「パイナップル入り酢豚」「メロンと生ハム」を超える“甘じょっぱい組み合わせ”がないか、研究してみた

「甘じょっぱい食べ物」っておいしいですよね。甘みを塩気が引き立てることによって生まれるマリアージュ。あの複雑で深い味わいは、一度ハマったら癖になります。今回は、そんな甘じょっぱいレシピの可能性について考えてみました。

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「甘い」×「しょっぱい」=とてつもなくうまいの法則

「甘じょっぱい食べ物」と言われてパッと皆さんの頭に思い浮かぶのは、パイナップルと酢豚の組み合わせや、メロンを生ハムで包んだおつまみなどではないでしょうか。

あるいはお煎餅やポテトチップスなどのお菓子を思い浮かべた方も多いかもしれません。

特に酢豚にパイナップルを入れることには、抵抗を感じる人もいると聞きます(あれがおいしいのに!)。

ところがどっこい! 実は今、世の中ではじわじわと甘じょっぱいブームが到来しつつあるのです。ネットを見渡せば、「本当に合うの……?」と、思わざるを得ない甘じょっぱいレシピがずらりと並んでいます。

 

でも、よくよく考えてみたら、照り焼きチキンとか焼き鳥のタレとかすき焼きとか、日本には昔からそういう味付けは存在していますよね。

だから、ちょっとくらい目新しい組み合わせにだって、恐れることは何もないはず。

そこで今回は、いろいろな「甘い」×「しょっぱい」なレシピにあらためてチャレンジして、その魅力をとことん掘り下げてみました。

ちなみに今回試す組み合わせはこちらです。

  • ホットケーキ×ベーコン
  • みたらし団子×豚肉
  • わらび餅×生ハム

 

まずは「ホットケーキ×ベーコン」から

【材料】(1人前)

  • ホットケーキミックス 100g
  • 卵 1個
  • 牛乳 120ml
  • ベーコン 2枚
  • ハチミツ 適量

 

【作り方】

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最近たま~にオシャレなカフェなどで目にする食事用のホットケーキ。

これを簡単に再現すべく、家でもすぐに作れる食事用のホットケーキを作ってみました。

 

まずはホットケーキの生地を作ります。市販のホットケーキミックスに卵と牛乳を加え、よく混ぜます。粉が残らないように、しっかり混ぜ合わせてください。

 

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フライパンでベーコンの両面をカリカリの一歩手前くらいまで焼きます。油は引かず、中火で火を通してください。

 

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ベーコンをフライパンから引き上げたら、ベーコンから出た油をふき取り、サラダ油(分量外)を入れてホットケーキの生地を丸く流し込みます。

プツプツと小さな気泡が表面に現れるまで、片面を2~3分ほど中火で焼きます。

 

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ひっくり返したら、片面も2~3分焼きます。

竹串を刺して生地がついてこなかったら完成。お皿に盛りつけます。

 

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ホットケーキの上にベーコンをのせ、その上からたっぷりとハチミツを……。

正直、この説明だけではあまりソソられない取り合わせかもしれません。

が、ここは「甘い」×「しょっぱい」=「とてつもなくうまい」の法則を信じて、ナイフとフォークを構えようではありませんか。

はたして、その味は……?

 

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え……なにこれ。心が躍る……。

まずやってくるのは、ホットケーキの優しい甘さと生地に染みこんだハチミツの甘さ。しかし、そこにベーコンの塩気と脂がジュワッと覆いかぶさって、ハチミツ独特のクセのある後味を消し去ってくれるのです。

ホットケーキのふわふわと、ベーコンのカリカリ食感との対比もいい感じ。

ホットケーキだけでは食事としてはもの足りなさが出てしまいますが、ベーコンを加えることで満足度が一気にアップ。これは忙しい朝の食事にも重宝しそうですね。

 

メディアで話題になった「みたらし団子×豚肉」という組み合わせは本当にうまいのか

こちらはテレビやネットなどでも大きな話題になった、甘じょっぱい食べ物の新定番とも言えるレシピ。

実際に作ってみてどんな味なのか、あらためて検証してみます。

 

【材料】(1人前)

  • みたらし団子 3本
  • 豚バラ薄切り 3枚
  • 塩 適量
  • 胡椒 適量
  • 小葱 お好みで適量

 

