝋細工の食品サンプルがうれしい。

揚げたてが売りのカツと評判のボウル(丼のことです)がセンターポジションを取っている。

 

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こちらには女子向けメニューもある。栄養バランスを考えたものやいろんな小鉢が並ぶ。生協広報の人の話によると、理工学部でも最近は女子学生が増えてきたという。その割合はなんと二割。理系の学部としては多いほうなのではないか。そりゃカフェテリアをリニューアルしたほうがいいよな、と納得する。 

 

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時期的に早慶戦ということで、早稲田応援メニューもあり。豚と鶏のダブルのカツというタフなメニュー。お前の罪を数えろ的な縁起を担ぐネーミング。 

 

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お盆を持って欲しいものをピックアップしていくのが全国共通カフェテリアの作法。この通路の奥にカツコーナーとボウルコーナーがある。

おいしそうな焼き魚などに目移りしている場合ではない。 

 

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これから大物の丼を食べるということで、お茶を所望する。マックスコーヒーのペットボトルがありますね。

 

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創英角ポップ体フォントが鮮やかなメニュー。ちなみにこれは通常の竜田丼。メガは1.5倍盛りだ。

竜田揚げというといつも「ちはやぶる」の和歌を思い出す。文学部卒なのでね。 

 

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カツコーナーでメガ竜田丼をオーダーする。679円。およそ5.6バンバン。あ、バンバンというのはかつて一部の早稲田生の間で流通した仮想通貨の単位。いまはとりあえず1バンバン=120円で計算。

 

行列整理用のテープは「ちはやぶる」の和歌でいえば「からくれなゐ」の部分ですね。

ちなみに揚げ上がりまでは約7分。揚げたてが評判のカツコーナーなわけだが、つまり昼休みわずか50分間のうちの7分を待ち時間に当ててもいいという学生が多くいるのである。カツのすごさ、揚げたての魅力である。

 

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揚げたての竜田揚げをざっくざくと切る職員さんの手際が小気味良い。メガ分量はモモ肉一枚半とのこと。

 

ちなみに以前はカツを切るのが異常に速くて正確な人がいて、その人は機械工学科が作ったカツ切りロボットだというテキトーな噂があったらしい。そういえば早稲田理工は二足歩行メカの研究で有名だったんスよ。 

 

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カウンター越しにメガ竜田丼を受け取ると、なんだかメガ学生に戻った気分になる。

テンプラ学生ならぬ竜田揚げ学生。

 

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だまし絵みたいな写真ですまない。カツコーナーの汁物は赤だしとなっている。丼もののボウルコーナーの汁物はわかめスープだ。 

 

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ボウルコーナーで豚玉丼を所望する。420円、3.5バンバン。この通貨単位は、早稲田通りにあったUSバ◯バンという衣料品のお店の名で、そのとき一番安いTシャツの価格が1バンバンとなる。

 

丼の構成はメニューにある英語を読めば一目瞭然だ。ええと。ローストポークにカツオ・ブシ、マヨネーズとオンセン・ロウエッグね。ふむふむ。

 

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大盛りは54円の追加で可能。半バンバン以下とは学生の腹にやさしいプライスだ。

 

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お会計である。もちろんみんなもちゃんと払うんだぞ。日本円で払うんだぞ。

あ、領収書ください。

 

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理工キャンパスでの給食ということで、給食係をイメージして割烹着を装備。わかめスープもあるという偶然に震える。 

 

「暴食! メガ竜田丼vs豚玉丼」

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孤食のときこそ小さい声で「いただきます」と唱える。隣に女子大生がいる場合、その子の耳にぎりぎり届く程度のボリュームで言うのがモテるコツだ。 

 

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竜田揚げは片栗粉を使った軽い衣がさっくりとしているのが魅力である。しかしこの竜田揚げ、わらじサイズである。メガのメガたる所以だ。食べきれるのだろうか。 

 

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こういう食レポは断面を見せるのがお約束。

肉はジューシーで衣はさくり。揚げたてってすばらしいなあ。

そして食べたらうまい! 竜田揚げの衣が多孔質なのでタレがよく染みるのですな。

 

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なるほど、この「鶏の揚げ物食った感」による満足はメガ盛りならではのものだ。好評なのもわかる。カフェテリアのゆったりしたレイアウトと地下なのに採光がしっかりしてる間取りはリニューアルの賜物である。

なんだこの寂しそうな写真は。

 

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さてそろそろ河岸変えますか。

 

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これが豚玉丼だぜ、チェケ。上から順にマヨ、温玉、アオノリ、鰹節、豚肉、ライス、丼、お盆、テーブルとなっております。 

 

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温玉をつき崩すとオレンジ色の黄身がとろりと流れだす。流体力学の学生ならここでなにかに気がつくこともあるのだろうが、僕にとってはおいしそうな光景である。

評判の商品ではあるが、夏場はネギトロ丼のほうが売れるらしい。たぶん温度の問題。

 

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まず一口。むむ、この味、以前どこかでマリアージュした気が……。

