鉄道系飲食店のイメージを完全に覆す「鐵道(てつどう)カフェ&カレー」のカレーがどれも本格的でビビった【神戸】

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「カレーがおいしい」と評判の鉄道カフェがあった

「鉄道カフェの食べ物って『手づくり』『おいしい』っていうイメージがあまりないでしょう。でもたとえ鉄道カフェであっても飲食店なのだから、食べ物で手を抜いちゃいけないと思うんです。だから僕はあえて『うちはカレー屋です』と言っているんです

「鐵道(てつどう)カフェ&カレー」の店主、佐野達夫さん(50歳)はそう言います。

 

敬礼! ライター吉村智樹です。

「鉄道カフェ」といえば「Nゲージのレイアウトがあって、車両の持ち込みができて、鉄道に詳しい方たちが操縦を楽しむ趣味のお店」というイメージがあります。

しかし神戸には「カレーファンのあいだで『めちゃめちゃうまい!』と評判になっている鉄道カフェがある」らしいのです。

模型やジオラマだけではなく、カレーの味でお客さんをとりこにする鉄道カフェですって?
カレーはとりわけマニアが多い料理。そうとうレベルが高くないと評判店にはなりえないはず。そんなカレーマニアたちの舌をうならせる鉄道カフェがあるとは。

いったいどんなおいしいカレーがいただけるのか、さっそくウワサのホットステーションへと出発進行しました。

 

神戸で「人生の途中下車」した店主

たどりついたのは六甲山のふもとに広がる閑静な住宅街。正直、鉄道カフェがあるとは思えない雰囲気。

そんな一角に、あ! ありました。

オープン2年目を迎える「鐵道(てつどう)カフェ&カレー」

ここです。

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▲店名はストレートに「鐵道カフェ&カレー」。鉄道ではなく「鐵道」

 

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▲六甲山を望む住宅街にある。ここがうわさの「カレーがおいしい」という鉄道カフェ

 

築52年の古民家をリノベーションしたという、ローカル路線の木造駅舎のように風情ある建物です。

しかも聞けばここ、もともとは自動車の車庫だったのだそう。車庫は鉄道にとってもなくてはならないもの。鉄道カフェとしてよみがえる運命にあった物件なんだなと思わずにはいられません。

 

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▲コンセプトがはっきり伝わる標識。カレーが先に表示されているところに、店主の強い意志を感じる

 

店主の佐野達夫さんは東京の豊島区出身。

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▲「鐵道カフェ&カレー」店主の佐野達夫さん

 

前職は意外にも、とあるゲーム会社のサラリーマン。かつて神戸港内の人工島「ポートアイランド」にあったゲームクリエイター養成学校の講師として1997年にこの地へと派遣されたのです。

 

f:id:Meshi2_IB:20180706144610p:plain佐野さん:本社からは「2年で東京に帰してやる」と言われていたのに、帰してもらえなかったうえに、神戸でリストラにあっちゃいまして(苦笑)。それで、東京へ戻るのが面倒さくなりましてね。神戸で友達もたくさんできたし、ここに根をおろそうと思ったんです。

 

まるで急停車してしまったかのように遠き地で降ろされた佐野さん。それ以来21年間、変わらずここ神戸に居住しています。

 

難しい「鐵」(てつ)の字に込めた思いとは?

さて佐野さん、こちら「鐵道(てつどう)カフェ&カレー」はどうしてムズカシい漢字の「鐵道(てつどう)なのでしょうか。

 

f:id:Meshi2_IB:20180706144610p:plain佐野さん:ゲン担ぎなんです。鉄という字は『金を失う』と書くでしょう。お金を失いたくないから旧字体の“鐵”なんです

 

お金を失いたくない ──

佐野さん、実はこのお店を自分自身で工事して開いたのです。その過程には節約があり、“鐵”の文字には佐野さんのお店づくりへの思いが込められていました。

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▲「鉄」ではなく「鐵」。この難読漢字はお店ができるまでの道のりを物語っていた

 

