「世界一おいしい食べもの」マッサマンカレーのつくりかた【東京カリ~番長】

 

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でらいつカレーvol.6 「お手軽自家製マッサマンカレー」のつくりかた

「マッサマンカレー」って知ってますか?

タイ料理好きの方ならもちろんご存知でしょうし、数年前からレトルトカレーや、なんならカップラーメンとかスナック菓子でもマッサマンカレなるものがいろいろ出回ったので、名前だけは聞いたことがある、という方も多いかもしれませんね。

 

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マッサマンなヤツら!

大人の事情でモザイク処理しています(笑)。

 

「マッサマンカレなんて聞いたことなーい!」という方のために簡単に説明しますと、タイカレーの一種で、タイ南部のイスラム教徒たちが食べている料理です。(「マッサマン」が「イスラム教」を意味していています)。

 

そのため、タイ国内(とくに北部)においては知名度が低かった料理のようですよ。でも、なんでそんなタイでも知名度の低い料理が、日本でレトルトカレーやカップラーメン、たはまたスナック菓子にまでなったのか、不思議じゃないですか?

 

それは今をさかのぼること6年前。

20117月にアメリカCNNのサイト「CNNGO」で発表された「World's 50 most delicious foods(「世界で最も美味しい食べ物50)」の1位に選ばれたからなんです!

世界中のいろーんな食べ物の中で1位ですよ、1位!

それもカレー限定じゃなく、「food=食べ物」ですからね。「dish=料理」でもない。

 

ちなみに、32位は日本の「あん肝」(チョイス渋っ!)、29位が「近江牛ステーキ」(ブランド牛ピンポイント! 松坂牛でも神戸牛でもない……)、4位が「寿司」でした。ボク的には断然、寿司が1位ですけどね。 

で、そんな、世界で一番おいしい食べ物(2011年ですけど……)に選ばれたのがマッサマンカレ

食べたことはあっても、作ったことはほぼないんじゃなんですか?

「作ったことある!」と自慢げに言った方でも、大体はこーゆーの、使ったでしょ?

 

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マッサマンカレーペースト!

これ使えば、超~簡単に作れます。

ネットにあふれているマッサマンカレーのレシピも大概が市販のペーストを使ってますし、本場のタイ料理店でもフツーに使ってますからね。

でも、これって、ちょっとズルくないっすか? もう、8割がた、いや9割がた出来てるんですもん。

ざっくり言っちゃえば、このペーストをココナッツミルクで溶いて、具材入れて、ちょこちょこっと調味料入れて、煮込めば完成ですから。

あ、これ、ディスってるわけじゃないですからね(笑)。

全然市販のペーストでイイんです。マチガイナクおいしいですから。

 

でも、東京カリ~番長リーダーのわたくしが、せっかくマッサマンカレの作り方を載せるんですよ。

ここは市販のペーストは使わずに行きたいですよね。

とは言っても、本場の本格的なレシピは、食材的にかなりハードルが高いので(だって、カピとか、レモングラスとか、ガランガルとか、エシャロットとか、バイマックルーとか……無理でしょ?)、今回も、スーパーで比較的手に入れやすいものだけで作れる、お手軽マッサマンカレです。

お手軽でも、本格的な味! これが作れれば、「マッサマンカレが作れる!」と胸を張ってOKです!

 

ということで、今回もいってみましょう!

でらいつカレー! お手軽自家製マッサマンカレの巻!

 

「マッサマンカレー」の材料

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今回使う食材はコレ!(詳細レシピは最後に掲載します。)

 

材料(2人分)

  • 鶏もも肉:250g  ピーナッツ:15g(16~18粒)
  • 玉ねぎ:小1個  ココナッツミルク:250ml  ジャガイモ(メークイーン):小2個  ライム:1/2個
  • カレーパウダー:大さじ1  赤唐辛子(鷹の爪):2本  にんにく:2片  しょうが:1片  
  • 砂糖:大さじ1  干し海老:小さじ2  イカの塩辛:小さじ2  ナンプラー:小さじ2~(適量)

 

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何と言ってもこれですね。 

この三点セット「イカの塩辛」「干し海老」「ナンプラー」は欠かせません。 

あとは、ピーナッツとジャガイモ、ライム(レモンでもOK)、そして砂糖です。 

これらが揃えば、ほぼマッサマンカレーになりますよ。

ナンプラーが無いな~という方は、「しょっつる」とか「いしる」とかなら、まーなんとか代用になるかな……って、そっちの方が持ってないか?

ん~、ナンプラーはかなり大事な要素なので、代用とか考えず、是非とも入手してください!

 

「マッサマンカレー」の下準備

いつもの通り、スムーズな調理のため、下ごしらえをしましょう。

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にんにく、しょうがを潰して粗みじんぎりにする。

 

1】 包丁の腹で潰す。

2】 にんにくは比較的簡単につぶれるが、しょうがは1片を半分に切ってからの方が潰しやすい。

3】 ザクザクと粗く切る。

4】この程度でOK。

※ 包丁の腹で潰すときは真上から体重をかけましょう。中途半端に手の力だけで潰そうとすると包丁がずれて危険です。あと、包丁とまな板と手は濡れていると危険です。水気はきっちり拭いておきましょう。

 

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玉ねぎは1/4個を粗みじん切り。3/4個をざく切りにする。

 

1】 繊維方向に34本切り目を入れる。

2】繊維と垂直方向に切る。

3】 根の芯部分を切り落とし、繊維と垂直方向に半分に切る。

4】ざく切りする。(45等分)

 

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じゃがいもを一口大にきる。(【1】【2】)

ライムの皮をみじん切りにする。(【3】【4】)

 

1】じゃがいもの皮をむき、縦に半分に切る。

2】横にして3等分に切る(=1個で6等分)。

3】ライムの表面をしっかり洗ってから、皮を削ぎ切る。

4】みじん切りにする。 

 

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カレーペーストを作る。(【1】~【6】)

ピーナッツを乾煎りする。(【7】【8】)

 

1】にんにく、しょうが、玉ねぎ、ライムの皮、干し海老、イカの塩辛をミキサーに入れる。

2】ミキサーをかける。

3】割った赤唐辛子(種ごと)を用意。

4】そこにカレーパウダーと塩(小さじ1/3)を加える。

5】しっかりミキサーにかけて……

6】滑らかなペースト状にする。

7】 ピーナッツを表面にほんのり焼き色がつくまで乾煎りする。(乾煎りの時の火加減は弱火)

8】 黒焦げにするのはNG。

※ ミキサーにかけるときは、少量の水(30cc程度)を加えると回しやすいです。もちろん、ミキサーではなく、フードプロッセサーを持ってる方はそちらの方がベターです。

 

1】~【6】の行程は、一度にすべての食材(にんにく、しょうが、玉ねぎ、ライム、干し海老、イカの塩辛、赤唐辛子、カレーパウダー)をミキサー(フードプロセッサー)にかけてもOKです。

 

準備ができたら、調理の開始です

いつものように、ちょっと深めのフライパンで、できるだけノンスティック加工(くっつかないヤツ)のものを用意してください。

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フライパンに調理油(大さじ1.5)を弱めの中火で熱する。

 

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カレーペーストを加える。

油を熱したところに加えるので、入れた瞬間ジュワッとします。油の飛びはねに注意してください。

 

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カレーペーストを炒める。

この時の火加減は弱中火~中火くらいです。

最初は油の中で動かさず、30秒ほど放置してください。

 

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30秒ほど放置したら、油としっかりなじませて炒めていきます。

ペーストの水分が多いうちは、あまり動かさずに10秒に1回全体をかき混ぜるような感じで炒めていきます。

「でらいつカレー」の連載を読んでいただいている方ならもう覚えたと思いますが、玉ねぎ炒めの基本テクニック、「放置して、動かす」 これをペーストづくりのときにも応用します。

※ ポイント:にんにく、玉ねぎの青臭さがなくなるまできっちり炒めましょう!

  

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ペーストの水分が少なくなってくると焦げ付きやすくなります。

このくらいになってきたら、常に動かしながら焦げ付かないように炒めていきましょう。

 

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フライパンを傾けたときに油だけがタラーっと流れ落ちて、ペーストはその場にとどまるくらいまでキッチリ水分を飛ばします。

 この写真のペースト、赤唐辛子の破片が見えますね。これ、ミキサーのかけ方が甘かった証拠です(笑)。

あまりよくない例ですね。みなさんはこうならないよう、ミキサーは十分にかけてください。失礼しました~。

 

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鶏もも肉を加える。

皮はついたままでもOKですが、皮のクニュクニュが苦手、とか、カロリーを低く抑えたい、という方は取り除いてください。

  

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肉の表面が白くなるまで炒める。

この時の火加減は弱めの中火くらいです。

ペーストが焦げ付かないよう、こまめに肉を動かしながら炒めていきましょう。

 

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ココナッツミルクを加える。

ココナッツミルクを加えたら、若干火加減を強めます。強めの中火くらいにしてください。

 

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ココナッツミルクを加えたら、沸騰するまで火にかけてください。

この時の火加減は強めの中火です。

 

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水(100ml)を加える。

カップの水、ココナッツミルクを計量していたカップにそのまま入れたので、若干白く濁ってますね(笑)。

  

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ジャガイモを加える。 

水を加えたらすぐに入れてください。

 

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玉ねぎを加える。

ジャガイモに続けてすぐに加えます!

