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【名古屋デカ盛り列伝】第一章:店のマスターが客のフンイキを見てボリュームを決める!! 難攻不落の喫茶メシ「カフェテラス ダッカ」

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器から溢れんばかりのデカ盛りメニューを涼しい顔をしてぺろりとたいらげる……。

それがフードファイターというものだが、高校球児が甲子園を、サッカー高校生が国立競技場をめざすように、フードファイターにとって名古屋は聖地なのだ。って、それは言いすぎか。いや、この記事を見れば決して過言じゃないかもしれない。

 

どう見ても大盛なのに、名古屋基準では「並」

名古屋の数あるデカ盛り店のなかでも難攻不落といわれる店が東区代官町にあると聞いて現場へ向かった。

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それがこのお店。店の名は「カフェテラス ダッカ」。

 

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店の前に鎮座する謎のマネキン人形がお出迎え。“パラダイス”感がハンパない(笑)。

 

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マスターの服部寿雄さんによると、「カフェテラス ダッカ」の創業は1979年。

当時は近くにあるファッション専門学校の女子学生がランチやお茶に訪れる、ごくフツーの喫茶店だった。ところが、2007年3月に専門学校が閉校すると状況は一変する。

 

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女子学生の笑顔が咲き誇る花園のような雰囲気は消えて、店内には男性客の野太い声が響くようになったのだ。サービス精神旺盛の服部さんは、彼らの食欲を満たしてあげたいと、ピラフやスパゲティ、焼きそばなどメニューの量がだんだんと増えていったのだった。

また、ピラフにハンバーグをのせてほしいという客のリクエストに応えて「ピラフバーグ」(900円)などの新しいメニューも誕生した。

 

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「ピラフバーグ」(900円)がこれ。ちなみにこのボリュームで並盛(笑)。

 

「ウチの並盛がよその店の特盛だからね。ただでさえ量が多いので、大盛は裏メニューだったんだよ。口コミでウワサが広がって、いつの間にか定番になっちゃった」と、服部さん。

 

では、大盛はどれほどの量になるかというと……。

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名古屋の喫茶店らしく、熱々の鉄板に盛られたスパゲティ「イタリアンバーグ大盛」(1,200円)。

大盛すぎて見えないが、麺の下に隠れているハンバーグが戦意を喪失させる(笑)。熱々の鉄板とソースの酸味もかなり手強い。

大盛メニューはほかにこんなものも。

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「ハンバーグステーキ」(1,100円)。

鉄板からはみ出そうな特大ハンバーグの迫力に唖然。300グラムのハンバーグの下には大盛のスパゲティ。さらに山盛りのサラダも付く。いやいや、こんなにも食べられないって……。

 

客を見て増量する理由は「負けたくないから」

このお店には、大盛のさらに上をいく、「チャレンジメニュー」と呼ばれる10種類の特盛メニューもある。なかでも比較的ビギナー向けのものを服部さんに聞いてみると、

「焼きそばだね。大食いの人だったら、それこそ朝メシ前だよ」とのこと。私もグルメライターの端くれ。取材で1日5~6軒をハシゴ喰いすることも珍しくはない。是非ともチャレンジメニューに挑戦してみたくなった。

 

本来、チャレンジメニューは大盛を完食しなければ挑戦できないが、今回は特別に許可をいただいた。チャレンジメニューのサイズをわかりやすくするために、まずは並盛の「焼きそば」(750円)を作ってもらった。

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名古屋の喫茶店では、焼きそばは定番メニュー。ココのは豚肉とキャベツがたっぷり入っていて、実に美味しそうだ。暴力的なご飯ものメニューの並盛と違って、麺1玉。まさに軽食だ。

 

では、大盛になると、どうなるのか。「焼きそば大盛」(950円)がこちら。

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麺は2玉、キャベツと豚肉も倍になる。並盛にプラス200円で量が倍になるのなら、腹ペコのときに気軽に注文できる。たしかにボリュームはあるのだが、これもほかの大盛メニューと比べると、インパクトがやや足りない。

 

厨房で汗だくになってフライパンを振ってくれた服部さんには申し訳ないが、今のところ、すべて期待外れではないか…と思ったそのとき!チャレンジメニューの「焼きそば特盛」(1,650円)が目の前に運ばれてきた!