店内はカウンターが4席と、親子が座れる「2.5席」のソファ。 面積の大部分を占める「自分で設計した」ジオラマは3.7×1.5メーター。

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▲店舗の大部分を占めるのは横4メートル弱の大きなジオラマ

 

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▲電車や機関車の走行を眺めながら食事ができる

 

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▲「お手拭き」のケースは新幹線のかたちをした駅弁の空き箱を再利用

 

駆け巡る列車は、フランスの新幹線「TGV」、小田急線最新型特急「ロマンスカーVSE」、1980年までアメリカを走っていた大陸横断特急「シルバー・ストリーク」、JR東日本の検査車両「イーストアイ」、上越の“走る美術館”こと「現美新幹線」、JR西日本のエヴァンゲリオン新幹線、ご当地の阪急「9300系」などなど多種多彩な車両が乗り入れています。

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▲運行を終えた山陽新幹線「500 TYPE EVA(タイプエヴァ)」

 

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▲列車内がまるごと美術館というJR東日本の「現美新幹線」

 

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▲地元を走る阪急電車

 

これほどビッグサイズなレイアウトを組んだのは初めてだそう。「とりあえずやってみたらできた」というから、佐野さん、おそるべし。

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▲さまざまな角度をカメラがとらえ、映像がモニターにうつしだされる。眺めているだけで車窓にいる気分に

 

自らの手で店舗をリノベーション

このような佐野さん持ち前の「まずは自分でやる」スピリッツは、お店の随所で光ります。

物件を借りた後、雨漏りがはなはだしかった屋根の修繕と耐震補強工事を2015年12月からほどこし、翌2016年1月からは友人たちとDIYで内装工事を開始。つまりこの「鐡道カフェ&カレー」の内外装は、ほぼ全般が店主・佐野さんの手仕事なのです

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▲古民家の車庫を自ら解体し、いちから鉄道カフェを造りあげていった

 

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▲車庫だったコンクリート敷きの場所に床板を張る

 

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▲ジオラマを展開する土台も手づくり

 

f:id:Meshi2_IB:20180706144610p:plain佐野さん:長く放置されていた物件なんです。「このままだと固定資産税がかかるから、なにかに使って」と提案されて借り受けました。内装にかかった費用は5、60万円。「たったそれだけ?」ってよく言われるんですが、ぜんぶ自分でやりましたから。なんせ、お金がなかったので。自分でお店をやるなんて初めてだったのでから、すべてが手さぐりでした。

 

未知なる山に独学でトンネルを掘るような地道な作業を経て、やっと開通。

古民家だった頃の名残りもいかし、昔の券売所のようなスペースを設け、ここが佐野さんの定位置にしました。天然レトロな鉄道ムードがあり、入店というより「入構」「乗車」です。

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▲駅の券売所のような一画。佐野さんがすっぽりと収まって、駅員感が増す

 

「実際に乗った電車の模型を走らせてみよう」

では、そもそも佐野さんが鉄道好きになったきっかけは?

 

f:id:Meshi2_IB:20180706144610p:plain佐野さん:子どもの頃から好きでした。年代的に、蒸気機関車がなくなっていった頃ですね。おやじに池袋まで連れていかれ、蒸気機関車が山手線の線路を走る最後の姿を見に行きました。「さよなら」と書かれたヘッドマークがついていていたのを、よく覚えています。そんなふうに感動した記憶が忘れられず、いまだに情景がずっと頭に残っているんです。

 

幼少期から鉄道に夢中だった佐野さんは、それから「満遍なく撮り、満遍なく乗る」というゆるやかなライフスタイルを送ります。

壁には自身が撮影した箱根登山鉄道の写真が貼られ、店内には地下鉄を走る小田急「ロマンスカーMSE」や寝台車「サンライズ出雲・瀬戸」、江ノ電などなどさまざまな模型コレクションがディスプレーされ、これまでの鉄道との歩みを物語っています。

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▲鉄道カフェの始発とも言える模型コレクション。購入基準は「実際に乗車した鉄道」

 

では模型の購入から、こんな大きなジオラマへと進んでいったきっかけは?