 

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ピーナッツを加える。

玉ねぎの後、間髪入れずにすぐ加えます! すぐにっ!!

ま~、結局のところ、1種類づつじゃなく、「じゃがいも」「玉ねぎ」「ピーナッツ」をいっぺんに入れろってコトですね。

 

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全ての食材を加えたら、一度しっかり沸騰させる。

この時の火加減は強めの中火のままです。

 

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ナンプラーを加える。

 

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砂糖を加える。

 

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ライム果汁を加える。 

ライムの代わりにレモンでもOKです。

酸味の強いほうが好みであればレモンの方がよいかも知れません。

その時は、下ごしらえの時のライムの皮もレモンの皮でOKです。 

マッサマンカレにおいて酸味は重要な要素です!

必ず入れましょう!

 

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弱火で15分ほど煮込む(フタはしない)。 

これももう覚えていただいたと思いますが、煮込むときの火加減は「弱火」が鉄則です。

「強気で炒めて、弱気で煮込む」(強気=中~強火/弱気=弱~ごく弱火)

これ、カレーを作るときの基本です。覚えてくださいね。

 

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最後に塩加減を調整して完成です!

塩ではなくナンプラーで調整するのがオススメです!

さー、温かいご飯にドバっと盛り付けましょう! 

 

彩りにミントの葉とか、置いちゃいましょうか。

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簡単自家製マッサマンカレの完成で~す!!

 

赤唐辛子のキリッとした辛さとココナッツミルクの風味、その奥に隠れているイカの塩辛と干し海老、そしてナンプラーのうま味。そこに、ピーナッツのコクが加わり、それをライムの酸味がまとめる。

 

辛味・うま味・コク・酸味が絶妙なバランスで、市販のカレーペーストを使って作るマッサマンカレに勝るとも劣らない、美味!

あ~、これなら「世界一おいしい食べ物」って言われても……いっかなぁ(笑)。

 

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いざ、実食!

煎ったピーナッツがいいアクセントになっています。

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気が付けば、もう最後のひと口。

2人前作ったけど、ひとりで全部食べちゃいた~い!

 

おさらい

簡単自家製マッサマンカレー材料(2人分)

  • 鶏もも肉:250g
  • ピーナッツ:15g
  • 玉ねぎ:小1個
  • ココナッツミルク:250ml
  • 水:100ml
  • ジャガイモ:小2個
  • ライム:1/2個
  • カレーパウダー:大さじ1
  • 赤唐辛子(鷹の爪):2本
  • にんにく:2片
  • しょうが:1片
  • 砂糖:大さじ1 
  • 干し海老:小さじ2
  • イカの塩辛:小さじ2
  • ナンプラー:小さじ2~(適量)
  • 塩:小さじ1/3
  • 調理油:大さじ1.5

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  1. フライパンに調理油を弱中火で熱する。
  2. カレーペーストを加え水分がなくなるまで炒める。
  3. 鶏もも肉を加え、表面が白くなるまで炒める。
  4. ココナッツミルクを加え一度沸騰させる。
  5. 水を加え、ジャガイモ、玉ねぎ、ピーナッツを加える。
  6. ナンプラー、砂糖、ライム果汁を加え沸騰させる。
  7. 弱火で15分ほど煮込む。
  8. ナンプラーで塩味を調え完成。

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最後にワンポイント! 

味の塩加減は、ナンプラーが決め手!

分量を調整して、自分好みの味に仕上げましょう!

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どうです? マッサマンカレー、ホント簡単でしょ?

全く作ったことがない人も、市販のペーストでしか作ったことがない人も、

ぜひ試してみてくださいね!

 

※この記事は2017年1月の情報です。

 

書いた人:伊東

伊東盛

料理ユニット「東京カリ~番長」のリーダー。得意技は全国各地へカレーを作りに行く「出張カリ~」。雑誌・書籍・WEB等でのレシピ紹介やカレー関連商品の監修、飲食店のメニュー開発などを手掛ける。週に一度“間借り”でカレー屋を営業中。

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絶品すぎる!バターチキンカレーの作りかた【東京カリ〜番長】

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でらいつカレーvol.5 「バターチキンカレー」のつくりかた

もうあれですよね。

第5回ともなると、そろそろ本格的なカレーを作ってみたくなりますよね?

南インドのカレーはどーだ、とか、北インドのカレーはこーだ、とか、タミル地方はどーで、ゴア地方はこーで、ベンガル地方のはあんなんで、ケーララ地方は……とか。

 

だめだめだめ~!

ここはそんなオーセンティックというか、「ザ・本物志向!」みたいなカレーは作りませんよ!

ときにはマニアックな食材や材料も使いますが、あくまでも「主婦目線」を大事にしたカレーを紹介していくのが、でらいつカレーの使命なんです!

ですから、今回紹介する「バターチキンカレー」も、そんな「でらいつカレー哲学」にのっとった、こだわりの「バターチキンカレー」でございます。

 

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ほ~ら、別盛りにしてみると、もうレストランばりの本格的なカレーに見えますよね? ね?

作り方は「チョイむず」ですが、そのぶん、見た目はもちろん味も納得(←これが大事)のカレーが作れてしまいます!

さー、今回も肩の力を抜いて、でらいつカレー、いってみましょう!

 

あ、そうそう。

今回はいつもより写真の点数を多くしてみました。

作り方にこだわって欲しいからこそ、ここは大事にしたい、という点を詳しく解説して見せていますが、うざかったらごめんなさい。次回から、また減らします。

 

「バターチキンカレー」の材料

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基本の食材はこれ。

ちょっといつもより種類多めですね。やたら白いもん多いし。でもほら、気づきました? 玉ねぎがありません。そう、玉ねぎは使わないんです!

(詳細レシピは最後に掲載します)

 

材料(2人分)

  • 鶏もも肉:250g
  • バター:30g  トマトピューレ:100ml  トマトケチャップ:大さじ1
  • プレーンヨーグルト:大さじ3  牛乳:300ml  生クリーム:50ml
  • カレーパウダー:大さじ1.5  カルダモン:4粒  クローブ:3粒  青唐辛子:1本
  • カスリメティ:大さじ1  ピーナッツバター:大さじ1  あんずジャム:小さじ1
  • にんにく:2片  しょうが:1片  水:50~60ml

 

鶏もも肉は皮をはいだ状態で250gあるのが望ましいので、皮付きの場合は300gくらいを目安に。

辛いのが苦手な方は青唐辛子ではなく、ししとうでもOKです。

カルダモンとクローブは、あったほうがいいですね。

ちょっと大きめのスーパーなら売ってると思います。

それとカスリメティ、これは何としても手に入れて頂きたい! 街のスーパーじゃ売っていないと思いますが、この香りがあるとないとじゃ、雲泥の差。インターネット、あるいはスパイス専門店などで探して購入してください!

 

「バターチキンカレー」の下準備

スムーズな調理のため、下ごしらえをしましょう。

マリネに23時間かかりますので、この部分は前日から準備してもOKです。

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  1. 鶏もも肉は皮をはぐ
  2. なるべく筋肉の塊にそって食べやすい大きさに切る
  3. ひとつの大きさはこれくらい。成人男性の親指1本(付け根から指先まで)くらいの大きさです
  4. にんにく1片をすりおろす

 

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  1. プレーンヨーグルトにすりおろしたにんにく、トマトケチャップ、塩(小さじ1/2)、カレーパウダー(大さじ1/2)を加える
  2. ①をよく混ぜ合わせる
  3. ボウルに入れた鶏もも肉にを加え、よくもみ込む
  4. ラップをして冷蔵庫で23時間マリネする 

 

♪Yo! Yo! Yo! Yo! 俺はラッパー目黒育ち。若いころはおニャン子ひと筋。余裕があれば一晩マリネ。会員番号36番。そうよわたしはワタナベマリネ!Yeah~♪

……とまぁ、フリースタイルなラップを決める必要はありません。

ハイ。気を取り直して。

ここからは、調理直前の下準備です。

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  1. 青唐辛子は12mm程度の輪切りにする
  2. にんにく1片と、しょうが1片をすりおろす
  3. おろし器に残ったにんにくしょうがは、水(5060ml)を加え、「にんにくしょうが水」にしておく

 

準備ができたら、調理の開始です

いつものように、ちょっと深めのフライパンで、できるだけノンスティック加工(くっつかないヤツ)のものを用意してください。

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フライパンにバターを入れ、弱火で溶かす。

 

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カルダモンとクローブを加え、ごく弱火で炒める。

ごく弱火、というのがポイントです。強すぎるとバターが黒焦げになってしまいます。

 

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チョイ技】フライパンを傾け深さを作って、その中でスパイスを炒めるのがベターです。

 

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炒め加減のポイントは、カルダモンがぷっくりしてほんのり色づくくらいです。

