【座談会】町中華探検隊が選ぶ、平成が終わっても絶対に残したい「伝説レベルの町中華」とは

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いきなり「町中華」っていわれても、なんだかわからないあなたに

「町中華」という言葉、ご存じでしょうか。

『メシ通』をご覧いただいている方はきっと、「食」に対してきっといろんなアンテナを張っている方々だと思うので、耳にしたことあるよ、という人も多いかも。

 

一応ここで簡単に説明しておくと、「町中華」は古き良き昔ながらの街に根づいた中華料理店のことです。夕方のニュース番組の特集などで取り上げられることも少なくないですね。関連書籍が出ていたり雑誌で連載されたりと、「町中華」ムーブメントが起こっているんです。

machichuuka.blogspot.com

実はこの言葉、「町中華探検隊」という隊がその名前の由縁となっています。2014年、ライターの北尾トロ下関マグロと結成したこの隊は2018年6月現在で、なんと隊員数89名! 昔ながらの中華料理店をめぐりその雰囲気や味を記憶、そして記録し、後世に勇姿を残すべく活動しています。

今回はこの「町中華探検隊」から選ばれし3名が、「町中華レジェンド店」を熱く語り合います。これを読めば町中華の楽しさ、奥深さをご理解いただけるはず!

 

推薦者:ひざげり氏

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東京都出身。50代。サラリーマン。2007年10月より食べログに投稿開始。休日ランチではついビールを飲んでしまう。気に入ったお店に繰り返し通うリピータータイプ。

人に気を使うと疲れるので基本的にソロ活動を好むが、2016年、神保町で行われた町中華探検隊のトークショーにて「どなたでも入隊してください」と聞き、真に受けて入隊。

 

推薦者:下関マグロ氏

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山口県出身。60歳。ライター。1980年代からフリーライターとして活躍。『メシ通』でも多数の記事を執筆している。2014年より北尾トロと町中華散策を開始し、町中華探検隊創設時のメンバーにして副長。2015年より『散歩の達人』(交通新聞社)で「町中華探検隊がゆく!」を連載。2016年には北尾トロ、竜超との共著『町中華とはなんだ?』(立東舎)を上梓。

 

司会進行・推薦者:半澤 則吉

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福島県出身。35歳。ライター。商業誌、ウェブ、新聞、飛行機の機内誌と幅広く活動。町中華ならびに町中華探検隊の存在は知っていたが2015年、下関マグロらが半澤自宅近くの荻窪「新京」で取材していることを聞きつけ勝手に合流、町中華探検隊に即日入隊。『散歩の達人』(交通新聞社)連載メンバーの1人。

 

文化遺産に登録したい「レジェンド級の町中華」とは

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:さてさっそくですが、もうすぐ平成が終わりますね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:いきなりなんですか!?

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:今日お集まりいただいたのはほかでもありません。次世代に引き継いでいきたい、つまり平成が終わっても残しておきたい、町中華について皆で語り合いたいんです!

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:自分は気に入ったお店ばかり行くタイプなので、お役に立てるかどうかわかりませんが……。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:いやいや、なにをおっしゃいますか。ひざげりさんは、ものすごい数の町中華のお店に足を運んでいらっしゃるじゃないですか。今日は町中華探検隊の我々が選ぶ、「町中華レジェンド店」を語り合いましょう。

 

町中華で重要視すべきは「ホスピタリティー」

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:では、お話進めていきましょう。まずひざげりさんにお話をうかがいましょうか。ひざげりさんがレジェンド店に推薦したいお店を教えていただけますか?

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:私は高円寺にある「七面鳥」が大好きで、しょっちゅう行ってます。ここはオムライスが有名ですが、カツカレーがたまりませんね。

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▲カツカレー(880円)

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:最近、「七面鳥」のカツカレーの評判はよく耳にしますね!