【作り方】

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まず、みたらし団子に豚バラ肉を斜めがけにするような感じで巻き付け、その上から塩と胡椒をふります。

 

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温めたフライパンにサラダ油(分量外)を引き、豚肉巻きのみたらし団子を中火で焼いていきます。

満遍なく火が通るように、途中で団子をひっくり返すのも忘れずに。全体にこんがりと焼き目がついたら火を止めます。

 

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お好みでみじん切りにした小葱を適量散らしたら、出来上がりです。

味付けも行程も至ってシンプル。みたらし団子に豚バラ肉をぐるぐる巻いて焼いただけ。

人によっては「有り得ない!」と激怒されてしまいそうな組み合わせですが、ひと口食べてみると……。

 

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ちょ、待てよ……これ、超おいしい!

 

最初に感じたのは「団子、柔らか……」でした。

肉に包まれて再度焼かれたみたらし団子は、とろ~んとした格別な口当たり。その団子に巻かれた豚肉も、みたらしの砂糖醤油と相性抜群で文句なしに美味。

さらにひととおり甘じょっぱさを堪能した後に、豚バラ肉の脂の風味が不意打ちのように来襲。ガツンとパンチの効いた後味を残してくれるのです。

これでキンキンに冷えたビールやハイボールをあおったら、さぞかし至福でしょうね……。

酒の肴として大活躍間違いなしの逸品です。

 

他にも新しい「甘じょっぱい組み合わせ」はないものか

今回、せっかくなので筆者オリジナルの甘じょっぱい組み合わせを考案してみようと思います。

甘じょっぱいの可能性、未来、希望……熟考の結果、筆者が導き出した甘いもの選抜はこちら!

 

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わらび餅!

わらび粉を原料としたお餅にきな粉をまぶした、とろりんもっちもっち食感な和菓子です。

しかも、あえての「黒蜜入り」をチョイスしました。

では、この甘さに対抗しうるしょっぱい食べ物はなんなのか? 考え抜いた末、選ばれし食材はこちら。

 

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生ハムです!!!!!!

肉類の中でも群を抜いたしょっぱさを誇る、しょっぱい食材界のリーサルウェポン。

わらび餅(黒蜜入り)×生ハムは、いったいどんな味になるのでしょうか!?

 

「わらび餅×生ハム」の組み合わせを実験

【材料】(1人前)

  • わらび餅 3個
  • 生ハム 3枚

 

【作り方】

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わらび餅も生ハムも味の主張が強いので、特に味付けはしません。

わらび餅に生ハムを巻き付ける、この1行程の調理で勝負!

 

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生ハムがはがれやすいので爪楊枝でてっぺんを止めれば、ひと口サイズの生ハムわらび餅の完成。

生ハムの強い塩気とこってりした黒蜜の甘みとがマッチするのか、ぶっちゃけ不安で仕方ありませんが、ここは思い切りよくひと口でパクリといただきます。

 

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……あれ? 悪くない。悪くないぞ。むしろ、いいじゃん。いいじゃん。

黒蜜と生ハムの相性、思っていたよりもかなり良いです。

互いの味の強さを打ち消し合ってまろやかになる、というよりも、甘みと塩気のどちらにもブーストがかかって引き立て合うような感じです。

後で調べてみたら、黒蜜の角煮なんてレシピも存在しているらしいので、有り得ない組み合わせというわけでもないのかも。

実は心配だったきな粉と生ハムの相性も、これまた意外なくらいマッチ。きな粉がお肉のコクをさらに深めてくれています。これは新発見!

 

そしてなにより、食感が面白い。

ぷるんぷるんのお餅と、肉ならではの食べ応えがある生ハム。それぞれの食感が融合して、複雑な舌ざわりです。

わらび餅と生ハムの組み合わせ、かなり成功と言えるのではないでしょうか。

 

こうして考えると、甘じょっぱいの組み合わせはまだまだ無限にあるような気がします。

まだまだ面白い組み合わせが眠っていそうな予感がします。皆さんも意外なマッチングがあったら、教えてくださいね。

 

書いた人:西たまお

西たまお

大学在学中より映像ディレクターを志し、映像制作会社で宣伝を務めた後に、広告代理店に社内ライターとして勤務。2016年より独立し、フリーに。主にWEBサイトで健康や食、お笑いに関するさまざまな記事を執筆中。

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