 

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すりおろしたにんにく・しょうがを加える。

(注意:下ごしらえの時に作った「にんにくしょうが水」はここで入れません)

 

火加減は「ごく弱火」のままです。

ごく弱火で炒めているので、少々時間はかかります。

この撮影の時は34分炒めました。 

 

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にんにくとしょうがをしっかり炒めたら、青唐辛子を加える。

にんにく・しょうがの炒めが弱いと、にんにく臭いカレーになってしまいます。

それがイイってならいいんですが、僕は、いやだな~。

 

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青唐辛子に火が入るまで、しっかり炒める。

(火加減はごく弱火のままです)

 

玉ねぎを炒めるときは「強火強火」と言っていますが、今回は玉ねぎを使いませんので「ごく弱火ごく弱火」です。

 

炒め加減の見極めは青唐辛子の「青臭さがなくなるまで」なのですが、ちょっとわかりにくいですよね。

見た目としては色が完全に変わってしまう(黒くなってしまう)と炒めすぎなので、時間にして12分くらいと思ってください。

 

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トマトピューレを加える。 

トマトピューレを加えたあとは火加減を中火にしてください。

 

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トマトピューレに続いて「にんにくしょうが水」を加え、しっかり混ぜ合わせる。

すみません、にんにくしょうが水を加えたところの写真を撮り忘れましたが、なんとなく、トマトピューレだけではない、ちょっとゆるい(水っぽい)のがわかりますよね……。

 

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火加減を強火にし、一度しっかり沸騰させる。

 

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沸騰したら、再度火加減を「ごく弱火」にし、ねっとりするまで煮込む。

 

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水分が飛び、ねっとりしたら残りのカレーパウダー(大さじ1)を加える。

火加減はごく弱火のままです。

 

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カレーパウダーをしっかり混ぜ合わせる。

 

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水分が飛んでいるので、このように、ぼってりとしてきます。 

なんかフツーに「ぼってり」と表現しましたが、伝わってますよね? この雰囲気。

 

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あんずジャムとピーナッツバター(ピーナッツクリーム)を加える。

 

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しっかり混ぜ合わせてください。この時の火加減も、ごく弱火のままです。

 

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ここでちょっと、味見をしましょう! 

このとき、「うまい!」と思えればもう8割がた、おいしい「バターチキンカレー」が出来るのは間違いありません。

逆に、「ん~?」という味なら……残念な結果になるでしょう。

やり直すなら、今です(笑)。

 

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牛乳を加える。

 

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牛乳を加えたらしっかり混ぜ合わせてください。

 

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火加減を強火にし、沸騰させる。

強気の強火で一気に沸騰させてください。沸騰させるのがポイントです。

 

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沸騰したら火加減を弱火にし、15分程煮込む。

煮込むときは、「弱火(ごく弱火)」。これ、鉄則です。

 

この時間を利用して、鶏もも肉を焼いていきます。

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別のフライパンに鶏もも肉をマリネ液ごと加える。

(※ポイント:ボウルに残ったマリネ液は、ゴムベラなどでかき集めて入れましょう。もったいないですから)

 

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鶏もも肉が重ならないように並べます。

 

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強火で炒める。

最初は動かしてはいけませんよ。

じっと我慢。我慢が大事です。

23分の間は触れず、動かさず、です!

(と、書きましたが、本当はフライパンの素材や厚さ、大きさ、さらには強火と言ってもコンロの火力によっても違うので、時間を言い切るのって難しんですよね。あくまで参考値、ということで)

 

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この程度まで炒めたら、たぶん焼き目がついているはずです。

鶏もも肉を裏返しましょう。

 

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このように、ほんのり焼き色がついています。

まだ焼き色がついていなかったら、見なかったことにして(笑)、もうちょっと焼きましょう。

 

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ここまで水分が飛びきったら、焼きあがりです。

 

ちなみに、もうこれだけで十分うまいチキンですよ!

串に刺して直火で焼いたら、立派なチキンティッカ……ってか?(笑)

 

次の写真は、バターカレーソースを煮込んでいたフライパンに戻ります。 

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15分ほど煮込んだ状態です。

スプーンですくってみて、とろっとしたら次の行程に進みます。

 

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焼いた鶏もも肉を加える。

このとき、いつも考えるんですよね。ソースを煮込んでいるフライパンに肉を加えたほうがいいのか、肉を焼いたフライパンにソースを加えたほうがいいのか……。

今回は肉を加えました。

なぜって? そっちのフライパンの方が軽かったからです。

いずれにせよ、フライパンについた油やソースのこびり付きをゴムベラなどできっちりかき集めて加えれば同じです。

 

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しっかり混ぜ合わせたら、ごく弱火10分程度煮込む。

 

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生クリーム(25ml)を加える。

 

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カスリメティを加える。

でました! 今回のマストスパイス「カスリメティ」。

この香り、マジで必須です!

嗅いだことがない方、是非手にして嗅いでみてください。

きっと好きになるはずです。

 

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カスリメティをしっかり混ぜ合わせる。

 

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ごく弱火で5分程煮込む。

 

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はい! オレンジ色の油が浮いてきたら、完成のサイン。

最後に塩加減を調整して下さい。

さー、盛り付けましょう!

 

残りの生クリームをたら~っと垂らせば、美しい「バターチキンカレー」の完成です!

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「簡単バターチキンカレー」の完成でーす!

バターの濃厚な風味とトマトの酸味、そしてピーナッツバターのコクとあんずジャムの甘味が渾然一体となった、とてもリッチな味のカレーです。

 

これが作れるようになったら……東京カリ~番長に入れますよ。

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意味もなく、どアップ写真。

あ~、うまそ~~!!

 

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いよいよ実食!

鶏もも肉をスプーンにのせて、ぱくっとひと口、いちゃってください!

この、お店のような味にきっと誰もが驚くハズ。

驚かなかったら、そりゃ~、あんた……。もう一回よく読んで、最初から作り直してください。

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ぺろり。ごちそうさま!

 

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そうだ。食べていると、このクローブとカルダモンが口の中でヒットすることがあると思います。

僕は全然気にせずガリガリ食べちゃう派なんですが、やっぱり苦手な人っていますよね。

そんな人には、もうひと手間かけて、生クリームを入れる前に「ざるでこす」というのもアリです。

でも、さすがにそれは、めんどくさいですよね~。

いいんじゃないすか、これはこれで。

(チャンチャン♪)

 

おさらい

簡単バターチキンカレー 材料(2人分)

  • 鶏もも肉:250g (皮をはいだ状態で)
  • バター:30g
  • カルダモン:4粒
  • クローブ:3粒
  • にんにく:1片
  • しょうが:1片
  • 牛乳:300ml
  • 水:50~60ml
  • 青唐辛子:1本 (辛いのが苦手な場合は、ししとうで代用可)
  • トマトピューレ:100ml
  • カレーパウダー:大さじ1
  • あんずジャム:小さじ1
  • ピーナツバター(粒の入っていないもの):大さじ1 (ピーナッツクリーム可)
  • 生クリーム:50ml(煮込み時に1/2、盛り付け時に1/2を使用)
  • カスリメティ:大さじ1
  • 塩:適量

 

(マリネ液用食材)

  • プレーンヨーグルト:大さじ3
  • カレーパウダー:大さじ1/2
  • トマトチャップ:小さじ1
  • にんにく:1片
  • 塩:小さじ1/2

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  1.  フライパンにバターを入れ、弱火で溶かす。
  2.  カルダモンとクローブを加え、ごく弱火で炒める。
  3. すりおろしたにんにく・しょうがを加え、しっかり炒める。
  4. 青唐辛子を加え、しっかり炒める。
  5. トマトピューレと「にんにくしょうが水」を加え、しっかり混ぜ合わせる。
  6. 強火にし、一度しっかり沸騰させる。
  7. 沸騰したら、再度ごく弱火にし、ねっとりするまで煮込む。
  8. 残りのカレーパウダー(大さじ1)を加えしっかり混ぜ合わせる。
  9. あんずジャムとピーナッツバター(ピーナッツクリーム)を加えしっかり混ぜ合わせる。
  10. 牛乳を加え、強火にし、しっかり沸騰させる。
  11. 沸騰したら弱火にし、15分程煮込む。
  12. 別のフライパンに鶏もも肉をマリネ液ごと加え強火で炒める。
  13. 焼いた鶏もも肉を⑫のフライパンに加える。
  14. しっかり混ぜ合わせたら、ごく弱火で10分程度煮込む。
  15. 生クリーム(25ml)とカスリメティを加え、しっかり混ぜたら5分程煮込む。
  16. 塩で味を調整して完成。

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最後にワンポイント!

バターを溶かして、スパイスを炒めるときは、ごく弱火で。

少々時間はかかりますが、ここを焦ってはいけません!

----------------------------------------------

 

いかがでしたか?

こだわりの絶品バターチキンカレー」。

本当においしいカレーのためには、この程度の手間は必要なので、ぜひトライしてみてください!