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:量が多くて後に響いちゃうんですが、やめられないですね。

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▲お通し(昼はお酒の注文時に、夜は全員にサービス)

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:僕も「七面鳥」はうかがったことがありますが、あのお店、酒飲み心をくすぐりますよね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:そうなんです! 私も飲むのが中心なんでうれしいですね。お通しもおいしいんですよ。あと単品で野菜炒めなんかも頼みますね。

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▲野菜炒め(530円)

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:常連さんはビールを自分で冷蔵庫から取る「セルフ」なのもいいよね。ひざげりさんはもう自分でビール出しちゃうクチですか?

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:いや、実はあのお店、初めての人でも「そこの冷蔵庫から自分で出してください」っていわれますよ。全員セルフなんです。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:え、そうなんですか? 僕も常連さんだけに許された流儀かと思ってました。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり: セルフの方が気楽でいいですよ。お店が忙しいときでも好きに飲めますから。ここに行ったら絶対、お酒を楽しんでほしいですね!

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お店情報

七面鳥

住所:東京都杉並区高円寺南4-4-15
電話番号:03-3311-5027
営業時間:11:30~15:00、17:30~21:00
定休日:土曜日(不定休・日曜日)

www.hotpepper.jp

 

大盛りが有名な町中華のレジェンド

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:ひざげりさん、ほかに「レジェンド」に推したいお店はありますか?

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:ほかにはそうですね、「光栄軒@荒川区役所前」。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:あそこは大盛りの有名店ですね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:とくにチャーハンがスゴい。ヘルメットみたいなサイズのがきますよね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:超大盛りですが、ちゃんと注文された後に炒めています。オヤジさんの手首が続く限り頑張って欲しいですよね。「七面鳥」もそうだけど、ひざげりさんが選ぶお店は「ホスピタリティー」が高いなあ!

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:そのお店が特別おいしいかどうかは、町中華だと重要じゃないんですよね。やっぱりホスピタリティーってスゴく大事になってきます。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:たしかに。「光栄軒」はマンガも多くて長居できるお店なのに、行列ができているのが面白いですね!

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:行列ができていても、お客さんに早く出ていって欲しいという素振りが一切ないんですよ! 

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:お客さんに対して本当に丁寧なんだよね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:僕は1度しか行ったことがないのですが「光栄軒」は、お酒を頼んだときのお通しの豪華さにびっくりしました。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:運がいいと、普通にカツカレーの「あたま」とか出てきますから(笑)。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:あと豆腐一丁とかね(笑)。

 

お通しはかっぱえびせん数本

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:あとこれは3回くらいしか行ったことがないお店なんですが、「来集軒@八広」! あれはものすごいですよ。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:初めてうかがいました、行ったことありませんね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:あ、知ってます、知ってます! ここのチャーハン、昔ながらの見た目で懐かしい雰囲気なんですよ。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり: お米固めのチャーハンとオムライスがオススメですね。場所柄でしょうか? チューハイがかなり濃いんですよ。で、お通しはかっぱえびせん数本

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:なんとも町中華らしくていいですね(笑)。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:ここは佇まいもスゴくいい。外も中も古めかしくていいですね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:イスも、どこかからもらってきたような古いものが連なってました。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ: そういうところからも、近所の人に愛されていることが伝わってくるよね。まだ30代くらいの若い人が鍋を振っているので、これからも続いてくれそう。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:それは素敵! ぜひ今度行かないといけないお店ですね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:あんまり回数行ったわけじゃないのに、「来集軒」はとてもインパクトが強かったですね。お店の雰囲気を味わうなら夜に行った方がいいですよ。常連さんがいっぱいいるから。ただ地元の人ばっかりなんで、我々は浮いちゃうと思いますが(笑)。

 

昭和29年創業の名店は餃子の焼き色が素晴らしい

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:では次にマグロさんにレジェンド店を挙げていただこうと思います。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:そうですね、まず推薦したいのは「餃子の王さま@浅草」です。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:どちらにあるんですか?

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ浅草です。このお店意外と知らない人が多いのですが、昭和29年創業の老舗で、餃子をほかのお店に先駆けて出してたようです。ここの餃子を食べたら、なんで日本人が町中華の焼き餃子を好きなのか、その理由がきっとわかりますよ!

