レトルトカレー愛好家の楽園
全国のレトルトカレー愛好家の皆さま、お待たせいたしました。
とうとう皆さまの「夢の本棚」が出来上がりました。
本棚? どうして本? と思われた方……こちらをよくご覧ください。
この「カレーなる本棚®」にずらりと並んでいるのは、なんと本ではなく「レトルトカレー」なのです。
「カレーなる本棚®」は食のセレクトショップ「北野エース」内にある
「北野エース」は、全国の百貨店やショッピングセンターにテナントとして入っている食のセレクトショップです。
最近の世相に合わせた安さの追求ではなく、「安さ以外にお客様が求めるモノ」というフィロソフィーのもと、個性的でエッジな品ぞろえをしています。
見てまわるだけでも新しい発見があるとても楽しいお店なのです。
おいしそうなこだわり商品が取りそろえられています。
その中でも、今とくに注目したいのが、この「カレーなる本棚®」なのです。
常に300種類以上のレトルトカレーがそろっている
今回は、今年9月6日にリニューアルオープンした「北野エース 東武池袋店」におうかがいしました。
「北野エース東武池袋店」副店長・須藤さん(取材当時)にお話をうかがいました。
──まず、この「カレーなる本棚®」ができた経緯を教えてください。
須藤さん:2009年東武百貨店池袋本店に「北野エース」が出店しました。その際に大量のレトルトカレーを少ないスペースでお客様に見やすく手に取っていただけるように陳列しようと、担当者が考え出したのがレトルトカレーの箱を本棚に本が並んでいるように背表紙を見せるように並べる方法でした。翌年、調布パルコ店で本当の本棚のような木の什器(じゅうき)を導入し、その時に「カレーなる本棚®」という名前がつきました。2012年に「カレーなる本棚®」を商標登録、翌2013年には(食品における)「ブック陳列」の商標登録をいたしました。
▲いかカレー、甘えびカレー、牛タンカレー。各地の名産がカレーに
──レトルトカレーの種類はどれくらいあるのでしょう?
須藤さん:店舗によっても違いますが、この東武池袋店には300種類以上あります。実際に今は320~330種類はありますね。月ごとに変わっていくんですが、常に300種類以上は確実にあります。
▲甲州ワインのビーフカレーも
──セレクトはどのようにしているのでしょうか?
須藤さん:バイヤーが探してくるのもあれば、(「北野エース」の)他店舗に行って見てきて、これはいいなとか。常にいろいろな方法で探しています。
▲レトルトカレーでも薬膳が食べられる
──品ぞろえは店舗ごとに違うのでしょうか?
須藤さん:基本的なものは同じなのですが、店舗ごとにお客様がついている商品があります。そういう他では出ないけれどもここでは必ず出るみたいな商品は置きますので、そういったところで違いが出ています。
▲海鮮系のカレーは安定の好評ぶり
──それはもしかして、1名の固定客かもしれないですよね?
須藤さん:そうかもしれないのですが、ニーズが明らかになっているのであれば、うちとしては取り入れていく方針ですので。
▲スープカレーも。ご当地カレーが充実しています
──それは、「カレーなる本棚®」に限らず、北野エース全体の方針ですね。
須藤さん:はい。そうですね。
▲パッケージを見ているだけで楽しい
──お客様からリクエストを受けることはありますか?
須藤さん:もちろんございます。その際には仕入れられるかどうか可能な限り調べて、可能な限り導入するようにしています。
▲なんと、「いも煮」までカレーに!
──では、地方で食べておいしかったご当地カレーなどをリクエストすれば、入れてもらえることもあるんですか?
須藤さん:そうですね。少しお時間はいただきますが、可能な限りは。メーカーさんの都合などで無理な場合もあるのですが、なるべく入れられるものは入れていく方針です。
頼もしいですね!
旅先でお土産用に買ったレトルトカレーがおいしかったとか、他のお店では見つけられないなど、食べたいけれども手に入らないレトルトカレーがある方は、ぜひ聞いてみましょう。
関東だとポークカレー、関西はビーフカレー
▲具材が豪華なものもあります
──並べ方は本屋さんのようにジャンル別なのですか?
須藤さん:おおまかに都道府県順、あとはジャンルごとです。
▲有名店のものもずらり
──地方、店舗によって売れ行きの違いはありますか?
須藤さん:かなり分かれますね。関東だとポークカレーってけっこう食べますよね。でも関西はビーフなんです。あと東の方が味が濃いめが好きっていうのもあって、店舗ごとにかなり違います。都内でもスカイツリー店では外国人観光客のお客様が多いので、特に珍しいものを探していかれる方が多いですね。
一番売れてるのレトルトカレーは? 一番辛いレトルトカレーは?
