高円寺「メタルめし」でメタルを聴きながら「ブラックサバ酢」を喰らう! まさに「最後のBURRN!餐!(晩餐)」できるんDEATH!

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ロックシティ・高円寺。

古着の街として知られる高円寺の中でも、特に古着屋の密度が高い南口に、エトアール通りと呼ばれる商店街がある。かつては映画館があり、スナックも多く建ち並んでいたこの通りで、昨年の秋にひっそりと閉店した老舗スナックがあった。

「2015年6月13日、その跡地に、なにやらメタルな飲食店ができるらしい」

高円寺の住民の間でまことしやかにささやかれていたその噂は、さまざまな憶測を呼んだ。メタルな飲食店とは何か? 長髪でガタイのいい、恐ろしい男が店主なのでは? メタルを知り尽くした人間でなければ、足を踏み入れることが許されないのではないか?

その真偽を確かめるべく、一度オープン前の「メタルめし」に足を運んでみた。

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アレ、メタルっていうか、かわいいカフェみたいじゃない?

しかし、看板には「メタルめし」と高らかに宣言されている。赤い出窓の中にも「METAL」の文字がチラリ。やはり間違いではなかったようだ。

 

そして、2015年6月13日のオープンから10日間、Twitterなどで情報をあさり続けていたが、「メタル初心者なので怒られました」といった書き込みは見られなかった。どうやら、生粋のメタラーでなくても門前払いを喰うことはない様子。いよいよ、そのドアをノックするときが来たようだ。

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ついに意を決して、メタルめしを訪れてみた。闇夜にごはんを掲げる男の看板が浮かび上がり、店内には怪しげな光が灯っている。

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出窓の中には、こんな親切な看板が。あれ、コワイお兄さんがいるのではと身構えてきたのに……?

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ドアを開けるや否や目に飛び込んできたのは、こんな壁画だった! なんと、偉大なるメタル・レジェンドたちの晩餐ではないか! 

つまりこれは、最後のBURRN!餐……!!

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中央に鎮座するのは、ブラック・サバスのオジー・オズボーン!

ジューダス・プリーストロブ・ハルフォードと、スレイヤーケリー・キングメタリカラーズ・ウルリッヒらしき人物に囲まれている!! そしてその右上には、BABYMETALの姿も!

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さらにさらに! 天使に姿を変えた、キッスジーン・シモンズまで!

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この偉大なる壁画に言葉を失っていると、マスター・オブ・メタルめしである、ヤスナリオ氏が現れた!

なんでもヤスナリオ氏は、生粋のメタラーであり、メタルの曲をテーマにした料理、すなわち「メタルめし」を作り続けているのだという。

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その「メタルめし」を引っさげて、さまざまな雑誌にレシピ提供をしており、満を持してオープンしたのがこの高円寺メタルめしというわけだ。

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メニューを見てみると、ドリンクの時点で既に著しくメタルである!

鉄、亜鉛、銅、マグネシウムなどヘヴィメタル成分がたっぷり入っているだなんて……これは頼まないわけにはいかないDEATH!

 

そしていよいよメタルめしの注文。「マスター・オブ・ナゲッツ」というメニューがおいしそうなので頼んでみよう。おっ、「サバ酢・ブラッディ・サバ酢」と「和製ブラックサバ酢」なるメニューも発見! これはすなわち、ブラック・サバスの5枚目のアルバム、『Sabbath Bloody Sabbath』(邦題:血まみれの安息日)と、「日本のブラック・サバス」と呼ばれるバンド、人間椅子のことを指しているわけですよね? これも、頼むしかない!!

じゃあついでに、ガイコツの形のデキャンタで供されるワイン「デキャンタ・オブ・ザ・デッド」も注文してしまおう!

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というわけで、まずドリンクがやってきました!

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アイアンサワーはフルーティな味で飲みやすい! なぜかグラスはかわいいスターウォーズ仕様だ。

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デキャンタ・オブ・ザ・デッドから注がれる赤ワインが、まるで滴り落ちる血のように妖しく光る……!

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これだけですっかりメタル気分に染まったのだが、ヤスナリオ氏は容赦なく、メタル攻撃を浴びせてくるぞ! 

 

こ、これはもしや……! ヤスナリオ氏が身にまとっているメタルTシャツにデザインされている、メタリカの名盤中の名盤、『MASTER OF PUPPETS』をもじった料理では……?

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巨大な手作りナゲット(PUPPETSとかけたダジャレ)と、十字架をかたどったフライドポテト。そして死を思わせる真っ赤なスイートチリソース。これはまぎれもなく、『MASTER OF PUPPETS』の世界観だ。 

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もちろんヤスナリオ氏は、料理するときもヘッドバンギングしながら。

そう、「メタルめし」とは、メタルの曲名をもじったメニュー名だけでなく、その装いや精神を料理に落とし込んだものなのである! 

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ソースを滴らせながら、素手でかぶりついて喰うべし!

そして、次にやってきたのは……

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そう、これが噂の「サバ酢・ブラッディ・サバ酢」だ! 一見激辛のような見た目だが、その実はマイルドなトマトソースをまとった塩サバである。何も知らない女性が見たら、ごくまっとうなイタリアンのメニューだと思うに違いない。

 

「ビクビクしながら来たんですけど、店内も食器もかわいいし、女の子の間で話題になりそうなお店ですねえ」

ヤスナリオ氏「女の子同士とか、カップルで来た人もいますよ!」

「でも、お客さんのほとんどはやっぱりメタル好きなんですか?」

ヤスナリオ氏「8:2くらいでメタル好きな人が多いですね〜。メタル好きじゃないお客さんには『全部辛いメニューなんですか?』って聞かれます(笑)」

 

たしかに、その気持ちはわからなくもない。しかし、辛いどころかむしろ和風の料理さえ用意されているのだ。

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来ました! これが「和製ブラックサバ酢! お守り代わりに持ってきた人間椅子のCDと一緒に。

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サバに黒酢をかけているので「ブラックサバ酢」というわけ。

 

想像以上のメタルぶり、そして、会話を邪魔しない適切な音量で流れ続ける極上のメタルBGM(最もお客さんの反応があったのは、ブラジルのバンドがカバーした、X JAPANの『紅』だったとか)、そしてちっとも怖くない、優しい笑顔の店主によるメタルな料理の数々! 一度足を踏み入れたら、メタルレボリューションの渦に巻き込まれること間違いなしの店なのだった!

 

お店情報

高円寺メタルめし

住所:東京都杉並区高円寺南3-49-12
電話:090-9107-4183
営業時間:18:00〜22:30
定休日:木曜日
ウェブサイト:http://kouenjimetalmeshi.wix.com/metalmeshi

 

書いた人:増山かおり

増山かおり

1984年、青森県七戸町生まれ。東京都江東区で育ち、百貨店勤務を経てフリーライターに。『散歩の達人』(交通新聞社)にて『町中華探検隊がゆく!』連載中。『LDK』(晋遊舎)『ヴィレッジヴァンガードマガジン』などで執筆。著書に『JR中央線あるある』(TOブックス)、『高円寺エトアール物語~天狗ガールズ』(HOT WIRE GROOP)。

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