目黒の立ち食いそば店「田舎」の名物おとうさんの話【東京ソバット団】

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東京ソバット団の立ち食いそばワンダー紀行 第7回:目黒「田舎」の名物おとうさんと話をしてきた

こんにちは! メシ通レポーター、東京ソバット団団長の本橋です! 今日も渋みたっぷりな立ち食いそばの魅力を紹介していきたいと思います!

 

今回紹介するのは、目黒駅の真ん前にある「田舎そば」。駅の西口を出ると目の前にあるんですが、どんぐらい目の前かというと……。

 

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この西口を出て正面を見ると……。

 

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そのまんま! 本当に目の前にあるのです。

小綺麗なビルが立ち並ぶ目黒で、ひときわ異彩を放つ駅前の雑居ビル。やたら歴史のありそうなそのビルにある「田舎そば」は、一部の立ち食いそばマニアにはタマんない佇まいを持つ、まさに「昭和の文化遺産」なお店なのです

 

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椅子なし、オープンエア、もうこれだけで興奮してきます。

 

そんな「田舎そば」のそばは、やはりこちらも昭和の味。ゆで麺、揚げ置き天ぷら、濃い目のツユと三拍子そろった、東京スタンダードなそばが楽しめるのです。

はい、とりあえずは一杯いただきましょう!

 

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はい、いか天そば(390円)。ツユはですね、色ほどしょっぱくないんですよ。いか天をどっぷり浸して食べるといい感じ。そして、ちゃんと粗切り唐辛子があるのがいいじゃないですか。

 

こちらは他にも春菊やチクワ、コロッケなど、立ち食いそばの定番天ぷらがそろっており、そちらもおすすめ。期待通りの味わいが楽しめます。

 

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で、ここからが本題。こちら、そばも美味いし雰囲気も上々なんですが、なによりもいいのが、このおとうさん。飄々としたなんともいいキャラで、常連さんには、このおとうさんとおしゃべりするために通う人も多いんです。今回はですね、そばの紹介をするんですが、おとうさんといろいろお話をしてみたいと思うんですよ。

 

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よろしくお願いします!

 

実はこのおとうさん、2014年に病気をして、店に出ていなかった時期があるんですよ。常連さんの間では「引退か?」なんて心配する声があがっていたんですが、見事に復活。まずはそのへんの事情から聞いてみますと……。

 

「だいたい6月、8月、11月に病気してたんだよ。あちこち悪かったんだけど、首が一番長かったね。トシとって頚椎がズコッて入っちゃってね。首切ってチタン入れてんのよ。サイボーグになっちゃった。腰もやっちゃってね。今も両足が少ししびれてんだよ。真ん中の足は元気なんだけどね。ワハハ!」

 

はい、のっけから下ネタ、ありがとうございます。おとうさんのトークは、絶対に湿っぽくならないで、必ずオトしてくれるんですよね~。そんなトークには若いファンも多いようで……。

 

「朝と夕方、キャバクラの女の子も来るんだよ。いまその2人と友達でさ、23歳なんだよ。お店から帰る時に『おっちゃんバイバイ!』とか言ってくれてね。お店にも行ったんだけど、俺には合わなかったな~」

 

いや~、こんな話を聞きながら食べると、そばの美味さもまた格別ですよ。というわけで、もう一杯いただきましょうか。こちらにはね、こんなものがあるんですよ。

 

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はい、味玉子です。1個50円。なんてことない、そばツユにゆで玉子を漬けただけですけど、これがいいんですよ。今日は張り切ってたぬきにダブルでいっちゃいますよ。

 

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たぬきそば味玉子2個で450円。ちょっとしたぜいたくってやつですね。さて、味玉子を食べながら、お話を続けてみましょう。

 

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実は今回、確認したかったことがあったんです。それは、この店はいつからやっているのかということ。かなり古くからやっているということで、現存する立ち食いそば店の中でも最古参になるはずと思い、聞いてみたのですが……。

 

「ざっと見積もって48年ぐらいかな。うちが入っているこのビルが50年なんだよ。そこから考えると、48年ぐらいかな」

 

ざっと……このアバウトさが素敵すぎます。実は現在のおやじさんは3代目。最初は叔父さんがやって、そのあとにお父さんが継いで、そのあとに始めたために、最初の記憶はないんだそうです。48年ということは1968年の創業? 東京に立ち食いそば店ができ始めたのが、ちょうどその頃なので、うん、最古参のうちのひとつになりますね。

 

しかし48年……。取材した時もすぐ近くで新しいビルが建てられていましたけど、ここでは48年間、こんな景色が続いてきたんですね。

 

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昨年の2015年は神田の「神田そば」や、瑞江の「山田製麺所瑞江店」など、長く愛されてきた老舗の立ち食いそば店の閉店が続いたんです。この「田舎」もおとうさんの病気のことがあったんで心配していたんですが、この元気さなら大丈夫!

 

「まぁ、この建物が傾くまではがんばろうと思ってますよ。もう一回、グラッと来たらわからないけどね。自然崩壊しちゃうから。ワハハハ!」

 

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最後もきっちりキメてくれたおとうさんは今年で還暦。

また食べに来ますから、がんばってください!

 

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それでは最後に名物おやっさんの勇姿を動画でどうぞ!

 

お店情報

田舎そば

住所:東京都品川区上大崎2-27-6
営業時間:月曜日から土曜日 5:00〜22:30 日曜日・祝日 5:00〜14:00

※金額はすべて消費税込です。
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

 

書いた人:本橋隆司

本橋隆司

フリーランスの編集、ライターとしてウェブや雑誌などで仕事中。立ち食いそば好きが高じて2013年に『立ち食いそば図鑑 東京編』を、2014年に『立ち食いそば図鑑 ディープ東京編』を制作。そばであればだいたい好き。最近、注目しているのは細うどん。

撮った人:安藤青太

安藤青太

カメラマン、書籍制作。グラビア系から食べ物系まで何でも撮るカメラマン。本橋とは『立ち食いそば図鑑 東京編』『立ち食いそば図鑑 ディープ東京編』を制作。その他『檀蜜DVD色情遊戯2』『DK 男子高校生萌え』『書店男子』など。最新作は『TOKYO餃子図鑑』。好きな立ち食いそばは「コロッケそば」。

東京ソバット団

早く安く美味く、そして面白い立ち食いそばの魅力を広めるために結成。団員は現在、本橋と安藤の2名。

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