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:えっ、どういうことですか?

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:餃子の焼き目がたまらないんですよね! 餃子とビールで一杯やって、締めはタンメン。この流れを初めて作ったのがこのお店なんだよね。

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▲餃子(420円)+タンメン(630円)

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:日本の餃子文化を作ったといっても過言じゃないですね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:もともと名前がなかったんだけど「ここは餃子の王さまだよね」って、そうお客さんに呼ばれたことからこの名前になったそうですよ。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:パッと見たら「餃子の王将」をマネしてできたみたいな名前ですね(笑)。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:そう、僕もそう思ってたんですよ、その贖罪(しょくざい)の意味も込めてこのお店の素晴らしさを皆に伝えていきたい(笑)。お客さんの多くは餃子を注文するんだけど、実はメニューがとっても充実しているお店でもあるんですよ。

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f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:餃子→タンメンの王道意外のメニューも気になりますね。ほかにはどんなものがオススメですか?

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロみそそば、というのがあるのですがこれがかなり特徴的。真ん中に味噌の塊があって、これを溶かしていただくんですよ。メチャクチャおいしかったです!

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▲みそそば(800円)

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:このお店はちょっと盲点でしたね。名前を見ると老舗だと気づかないので、ノーチェックでした。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:この間行ったら雨だったのに行列できてたからね。評判のいい実力店ですね。

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お店情報

餃子の王さま

住所: 東京都台東区浅草1-30-8
電話番号:03-3841-2552
営業時間:11:15~14:45(LO 14:00)、16:00~20:45(LO 20:00)
定休日:火曜日

www.hotpepper.jp

 

5代目がお店を継いでいる伝統の町中華も

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:それこそ町中華探検隊の活動でうかがいたいお店ですね。ほかにお店を挙げるとしたら、どんなお店になるでしょうか?

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:これも浅草なんですが「あさひ@浅草」。いまは4代目と5代目がお店に立っています。ここのお店のスゴいところは先代からの味をちゃんと守りながらも、オリジナルが登場しているところ。最近は「スパイシーゴーゴー」ってメニューもできた。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:ス、スパイシーゴーゴーですか?

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:そう、僕も食べたことないんだけど(笑)。伝統と新しいことのハイブリッドって感じだよね。あとなによりお店に活気があるのがいいね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり浅草とか上野って観光地ってイメージがあるんで、町中華のイメージが正直なかったんですが、名店が多いんですね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:そうなんですよ、ほかにもあの界隈は良いお店が多いですね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:「あさひ」は、僕も1度取材でうかがって感動しました。新メニューも魅力的ですが、古くからのメニューもかなりおいしいですよね。基礎がしっかりできているうえでの新メニューなんですよね。確かにレジェンド感が半端ないお店です。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:あともう1店舗挙げるならお茶の水の「大勝軒@御茶ノ水」でしょうか。東京の町中華を語る上でここの話は外せないかと。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:「大勝軒」といえば、つけ麺で有名なお店ですよね。当時の味が食べられるとはかなり貴重ですね。僕もこの間1人で行ったんですが、ベタにもりそばをいただきました。あと、マグロさんが記事で紹介していらっしゃった自家製チャーシューのまかない丼もいただきました。これも感涙もの。

www.hotpepper.jp

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:たしかにつけ麺のイメージが強いですが、やはりつけ麺がオススメなんですか?

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:もちろんつけ麺(メニュー名は「もりそば」)もおいしいんだけど、ほかのメニューも感動するよ! つけ麺ブームを起こした、東池袋大勝軒の山岸一雄さんが、このお店の店主にのれん分け条件を2つ出したんだよね。1つは「味は変えるな」、2つ目は「東池袋大勝軒の当初のメニューを復刻させろ」。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:古き良き師弟関係って感じ! 素敵な話ですね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:それでタンメンから作り始めて、昔のメニューを復刻しているところなんですよ。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:昔は東池袋大勝軒もつけ麺のお店じゃなくて、町中華だったんですね。いつくらいまで、いろんなメニューをやっていたんでしょうか?

