博多の郷土めし「ごまさば」を旬のアジで作ってみた「ごまアジ丼」【筋肉料理人】

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こんにちは~筋肉料理人です!

今日は今が旬の魚、アジを使った「アジ丼」を紹介させて頂きます。

 

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アジは年中出回っていて美味しい、旬はいつ? という感じの魚ですが、初夏の頃が旬になります。しかも、美味しいからといって値段も上がらず、お安く食べられるのがいいところ。刺身用にさばいてあるアジを買ってきましょう。

 

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このように三枚におろして、皮をむいた状態で売っているものがいいです。これを刺身に切って、ご飯にのっけて、しょう油をひと回しすれば、はい「アジ丼」。

ですが、ちょっと待ってください。ご飯は温かいので、刺身をのっけると鮮度が急激に落ちます。そこで、刺身をしょう油を使ったタレに漬け込んだ「漬け」にし、それをご飯にのっけた丼にしましょう。旨味もぐんとアップしますよ。

九州の漬けといえば、博多郷土料理「ごまさば」が絶品。それと同じ味付けで「ごまアジ丼」を作ります。

 

筋肉料理人の「ごまアジ丼」

【材料】2人分

  • アジ(刺身用におろした身) 150g
  • 白いりごま 大さじ3
  • 刺身用しょう油 大さじ2
  • みりん、日本酒 各大さじ1
  • 酢 少々
  • 刻み海苔、刻みねぎ、わさび 適宜
  • 丼飯 2杯
  • 卵黄 2個

 

作り方

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1. まずはタレを作りましょう。すり鉢に白いりごまを入れ、すりこぎですります。

ごまはすらずに市販のすりごまでも大丈夫です。市販のすりごまは香りが少し弱いので、ごま油や練りごまを少し足すと香りが強くなります。

 

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それに、しょう油、みりん、日本酒を加えて混ぜます。これでごまダレの出来上がりです。

刺身しょう油がない時は普通のしょう油か、できれば濃口しょう油かたまりしょう油で。アルコールに弱い方は、みりんと日本酒を耐熱ボウルに入れ、電子レンジにかけて沸騰させ、アルコールを飛ばしてから作ってください。

 

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2. アジの身を刺身に切ります(もちろん最初から刺身に切ってあるアジを買ってきてもOK)。ここで、身をパックから出す前に酢水(水150mlに酢大さじ1、分量外)を用意し、

 

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パックから出した身を酢水に通し、

 

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キッチンペーパーで挟んで水気を吸い取ります。

この処理を「酢洗い」といい、魚の生臭さをおさえ、鮮度落ちを緩やかにする効果があります。アジを酢洗いする前に、手も酢水で洗っておくといいです。酢の静菌効果で食中毒のリスクを低くできます。この位の酢水なら、魚の身が焼けず、酢の匂いも気になりません。

 

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酢洗いした魚は金属製のバットにのせ、下に保冷剤を置いて冷やしながら料理すると、更に安心です。食中毒の原因になる細菌は温度が高くなると増えるので、常に冷たい状態にしておきたいです。

 

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3. 水気を吸い取ったら、念のため小骨があるか確認しましょう。身の裏側(皮がついていた方の反対)の中程を指先で触り、

 

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骨があったら、骨抜きで抜きます。身の頭が付いていた方(太い方)を右向きにまな板に置き、小骨を骨抜きで右上向きに抜きます(小骨は斜めに入っているため)。骨抜きは100円ショップでも売っています。

 

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4. 切ってタレに漬け込みます。身の厚みのある方を向こうにしてまな板に置き、身の左側から削ぎ切りにします。包丁の刃元から切先まで長く使い、

 

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引くように切りましょう。

 

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刺身の大きさは、普通の刺身より小さめでいいです。

 

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5. 切った刺身を1のごまダレに入れて混ぜ、冷蔵庫で15分以上漬け込みます。

刺身に切ってあるアジを使う場合も、同じようにタレに漬け込みます。

 

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6. これを皿に盛り、刻みねぎをちらし、揉み海苔を天辺にたっぷり盛り上げ、わさびを添えれば、ごまさば風の「ごまアジ」の完成です。

 

ご飯がいくらでも食べられるアジの味

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「ごまアジ」は、揉み海苔と一緒にわさびをつけて食べるとメチャウマです! 今の時期のアジは脂がのっているので、ごまダレの濃い味がとても良く合います。ビールはもちろん、焼酎、酒もいけますし、ご飯にも合います。

 

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丼にする時は丼飯に揉み海苔をちらし、上にごまアジをのせ、中央に卵黄をおとします。刻みねぎをちらし、わさびを添えたら出来上がり。ご飯の量で味が変わるので、味がうすい時はタレをお好みでかけてください。

「ごまアジ丼」の完成です! 卵黄を潰し、ごまアジとご飯を一緒に頂きます。アジって魚は「味」と通じていて、刺身、焼き、煮、揚げ、蒸し、干し、漬け、どう料理しても美味しい魚です。その旨味とごまの風味、甘辛のしょうゆ味でご飯がいくらでも食べられますよ。

 

大分の「りゅうきゅう」風も美味しい!

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九州の漬けといえばもう一品、大分郷土料理「りゅうきゅう」も絶品です。大分特産の濃口しょう油とみりんに刺身を漬け込んで作りますが、アジで作っても美味しかったので紹介しますね。(材料はいずれも分量外です)

 

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濃口しょうゆ、みりん各大さじ2を混ぜたタレに、

 

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アジの刺身2人分を漬け込みます。白いりごまをちらしていますが、お好みで生姜、にんにくなど一緒に漬け込んでもいいです。これをごまアジ同様に15分以上冷蔵庫に入れて漬け込んだら出来上がりです。

皿盛りし、刻みねぎをちらしてわさびを添えれば、「アジのりゅうきゅう」になります。

 

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濃口しょう油とみりんのシンプルな漬けたれですが、意外なほど美味しいです。シンプルなタレなので、アジの旨味を感じやすく、極上のアジが手に入った時はこちらがおすすめかも。

 

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これを、揉み海苔をちらした丼飯にのっけ、刻みねぎをちらし、さっぱり感を出すために、みょうがの千切りを天盛り、わさびを添えたら、アジの「りゅうきゅう丼」。大分では「あつめし」「ひゅうが飯」といって親しまれているそうです。これまた美味い! もともとは漁師飯、漁師のまかないだそうですが、魚の美味しい食べ方を知ってるのはやはり、海の男なんでしょう。

 

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ごまアジ丼、りゅうきゅう丼、どちらも美味しくて手軽に作れて、食欲の落ちるこれからの季節におすすめです。

それから、ますます暑くなるこの時期、魚を買ったら、お店で氷やドライアイスをもらい、もしくは保冷バッグに入れて、冷やしながら持ち帰りましょう。鮮度が落ちず、よりウマいアジ丼が食べられますよ。

 

作った人:筋肉料理人 藤吉和男

筋肉料理人 藤吉和男

料理と筋トレをこよなく愛する料理ブロガー。料理研究家としてレシピ本執筆や料理教室、テレビ出演、ボランティア活動を行う。自信のブログやYouTubeでは、簡単で美味しい魚料理や簡単レシピを専門的ながらわかりやすく紹介。

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