こんにちは! スパイスコーディネーターマスターのバリ猫ゆっきーです。
「カレーの香り」としておなじみのクミン。以前にもその香りを活かした使い方をご紹介してきましたが、
食欲増進や消化促進作用などが期待できることから、食欲が落ちる夏にぴったりなスパイスの1つでもあります。
そこで今回は、みんな大好き甘辛の照り焼き味にそのクミンをプラスして、ほんのりエスニックな鶏むね肉の照り焼きに仕上げました。ご飯もビールもすすむ一皿ですよ。
バリ猫ゆっきーの「鶏むね肉のクミン照り焼き」
材料(2人分)
- 鶏むね肉 1枚
- 塩、こしょう 少々
- クミンパウダー、クミンシード 各小さじ1/4
- 片栗粉 適量
- 酢 大さじ1
- サラダ油 大さじ1+小さじ1
(A)
- しょうゆ 大さじ2
- 砂糖、酒、みりん 各大さじ1
作り方
1. 鶏むね肉は皮目を下にしてまな板に置き、観音開き(厚みが均一になるよう、繊維の向きが変わる真ん中あたりの線から左右に切り開きます)にして、塩、こしょう、クミンパウダーをまんべんなく振る。
2. 1の両面に片栗粉を薄くまぶす。フライパンにサラダ油(大さじ1)を入れ中火で熱して、鶏むね肉を皮目から焼く。
3. こんがりと焼けたらひっくり返し、酢をまわし入れ、ふたをして弱火で蒸し焼きにする。
酢を加えて蒸し焼きにすることで、やわらかく仕上げることができます。
4. 裏面もこんがりと焼けたら、フライパンから一旦取り出す。キッチンペーパーなどでフライパンの油をよくふき取ってから、サラダ油(小さじ1)とクミンシードを加えて弱火で炒める。
5. クミンシードがふつふつと泡立ち始めたら、(A)を加えて照り焼きのタレを作る。
6. フライパンに鶏むね肉を戻し、タレを全体に絡める。取り出して粗熱が取れたら、好みの厚さにそぎ切り(包丁を斜めに入れ、断面が広くなるように切る)にして器に盛り、フライパンに残ったタレをまわしかける。
お好みで、ミニトマトなど付けあわせの野菜(分量外)を添えてください。
甘辛×クミンで、ビールにも、ご飯にも
甘辛く、ほんのりエスニックな香りの「鶏むね肉のクミン照り焼き」は、ビールがすすむのはもちろん、ご飯との相性も抜群。
ご飯にのせて、タレをたっぷりかけた「鶏むね肉のクミン照り焼き丼」もおすすめです。
丼って、できればパッと作ってすぐに食べたいですよね。そこで、丼にする場合は、下味をつける際に鶏むね肉の皮は取り除き、焼く前にあらかじめそぎ切りにしておきましょう。その方が焼き時間も短く済み、盛り付けもしやすいですよ。
かいわれ大根、刻みねぎなどをトッピングすると彩りもきれいです。
クミンパウダーとクミンシードを“ダブル使い”する理由
クミンは、独特の強い香りと若干の苦味を持っているスパイス。使い方によっては、少々「薬臭い」といわれる料理になってしまうこともあります。
そこで、クミンシード(左)とクミンパウダー(右)のそれぞれ特徴を押さえ、“ダブル使い”して香りを整えるのがおすすめです。
今回の照り焼きでは、まず、下味にクミンパウダーを少量使って肉の臭みを取り、それを加熱することで、パウダースパイスならではの強すぎる香りを軽減させました。
一方で、タレにテンパリング(油で炒めて香りをゆっくり抽出)したクミンシード(ホールスパイス)を加えたのは、加熱することで鶏むね肉から飛んだクミンの香りを補うため。
本来なら、クミンに限らず、スパイスは他のスパイスとブレンドして使うのが理想的ですが、
たとえば1種類だけでも、パウダーとシードを使い分けることで、香りを調整することができるのです。
夏に食べたいクミン香る鶏の照り焼き。スパイスの使い分けも意識しながら作って、食べて、お楽しみください。
作った人:バリ猫ゆっきー
スパイス料理研究家、スパイスコーディネーター協会認定スパイスコーディネーターマスター。スパイスレシピコンテストのグランプリ受賞がきっかけでスパイス料理のトリコになり、ブログ『楽しいキッチン*spice-cooking*』にてスパイスを使用した料理や、簡単で美味しいレシピ、アウトドアレシピを紹介。レシピ開発、料理教室講師、フードスタイリング・コーディネート、コラム執筆など幅広く活動中。バリ島の定番みやげ「木彫りの猫」がお気に入りで、“バリ猫”はそれにちなんだもの。
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企画協力:レシピブログ
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