ディープでアヴァンギャルドな浅草の夜。「銀幕ロック」で一杯ひっかけて「浅草ゴールデンタイガー」でバーレスクを堪能!

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今、巷で密かな話題の"バーレスクダンス"をご存知でしょうか? 女優クリスティーナ・アギレラが演じた、映画『バーレスク』でポピュラーになったこの妖艶なダンスは、今や世界中に広がりを見せています。最近は、日本でもジワジワと市民権を得つつあり、東京・六本木の『バーレスクTOKYO』が新感覚のバーレスクダンスを楽しめるお店として名を馳せています。

 

しかし、バーレスクダンスというもののルーツを紐解いてみると、意外にも歴史は深く、いわゆるただのお色気セクシーダンスとは一線を画するエンターテインメントなんです。わかりやすくいえば“脱がないエロチシズム”。今回、浅草にそんなトラディショナルなバーレスクダンスを楽しめるお店があると聞きつけてやってきました。

 

オーナーはロックバンド「浅草ジンタ」の和尚氏

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噂のお店は、浅草ホッピー通りから少し路地に入ったところにあるMUSIC SHOT BAR「銀幕ロック」。

 

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お店に入ると、なんとも妖しげな店内に、さらに妖しげなマスターが出迎えてくれます。

 

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私はいつもの取材と変わらずカウンターに腰を下ろし、挨拶がわりにとりあえずの生ビールを注文することにしました。

 

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すると出てきたのは、なんとも珍しいコエドの生ビール(850円)。コエドビールというと、一般的には瓶ビールの方がポピュラーなのではないでしょうか。ここ銀幕ロックでは、そのコエドビールが贅沢にも生樽でいただけるのです。銀座の高級店での取扱いが多い中、リーズナブルに楽しめるのは嬉しいポイントですね。

 

なんでも、コエドビールの担当者がこのお店のオーナーがやっているバンドの大ファンで、銀幕ロックでコエドビールを取り扱ってほしいという熱意が本社を動かして実現したのだとか。今では様々なタイプのコエドビールを月替りで楽しめるお店になりました。コエドビール取扱店の中でもいち早く新作を導入するため、銀座の高級店からテイスティングにも訪れるのだそうですよ。

 

さて、ここで気になるのは、コエドビールの担当者がそこまで入れ込むオーナーのバンドですよね。その名は浅草ジンタ』。世界最大のロックフェスといわれる『グラストンベリーフェス』に出演するほどの実力派バンドです。日本落語協会にも所属し、笑点でおなじみの三遊亭小遊三さんが命名したことでも有名。店内には、ポスターが飾られ、ミュージックビデオも流れています。

 

 

では、ご紹介しましょう。この人こそ銀幕ロックのオーナーであり、浅草ジンタのリーダーでもある和尚(おしょう)氏です。

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和尚氏、実は私が高校時代からの憧れのバンドマンなのです。そんな和尚氏に、ここぞとばかりお店やバンドのことについてたくさん語っていただきました。

 

和尚氏がここ銀幕ロックを始めたのは、今から約10年前までさかのぼります。浅草出身ではない和尚氏は「地域に根付いた音楽文化」を発信するため、東京の象徴のひとつともいえる下町・浅草を創作拠点に移り住んだのだそうです。今でこそ外国人観光客で賑わう浅草ですが、当時はホームレスが多く、夜7時にもなればダンボールを持って集まり、街は真っ暗だったとのこと。

 

そこに明かりを灯したのがここ銀幕ロックです。「東京人は故郷を選ぶ権利がある」と語る和尚氏。“浅草の夜を楽しくしたい”という一心で、浅草のバンドマンや芸術家たちが集まる場所としてお店を立ち上げました。お店をあくまで「カフェ」と呼ぶ和尚氏。今では、浅草ジンタのファンがわざわざ海外からも訪れたり、ここで知り合った男女が結婚したりするほど、大人の社交場として賑わっています。

 

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ところで和尚氏、銀幕ロックでは、ホンモノのバーレスクダンスも楽しめる浅草のディープスポットと聞いてきたんですが……と聞いてみると「あ、バーレスクはね、新しく作った2号店に移したんですよ。今日ちょうどやってますので行ってみますか?」というので連れていっていただきました。

 

女性客をも魅了する“脱がないエロチシズム”