 

※この記事は2017年2月の情報です。

 

書いた人:伊東

伊東盛

料理ユニット「東京カリ~番長」のリーダー。得意技は全国各地へカレーを作りに行く「出張カリ~」。雑誌・書籍・WEB等でのレシピ紹介やカレー関連商品の監修、飲食店のメニュー開発などを手掛ける。週に一度“間借り”でカレー屋を営業中。

過去記事も読む

【サグカレー】一度は作ってみたかった! 超美味な「グリーンカレー」【東京カリ~番長】

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でらいつカレーvol.4 「リーダー流サグカレー」のつくりかた

「サグカレー」って好きですか? 

「あ~、ほうれん草カレーね」

 

ちょっと待ったぁ~!

「サグカレー」ってのは「ほうれん草カレー」とは限らないんですよ、旦那さん。

「サグ」というのは「ほうれん草」という意味ではなく、「青菜の野菜全般」を意味するんですって!

なので、「サグ」にはほうれん草も含まれますが、からし菜や小松菜、いっちまえば、ニラだってサグなんです(……な~んて、私の勝手な解釈です。インド方面の方、間違っていたらごめんなさい)!

 

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ニラはサグなのか?? チンゲン菜はサグなのか!? 誰かおせ~て~!!

 

ま、言葉の厳密な意味はさておいて、

「サグカレー」と呼ばれているカレーを美味しく作るためのコツ、ポイントをいくつかおさえながら作っていきます!

 

もちろん今回も、オーセンティックなインドカレーではなく、スーパーで簡単に手に入る食材で作れる、東京カリ~番長リーダー流「サグカレー」です。四十肩の人も肩の力を抜いて、でらいつカレー、いってみましょう!

 

「サグカレー」の下準備

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基本の食材はこれ。

ほうれん草の他、ニラ、パクチー、パセリなど、青菜野菜をいくつか使います。

いきなりですが、おいしく作るためのポイント!

「サグカレー」はほうれん草だけで作るより、他の青菜野菜も使ったほうが絶対おいしくできます!

 

今回はニラとパクチー、パセリをちょっとずつ使います。

これらを使うことで、ほうれん草だけでは出せない、深~い味わいになるのです。

本当はさらにフレッシュな「ディル」(いわゆるハーブですね)も加えたかったのですが、今回はいれませんでした。なぜかって? ……近所のスーパーに売ってなかったから……(あ~、入れたかった……)。

(※プチ情報:本場重視なインドカレー屋さんで出されている「サグカレー」は「からし菜」がメインで使われ、その他に「ほうれん草」「ディル」などを加えているようです)

 

スパイスでは「カスリメティ」。

これ、前回のバターチキンで使いましたよね? まだ持ってますよね?

なかったら、まー、ナシでもいいですが、あったほうが断然風味がよくなります。ネットで比較的お安く入手できますので、ぜひお買い求めください。 

 

材料(2人分)

  • ほうれん草:2パック(200g)  パクチー:5g  ニラ:1本(10g)  青唐辛子:2本  パセリ:5g
  • 生クリーム:50ml  レモン汁:大さじ1/2  玉ねぎ:小1個  トマトピューレ:大さじ1
  • にんにく:3片 しょうが:1片 バター:20g 
  • カレーパウダー:大さじ1  カスリメティ:小さじ1  バジル:小さじ1 クミンシード:小さじ1 砂糖:小さじ2

(詳細レシピは最後に掲載します)

 

ほうれん草を2パックと書きましたがパックのサイズって、スーパーマーケットとか八百屋さんによって違いますよね。私の調べによると、スーパーで売ってるパックは100g~150g。八百屋さんはパックというより、ビニール紐みたいなので束にして売っている場合があるので、その1束は200g~300g。なかには400gというところもありました(笑)。

 

大きく違いますね~。

なので、分量を用意するときはちょっと注意してくださいね。

キッチンスケールを持っていない場合は、お店に「これ何グラムくらいですか?」と聞きましょう。

  

下準備

スムーズな調理のため、下ごしらえをしましょう。

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1】 ニラとパクチーはざく切り。

2】 青唐辛子はヘタを切り落とし、3等分に輪切り。

3】 辛いのが苦手な場合は、縦半分に切り、種と胎座(たいざ)を取って、3等分に切る(【4】)

 

はい! 2つめのポイント!

青唐辛子を使う!

辛いのが苦手、といって全く使わないのはおいしさを諦めるようなもの。

必ず、絶対、マジで、入れてください!!

 

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1】 しょうが、にんにくはみじん切り。

2】 玉ねぎは1㎝幅程度に粗みじん切り。

3】 ほうれん草は根を切り落とさず、手で割いて根の部分をよく洗っておく。(【4】)

ほうれん草の根は切り落とす人が多いようですが、その部分(ピンクの部分)はポリフェノールとマンガン(骨とか皮膚の形成に必要な栄養素)が多く含まれているそうです。なんか健康によさそうなので、使っておきましょう。

 

ポイント3つめ!

にんにくは多めに使う!

通常のスパイスカレー(スパイスだけで作るカレー)は24人前に対し1片程度だったりしますが、「サグカレー」では、その3倍以上使います。

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ほうれん草ペーストを作る

鍋にたっぷりの水と塩(分量外。水に溶かしてちょっとしょっぱいと感じるくらい)を加え、しっかり沸騰させた後、ざく切りしたほうれん草を加える。

 

ほうれん草をゆでるときは沸騰したところに入れるのが鉄則ですが、ま~今回に関しては、おひたしを作るわけでもないですし、最終的にミキサーにかけてペースト状にするので、厳密に守らなくても大丈夫です。でも、塩はたっぷり目に入れてくださいね。

 

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青唐辛子を加える。

辛いのが苦手な方は種と胎座を取ったものを加えてください。 

 

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沸騰状態を維持させたまま、ほうれん草がクタッとするまでゆでる。

 

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ザルにあけ、さっと流水で洗い水分を切る。 

流水で洗うのはしょっぱめのお湯を洗い流すためと粗熱を取るためですが、余裕があれば冷水できっちり冷やすと、黒ずむのが少々抑えられます。

ま~、でも、そこまでしなくても……と思います。

最終的にカレーにしちゃうのですから。

 

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ゆでたほうれん草(+青唐辛子)と、ニラ、パクチー、パセリをミキサーに入れ、水150mlを加える。

 

「ゆでたお湯がもったいない」とか言って、水の代わりに使ってはいけません!

ほうれん草をゆでたお湯には「シュウ酸」という成分が溶け出しています。「シュウ酸」の取り過ぎは「結石」になる恐れがあるそうですよ。

注意:ミキサーではなくフードプロセッサーを使ってもOKですが、その場合はペースト状にした後、水を加えジュース状にしてください。調理過程で加えるときにその方が扱いやすいです。

 

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150mlでミキサーがうまく回らないようであれば、さらに水を追加してもOKです。

ただし、多すぎると煮詰めるのに大変なので、そこそこに(笑)。

 

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このように繊維の残っていないペースト状になるまでキッチリとミキサーにかけましょう。

 

準備ができたら、調理の開始です

いつものように、ちょっと深めのフライパンで、できるだけノンスティック加工(くっつかないヤツ)のものを用意してください。

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フライパンに調理油(大さじ1.5)を中火で熱し、クミンシードを加え色づくまで炒める。 

油を十分に熱したところに加えるので、入れた瞬間ジュワッとします。その後、数秒でこの色になります。黒コゲにならないように注意してください。

 

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にんにくとしょうがを加え、青臭さがなくなるまで炒める。

フライパンに加える順番は、にんにくが先です。

写真の濃い茶色はクミンですが、これ、ちょっと黒くなりかけてますね。一人で撮影してるのでにんにくを入れるのがちょっと遅くなったためです(苦笑)。でも、これくらいなら全然大丈夫ですよ。

 

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「青臭さがなくなるまで」というのがわかりにくい場合は、にんにくがこの程度、茶色く色づくまでしっかり炒めてください。にんにくは量が多いのできっちり炒めることが大事です。

 

はい、4つめのポイント!

にんにくにはキッチリ火を入れる!

これをやらないとにんにく臭いだけではなく、味に影響してきます。必ずきっちり炒めてください! 

