クラフトジンの専門店を発見
巷ではクラフトジンが流行っているようですね。
私も最近、沖縄旅行の際に泡盛ベースのジンを飲んだのがきっかけで興味を持ち、「身近にジンに関していろいろ聞けるお店はないかな……」と思ってずっと探していたんです。
すると、なんと中野にジン専門のバーがあることを発見。
さっそく初歩から教わりに行くことにしました。
そもそもジンとは何なのか
中野南口徒歩1分、カウンターのみの小さなBAR。
「Craft gin & Cocktail bar Navel(ネーブル)」というお店です。
こちらは常時100種類前後のジンを揃え王道のジントニックを多様に提案しているそう。
今回お話をうかがうのはバーテンダーでマネージャーの大澤裕也さん。
──まずはジンというお酒に関して基本的なところから教えてください。ジンというとベースになるお酒は農作物由来と聞いたことがあるのですが……。
大澤さん:そうですね。昔は穀物が主流だったようですが、もう今はブドウでもなんでもOKなので、お酒になるものなら基本OKです。ただジンを名乗る絶対条件として「ジュニパーベリーの使用」、これがマストです。
▲これがジュニパーベリー
ジュニパーベリーは、ヒノキ科の木の実、和名〝セイヨウネズ〟の実。
胡椒のようなスパイシーな芳香を感じられる。ジンだけでなく、肉料理などにもスパイスとして利用される。
大澤さん:あとは蒸留だなんだと細かいルールはあるんですがジュニパーベリーが入っていないことにはそれはもうジンではない。身近な例ですと……「ズブロッカ」って飲んだことあります?
──はい。ハーブが入っているウォッカですよね?
大澤さん:ズブロッカってハーブを漬け込んでますけど、ウォッカじゃないですか。あそこに代わりにジュニパーベリーが入ったら、それはもうジンなんですよ。
──ああ、なるほど! そういううことか!
大澤さん:わかりやすく言うと、そうなんですよ。
──要は、蒸留酒にジュニパーベリーを入れるとジンになると。
大澤さん:一番簡単なジンの作り方はスピリッツ(蒸留酒)を買ってきて、ジュニパーベリーと自分の好きなハーブを漬け込む方法。コンパウンドジンとか、そういう呼び方になりますけどジンはジンなんですよね。
──ジンって、かなり自由度が高いんですね。
大澤さん:そうなんです。もともとそれほどガチガチに法律が定められていなかったお酒ですからね。「昔から、ジンってこうだよね」みたいな定義を決めずに伝統的に作られてきたので、これまでなんとなくそうなっていたんですね。
2008年以降、クラフトジンが増え続けてきた時点で、このままではなんでもかんでもジンということになって飽和してしまうということで、あらためてルールがまとめられたんです。
──けっこう最近のことなんですね。
大澤さん:ルール化していく過程で定義から外れてしまう老舗ブランドもあったのですが、現在はそれらも収まるように工夫されているようです。調べてみたのですが、糖度に関しての議論があったようですね。「糖度が高すぎてジンじゃない」「糖度2~3%未満程度であればOK」など。
それはそうですよね。これまで何十年も作ってきたジンが急に「今年から君のところはジンじゃない。ゴメンね」ってわけにもいきませんから。
──たしかに。そりゃそうですよね。
ジンは大別すると3種類
▲ビーフィーターロンドンドライジン(660円)(ロンドンドライジン)
大澤さん:最低条件としてジュニパーベリーを使っていることが前提になります。そして、蒸留の時に①ボタニカル(※)を使うのか、②漬け込むだけなのか、③蒸留の時にも使って漬け込みもするのかといったところで、大きく以下の3つに分類できます。
(※ボタニカル:ハーブ・スパイス、果皮などのこと。ジャパニーズクラフトジンではお茶なども使用される)
- ①London dry gin ロンドンドライジン
- ②Gin ジン
- ③Distilled gin ディステルデ(蒸留)ジン
大澤さん:ロンドンドライジンというのは蒸留の時だけボタニカルを使っているものですね。なので漬け込んで「いい感じに香り出たな、じゃあこれ蒸留しよう」といって、蒸留したあとに製品化したのがロンドンドライジンです。ロンドンドライジンと名乗っているものは、基本全部そうです。
──そうなんですね。単純に産地がロンドンなのかと思っていました。
大澤さん:よくロンドン以外の土地で作られたものでもロンドンドライジンと名乗っている場合もあります。この場合はロンドンドライジンの「製法を守っている」スタイルです。ロンドンドライと書いてあるけどスペイン産とか、あちこちにありますよ(笑)。
要は、ロンドンドライジンのスタイルを貫いていますよ、ということなんです。そこを理解していないと困惑することもあるかもしれません。ちょっとそれをもじったもので「京都ドライジン」って聞いたことあります?