 

f:id:Meshi2_IB:20180706144610p:plain佐野さん:はじめは小さなレールを買って、家で東急世田谷線を走らせていたんです。「乗った電車を買っていこう」「買ったら走らせてみよう」と思ってね。それが次第にエスカレートして、このお店のレイアウトにつながっていったんです。

 

家で走らせていた小さなNゲージが、自分自身が鉄道カフェを開くきっかけになるとは、なんて素敵なロマネスク。ロマンスカーならぬロマンスカレーのお店ですね。

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▲模型の操縦はすべて佐野さんが行う。言わばこのお店の運転士だ

 

プロジェクションマッピングの映像も自ら編集

さて、先ほど「レトロ」と書きましたが、注目すべきは最先端をゆく仕掛け

神戸をイメージした白いジオラマの背景や水面に映し出されるのは、なんと「佐野さんが自分自身で編集したCGによるプロジェクションマッピング」なのです。

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▲水面を含めた風景はプロジェクションマッピングで表現。この映像もなんと自家製

 

ジオラマの海で魚が泳ぐなんて光景、鉄道カフェで初めて見ました(さらに金魚が泳ぐ映像に切り替わるなど、ほかにはない趣向も)。

 

佐野さん:ジオラマにプロジェクションマッピングを採用している鉄道カフェは、たぶんうちだけ僕自身が映像の仕事をしているからできたんです

 

f:id:Meshi2_IB:20180706144610p:plainそう、佐野さんのもうひとつの仕事は映像作家。社会派ドキュメント作品の編集を手掛け、テレビ番組『テレメンタリー』(テレビ朝日系列)にも関わっています。「鐡道カフェ&カレー」はこのように言わば、温故と知新が交差するターミナル駅なのです。

 

鉄道カフェでは珍しい「土足厳禁」の理由

「鐵道カフェ&カレー」のもうひとつの特徴が「土禁」

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▲鉄道カフェでは珍しく「土足厳禁」。それには佐野さんのある思いが込められていた

 

鉄道カフェで土足厳禁って、かなり珍しいんじゃないでしょうか。

 

f:id:Meshi2_IB:20180706144610p:plain佐野さん:土足禁止なのは、お子さんが転んでけがをしないようにカーペットを敷いたからなんです。僕は親子で楽しめるお店がやりたかった。今の時代、子連れのお客さんって肩身が狭いじゃないですか。ファミレスでも「うるさい」って怒鳴られたり。だからうちは子連れさん大歓迎。騒いで怒るようなことはしません。

 

キッズスペースがあるお店が増えたとはいえ、確かにまだまだ飲食店に幼い子どもを連れて行くのは難しいのが現状でしょう。ここは子どもたちが伸び伸びできる解放区でもあるのですね。

 

f:id:Meshi2_IB:20180706144610p:plain佐野さん:みんな元気ですよー。じっと座っている子なんていないです。みんな、うろうろうろうろしています。手すりにつかまってジオラマをのぞきこんだり、知らない子どうしで遊んでいたり。「あ、こんなところにも電車があるー!」って言ってなかなか帰らないです。

 

そんなふうにお子さんに大好評だから、週末は家族客で満員必至。ゆえにご予約をおすすめします(ちなみに予約をすると『指定席』のプレートが置かれます)。

 

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▲予約すると「指定席」になるのが鉄道カフェならでは

 

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▲子連れのお客さんにやさしいお店。お子さんから礼状が届くことも

 

5種類の定番カレーはどれも本格派

ではいよいよ、お待ちかねのカレーをご紹介。定番カレーの種類は5タイプ。

まずは、JR九州のスイーツ・トレイン「或る列車」をもじった「或るカレー」
「或るカレー」は「オーガニック」(1,100円)と「ベジタブル」(870円)の2種類。ターメリックライスと、インドの主食のひとつである平べったいパン「パラータ」からチョイスできます。

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▲「或るカレー」の「ベジタブル」

 

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▲生地にギー(バターオイル)やオリーブ油、バターを塗って焼いた「パラータ」

 