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:最初の1年くらいでメニューを絞ったみたい。なかでもカレーは味が、イマ風で攻めているんだよね。全然古臭くない。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:なぜか、ちょっと欧風なんですよね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:そう! 山岸さんのお父さんが海軍で、横須賀に住んでいたから海軍カレーを作っていたらしいんだよね。その影響を感じる。具材もゴロゴロで本当うまい!

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:昭和の町中華の味を復刻しているお店なので、町中華の神髄に触れられますね。

 

もと日本そば屋さんだったハイクオリティーすぎる町中華

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:最後に、僕からもお店を推薦させていただきます。半澤イチ押しは今日の座談会の会場、「春木家本店@荻窪」です。先ほどからみなさんに、いろいろ食べていただいているのですが、いかがでしょうか?

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:麺類もおいしいけど、チャーシューがうまい! これはなかなかですね。

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▲チャーシュー(800円)

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:このチャーシューを使った、炙り丼もかなりおいしいです。とはいえ、このお店はなんといっても麺に注目ですね。もともと日本そば屋さんで、今もそばを提供しています。そばも中華そばも、すべて自家製というところがスゴいですよね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:中華そばは細い麺が特徴的、本当おいしいですね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:僕のオススメは五目中華そばですね。チャーシューのほかに豚肉も入って、超豪華。具だくさんだけど、シンプルな昔ながらの味で、これを嫌いな人はいないんじゃないですか。

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▲五目中華そば(1,300円)

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:もともとそば屋さんだけあって、そば屋メニューも豊富なんだよね。

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▲カツ丼(950円)

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:そうですね、日本そばは粗挽き十割も選べるので、ガチのそば好きでも満足できます。ご飯メニューも多いんですよね。カツ丼などそば屋メニューもどれもハイクオリティーで驚きます。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:昔青梅街道沿いにあった、「春木家」とは関係あるんですか?

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:親戚だそうです。ちなみに荻窪駅前のラーメン店「春木屋」もルーツはこちら。春木家本店の2代目(先代)の弟さんが、戦後に駅前で作ったお店なんですよ。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:このお店もホスピタリティーが素晴らしいですよね。お店も明るいですし。やはり町中華の極意はホスピタリティー、お客さんへの優しさですね。

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お店情報

春木家本店

住所:東京都杉並区天沼2-5-24
電話番号:03-3391-4220
営業時間:11:30~15:00、17:00~21:00 (土曜日・日曜日・祝日 11:00~21:00)
定休日:木曜日

www.hotpepper.jp

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:次に挙げるとしたら「鶴の恩がえし@神田」ですかね 。神田のサラリーマンに愛されていて、昼間とか活気がスゴいですね。汗を流して熱々の中華をかっ食らうサラリーマンたちがズラリ並ぶ光景は、なかなか見ものです!

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:ほかにもサラリーマン中華(サラリーマンがランチ時によく使うような町中華店)は多いけど、どうしてこのお店がオススメなんですか?

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:お店に貼られているメニューがカラフルだったり、看板に鶴が描かれていたりとインパクトあるお店なんですけど、なぜか街になじんでいるんですよね。一度連れて行った友達が、リピートしたいからもう一度店名教えてくれといわれたことがあって、うれしかったのを覚えています。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:僕たちも街中華探検隊を始めてから店名を気にするようになったけど、中華料理店の店名って普通あんまり覚えないよね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:正しい呼び名をわからないお店も意外と多かったりしますよね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:あとなにより「鶴の恩返し」って名前がいいですね。それに平成元年オープンなんです。昭和レトロとは違う、バブルの時代を感じる懐かしさはほかでは味わえませんね。来年元号が変わることを思うと、やはりこのお店をエントリーさせたいです。

 

「生駒軒」の名前は次世代に伝えていきたい

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:ほかに半澤さんオススメのレジェンド店はありますか?

