【乳化】卵と粉チーズでウマいパスタを作る元イタリアン料理人のレシピ【パパイズム】

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こんにちは! 元イタリアン料理人、専業主夫料理人パパイズムです。

長年イタリア料理に携わってきた経験を活かして、身近な材料で、できるだけ手軽に作れるおいしいパスタレシピを日々研究しています。

今回ご紹介するのは、目玉焼きを具材にした「ポヴェレッロ」です。ポヴェレッロは“貧乏な”という意味のイタリア語で、このパスタも別名“貧乏人のパスタ”。料理が苦手な1人暮らしの男性でも、卵とチーズでサッと作れたことからこの名前が付いたんだそうです。

このパスタは、イタリアでもレストランには並ばない家庭的な料理。家庭料理らしく、なるべく基本に忠実にオリーブオイル、にんにく、目玉焼き、粉チーズでシンプルに作っていきます。バターもワインも使わずにあっという間に作れますよ。

ここでは味のアクセントに唐辛子を使いましたが、辛いのが苦手な方は唐辛子なしでおいしく作れます。

 

パパイズムの「ポヴェレッロ」

【材料】(1人分)

  • スパゲッティ(1.6~1.7mmがおすすめ) 100g
  • 水 1.2L
  • 塩 12g
  • にんにく 1片
  • 唐辛子 1本
  • オリーブオイル 大さじ1
  • 卵 2個
  • コンソメスープの素(顆粒) 小さじ1/2

(仕上げ用)

  • 粉チーズ 小さじ1
  • 輪切り唐辛子 1本分
  • パセリ(刻む) 適量

 

作り方

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1. にんにくは皮をむいて、かたい根元を包丁で落とし、包丁の腹や手のひらで押しつぶします。唐辛子はヘタを取り、種を取り除いておきます。

 

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2. スパゲッティを茹で始めます。鍋や大きめのフライパン(今回は26cmのフライパン使用)に水と塩を入れて沸かします。沸騰したらスパゲッティを入れ、パッケージに書いてある時間のマイナス1分茹でて、コシのあるアルデンテ食感に仕上げます。

 

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3.スパゲッティを茹でている隣で、トッピングに使う目玉焼きを1つ、焼いておきます。フライパンにサラダ油を入れて中火で温めたら、卵を割り入れます。フタはせずにじっくり焼いて半熟の目玉焼きを作り、取り出しておきましょう。

この目玉焼きは、黄身がとろけるような半熟状態に仕上げるのがポイント。フタなどで蒸し焼きにはせずにじっくり焼けば、黄身部分の見栄えも良く、つるんとした仕上がりになりますよ。

なお、目玉焼きはパスタを盛り付けてから焼くと、焼いているうちに麺がのびたり冷めたりするので、こうして先に用意しておくといいでしょう。

 

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4. 続いてソース作りです。目玉焼きを焼いたフライパンに唐辛子、にんにく、オリーブオイルを入れて中火にかけ、にんにくの全体がきつね色になるまでじっくり火入れしていきます。

 

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5. 4に卵を割り入れて、目玉焼きをもう1つ焼きます。多少、油が跳ねるかもしれないので、一度火を止めてから割り入れ、再び中火で焼くと安心です。

 

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この卵は具材として、白身の焦げた風味や食感、黄身のコクを楽しむものです。きれいに焼かなくてOKですので、黄身はすぐに潰します。潰すだけでスクランブルエッグにはしないように注意してください。

 

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6. 目玉焼きの白身が少し焦げてきたタイミングでひっくり返して、黄身の部分も10秒ほど加熱したら、トングなどで一口サイズにほぐします。

 

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7. 6のフライパンにパスタの茹で汁(60ml、カップに1/4強程度)を入れ、中火のままヘラなどで素早く混ぜて乳化させていきます。

パスタのでんぷんが溶け出した茹で汁が、ソースの乳化を促してくれますよ。

 

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8. 全体が白っぽくなり、とろみがついたら乳化は完了。コンソメスープの素を入れて溶かしたら火を止め、ソースは完成です。

 

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9. スパゲッティが茹で上がる直前に、8のソースを中火で温め直し、フツフツとしてきたら火を止めます。スパゲッティが茹で上がったら、トングなどでつかんでソースの入ったフライパンに移し、

 

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手早く和えます。

ロングパスタもショートパスタも、ザルにあげてザ~ッと湯切りしてからおおよそ5秒以上放置すると、パスタの中の水分まで過剰に抜けてパサパサになってしまいます。そこで、茹で上がったパスタは滴る茹で汁だけを軽く切ってソースと絡めるか、ザルにあげてすぐソースと絡めるのがおすすめです。

 

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10. 器に盛り、最初に焼いた目玉焼きをてっぺんにのせます。粉チーズ、輪切り唐辛子、パセリを散らせば完成です!

 

ポヴェレッロとは名ばかりの贅沢な味わい

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てっぺんにのせた半熟目玉焼きの卵黄を崩して、麺と絡めながら食べます。そのお味は、ポヴェレッロとは名ばかりの贅沢なおいしさ。肉は入ってないのですが、コンソメと粉チーズでうま味をカバーしているので絶妙なバランスです。卵の白身はパリパリ、黄身はふわふわで食感も楽しい!

コンソメと茹で汁の塩分で、塩加減もいい感じ。今回は唐辛子を入れたので、ペペロンチーノ並みに辛みもしっかり効いています。

そして、目玉焼きが日本の家メシ文化(とくに朝食メニュー)に根付いているからでしょうか、和の調味料は一切入れないイタリアの家庭料理なのに、なぜか和風パスタの趣きも。食べやすくてつるつるいけますよ。

卵と粉チーズでとっても簡単に作れるパスタです。ぜひ作って味わってみてください。

 

作った人:パパイズム

パパイズム

3児の父として、日々家事育児に奮闘する主夫兼料理研究家。イタリアナポリピッツァの職人として10年間働いたのち、現在はプロの料理人としての経験を活かし、企業・飲食向けの商品開発や、「節約しながら家で簡単に作れるプロの味」をブログやInstagramで発表中。好きな食べものはいぶりがっこ。

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企画協力:フーディストノート

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