こんにちは！ ベトナムとアジア料理研究家のKi Yamamotoです。
日本では体調がいまいちのときなどに食べるイメージが強いお粥ですが、ベトナムでは朝メシやランチの定番メニューです。
しっかりした味付けと具がたっぷり入ったベトナム風お粥は食べごたえ満点！ いろんな具材のお粥がありますが、今回は僕が現地で食べて美味しかった豚のモツ入りのお粥を、作りやすくアレンジしたレシピでご紹介します。
ベトナムでは豚のガツやコブクロなどさまざまな部位がたっぷり入ったものや、豚の血で赤く染めたものもあって、ワイルドな見た目に最初はちょっと戸惑いましたが……。食べてみるとモツのうま味が溶け出てとっても美味しかったです。
ここではスーパーなどでもパック入りのものが手に入る豚の白モツで作ります。
ごま油で炒めたにんにくをガッツリ効かせて、ニョクマムで味付けしたお粥はうま味たっぷり。余りご飯を15分くらい煮込めばとろとろ熱々に仕上がりますよ。
お粥を煮込むのは、じっくりと熱を伝えられて、熱々で食べられる土鍋がおすすめです。炒め物にむいていない土鍋もあるため、にんにくとごま油は小鍋で炒めてから土鍋に移しました。
Ki Yamamotoの「ベトナム風にんにく白モツ粥」
【材料】（1人分）
- ご飯（冷凍ご飯は解凍しておく） 160g程度
- 豚白モツ（大腸。ボイル済みのもの） 80g
- 小ねぎ 4本
- にんにく 2かけ
- しょうが 5g
- 水 400ml
- ニョクマム（なければナンプラーでOK） 大さじ1程度
- 鶏ガラスープの素（顆粒） 小さじ1/2
- ごま油 大さじ1
- 料理酒（日本酒、白ワインでもOK） 大さじ1＋少々
- こしょう 少々＋お好みで適量
作り方
1. まずは豚白モツの下処理から。小鍋に豚白モツ、たっぷりの水（分量外）、料理酒少々を入れて中火にかけ、沸騰してから3分ほど茹でて臭みをとります。茹でた豚白モツはザルにあげて水気を切っておきます。
料理酒で豚白モツの臭いをやわらげます。
2. 下茹でしている間に薬味を切ります。小ねぎは根を落として5mmくらいに切ります。にんにくはみじん切りに、しょうがはよく洗ったら皮付きのまま薄切りにします。
3. 豚白モツを茹でた鍋をサッと洗って水気をしっかりふき取り、ごま油、にんにくを入れて弱火で炒めます。
4. にんにくのいい香りが立ってきたら豚白モツを入れます。弱火で2～3分ほど炒めて、豚白モツににんにくの香りをまとわせたら、こしょうを少々ふります。
5. ここからは土鍋の出番。1人用の土鍋に4と水、ご飯、しょうがを入れて火にかけ、ニョクマム、鶏がらスープの素、料理酒も加えます。沸騰したら弱火（フツフツとする程度）で15分ほど煮込みます。
豚白モツの臭いが飛ぶようにフタはせずに煮込みます。
ニョクマムやナンプラーは銘柄によって塩気が多少変わるので、味見をしながら少しずつ入れるのもおすすめです。
6. ご飯粒が少し崩れるくらいまで15分ほど煮込んだら、小ねぎを入れ、お好みでこしょうをかけて完成です。
にんにくのパンチとプリプリのモツが最高！
熱々のお粥をひと口食べると、まずはガツンとやってくるにんにくの風味！ 豚の白モツはプリッとしつつやわらかな食感で、噛むほどにうま味が出てきます。ちょっとクセのあるモツの香りと、うま味の効いたニョクマムの相性も抜群です。
とろりと煮込んだお粥はしっかり味。ごま油がいい感じに溶け込んでいて、とろみとうま味、香りを強く感じます。日本のお粥にはない、油がお粥となじんだこの濃厚さをぜひ味わってください。たっぷり入れたねぎのさわやかさが口の中をリセットしてくれるのもいいですね。
ハーブ類をたっぷり入れるのがベトナム料理。味変でお好みの薬味をプラスするのもおすすめです。今回は家にあったパクチーと大葉、ルッコラを入れたところ、モツのクセと相まって口の中が香りの大洪水に！
それから、具をたれにつけるのもぜひ試していただきたいベトナム風の食べ方です。今回はベトナム産チリソースを用意して、プリプリのモツをピリ辛にしていただきました。ベトナムのチリソースは、タイ料理などでよく使われるスイートチリソースとはまた違った甘すぎない味。アジア食材店などで探して試してみてください。
もちろん、スイートチリソースにつけても、ニョクマムにつけてもOK。ニョクマムをベースに作るベトナムの万能調味料ニョクチャムもおすすめです！ 作り方はこちらの記事でご紹介しています。
ベトナム料理では、スープや麺、お粥などの具だけを別で添えたたれにつけて食べることが本当に多いんです。そんなベトナムの食文化も楽しんでいただけるとうれしいです。
にんにくとモツをたっぷり入れるベトナム風のお粥。お休みの日の朝メシや昼メシにぜひ作ってみてください。それでは、また次の記事で会いましょう！
あさりの水煮缶で作るベトナム風のお粥もお試しください。
作った人：Ki Yamamoto
ベトナム料理普及家。調理師免許を取得後、都内の高級中国料理店で修行。その後、ベトナム人の妻URIちゃんとの出会いをきっかけに二人で一緒にベトナム料理を学ぶ。家でできるアジアご飯をテーマに、アジア各国の美味しいもののレシピや調味料、食文化に関する情報などを発信中。名前の読み方は「キーヤマモト」。好物は麺類全般。
企画協力：レシピブログ
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