テレビ離れが深刻と言われている昨今、筆者が視聴している数少ない番組の1つに日曜深夜帯のトーク・バラエティ「ヨルタモリ」(フジテレビ系)がある。
さっそく本題に入るが、2015年5月31日放送の「ヨルタモリ」で、ゲストの歌舞伎俳優・松本幸四郎さんが「おいしい料理はまかないのように全部混ぜてもおいしい」と発言し、それに賛同したタモリさんが実際にハンバーグ定食の全部混ぜチャーハンを作ってみせるという一幕があった。
とはいえ実食するシーンでは、出演者が口をそろえて「おいしい」と大絶賛。三角食べをしなくても一度に全部かき込むことができるため時短にもなるし、一皿で済むため洗い物の手間も省けるし、何よりとてもおいしそうなのであった。
と、いうことで早速全部混ぜ料理を作ってみることに。テレビの再現としてハンバーグ定食と、個人的に好きなピリ辛茄子味噌炒め定食で挑戦。まずはハンバーグ定食からやってみた。
「ハンバーグ定食」全部混ぜクッキングスタート!
デミグラスソースがかかったハンバーグをメインに、付け合わせのフライドポテトとソースでしなびた千切りキャベツ、ナポリタン、サラダ、ご飯、味噌汁を用意し、それっぽく定食に仕上げてみた。ただし、味噌汁は画的に用意しただけで、実際には使用しない。
作り方は至って簡単。これらを適当にぶつ切りにし、フライパンで炒めるだけ。まずは材料を切る作業から。
これを
こうっ!
これも
こんな感じでッ!
刻んだナポリタンにいたっては、終電時刻が差し迫った新宿の路地裏でよく見かけるあれにしか見えない。サラダは食感を残すために、あえてそのまま投入することにする。
強火で炒めてパラパラにしておいたご飯に、細切れハンバーグとその仲間たちをドーン。
ある程度全体が混ざったら、路地裏のあれも投入!
全体的に具材が馴染んだらサラダを入れ、早々に火から上げる。レタスのシャキシャキ感がミソ(だと個人的に思っている)。ちょっとデミグラスソースが足りなかったので、塩コショウで味を整え……
できた。
余熱で見事にレタスがしなびてしまった。そして、ナポリタンの酸味臭が思ったよりも強く出ており、全面的に漂う路地裏感。食べるのに少し勇気がいるが、ここはタモリさんと松本幸四郎さんを信じよう。
一口食べると……あら意外。
トマトの風味がきいた爽やかなハンバーグ味だ。ごちゃ混ぜした割には、トマトとハンバーグの2つの味のみで構成されており、余計な味は一切ない。確かにおいしい。とはいえ、冷めたら途端にまずくなるから要注意だ。作ったらすぐかき込むことを強くオススメする。
温度変化でこんなにも味が変わるとは……二面性を持った恐ろしい料理だ。
「ピリ辛茄子味噌炒め定食」全部混ぜクッキングスタート!
お次はピリ辛茄子味噌炒め定食を全部混ぜ。サブおかずとして揚げだし豆腐とゴーヤチャンプルー、サラダを用意してみた。
なんか嫌な予感がする。
ほらね、やっぱり。リアル路地裏。
私は決して食べ物で遊んでいるわけでは、
ない。
後はお手の物。じゃんじゃか炒めるだけ。
サラダの写真は省略。
できた。
なんだか焦がしちゃった五目チャーハンに見えなくもない。香りは芳ばしい。
恐る恐る口にしてみると……ちょっと苦味がきいた茄子味噌炒め味で拍子抜け。揚げだし豆腐と茄子味噌炒めの油分が合わさって、胃にガツンとくる感じもする。とんこつラーメンの背脂が好きな人はきっと好きな味だろう。
全部混ぜ料理の総括
左から、「ハンバーグ定食全部混ぜ料理」と「ピリ辛茄子味噌炒め定食全部混ぜ料理」。
いろいろと混ぜ込んだが、案外メインの味は生きているため、普通の定食を食べているのと何ら変わりがないような気がする。わざわざ作る必要はないが、ワンプレートで済ませたい人は一度試してみる価値はあるだろう。
これからもヨルタモリの突飛なアイディアに期待せざるを得ない。
※本記事は2015年6月の情報です。