こんにちは。プロダクトデザイナーときどき料理人、ツジメシこと辻村哲也です。「ツジメシの日常メシと週末メシ」シリーズ、今回は日常メシ。
すっかり寒くなってきて温かい麺類、それもあんかけ麺なんて嬉しいですよね。
今回は町の中華屋さんにありそうな椎茸ラーメンを手軽に作る方法をご紹介します。じっくり水に浸して戻した干し椎茸など乾物の戻し汁と、塩でもんだ挽肉から出るうま味の相乗効果で満足感のある1杯です。
茹でた麺にとろみのあるあんだけをかけると麺が団子状態になって食べにくく、といってあんと別にスープを用意するのも面倒なので、ちょっとした変則技を使っていますが、大丈夫、これでちゃんと美味しくなりますよ。
ツジメシの「椎茸ラーメン」
材料(1人分)
- 水 350ml
- 干し椎茸 10g
- 煮干し 10g
- 昆布 3g(5cm角)
- 赤唐辛子 1本
- 豚ひき肉(あれば粗びき) 80g
- 塩 1g(ひとつまみ)
- 醤油 大さじ1
- オイスターソース 小さじ2
- みりん 小さじ2
- チンゲンサイ 中1/2株(80g)
- 中華麺(今回は棒状の乾麺使用、生麺でも) 1玉
- 片栗粉 大さじ1.5
- 水 大さじ2
- 醤油 小さじ1/2
- 黒胡椒 少々
- ごま油 少々
※干し椎茸はお手頃で戻し時間も短いスライスタイプも売られていますが、丸のものを時間をかけて戻した方が食感もよく美味しいのでおすすめです。
作り方
使う乾物はこんなメンバー。
丸の干し椎茸が戻るのに一晩(7-8時間)ほどかかります。昼に食べるなら前夜、夜食べるなら朝、水に浸しておきましょう。長いぶんには、まる1日(24時間)くらい冷蔵庫に入れておいても問題ありません。
水に干し椎茸、煮干し、昆布、赤唐辛子を入れ、
豚ひき肉には塩をして軽く混ぜたらラップをして、どちらも冷蔵庫へ。
一晩おいた状態がこちら。
椎茸や昆布は水を吸って膨らみ、水もおいしそうな黄金色に色づいています。
ここで、昆布は5mmほどの細切りに、干し椎茸は軸の先の固いところだけ切り落として一口大のそぎ切りに、煮干しは頭とはらわたを取り除きます。
煮干しは最初に頭とはらわたを取ってもいいのですが、水に浸して柔らかくなってからのほうが楽なのでこの工程にしています。
鍋にこれらの乾物と戻し汁、豚ひき肉を入れて粗くほぐし、醤油、オイスターソース、みりんも入れて火にかけます。
沸騰したらアクを取って蓋をし、最弱火にして20分煮ます。
その間に、チンゲンサイは葉と茎に分けて、葉は3-4cm幅、茎は一口大のそぎ切りにし、片栗粉を水と混ぜておきます。
麺茹で用のお湯も沸かしておきましょう。
20分経ったら、煮干しによっては食感が気になるので、お好みでここで取り除いてもOKです。僕は気にせずそのままいきますよ。
チンゲンサイの茎を加え、水溶き片栗粉は沈殿するのでもう一度底からよく混ぜてから、煮汁を混ぜながら少しずつ加えて好みのとろみ具合にします。
(レシピの片栗粉の分量はやや多めなので、好みに合わせて量を加減してください)
ここらで麺を茹でましょう。
茹で上がりまであと1分というあたりで、丼に醤油と茹で汁を分量入れ、茹で上がった麺をしっかり湯切りして丼に入れ、軽くほぐします。
鍋にチンゲンサイの葉を加えてひと混ぜしたら、
麺の上にかけて出来上がり。黒胡椒をふり、お好みでごま油を少し加えてもいいですね。
じっくり戻した干し椎茸の優しくて力強い風味、煮干しと昆布のうま味、さらに塩をして簡易塩豚のようになった豚挽肉。魚介系に動物系にきのこ(グルタミン酸+イノシン酸+グアニル酸)、うま味の相乗効果でしっかりとした美味しさ。そこにチンゲンサイの瑞々しいシャキシャキ感がいいバランスです。
少し時間はかかりますが、その甲斐はあります。
寒い日にぜひお試しください。
作った人:ツジメシ
本名は辻村哲也、ツジムラの飯でツジメシです。本業は各種製品を手がけるプロダクトデザイナーながら、料理好きが高じて間借り飲食店でも料理中。手抜き日常食からマニアックな料理まで図解したレシピが人気。著書に『付箋レシピ デザイナーときどき料理人のスケッチごはん』(アース・スターエンターテイメント)。
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