銀幕ロックから歩いて数分のところに2号店がここ。店名はライブハウス『浅草ゴールデンタイガー』。

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元々銀幕ロックは、近隣への音の問題があったため、大音量のライブやショーはこちらに移したんだそうです。

 

この店の由来も興味深いエピソードがあります。浅草ジンタのイギリスツアーの際、英国を代表するスカバンド The Trojans(ザ・トロージャンズ)のギャズ・メイオールが手がける、ロッキンブルースというカフェに招かれてライブをしたときのこと。バンドメンバー全員が乗り切れないぐらい小さなステージの上でライブが行われ、外には行列ができ、入れ替わりでお客さんが詰めかけて……その光景が和尚氏の脳裏に焼き付いているそうです。「音楽をカルチャーとして発信できる場所を作りたい」という思いが、浅草ゴールデンタイガーには詰まっています。

 

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店中に入ると、DJプレイの真っ最中でした。バーカウンターや座って飲めるスペースもあるため、いわゆるライブハウスというよりも、古き良きキャバレーといったところでしょうか。心地よい音楽にお酒が進みます。

 

いよいよ始まりました。魅惑のバーレスクダンスショー。この日開催されていたのは、3ヶ月に一度ユニークなテーマとゲストで楽しませてくれる『Love Attack』というイベントです。若手バーレスクダンサーを中心としたダンスチームが主催しています。

 

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内容は、われわれが想像しがちなバーレスクダンスとはまさに一線を画するものでした。

 

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ルーツを大事にしたトラディショナルで妖艶なダンスと、エンターテインメント性あふれる演出で会場を沸かせていたのが印象的です。

 

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意外にも驚いたのは、女性客が多いこと。いわゆるお色気セクシーダンスで男性客を魅了するというよりも、女性をいかに綺麗に見せるかに重点を置いたダンスというのが率直な感想です。よく「脱がないエロチシズム」といわれるように、バーレスクダンスとは芸術美なんだとつくづく感じました。

 

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……とはいえ、大人の事情でご紹介できる写真はここまでです。この先を楽しみたい人は、是非イベントに遊びに行ってみて下さいね。

 

浅草ゴールデンタイガーには、バーレスクの本場モントリオールでヘッドライナーを勤める『チェリータイフーン』氏や、妖艶なベリーダンスで観客を魅了する"おっぱい観音"こと『safi』氏など、日本を代表するトップダンサーも定期的に出演しています。一方でバンドのライブイベントも開催されていますので、バラエティに富んだイベントスケジュールから目が離せません。

 

「夜の浅草に来れば、人とのおいしい出会いがありますね。一生の出会いがあったり、人のリアルな部分が見えたり……。銀幕ロックに立ち寄ってくれれば、誰も知らないような浅草のディープで濃厚なナイトスポットも教えますよ」と語るオーナーの和尚氏。浅草のナイトスポット巡りには、銀幕ロックを拠点としてみるのもまたオツな浅草の旅のしかたかもしれませんね。

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今回はディープでアバンギャルドな浅草の旅をご紹介しました。浅草には、日本のカウンターカルチャーがたくさん詰まっています。銀幕ロックで話を聞いていると、まだまだ濃厚なスポットがありそうな予感。是非、日本人にこそ目を向けてもらいたい、そんな思いを胸に、ライトアップされた浅草寺で一礼して浅草を後にしました。

 

お店情報

銀幕ロック

東京都台東区浅草1-41-5 峠ビル2F
電話 :03-5828-6969
営業時間:21:00~翌5:00 (年中無休)

 

浅草ゴールデンタイガー

住所:東京都台東区西浅草2-14-13 西浅草マンションB1F
電話 :03-5830-3969
営業時間:開催イベントによって営業時間変動
定休日:不定休
ウェブサイト:http://www.goldentiger.tokyo/

 

書いた人:矢口優太

矢口優太

ARROW ENTERTAINMENT 代表|大手旅行会社勤務後、音楽業界を経て独立。海外フェス・コンサート・ツアーの制作、舞台監督、ツアマネとして活動中。昭和60年・山形県最上町産。歴史と温泉とロックンロールを愛する体育会系スイーツ男子。趣味はボクシング|(有)赤倉観光タクシー 代表取締役|海外旅行・グルメライター。

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