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:そうですね、先ほどマグロさんの「大勝軒」の話を聞いていて思ったのですが、やはり「のれん分け」のお店は押さえておきたいかなあと。のれん分けは今でいうチェーン店ですが、お店で修行した若者が独立して、一時期、町中華のお店がどんどん増えていったんです。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:たしかに、東京にはのれん分けの町中華も多いですし、ある意味でレジェンドですよね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:のれん分け店はいくつかありますが、やはり「生駒軒」ですかね。どこのお店という訳ではなく、この名前は次世代に伝えていきたい!

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:「生駒軒」ですか、私は行ったことがないですね。どの辺にあるんでしょう?

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤東京の東側に多いですね。最盛期は100軒くらいあったそうですが、今は30店舗くらいと聞いています。僕は水天宮と人形町に行きました。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:オフィス街の方に多いんですかね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:西の方にもいくつかお店があって、東中野店もよかったなあ。お母さんがやっていらっしゃって、常連客に愛されている感じでした。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:僕のイチオシ生駒軒は雷門の生駒軒

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:どういうところがオススメですか?

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:どっちかが倒れてしまったら終わり、っていう高齢のご夫婦がやっていらっしゃるんですよね。おふたりは「生駒軒のれん会」のなかでお見合いをして結婚したそうなんです。「生駒軒」が生んだご夫婦というわけですね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:昭和ならではですね!

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:ちょっと今じゃ考えられないなあ! あと「生駒軒」が面白いのは食器のロゴとかそろえたり統一感を出してはいるけど、ガッチリとは統一されてないんですよね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:メニューとかもお店によって全然違いますもんね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:普段の生活で見かけたことはなかったんですが、1回行ってみたいですね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:歴史を感じるのでどのお店もオススメです。なんとなく3店舗、思いついた順にあげてみましたが、僕は歴史やストーリーがあるお店にひかれるんですね。とはいえ、どのお店にもたいてい歴史やドラマがあるので、やはり町中華は面白いなあ!

 

なぜ今、僕たちは町中華に足を運んでいるのか?

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:最後に。もうすぐ平成も終わるっていうのに、どうして我々は昭和の雰囲気がする町中華にみせられているんでしょうかね?

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ東京オリンピックを目前に控えた今だからこそ注目ですよね。2020年の東京オリンピックまではなんとか頑張りたい、ってお店も多いから、今まさに行っておかないとなくなっちゃいますよ。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:皆、いい時代にやめようって思っているんですよね。最近は町中華だけでなく古いお店がどんどんなくなってますし。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055828p:plainマグロ:そう、町中華に限らずね。飲食業界はいま大変だから、子どもはいるんだけど、お店を継がせる気はないというお店も多いようです。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055857p:plainひざげり:チェーン店は残るけど個人店は減ってしまうでしょうね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180707055810p:plain半澤:そう考えると、今やっている町中華に足を運ぶというのは大事な作業ですね。とはいえ、実際、町中華には名店が多いので、普通にグルメの人なら行っておくべきでしょう。今後も「町中華」をいろんなところで話題にしてもらえたらうれしいですね!

いかがだったでしょうか。

今回選んだのは「レジェンド店」ということで、町中華の魅力のダイジェスト版といった感じ。町中華初心者の方でも、その面白さの一端をご理解いただけたのではないでしょうか。これまで興味がなかった人こそ、ぜひ町中華へ足を運んでみてください。

今回紹介したレジェンドたちはもちろんのこと、お家の近くの地味な町中華でも十分楽しめると思います。お店の優しさ、昔ながらの味、そして歴史に触れることがきっとできるはずです。

 

書いた人:半澤則吉

半澤則吉

1983年福島県生まれ。2003年大学入学を期に上京。以来14年に渡りながく一人暮らしを続けている。そのため自炊も好きで、会社員時代はお弁当を作り出勤していた。2013年よりフリーライターとして独立。『散歩の達人』(交通新聞社)にて「町中華探検隊がゆく!」を連載するなどグルメ取材も多い。朝ドラが好き。

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