思わせぶりな態度が我ながら鼻につく。マリアージュしたってなんだよ。既婚かよ。

 

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これ、お好み焼きだ(笑)。

事実として確実にどんぶり飯を食べてはいるのだけれど、豚肉、鰹節、マヨ、アオノリ、卵が渾然一体となって演出する味覚は、お好み焼きのそれである。

 

どんぶり飯なのにお好み焼きの味。一粒で二度おいしいというか、醤油にプリンというか、スイカと鰻というか、そういうハイブリッドフードの気配を感じる。褒めようとしているのにうまく褒められない。もっとちゃんと講義を受けていればよかった。 

 

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理工カフェテリアにはスピードシートという席がある。

 

混雑時に食事客の回転を良くすることを意図したもので、食事だけしてすぐ出て行く人専用の座席なのである。学食だと、友達と一緒に食べる約束だの、食後もダベったりで、なにかと長っ尻になりがちなもの。そこで、なるべくたくさんの人に食事を供給するためのアイディアなのである。

 

店長さんは混雑時には長居してるお客さんに退席を促すことがあるらしいのだが、理工の学生はわりと言うことを聞いてくれるという。これがたとえば一般的な文系キャンパスカフェテリアあたりではなかなか習慣づかないらしいのだけど、理工の学生はちゃんと退席するらしい。 

さすが理系というか、合理的な考え方が身についているものと思われる。席が空くのを待ってる人がいるのに動かないなんて落ち着かないし迷惑だものな。

合理性を愛する僕はこのアイディアに乗ってみることにした。

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すごい勢いで豚玉丼を完食。スピードシートのおかげです。しかしまだメガ竜田丼があるので退席できないという。

 

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まあ、なんだね。学食めぐりの初回からこんなメガ盛りフードファイトをキメちゃうと趣旨が変わってきそうな気がするよね。目的は大食いではないです。学食の名物メニューをご紹介するんです。この流れで女子大にも行きたいんです。

 

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僕ぁね、在学の同時期には広末さんも乙武さんもいたんですよ。それはいったい何の自慢なのか。そもそも自慢になることなのか。大学にいったい何年いたのか。お腹いっぱいすぎて無意味なクダを巻き始める。 

 

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どんぶり飯の楽しみは、汁飯をぐわっぐわっと食べるダイナミックさではないだろうか。通常の場合は白飯に汁かけて食べたらお行儀が悪いこととしてバチが当たったりするでしょう。どんぶり飯の場合はそれが許されるし、汁飯は実においしい。

 

早稲田理工カフェテリアの職員さんが盛るメガ竜田丼の汁加減は絶妙で、トップにあったオカズ部分がなくなったあたりで汁飯フィーバータイムが始まる。

これこれ、どんぶり飯はこの汁飯よ。

 

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メガ竜田丼も完食しました。

うまかった。普通に食事として食べるなら一気にイケる。それほどのクオリティ。

口の中にまだ何かありそうだけど、僕をリスだと思えばかわいいと思えるはず。 

 

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自分で食べた食器はベルトコンベアに乗せて返却。カフェテリアの大事な作法である。割り箸はゴミ箱に分別だぞ。 

 

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リニューアルされた理工カフェテリアにはこのような円卓がある。リケジョからの提案で設置されたというラウンドテーブルは団欒を促す雰囲気がある。僕もさっそく原稿書きに入ることができるってわけ。さてと、早稲田なう、と。

 

隣のテーブルでは男子学生たちがカードゲームに興じていた。

なるほど、円卓はかなり使える。

 

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窓際と壁際にはソファ席もある。急いでる人のためのスピードシートもあるし、ゆったりできる席もある。大学のカフェテリアに要求される座席の種類なんですな。ここでレポート書いたりするんだろうな。

 

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生協のカフェテリアといえば学生と生協職員とのQ&Aコーナー。生協の白石さんみたいなあれですね。Q&Aというかコールアンドレスポンスというか。

 

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出入口のところにはテラス席もある。いまここでビール飲んだら最高なんだけどなあと思ってたけど言わなかったよ。 

 

理工OBやOGが学食に感じていた「窓がない、暗い、急かされる」といったネガティブで殺伐とした雰囲気はリニューアルによって払拭され、開放的で居心地のいい空間になっていた。そしてなにより名物メニューにちゃんと特徴があってしっかりおいしい。もちろん学生プライス。

 

いやあ、在学の学生がうらやましい、あのころに戻りたい。ああ、あのときあの子に告白してたらいまごろ僕はどうなっていただろうか。どうもこうもねえよな。

 

【学食File #001】

早稲田大学生協 理工カフェテリア

 

書いた人:鷲谷憲樹

鷲谷憲樹

フリー編集者。ライフハック系の書籍編集、専門学校講師、映像作品のレビュアー、社団法人系の広報誌デザイン、カードゲーム「中二病ポーカー」エバンジェリストなど落ち着かない経歴を持つ器用貧乏。好きな立教OBは中島かずき。

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