こんにちは、有機野菜農家のホマレ姉さんです。
今ではすっかり日本の食卓になじんだ感のあるアボカドですが、お店で見かけるようになったのは、今から30年ほど前のことだったと思います。
当初は甘くもないし、ネットリとした食感がなんともマズく感じ、こんなフルーツは流行らないと思った方も多いのではないでしょうか?
あれから月日は流れ、今ではサラダやサンドイッチだけでなく、お寿司などの和食にも使われることが当たり前になりましたね。
姉さんもよくサラダや海鮮丼などに使うのですが、最近ハマっているのがお漬物なんです。
お漬物と言っても世の中には数え切れないくらいありますが、その中でも発酵食品で漬けるタイプのものがピッタリくるんです。
そこで今回はアボカドの麹(こうじ)漬け、糠(ぬか)漬け、味噌漬けの3品をご紹介しようと思っています。
エー、面倒くさそう……と感じる方も多いと思いますが、最近は〇〇の素って商品が出回っていますので、そちらを使います。
もちろん普段から本格的なお漬物を漬けている方は、いつもやっているように漬けてみてくださいね。
アボカドの見分け方
お漬物を漬ける前に一番大切なことは、やっぱりアボカドの選び方ではないかと思います。
熟れ過ぎて腐りかけているようなものや、反対に未熟でまだ固いものは当然ながら避けたいところです。
姉さんもこれまで数多くのハズレを引いてきましたが、結局はお店の管理能力が重要なのだと、今更ながらに感じています。
アボカドは、メキシコなどの中米が原産の果物なのであまり寒いのは苦手で、貯蔵しておくには14~24℃くらいの環境が適しています。
なので、クーラーがかかっているにもかかわらず冷蔵庫に置いてあったり、真夏でも戸外に置いてあるようなお店は避けた方がよいです。
最近は「食べ頃」を明示してあったり、傷んでいた場合には交換してくれる良心的なお店もみかけます。
では、具体的にアボカドを選ぶポイントを挙げてみると……
- 色はこげ茶色~濃緑色(黒っぽく見える)
- そっと握って少し弾力がある
- 皮に張りがあり、ツヤツヤしている
などですが、良質のアボカドをいつも提供してくれるお気に入りのお店を見つけておくことが、結局は一番良い方法だと思います。
アボカドの準備
今日紹介するアボカドのお漬物のレシピでは、どれも皮をむいたアボカドを使います。
この作業は各レシピ共通ですので、次のように準備しておいてください。
▲タネに当たるまで包丁を入れます
- アボカドに縦半分に包丁を入れ、タネに沿って包丁を一周させる。
▲潰さないように優しく握ってひねります
- 1.のアボカドを両手で持ち、切れ目からひねって2つに分ける。
▲力の無い人は大きめの包丁の方が取りやすい
- タネは包丁のアゴ(刃元の角)を突き刺して、ひねるように取るとよい。
▲一気にむけると気分いい!
- 皮は2.のアボカドの中央に包丁で縦に浅い切れ目を付けてむくとむきやすい。
アボカドの麹漬け
今日ご紹介する中でも姉さんの一番お気に入りはこの麹漬け。
麹のうま味が、アボカドのまったりとした味わいを一層引き立ててくれ、そのまま食べても、サンドイッチに挟んでもおいしくいただけます。
回数を重ねるごとに段々と塩分が薄くなっていくので、少しずつ漬け込み時間を長くしていくのがコツです。
材料
- アボカド 1個
- 麹漬けの素 1袋(700g)
- 水 200㎖
作り方
▲計量カップの無い場合は、コップ1杯が200㎖の目安になります
- ジッパー付き保存袋などに麹漬けの素と水、添付品の調味料や昆布を加え、よく混ぜて漬け床を作る。
▲スプーンやヘラで麹を縁に寄せてへこみを作るとよい
- 1.の床にへこみを作り、2等分にして皮とタネを取り除いたアボカドを入れる。
▲少しくらいアボカドが見えても大丈夫!