続いて黒ゴマとココアで味と色をつけた甘みのあるこってり「黒カレー」と、豆板醤を効かせたピり辛「赤カレー」(ともに970円)。

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▲黒ゴマとココアで香りと味をつけた「黒カレー」

 

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▲豆板醤を使ったピリ辛の「赤カレー」

 

お子さん向けならば「ドクターイエローカレー」(1両 670円、2両 770円)。

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▲ターメリックライスが車両のかたちをした「ドクターイエローカレー」

 

「ドクターイエロー」とは言わずもがな、新幹線の軌道・電気設備・信号設備を検査するための事業用車両。走行している姿を見ることが非常にまれであり、そのため「目撃すれば幸せになれる」というジンクスが生まれたほど。

*どのカレーも「気まぐれ」で味や具材が変わります。

 

ネパール直送の香辛料を使ったスパイシーなカレー

では評判商品「或るカレー」の「オーガニック」をいただきましょう。

ほぐしたサバの身と大豆をあえたドライキーマカレーに梅干をトッピング。これはもう、見ただけでも本格派カレーだとわかりますね。

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▲「或るカレー」の「オーガニック」。珍しいサバのドライカレー。トッピングは「梅干」

 

カレーに使うたまねぎは、こだわりの淡路島産。これにニンニク、トマト、ショウガ、香辛料を加えて炒めます。それにしても「梅干」のスター性が強い!

 

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▲カレーに梅干、合うのだろうか……(不安)

 

f:id:Meshi2_IB:20180706144610p:plain佐野さん:サバのドライカレーは珍しいと思います。なぜ梅干をのせているかって? タイやインド、中近東などではよくタマリンドという植物の果実を食用にしていて、カレーにもよく使うんですよ。独特な酸味があってね。それが日本の梅干で代用できるんじゃないかと。

 

なるほど、まるでヘッドマークのように存在を誇示する梅干には、そんなエキゾチックな理由があったのですか。

 

では、いただきます。

んんっ! これは食欲の汽笛が鳴るおいしい。

 

とにかく香りのよさがたまりません。ネパール直送スパイスの薫香がたちのぼり、鼻腔を刺激します。それでいて辛さは舌に厳しくはない。別売りもしている数種類のスパイスが交差し、複雑な香りのダイヤを編成しています。梅干のしょっぱ&すっぱさが発車ベルのように爽快に響き、絶妙なアクセントになっていますね。

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▲ネパール直輸入のスパイスを独自ブレンドし、スパイス単体でも販売。カレースパイスまで売っている鉄道カフェはそうそうないだろう

 

さらに、ひとくち。

ほほお、サバの身とカレー風味の合うことといったら、もう。サバが駅弁によく使われる「でんぶ」風にほろほろで、旅情をそそります。

 

生産者から直送で仕入れるフレッシュ野菜

さらにカレーだけではなく、つけあわせの野菜がフレッシュでシャキシャキ。これはうまいですね!

 

f:id:Meshi2_IB:20180706144610p:plain佐野さん:サラダに使う野菜は神戸市西区の生産者さんが育てた有機栽培ものです。実際に畑まで野菜を見に行って、農家の方と話をして、自分で食べて選んでいます。お母さんたちから「野菜を食べないうちの子が、ここのお店でだけは食べる」とよく言われますよ。

 

この野菜は、そんなご近所で採れたものなのですか。産地直送の超特急、どうりで新鮮なはず。さらに野菜に注がれたこの塩ドレッシング、とってもいいお味です。

 

f:id:Meshi2_IB:20180706144610p:plain佐野さん:ドレッシングも自家製です。「デュカ」というパイスに塩、ナッツ類を砕いて撹拌(かくはん)した「エジプト塩」と、オリーブオイルをあわせたオリジナルなんです。

 

いやはや、鉄道カフェでこんな豪華で異国情緒を感じるカレーがいただけるなんて。まるでオリエンタル・エクスプレスの食堂車にいるような気分です。

 

自分の味になるまで半年かかった

それにしても不思議です。

ゲームクリエイターを育てる講師をやっていて、しかも現職の映像作家である佐野さんは、なぜこんなにカレーをつくるのがお上手なのでしょう。

 

f:id:Meshi2_IB:20180706144610p:plain佐野さん:およそ4年前、神戸元町の高架下で友達がカレーショップを開きまして、オープン前から試作品を食べさせてもらっていたんです。それが本当にうまくてね。スパイスカレーの魅力に開眼しました。それからさらにインド人の友達もいて、もうどっぷり“スパイスのドツボ”にはまっちゃってね。「自分もスパイスカレーを極めよう」と思ったわけです。

 

自分のお店で出す自分のスパイスカレーができあがるまで、どれくらいかかりましたか?