ちなみに、しょうがは多少青臭さが残っていても大丈夫です。それがいいアクセントになったりもします。

 

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玉ねぎを加え、塩を振り(分量外)、強火で炒める。

 

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塩を振ったら一度ざっくりと混ぜ合わせて下さい。

玉ねぎ炒めの基本、「でらいつカレー」の連載を読んでいる方ならわかってますよね。

そう、火加減は「強火」のまま。

そして、しばらく「放置する」です。

 

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玉ねぎに焼き色がつくまで炒める。

 

もちろん火加減は強火のままです。

放置しては動かし 放置しては動かし を繰り返します。 

そして動かすときは、玉ねぎだけを動かすのではなく、フライパンの表面を刮ぎながら炒めましょう。

あ、「刮ぐ」はもう読めますよね? 読めなかったら「でらいつカレー vol.3」を読み直してください。

 

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玉ねぎの表面にコゲが見えてきたら、差し水(50ml程度)をします。

こうすることで、玉ねぎの表面の焼けた部分(メイラード反応が起こっている部分=うま味と香ばしさの素)が水に流れ出て全体に絡むようになります。

さらに、フライパンの温度が下がるので焦げ付きの防止にもなります。

 

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差し水をすると、このように全体に茶色い色が回ります。 

 

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水分がなくなるまで炒める。 

 

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トマトピューレを加える。

トマトピューレを加えたら、火加減を中火に落とします。 

 

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トマトピューレをしっかりと混ぜ合わせながら炒める。 

 

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ねっとりとしたら弱火にし、塩とカレーパウダーを加える。 

 

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カレーパウダーをしっかり混ぜ合わせて炒める(火加減は弱火のまま)。

「サグカレー」に限らず、ここでカレーパウダーをきっちり炒めることがとっても大事です。きっちり炒めることでカレーの香りが立ってきます。 

 

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このように、ひとまとまりになるまでしっかり炒めてください。 

 

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バターを加える。 

 

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ほうれん草ペーストを加える。 

ミキサーには極力ペーストを残さないようにしましょう。

側面や底に残ったペーストは水を少量加え洗い流して、全てフライパンに加えてください。

 

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砂糖を加える。 

 

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レモン果汁を加える。 

 

おっと! 

さら~っと流しそうでしたが、これらもポイントです! 

砂糖とレモン果汁を足す

これ、「サグカレー」を美味しくするためのポイントです!

砂糖は決して甘~くするために加えているのではありません。砂糖を加えることで、青菜がメインの味に深みを与えてくれます。砂糖がNGという人は、ハチミツやメープルシロップ、黒糖でもOKです。

 

レモン果汁の代わりにタマリンドでもOK……っていうか、タマリンドなんて自宅の冷蔵庫にないですね? じゃぁレモン果汁で。 

あ、あとは梅干しの果肉をたたいて入れるとかね。ま、なんかすっぱいモノをちょろっと入れてください。 

 

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しっかり混ぜ合わせてください。 

最初はこのようにきれいな緑色をしていますがこの後、色は若干変化していきます。

ほうれん草の持っている鉄分が反応して少々黒っぽくなっていきます。

 

黒っぽくならない(なるのを抑える)調理方法もあるようですが、いいんじゃなですか、黒っぽくなるくらい(笑)。 

 

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ねっとりするまで煮詰める。

この時の火加減は、弱めの中火です。

 

フライパンに焦げ付かないよう気をつけてください。

途中何度も木べらでフライパンの肌を刮ぎながら煮詰めていってください。

そうだそうだ、ねっとりしてくるとマグマのようにボッコボッコいってきます。飛び散ることは必至です。白い服を着てる方、ご注意を!

 

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水分がなくなり、このように木べらで「道」を作っても両サイドからカレーが流れ落ちてこないところまで煮詰めてください。

ちなみに、この「道」ですが、東京カリ~番長はこれを「カレーロード」と呼んでいます(笑)。

 

はい。ここでまたもやポイントです。

この、きっちり煮詰める、というのがすっごく大事です。

ここを手抜きすると、青菜臭い、なんともぼや~っとした味のカレーになってしまいます。

ゆるめ(サラッとした感じ)のサグソースにしたい場合でも、まずは一度きっちり煮詰めてください。

そのあとに、お湯や、ブイヨン等で伸ばすのがベターです。

 

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生クリームを加える。 

 

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カスリメティとバジルを加える。

 

カスリメティがなければバジルだけでもOK。バジルもなければ……ん~、まーここはギリギリ省略してもいいでしょう。でも、あくまでもギリッギリですからね。あったほうが絶対ウマイのは間違いないんですから!

 

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加えるときは、一度手でもんでから加えます。 

 

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両手でしっかりともんでから加えましょう。 

 

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外に飛び散らないよう、気を付けましょう。 

 

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カスリメティとバジルを加えたあとはしっかりと混ぜ合わせてください。

 

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再び、「カレーロード」を作っても流れてこないくらいまで煮詰めましょう。フィニッシュはもう間近です! 

 

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最後に塩加減を調整したら完成! 

さー、温かいご飯に盛り付けましょう! 

 

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リーダー流「サグカレー」、完成です!

 

ん? ちょっと見た目がさみしい?

しょうがないですよ~。「サグカレー」ってのは葉っぱ野菜がメインですから、こうなります。これが現実です(笑)。

 

でも、なんかないかって?

わかりました。

 

じゃぁ、こうしましょう。 

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モッツァレラ!

 

サイコロ状にカットしたモッツァレラチーズをトッピングしてみました!

これでちょとは見栄えよくなった?

 

「サグパニール」とか言ってカッテージチーズでもいいんですが、ここはぜいたくにモッツァレラりましょう!

あ~もう、ここまできたら、さらに追加だー!

 

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バター!

追いバターです!

 

レードルの上でバターを溶かして、カレーにかけちゃいましょう!

 

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とかしたバターをたら~り。

ひゃ~、カロリー高くなる! 

でも、さらにおいしくなるぅ~!!

 

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ハイ。というわけで、改めて。 

リーダー流「サグカレー」の完成で~す!

 

ほうれん草を中心とした青菜のソースのカレー。

インド料理店で「サグカレー」を食べたことがある人は、「あ~、これこれ。『サグカレー』ってこんな味だったな~」と、思うこと間違いなし!

初めて食べた人は、「ほぼ、ほうれん草でできたカレーなのに、こんなに味わい深いものか!」と、きっと驚くでしょう。

 

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実食!

ん~、モッツァレラチーズがいい具合にびろ~ん。

うまそ~! てか、うまーい!!

 

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あっという間に、最後のひと口。

あ~、もっと食べたい……。

 

トッピングにモッツァレラチーズとバターをかけましたが、それでも決して重すぎないカレーです。

もちろん、チーズなし、追いバターなし、でもぜんぜんイケるカレーですよ!

 

おさらい

【サグカレー 材料】(2人分)

  • ほうれん草:2パック(200g)
  • ニラ:1本(10g)
  • パクチー:5g 
  • 青唐辛子:2本  
  • パセリ:5g
  • 玉ねぎ:小1個
  • にんにく:3片
  • しょうが:1片
  • バター:20g 
  • トマトピューレ:大さじ1
  • レモン果汁:大さじ1/2   
  • 生クリーム:50ml   
  • 砂糖:小さじ2
  • クミンシード:小さじ1
  • カレーパウダー:大さじ1
  • 塩:小さじ1  
  • カスリメティ:小さじ1 
  • バジル(乾燥):小さじ1
  • 調理油:大さじ1.5

トッピング

  • モッツァレラチーズ:適量
  • 溶かしバター:適量(1人前5g程度が目安)

 

--------------------------------------------

  1. フライパンに調理油(大さじ1.5)を中火で熱し、クミンシードを加え色づくまで炒める。
  2. にんにくとしょうがを加え、青臭さがなくなるまで炒める。
  3. 玉ねぎを加え、塩を振り(分量外)、強火で炒める。
  4. 玉ねぎに焼き色がつくまで炒める。
  5. トマトピューレを加えたら中火にし、しっかりと混ぜ合わせながら炒める。
  6. ねっとりとしたら弱火にし、塩とカレーパウダーを加える。
  7. カレーパウダーをしっかり混ぜ合わせながら炒める。
  8. バターとミキサーにかけたほうれん草ペーストを加える。
  9. 砂糖とレモン果汁を加え、よく混ぜ合わせ、ねっとりするまで煮詰める。
  10. 生クリーム、カスリメティ、バジルを加える。
  11. しっかり混ぜ合わせ、塩で味を整えて完成。

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最後に「サグカレー」をおいしく作るための心得!

一つ:「サグカレー」はほうれん草だけで作るな! 他の青菜も使え!

一つ:青唐辛子を絶対に入れよ!

一つ:にんにくは多めに使え! ただし、火はキッチリ入れること!

一つ:砂糖と酸味の追加を忘れるな!

一つ:ほうれん草ペーストはきっちり煮詰めること!

以上!

♪ドンドン(太鼓の音)

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どうでした? 今回のリーダー流「サグカレー」 

作ってみたくなりましたか?

この心得(ポイント)を押さえて作れば間違いなくおいしい「サグカレー」が作れます。

 

※この記事は2016年12月の情報です。

 

書いた人:伊東

伊東盛

料理ユニット「東京カリ~番長」のリーダー。得意技は全国各地へカレーを作りに行く「出張カリ~」。雑誌・書籍・WEB等でのレシピ紹介やカレー関連商品の監修、飲食店のメニュー開発などを手掛ける。週に一度“間借り”でカレー屋を営業中。

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【梅酒ポークカレー】まるで豚肉のエアーズロックや! 梅酒ポークカレーって、どんな味?【東京カリ~番長】

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でらいつカレーvol.3 「梅酒ポークカレー」のつくりかた

これを読んでいる方々は、梅酒のひとつやふたつ、とーぜん、作ったことありますよね? ね?