- 2.のアボカドを包み込むように麹を優しくのせ、保存袋の空気を抜きながら口を閉じ、2時間ほど放置する。
▲麹はすべて取り除かなくてもよい
- アボカドを丁寧に取り出し、簡単に麹を拭き取ったら7mm幅に切り、器に盛る。
アボカドの糠漬け
糠漬けは他のレシピよりも漬ける時間が少し長めにかかりますが、糠の香りは日本人にとって無くてはならない特別なものですよね。
作ったばっかりの新しい糠床でも漬けることはできますが、2〜3回くらい捨て漬け(野菜の皮やヘタなどを漬けること)してからの方がよりおいしく漬かります。
漬ける時間はアボカドの固さや糠の発酵状態で変わりますが、気温の低い冬は冷蔵庫に入れる必要はありません。
材料
- アボカド 1個
- 糠漬けの素 1袋(700g)
- 湯冷まし水 800㎖
作り方
▲水分が満遍なく行き渡るようによく混ぜる
- ジッパー付き保存袋などに、糠漬けの素と一度沸かしてから冷ました水を加え、よく混ぜて漬け床を作る。
▲アボカドが隠れる程度の深さ
- 1.の床にへこみを作り、2等分にして皮とタネを取り除いたアボカドを入れる。
▲アボカドを潰さないように気を付けて!
- 2.のアボカドが埋まるように両手で優しく袋の側面を押し、空気を抜くようにしながら口を閉じ、約半日放置する。
▲糠は流水で軽く流し落とします
- アボカドを丁寧に取り出したら水で軽く糠を落とし、大きく角切りにして器に盛る。
アボカドの味噌漬け
今日ご紹介する3品の中で一番早く漬かるのがこの味噌漬け。時間の無い時にオススメです。
味噌味なのでご飯と相性が良いのはもちろんですが、酒の肴にもピッタリな一品なんです。
アボカドさえ買ってくれば、家にたいていは常備してある調味料だけで作れちゃうのもうれしいですよね。
あ、漬け終わったあとの味噌は捨てずに風呂吹き大根などのタレに利用しちゃいましょう!
材料
- アボカド 1個
- 味噌 大さじ2
- みりん 大さじ2
- 醤油 小さじ1
作り方
▲ビニール袋やラップでもOKです
- ジッパー付き保存袋などに味噌、みりん、醤油を入れて混ぜ合わせる。
▲満遍なく味噌を行き渡らせて……
- 1.に皮とタネを取り除き、7mm厚さに切ったアボカドを入れ、空気を抜くようにして閉じ、2時間放置する。
▲味噌の拭い具合はお好みで!
- 味噌を軽く拭いながらアボカドを取り出し、器に盛る。
§
さて、アボカドのお漬物レシピはいかがでしたでしょうか?
ご存じの方も多いかも知れませんが、アボカドはとても栄養価が高く「森のバター」と呼ばれるほど脂肪分が多いです。
しかし、その脂肪分の大半は不飽和脂肪酸で、中でもオリーブオイルの主成分と同じオレイン酸が多く含まれます。
オレイン酸は善玉コレステロールを増やす効果だけでなく、悪玉コレステロールを減らす効果もあり、心疾患のリスクを下げることが報告されています。
また、アボカドにはビタミン類やミネラル分が多く含まれているので、普段の食卓から積極的に取り入れたいものですね。
書いた人:ホマレ姉さん
岡山県で20年余り続けてきた有機農業を一旦終了。拠点を同県内の他地に移し、再開すべく奮闘中(2019年現在)。オシャレなレシピからビギナー向けの簡単なレシピまで、ワクワクするようなレシピを目指している。
- ◆ブログ:今日、何食べよう?~有機野菜の畑から~ ◆X:@homarecipe ◆Facebook:ホマレ姉さん