▲価格はお手頃なものも多い
──「カレーなる本棚®」史上、もっとも売れ行きのよかったカレーはなんでしょう?
須藤さん:弊社のプライベートブランドのカレーは、売れ行きがいいですね。価格も品質に対してお手頃になっています。変わり種ではなくスタンダードでおいしいものということで誰にでもおすすめできます。何を買うか迷った時とか、たくさん買う時の1つにこれをぜひどうぞ。
──開発には「カレーなる本棚®」ご担当の方々の知識の蓄積が生かされているのでしょうか?
須藤さん:弊社のバイヤーなどが商品開発に携わっていて、試作、試食を繰り返して開発しています。特に定番の「大人のためのビーフカレー」は、迷ったらこれを試してください、と言える商品です。これが売り上げも1位です。まとめ買いをなさる方も多いですね。パッケージに高級感があるので贈答用にも適していると思います。
▲「大人のための〜」シリーズは各399円。お手頃価格で間違いない品質とおいしさ
ちなみにプライベートブランドのカレーにはグレードアップ版もあります。
▲「大人のための贅沢なカレー」は各2,000円! 名店人形町今半の黒毛和牛使用のプレミアムなカレーです
須藤さん:「人形町 今半」さんの黒毛和牛使用です。価格的に売り上げランキングには入らないのですが、味はグレードアップしていて本当においしいです。パッケージもゴールドでゴージャスなので贈答用にもおすすめです!
──一番辛いものはどれでしょう?
須藤さん:一番辛いのは「18禁カレー」です。本当に本当に、これは……辛いんです(笑)。
▲「18禁CURRY」白箱1,620円、赤箱1,080円。辛い方が高いのです
▲非常にヤバそうな注意書きが書かれています
──どのくらい辛いんですか?
須藤さん:「18歳未満の方は食べないでください」って注意書きがされているくらいで。もう痛辛いです。顔真っ赤で涙を流すくらいで。罰ゲームくらいの辛さです。白の方がより辛いです。辛いもの好きというよりも、罰ゲームとかゲーム感覚で食べる方が多いみたいですよ。
一番高いレトルトカレー、一番安いレトルトカレーは?
さて、「カレーなる本棚®」に並ぶレトルトカレーは価格もさまざまです。
──一番高いのはどれでしょう?
須藤さん:東武池袋店内に「北野エース」の新業態「きわみ」というハイグレードな商品を集めたコーナーを展開しております。そちらで扱っているのが、この3,240円の「長崎和牛テールカレー松尾」です。これは東武池袋店でしか扱っていない商品です。
▲長崎和牛テールカレー松尾(3,240円)
──これは一人前なんですか? すごいですね! 誕生日プレゼントとかじゃないと。
須藤さん:そうですね。すごいですよ。テールの大きな輪切りがが丸々1個入っているので。本当に贈答用ですね。普段使いされる方は……相当なセレブの方ですね。私も試食しましたが、本当においしい商品です。
──では一番安いものはどれでしょう?
須藤さん:値段でいうとこちらのミニサイズの商品ですね。あいがけにしたり、あとお弁当用にしたり。こちらも売り上げ上位に食い込みますね。
▲ミニサイズカレーは大きさも種類もバリエーションがあります
珍しいけどファンの多いレトルトカレーは?
▲味噌カレーは珍しい!
──ちょっと珍しいけどファンの多いレトルトカレーってありますか?
須藤さん:売り上げ上位は定番のビーフ系とかが多いのですが、変わり種でいえば「牡蠣カレー」が売れてますね。ちょっと珍しいんですが、納豆とかに比べると挑戦しやすいところがあるんだと思います。
▲牡蠣カレーは何種類もそろっています
──納豆はどうですか?