 

f:id:Meshi2_IB:20180706144610p:plain佐野さん:「シード・スパイス(種子スパイス)をどれくらい時間をかけて炒るか」など、試行錯誤を繰り返しました。自分の味と言えるものになるまで半年はかかりました。さらに試食会を開き、さまざまなカレーを無料で食べてもらい意見を吸い上げながら、やっとお金をいただけるレベルになりました。でも、まだまだです。永遠のβ版。カレーの研究をさらに重ね、つねにアップデートしていきたいです。

 

いやあ、メニューのカレーに半年かける鉄道カフェはなかなかないでしょう。確かにここは佐野さんが言うように、まぎれもなく「カレー屋」さんです

 

「プラレール編成」というごはん追加システム

では最後に、お子さん向け「ドクターイエローカレー」をいただきます。

具材はチキンとマッシュルームとコーン。ライスもドクターイエローを模しており、スプーンやフォークまでドクターイエローという凝りよう。これは楽しい。

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▲「ドクターイエローカレー」はスプーンもフォークもドクターイエロー

 

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▲お子さん向けのメニューだが大人も注文できてテンションあがる

 

ルーはとろみがある欧風。これまでいただいたスパイスカレーとは大きく食感が異なります。さらにこれがまた、ただのとろみではないのです。

 

f:id:Meshi2_IB:20180706144610p:plain佐野さんとろみは米粉でつけています。お子さんのアレルギー対策で、小麦粉、乳製品、たまごは使っていないんです。

 

車両をかたどったターメリックライスの量はプラス100円で追加できます。名づけて「プラレール編成」!(すべてのカレーに対応可)。

このプラレールごはんをつくっている様子を見せていただきました。担当は妻の麻美さん。

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▲ターメリックライスを新幹線フォルムの型に詰める妻の麻美さん

 

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▲窓やラインは海苔で表現。なんとひとつひとつピンセットで貼りつけ

 

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▲完成! ライスは一両100円で追加できる。名付けて「プラレール編成」!

 

なんと海苔でできた窓やラインをピンセットで丁寧に調理していたのです。整備点検をするドクターイエローにふさわしい細密で集中力を要する作業。この手作業があって100円はコスパよすぎですよ。

思えば、鉄道と食べ物は密接につながっています。駅弁に立ち食いそば、そしてカレースタンドなどなど、人々が行き交う駅構内で食べるあのファストフードたちは、単なる外食では得られない、ちょっと切ない味わいがあります。

経験が豊富な店主がつくる本格カレーと鉄道が楽しめるこちらのお店は、さまざまな方向へと旅発つ人々が集う「人生のプラットホーム」ではないかと思いました。

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取材協力:嶋田コータロー(OMIYA!編集長)

 

お店情報

鐵道カフェ&カレー

住所:兵庫県神戸市中央区神若通5-2-16
電話番号: 078-862-6900
営業時間:火曜日〜金曜日11:00~15:00、土曜日・日曜日・祝日11:00~17:00
定休日:月曜日 ※不定メンテナンス休あり
Facebook:https://www.facebook.com/tetsucafe2016/

 

書いた人:吉村智樹

吉村智樹

よしむらともき。関西ローカル番組を構成する放送作家。京都在住。街歩きをライフワークとし、『VOWやねん!』ほか関西版VOW三部作(宝島社)、『ジワジワ来る関西』(扶桑社)、『街がいさがし』(オークラ出版)、『ビックリ仰天! 食べ歩きの旅』(鹿砦社)など路上観察系の書籍を数多く上梓している。

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