デカイ瓶買ってー、梅買ってー、ホワイトリカー買ってー、氷砂糖買ってー、「梅酒の作り方」とかググってー、ちょいちょいちょーいと作ってー、1年待ってー、「できたー!」って喜んでー、友達呼んでー、梅酒パーティーとかしてー、

「あー、やっぱ自分で作った梅酒はうめ~なー」

「うめ酒だけに……」とか言って、スベって……w。

 

でも……気づいたら、それっきり飲まない自家製梅酒……

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ここから減らない自家製梅酒……。どーしよう……

 

そんな梅酒の処理に困っているアナタ! ここはひとつ、効果的な梅酒の使い方をお教えしましょう!

それは、カレーにドバーっと使うこと!!

これでアナタのお悩みの一つは解決です。

さっそく、今回のでらいつカレー、いってみましょう!

 

「梅酒ポークカレー」の材料

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基本の食材はこれ。(詳細レシピは最後に掲載します。)

 

【材料(2人分)】

  • 豚肉(肩ロース/かたまり):400g
  • 梅酒:300ml 漬け込んだ梅:2個
  • 玉ねぎ:1個   プチトマト:6個
  • クミンシード:小さじ1  カレーパウダー:大さじ1
  • シナモンスティック:1/2  にんにく:5g(1片)  しょうが:10g

 

豚肉は肩ロースがオススメ。赤身と脂身のバランスがこのカレーに最適です!

 

下準備

スムーズな調理のため、下ごしらえはしておきしましょう。

今回はマリネに半日かかります。前日から準備しましょう。

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豚肉を200gずつに切り分け、塩コショウ(分量外)をし、保存バッグに入れ、細かくくだいたシナモンスティックと梅酒を注ぎ入れ、冷蔵庫で一晩(8時間以上)漬け込む。(丸1日漬け込んでもOKです。)

 

この写真、肉の大きさが違うように見えますが、気にしないでください……w。焼いているところを見ればほぼ同じってのがわかりますw。

 

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ここからは、調理直前の下準備です。

 

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① にんにくとしょうがはすりおろし、100ccの水と混ぜ合わせておく。

② 梅は果肉部分をみじん切りにする。

③ プチトマトはヘタを取り半分に切り、芯の部分を切り取る。

④ 玉ねぎは繊維方向に半分に切り、頭と根の部分を切り落としたら、繊維方向に23mmの幅にスライスする。

 

準備ができたら、調理の開始です

ちょっと深めのフライパンで、できるだけノンスティック加工(くっつかないヤツ)のものを用意してください。

それと、できれば、先が平らになっている木べらを用意してください。これが後あと威力を発揮します。

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・フライパンに調理油を熱し、クミンシードを香りが立つまで炒める。

 

見ため的にはこの程度、クミンシードがしっかり茶色く色づくまでです。

この時の火加減は中火くらいです。

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・玉ねぎを加え、塩を少々(分量外)ふりかける。

ここで火加減を強火にします。

 

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・油を全体にしっかり絡めたら、しばらく放置する。

 

玉ねぎの表面にしっかり焼き色がつくまで放置です!

自転車の放置はいけませんが、玉ねぎはOKです! ……あ、これ、前にも言いましたねw。

もちろん、この時の火加減は強火です!

 

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・玉ねぎ全体に焼き色がつくまで炒める。

 

放置しては動かし、放置しては動かしを繰り返してください。

ポイントは、玉ねぎを動かすときは玉ねぎだけをささーっと動かすのではなく、なべ底を刮ぐように……おっと、「刮ぐ」これ、読めますか?  

 

正解は、「こそぐ」です。

意味はなんとなくわかりますよね? 

このように、なべ底をこするように動かしてください。ほら、先の平らな木べらが大活躍でしょ!

 

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この程度までしっかり焼き色がつくまで炒めます。

 

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・水と混ぜ合わせたにんにく・しょうがを加える。

 

にんにく・しょうがの青臭さがなくなるまでしっかり炒めます。

言うまでもなく、このときの火加減も強火です。

 

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・水分がある程度飛ぶまで、しっかり炒める。

 

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・プチトマトとみじん切りにした梅の果肉を加える。

も~わかっているとは思いますけどぉ~……火加減わぁ~、強火で~す。ハ~イ。

 

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プチトマトがへたってくるまで炒めましょう。つぶす必要はありません。

 

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・いったん火を弱め、塩とカレーパウダーを加え、しっかり混ぜ合わせながら炒める。

 

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これで、カレーの素は完成です。

 

さー、続いて、メイン具材、豚肉を焼きましょう!

 

別のフライパンに薄く油をひき(分量外)、強火で全面に焼き目がつくまでしっかり焼いてください。

中まで火を通す必要はありません。

 

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・梅酒のマリネ液から豚肉だけを取り出し、フライパンで焼く。

 

え? 火加減? いつものアレですよ。アレ。もうわかるでしょ?

 

つ・よ・び!

 

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これが有名な、「リソレ」ってやつです。フランス料理の基本的なテクニックですね。

あら、知りませんでした? これを機会に覚えてください。これ言ったら、きっとモテますw。「リソレ!」

 

そうそう。

このタイミングで言うのもなんですが、調理の順番としては、豚肉は玉ねぎ炒めてるときに同時に焼くのがいいですねw。時間効率的に。

 

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・カレーの素が入ったフライパンに、肉を漬け込んでいたマリネ液(梅酒・シナモン)をすべて加え、強火でしっかり煮立たせる。

 

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このようにしっかり沸騰させます。

 

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・焼いた豚肉を加えたら弱火にし、フタをして約50分、肉が柔らかくなるまで煮込む。

 

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・フタをして煮込む。

 

煮込むときのポイントは、表面をボコボコいわせないこと。

あくまでも「弱火」、ないし「とろ火」で表面が小さくふつふつする程度で煮込むのがコツです。

このとき、隠し味として醤油を少々(小さじ1/3程度)加えます。

 

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さー、恒例の洗い物タイムです。

とりあえず、50分あります。もう、洗いたい放題ですねw。思う存分、洗ってください!

 

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30分ほど煮込んだら、一度ふたを開け、豚肉の天地をひっくり返す。

 

このとき、なべ底をしっかりこそいで、下に溜まったカレーの素(玉ねぎ)をよくかき混ぜます。

 

注意:この時点で水分が蒸発し、ソースがドロっとしていたら、水を50100cc程度加えてください。ただし、加えすぎは厳禁です。かき混ぜながら加え、水っぽくならない程度に加えましょう。

 

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・再度、フタをして20分ほど煮込む。

 

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・肉が完全に柔らかくなったかどうか確認し、最後に塩加減を調整したら完成!

 

あとは、盛り付けるだけです。

 

盛り付け:

お好みでイタリアンパセリなどをトッピングすれば、こげ茶色のカレーとのコントラストがバッチグー!

 

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「梅酒ポークカレー」の完成です!

 

梅の酸味が効いたカレーソースと豚肉のうま味が広がる、なんとも滋味深いカレーです。

 

少々手間のかかるカレーですが、これが作れるようになったら、梅酒パーティーと梅酒カレーパーティー、夢の同時開催が可能ですよ!

そうなれば、自家製梅酒の消費にも拍車がかかり、「また来年も梅酒作ろ!」

きっと、そんな気持ちになるはずです。

 

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実食!

スプーンで簡単に切れるほど柔らかくなった豚肉。

大きめに切って、おもいっきり口の中にほお張りましょう。

そうすれば、もうそこは梅酒ポークカレーの、パ~ラダ~イス!

是非、作ってみてください!

 

おさらい

【梅酒ポークカレー 材料(2人分)】

  • 豚肉(肩ロース/かたまり):400g
  • 梅酒:300ml
  • 漬け込んだ梅:2個
  • 玉ねぎ:1個
  • プチトマト:6個
  • にんにく:5g(1片)
  • しょうが:10g
  • クミンシード:小さじ1
  • カレーパウダー:大さじ1
  • シナモンスティック:1/2本
  • 塩:小さじ1/2
  • 醤油:小さじ1/3
  • 水:100cc
  • 調理油:大さじ1+1/2

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  1. フライパンに調理油を熱し、クミンシードを炒める。
  2. 玉ねぎを加え、塩をふり(分量外)焼き色がつくまで炒める。
  3. ニンニク・しょうがを混ぜた水を加え、青臭さがなくなるまで炒める。
  4. プチトマトと梅の果肉を加え炒める。
  5. 塩とカレーパウダーを加え炒める。
  6. フライパンに豚肉のマリネ液(梅酒)を加え、沸騰させる。
  7. 別のフライパンで焼いた豚肉を加え、弱火で煮込む。
  8. 30分ほどしたら一度フタを開け、豚肉の天地を返し、なべ底からかき混ぜる。
  9. 再度フタをして、肉が柔らかくなるまで(20分ほど)煮込んで完成。

 

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最後にワンポイント!

自家製梅酒を使用しているので、濃度に応じて梅酒の分量は増減させましょう!

梅酒300mlと書きましたが、200400mlくらいの幅で調整してみてください。

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いかがでしたか? 「梅酒ポークカレー」。

肉の大きさもさることながら、酸味の効いたこの味にきっと驚くはず!