須藤さん:納豆もそこそこ動いてはいます。いちごカレーなんかも変わり種のなかではなかなか人気あります。果物系は結構ありますね。せっかく来たからには変わり種のものを買っていこうというお客様は、こういう本当に変わったものの方が選びやすいんだと思います。
▲プリンセスピンクカレー、納豆カレーはパッケージも斬新
▲さくらんぼカレー、いちごのカレーなど
▲白桃ピオーネカレーも
「北野エース 東武池袋店」レトルトカレー・ベスト5
さて、ここで北野エースさんのレトルトカレー・売り上げベスト5をうかがってみましょう。
須藤さん:弊社は全国に展開していますので、店舗ごとにかなり売り上げの傾向が違います。だから全国の北野エースの順位を出すのは難しいんです。ですので、今回はこちらの「北野エース 東武池袋店」での順位をお知らせします。
1位:大人のためのビーフカレー(KITANO SELECTION)/399円
まさに定番。北野エースのプライベートブランド・KITANO SELECTIONの商品です。コクとうま味のしっかりした王道の欧風カレーです。味もパッケージも高級感があるのにお求め安い価格が魅力。ここに来たらとりあえず1個はカゴに入れておきたい逸品。
2位:エチオピア ビーフカリー(MCC)/390円
神田神保町のカレー専門店「エチオピア」の味を再現。激辛が有名な同店なので、お店での「辛さ10倍」相当の激辛バージョンも発売されています。
3位:飛騨牛ビーフカレー(吉田ハム)/980円
飛騨牛のふるさと岐阜県のレストランのシェフによって開発されました。ベースは王道の欧風カレー。バランスの良い甘みのある上品な味で柔らかい飛騨牛を味わえます。
4位:ミニカリー ビーフ(新宿中村屋)/193円
ミニサイズは他のものも好評ですが、一番は定番のビーフ。ちょっとだけ食べたい時、他のおかずと組み合わせたい時、合いがけにしたい時など、使い勝手の良さが魅力です。
5位 函館カレー(レストラン五島軒)/378円
函館の老舗レストラン・五島軒が自社工場で作っているこだわりの品。
ポーク、じゃがいも、にんじんが入った、懐かしく優しい味の正統派です。
意外(?)にも、スタンダードな定番の味、毎日でも食べたくなるような、安心して食べられる味が並んだランキングになりました。
いろいろな珍しいレトルトカレーを買ってみても、結局リピートするのは正統派のおいしいものなのかもしれません。
実際にレトルトカレーを食べてみた
さて、売り上げベスト5のレトルトカレー、いったいどんな味なんでしょう?
今回は、1位の「大人のためのビーフカレー」と3位の「飛騨牛ビーフカレー」を食べてみました。
まずは、「大人のためのビーフカレー」。
シンプルな黒のパッケージからこれまたシンプルな白い内袋がこんにちは。モノトーンでシンプルで、まさに「大人」ですね。
容量は180g。盛り付けてみると、まさに正統派。とろみのあるカレーソースの中に同じくらいの大きさにカットされたビーフ、人参、じゃがいもが入っています。
ソースはデミグラスを感じさせる濃いめの色で、家庭や給食ではなく、老舗洋食店のような雰囲気です。
ビーフの存在感は結構あります。
食べてみると、ああ、やはり正統派。 しっかりとしたコク、ちょうどよく感じる野菜の甘み、辛さは中辛くらい、塩気も本当にちょうど良い。誰にでも愛される安心な味。
金属のカレーポットに入れて出したら、本当に老舗洋食店や昔ながらのホテルのダイニングみたいです。
突然カレーが食べたくなった時に備えて、家に常備しておくべき一品だと思います。
お次は「飛騨牛ビーフカレー」。
こちらは、肉を連想させる赤を基調としたデザイン。
容量はたっぷりめな220g。大盛りご飯にも対応できます。
飛騨牛はたしかにゴロゴロと入っています。とろみのあるソースの中に野菜はほとんど溶けていて、にんじんが少し見えるくらいです。
これもとても王道の欧風カレーです。
飛騨牛はわりと小さめですが、たくさん入っていて一口で一個食べるのにはちょうど良いです。
ソースはこっくりとした牛肉と野菜のダシを感じます。辛さはマイルドで、甘口寄りの中辛くらいでしょうか。肉を食べたという満足感があります。
パッケージにも味にも高級感があふれているので、年上の男性にプレゼントすれば喜ばれること間違いなしだと思います。
レトルトカレーの魅力をこれでもかと教えてくれた「カレーなる本棚®」でした。
須藤さん:この「カレーなる本棚®」の一番のセールスポイントは、「時間をかけて選ぶ楽しさ」ですね。目的買いでももちろん良いのですが、これだけそろっていると何があるのかわからないので、楽しんでお買い物をしていただけると思います。
まさに、本屋さんで好きな本を探す楽しみに似ていますね。
「カレーなる本棚®」のある「北野エース」、これから買い物の定番コースになりそうです。
お店情報
北野エース 東武池袋店
住所:東京都豊島区西池袋1-1-25 東武百貨店池袋店B2F
電話番号: 03-5985-2301
営業時間:月曜日〜土曜日10:00〜20:00、日曜日・祝日10:00〜20:00
定休日:東武百貨店池袋店に準ずる