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特大サイズの鉄板にそびえ立つ、まさに焼きそばチョモランマ! これがビギナー向けのチャレンジメニュー? いやいや、絶対に無理ですから!

 

並盛、大盛、特盛の焼きそば3兄弟を並べるとこんな感じ。

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「特盛は麺6玉ってことになってるんだけど、手加減して7玉にしてやったよ」と、服部さんはドヤ顔全開。チャレンジメニューの量はある程度決まっているが、あくまでも目安にすぎない。

「オーダーが入ると、厨房の中からどんな人が注文したのかをチェックするんだ。で、これは完食されそうだと判断したら、量を増やしちゃう(笑)。だって、負けたくないんだもん」と、再び服部さんは最上級のドヤ顔。「負けたくない」って(笑)。

それを見た私は闘争心に火がついた。焼きそばは飲み物! とばかりに大きく口を開いて麺を流し込む。数種類をブレンドしたソースが香ばしい。炒め具合も絶妙で、喫茶店のレベルを完全に超えている。

滑り出しこそ快調だったものの、たっぷりと入った豚肉が行く手を阻む。麺のように流し込むわけにもいかず、どうしても噛んでしまうのだ。それによって満腹中枢が刺激され、あれだけキレのある動きをしていた箸が止まりそうになる。

悪戦苦闘していると、「豚肉だけでも200グラム近くは入っているからね(笑)」と、服部さんが満面の笑みで揺さぶりをかけてくる。「200グラム」という数字が頭の中でグルグルと回り、心が折れそうになる。それでも負けじと食らいついたが、1/3も食べられずギブアップ。

「じゃ、謝ってよ」と、服部さん。完食できなかった場合は、店中に聞こえるくらいの大きな声で謝罪するのがルールなのだ。

 

「すっ、すみませんっ!参りましたっ!」と、謝罪する私。服部さんは拳を天に突き上げてガッツポーズ。くっ、屈辱だ……。

「こっちは客商売でしょ。いつもお客さんに『すみません』って謝ってばかりだからね。いやぁ、毎日仕事が楽しくてたまらないよ」

 

ちなみに難易度MAXのチャレンジメニューは、ハンバーグとスパゲティ、ご飯、サラダがワンプレートに盛られた「ハンバーグランチ大盛」のシリーズ。ご飯とスパゲティ、サラダが大盛りの「A」(1,100円)とハンバーグが2個になる「B」(1,100円)、「A」にご飯とスパゲティ、サラダをもう1人前追加し、ハンバーグが2個付く「A+B」(1,500円)、「A+B」が2倍になる「C」(2,000円)の4種類がある。

 

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ちなみに「ハンバーグランチ大盛A+B」(1500円)がこれ。

もう、ビジュアルでヤラれる(笑)。しかし、これを完食できなければ、最大の難関メニュー「C」に挑戦できないのだ。服部さんは語る。

「彼氏と一緒に来た小柄な女の子が『C』をペロッと完食したんだよ。しかも、その後も彼氏のハンバーグをつまんでいた。あれは本当に悔しかった!でも、『美味しいから完食できました』って。そう言われるのがいちばん嬉しいね」

 

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これからも服部さんは厨房で渾身の力を込めてフライパンを振り続けるだろう。お腹に自信のある方は是非完食して服部さんをヘコませてくれ!

 

お店情報

カフェテラス ダッカ

住所:愛知名古屋市東区代官町31-5
電話番号:052-935-1114
営業時間:7:00~17:30 ※土曜日は~16:30
定休日:日曜日・祝日

※金額はすべて消費税込です。
※本記事の情報は2015年5月のものです。

 

書いた人:永谷正樹

永谷正樹

名古屋を拠点に活動するフードライター兼フォトグラファー。地元目線による名古屋の食文化を全国発信することをライフワークとして、グルメ情報誌や月刊誌、週刊誌などに写真と記事を提供。最近は「きしめん」の魅力にハマり、ほぼ毎日食べ歩いている。

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