 

書いた人:伊東

伊東盛

料理ユニット「東京カリ~番長」のリーダー。得意技は全国各地へカレーを作りに行く「出張カリ~」。雑誌・書籍・WEB等でのレシピ紹介やカレー関連商品の監修、飲食店のメニュー開発などを手掛ける。週に一度“間借り”でカレー屋を営業中。

過去記事も読む

サバの水煮缶でつくるスリランカ風サバカレーがサイコーに美味い【東京カリ~番長】

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でらいつカレーvol.2 「スリランカ風サバカレー」のつくりかた

近ごろ、スリランカカレーが流行ってるらしい。

ひと皿にカレーや付け合わせを何種類もかけ、最終的にまぜまぜして食べちゃう、っつー、なんとも行儀のわる……いやいや、じゃなくて、じゃなくてw。

見た目もカラフルなうえ、味の変化をいろいろ楽しめる、とっても、おっしゃれ~なカレーなわけです。

 

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ちなみに、これ。

わたくしが木曜ランチ限定で営業している「TOKYO SPICE CURRY」(通称木曜カレー)のある日のカレーです。

ククルマスカレー(左)以外はスリランカ式のカレーではありませんが、スリランカスタイルで、ワンプレートにカレーと副菜をすべて盛り付けています。とっても、おしゃれでしょ?(←聞くな聞くな! w)

 

ハイ。そんなこんなで、いま、ナウでしゃれおつなスリランカカレー! ひとつくらいは自分で作れるようになっておきましょう。そーすれば、マジでモテモテ間違いなし!

ってことで、でらいつカレー、本日も元気にはじまりはじまり~。

 

「スリランカ風サバカレー」の材料

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基本の食材はこれ。(詳細レシピは最後に掲載します。)

 

材料(2人分)

  • サバの水煮缶:2缶
  • パンダンリーフ(ランペ):1枚
  • 玉ねぎ:1個   ホールトマト:1/2缶
  • ココナッツミルク:250ml  シナモンスティック(セイロンシナモン):1/2本
  • 鰹だしの素:小さじ1  スリランカカレーパウダー:大さじ1
  • にんにく:5g  しょうが:10g  酢:大さじ1/2

 

パンダンリーフは何としても手に入れていただきたい。この香りが決め手なんです!

ほのかに甘く、そして、どことなくタイの最高級米「ジャスミンライス」のようなイイ香りがします。

 

そして、今回使うスパイスは「スリランカカレーパウダー」(ローステッドカレーパウダー)です。

フツーのカレーパウダーで代用も可能ですが、パンダンリーフを手に入れるなら、こちらもなんとか手に入れて欲しいところ。もし、フツーのカレーパウダーを使う場合は、フライパンで一度ロースト(乾煎り)してから使ってください。

 

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市販の一般的なカレーパウダーをローストするとこうなります。(①⇒②⇒③)

写真④:上が「スリランカカレーパウダー」、左が一般的なカレーパウダーのロースト前、右がロースト後。

 

下準備

スムーズな調理のため、下ごしらえはしておきしましょう。

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にんにく、しょうがは包丁の腹でつぶし、ざっくりと切る。

みじん切りにする必要はありません。つぶしたにんにくとしょうがをまとめて、ザクザクザクと23回包丁を入れるだけです。 

注意:包丁がすべるとキケンです。きっちり拭いてから手を乗せ、力を加えるときは真上から体重を乗せるように潰しましょう。

 

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シナモンスティックはできるだけ細かく砕いておく(①②)。

玉ねぎは縦に半分に切ったあと、繊維と垂直方向に半分に切り(③)、繊維と平行にスライス(④)。幅は34mmくらい。

 

準備ができたら、調理の開始です

ちょっと深めのフライパンで、できるだけノンスティック加工(くっつかないヤツ)のものを用意してください。

今回は、ほぼ「具材を入れて煮込むだけ」なので、「くっつかない」「焦げ付きにくい」というのはけっこう重要です。

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フライパンに調理油(大さじ1.5)を熱し、にんにく、しょうが、シナモンを加える。

火加減は強火です。

 

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玉ねぎをフライパンに敷き詰めるよう並べる。

火加減は、まだ強火です!

 

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ホールトマトを潰して玉ねぎの上に広げて加える。

火加減は、まだまだ強火です!

 

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スリランカカレーパウダーと鰹だしの素、塩を加える。

おっと! ここで、火加減を弱めの中火に下げましょう。

 

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一度フタをして煮込む。

ここでの火加減は、弱めの中火です。

水分は玉ねぎとホールトマトだけなので焦げ付きに注意しましょう。といっても、ちょっとくらいコゲても大丈夫です。

 

Vol.1「鶏もも肉の桃カレー」のときの格言、覚えてますよね?

ちょっとくらいのコゲは気にしない!

この余裕、オトコの余裕、大事です。

 

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3分ほど煮込んだらフタを開け、全体をしっかり混ぜ合わせる。

 

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水、酢、パンダンリーフを加え、ざっくりと混ぜ合わせる。

 

パンダンリーフは切らずに長いまま、でもちょっと邪魔なので、結んで加えましょう。

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再度、ふつふつとして来たらフタをする。

 

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弱めの中火で4分ほど煮込む。

 

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フタを開け、一度全体を混ぜ合わせる。

 

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サバを加える。

汁は使いません。 

でも、捨てるのはちょっともったいないと思ったアナタ! 活用レシピはいっぱいありますよ!

ここでは紹介しませんので、ご自身でモリタしてくだ……あ、ケンサクしてください(←「さむっ」とか、いらないですからw)。

 

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サバを崩さないよう、全体にしっかり混ぜ合わせる。

 

いや、崩れてもいいです。ホントーは。

でも、盛り付け時にきれいに見せるため、ここはちょっと丁寧な仕事をしてみても、いいんじゃない?

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ココナッツミルクを加える。

この時の火加減は、強火です。

ココナッツミルクが沸騰するまで強火です。

 

しっかし、この写真、よく撮れたな~(自画自賛w)。

わたくしのこの記事はすべて1人でセルフタイマーで撮っているので、こーゆー水もんを入れるときは、タイミングが難しいですよね。注ぎ入れるのが遅いとカップから出てるところが撮れないし、早すぎるとカップの中身が全部出たあとになるし。ココナッツミルクなんて、入れたらもう戻せないし。一発勝負なんです。

 

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全体にざっと混ぜ合わせたら、フタをしないで5分ほど煮込む。

 

煮込むときの火加減は弱火です。表面がちいさくふつふつする程度の弱火です。

 

さー、そしてこの時間は恒例の洗い物タイムです。

5分しかありませんが、今回は洗い物が少ないはず。

まな板、包丁、ホールトマトやサバを入れたボウル、スパイスを分けた小鉢等々、ちょちょいのちょいですね。

 

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ハイ、完成!

 

味見をして、塩気が足りなければお好みで調整してください。

あとは盛り付けるだけ。

 

盛り付け

お好みで針しょうが(千切りしょうが)をトッピングすれば、いいアクセントに!

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スリランカ風サバカレー」完成でーす!

ココナッツミルクの甘い風味とパンダンリーフの独特の香り、ほのかな酢の酸味にトマトと鰹だしのうまみも加わり、まさかサバ缶を使っているとは思えない、本格的な味わいです。

 

どーです? 今回はそーとー簡単でしたよね?

にんにく、しょうがはみじん切りにしなくていいし、玉ねぎをあめ色になるまで炒めなくてもいいし。ほぼ、具材を入れて煮込むだけ。

これが出来なきゃ……もうカレーを作るのはやめて下さい!w

 

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実食!

食べるときは、サバの身を崩し、ぜーんぶ混ぜて食べましょう!

合言葉は、「まじぇてまじぇて~!」(東銀座の某有名カレー店のようにねw)。

 

おさらい

【スリランカ風サバカレー 材料(2人分)】

  • サバ水煮缶:2缶(内容量100g程度なら2缶、200g以上なら1缶でOK)
  • 玉ねぎ(小):1個
  • ホールトマト:1/2缶(200g)
  • パンダンリーフ(ランペ):1枚
  • にんにく:5g(1片)
  • しょうが:10g
  • ココナッツミルク:250ml
  • スリランカカレーパウダー:大さじ1
  • シナモンスティック(セイロンシナモン):1/2本
  • 鰹だしの素:小さじ1
  • 塩:小さじ1/2
  • 水:150cc
  • 酢:大さじ1/2
  • 調理油:大さじ1.5

----------------------------------------------

  1. フライパンに調理油を熱し、にんにく、しょうが、シナモンを加える。
  2. 玉ねぎをフライパンに敷き詰めるよう並べる。
  3. ホールトマトを潰して玉ねぎの上に広げて加える。
  4. スリランカカレーパウダーと鰹だしの素、塩を加える。
  5. 一度フタをして、3分ほど中火で煮込む。
  6. フタを開け、水、酢、パンダンリーフを加え、ざっくりと混ぜ合わせる。
  7. ふつふつとして来たらフタをして弱めの中火で4分ほど煮込む。
  8. フタを開け、一度全体を混ぜ合わせてからサバを加える。
  9. ココナッツミルクを加えよく混ぜたら、フタをせず弱火で5分ほど煮込む。

----------------------------------------------

最後にワンポイント!

ココナッツミルクを加えた後は長時間煮込まない!

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いかがでしたか? 「スリランカ風サバカレー」。

もー、これ作れたら、マジ、やばいですよ!

なにがヤバイかわかりませんがw、作ってみてください! 是非に!!

 

書いた人:伊東

伊東盛

料理ユニット「東京カリ~番長」のリーダー。得意技は全国各地へカレーを作りに行く「出張カリ~」。雑誌・書籍・WEB等でのレシピ紹介やカレー関連商品の監修、飲食店のメニュー開発などを手掛ける。週に一度“間借り”でカレー屋を営業中。

過去記事も読む

【桃カレー】なんと「桃」を材料にしてしまう絶品カレーのつくりかた【東京カリ~番長】

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でらいつカレーvol.1 「鶏もも肉の桃カレー」のつくりかた

かつて、オトコのカレーは「豪快」と「こだわり」が蔓延していた。

金に糸目をつけずに高級食材を使ったり、こだわり抜いたスパイスを何十種類も駆使したり、ことことことこと何時間も煮込んだり、おおよそ、オンナがやらないであろうことこそが、オトコのカレーの美学だった……。しかーし、わたしはそれに異を唱えます。

「オトコのカレーに主婦感覚を!」

コスパがよくて、アイデア重視。簡単調理でコツさえつかめばうまさ別格!

これこそが、新オトコのカレー。でらいつカレー!

てことで、さっそく今日のカレーを紹介しましょう。

 

「鶏もも肉の桃カレー」の材料

もも肉と桃、って、ダジャレ感がちょっとお寒いですが、そこはスルーしてください(笑)。桃を使うというアイデア。

それも缶詰!(←この辺が主婦っぽいでしょ?)

これこそが別次元のうまさへのアプローチなんです。

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基本の食材はこれ。(詳細レシピは最後に掲載します)。

 

材料(2人分)

  • 鶏もも肉:250g 
  • 桃(缶詰):桃1個分(シロップは使わず)
  • ココナッツパウダー:大さじ2
  • 玉ねぎ:1/2個、トマト(小):1個
  • カレーパウダー:大さじ1、しょうが:10g、にんにく:5g 

※今回使うスパイスは「カレーパウダー(カレー粉)」だけです。

 

下準備

まずは最初に下ごしらえをしましょう。

事前の準備が美味しいカレーを作る第一歩でもあります。

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桃はざっくりと1.5cm程度に角切り。

鶏もも肉は食べやすい大きさに切ります(から揚げ用など、切ってある場合はそのままでOK)。

 

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玉ねぎ、トマトは粗みじん切り(1cmくらいの角切りでOK)。

にんにく、しょうがはみじん切り。

 

準備ができたら、調理の開始です

ちょっと深めのフライパンを用意してください。できればノンスティック加工(くっつかないヤツ)のものが作りやすいです。

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①フライパンに調理油(大さじ1.5)を熱し、にんにく・しょうがを中強火で香りが立つまで炒める。

 

ここでのポイントは、にんにく・しょうがをキッチリ炒めること。

でも、「香りが立つまで」って言われても、わかりにくいですよね。見た目で言うと、この程度に茶色くなるまでが目安です(もっと濃くても大丈夫)。

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②玉ねぎを加え、塩を振り(分量外:少々)、玉ねぎが茶色くなるまで炒める。

 

ポイントは、玉ねぎを強火で炒めること。

玉ねぎを入れ、ざっくり油と混ぜ合わせたら、最初はあまり動かさない! 放置!

自転車の放置はいけませんが、玉ねぎはOKです。 玉ねぎの表面を焼き付けるイメージで炒めましょう。

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【ちょいテクニック】

玉ねぎの表面のコゲが気になったら、3050cc程度の差し水をしましょう。

 

ちょっとくらいのコゲは気にしない!

この余裕が大切です。

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この程度まで炒めたら、次の工程へ。

 

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③トマトとココナッツパウダーを加え、トマトをつぶしながら水分がなくなるまで炒める。

トマトを加えます。火加減は強火のままです。

 

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続いてココナッツパウダーを加えます。

 

ここでのポイントは、ココナッツパウダーをダマにならないようしっかり混ぜ合わせることです。火加減は強火のままでも大丈夫ですが、ココナッツパウダーを加えたら、一度中火に下げてもOKです。

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トマトを潰しながら炒めていきます。

ここでのポイントは、水分をしっかり飛ばすことです。

 

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完全に、とは言わないまでも、この程度まで水分を飛ばします。

油の照りが目立ってくるので、それも目安の一つです。

 

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④火を弱め、カレーパウダーと塩を加えたらしっかり混ぜ合わせる。

 

カレーパウダーを加えるときは火を弱めましょう(もしくはいったん止めましょう)。水分がかなり少なくなっているので、ここからはコゲ付きに注意してください。

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粉っぽさがなくなり、ボタッとしてきたら、「カレーの素」が完成です。

 

カレーの素が完成したら、メイン具材を調理します。

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⑤鶏もも肉を別のフライパンで炒める。

 

ここでのポイントは、鶏もも肉を皮目から焼くことです。火をつける前に(←地味ですが、ここ大事!)フライパンの上に鶏もも肉を並べましょう。

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このように、両面きっちり焼き目が付くまで強火で炒めます。

 

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肉が焼きあがったら、カレーの素に加えます。

 

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続いて桃を加えます。

 

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⑥カレーの素の入ったフライパンに鶏もも肉と桃を加え、中火で、カレーの素を絡めながら炒める。

 

ポイントは、鶏もも肉を焼いたときに出た脂は使わないことです。

脂にはうま味もありますが、雑味もあります。今回のもう一つの具材、桃とのバランスを考えると、加えないほうがベターです。

具材とカレーの素をしっかり絡めながら炒めましょう。

この時の火加減は、弱中火くらいです。

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⑦水を加え、強火でしっかり煮立たせる。

 

ここでのポイントは、水を加えたあとは強火で必ず煮立てることです。

大きなぶくぶくが出て、フライパンの端が勢いよく沸騰するまで強火にかけましょう。

この時点でアクが気になるようであれば取ってください(わたしは取らない派ですが……)。

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煮込む時は弱火にします。表面が小さくふつふつする程度の弱火です。

 

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⑧フタをして、弱火で約10分煮込む。

 

煮込んでる間に、洗い物を片付けましょう。

こーゆー時間の使い方って大事ですよね(笑)。そう言えば、以前一緒にカレーを作ったタモリさんも、洗い物を片付けながら作ってました。

できるオトコは違います。 

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10分ほど煮込んで完成!

フタを開けると、おいしいそうな香りと湯気が立ち昇ります。

味見をして、塩気が足りなければお好みで調整してください。

あとは盛り付けるだけです。

 

盛り付け

お好みで香菜などをトッピングすれば見栄えもグー!

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「鶏もも肉の桃カレー」完成でーす!

パッと見、ジャガイモのように見える桃。

まぎれもなく桃ですが、カレーの中で煮込まれたことで、鶏もも肉とバツグンの相性になっています。

 

おさらい

鶏もも肉の桃カレー 材料(2人分)

  • 鶏もも肉:250g
  • 桃(缶詰):桃1個分(缶詰1缶ではないので注意)
  • 玉ねぎ:1/2個
  • トマト:小1個
  • にんにく:5g(1片)
  • しょうが:10g
  • ココナッツパウダー:大さじ2
  • カレー粉:大さじ1
  • 塩:小さじ1/2
  • 水:200cc
  • 調理油:大さじ1.5

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  1. フライパンに調理油を熱し、にんにく・しょうがを中強火で香りが立つまで炒める。
  2. 玉ねぎを加え、塩を振り(分量外:少々)、玉ねぎが茶色くなるまで炒める。
  3. トマトとココナッツパウダーを加え、トマトをつぶしながら水分がなくなるまで炒める。
  4. カレーパウダーと塩を加えしっかり混ぜ合わせる。
  5. 鶏もも肉を別のフライパンで炒める。
  6. カレーの素の入ったフライパンに鶏もも肉と桃を加え、カレーの素を絡めながら炒める。
  7. 水を加え、強火でしっかり煮立たせる。
  8. フタをして、弱火で約10分煮込む。

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最後にワンポイント!

塩と水は後からでも足せるので、気持ち、少なめから始める!

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いかがでしたか? 「鶏もも肉の桃カレー」。簡単でホントーにうまいです!

だまされたと思って(イヤイヤ、だましてないですって。ホント)是非、作ってみてください!

 

書いた人:伊東

伊東盛

料理ユニット「東京カリ~番長」のリーダー。得意技は全国各地へカレーを作りに行く「出張カリ~」。雑誌・書籍・WEB等でのレシピ紹介やカレー関連商品の監修、飲食店のメニュー開発などを手掛ける。週に一度“間借り”でカレー屋を営業中。

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