──はい。あります。
大澤さん:あれはロンドンドライジンと同じ作り方をしているんですが、京都で作っているから京都ドライジンという言い方をしているんです、おそらく。蒸留の時にしかボタニカルを使っていないので。
▲バスタブジン(1,100円)(ジンまたはコンパウンドジン)
──ではシンプルな「Gin ジン」という名称のものは?
大澤さん:ジンっていうのは、農作物由来のアルコールにジュニパーベリーとボタニカルを漬け込んで香味を抽出しただけのものです。漬け込んでいればとりあえずジンとは名乗っていいです(※天然の香料だけでなく人工香料も使用可)。
──3つめの「Distilled gin ディステルデ(蒸留)ジン」との違いは?
▲ポリマルコーニ46ジン(1,100円)(ディスティルドジン)
大澤さん:ディステルデ、つまり蒸留ですね。蒸留工程でボタニカルの香味を抽出していればOKです。添加が認められているので「この1種類だけは風味を強くしたい」と後から特定のボタニカルを漬け込む……というようなもの。こういったものをディステルデジンといいます。いわば、さっきご説明した2種類の両方の性質を持っているものですね。この3つが大きく分けたジンの種類となります。
マネージャー大澤さんのおすすめジン「まずは基本のこの3本から」
──なんとなくジンの世界がわかってきました。では、とりあえずジンの初心者や、いままであまりジンを飲んだことがない方にまず飲んでもらいたい、オススメの3本を教えてもらえますか。
▲Tanqueray No.10 タンカレー ナンバーテン スピリッツ・ジン47度(990円)
(ロンドンドライジン)
大澤さん:超有名銘柄ですね。逆に有名すぎて飲んでない方もいらっしゃいます。フレッシュな果実を使用しており、伸びの良い香りと甘みのある味わいが特徴です。
▲THE BOTANIST ザ・ボタニスト アイラドライジン46度(990円)
(ロンドンドライジン)
大澤さん:アイラ島で採取されたボタニカルをメインに使っている、いわゆるクラフトジンです。爽やかなハーブの香り、花のアロマ、舌に乗せると少しのミント、余韻は長いがキレがよく口当たりも滑らか。クラシック寄りな味わいと言えますね。
▲BOBBY'S ボビーズ スキーダム・ドライジン 42度(990円)
(ロンドンドライジン)
大澤さん:柑橘系のさわやかな甘さと香りにスパイシーさが効いていて、この中では明らかに味が違います。同じジンでもこんなに味の幅があるんだっていうのがわかると思います。
──この辺なら、私も飲んだことがある銘柄が入ってます。
大澤さん:ナンバー10でクラシックなジンの味を楽しんでから、BOBBY'Sを飲んでその圧倒的な違いを味わって欲しいですね。
ジン好きだって言ってる方には3つのタイプがあるんですよ。ジュニパーががっつり効いたゴードンとかブードルスとかが好きな世代。第2世代で好きになった人は、ボンベイサファイヤとかタンカレーナンバー10で好きになった世代なんですよ。それが第3世代となるとクラフトジンから入った世代になってくる。それぞれの味がわかる飲み比べなんです。
飲み比べると自分の好みが見えてくる4本
──それでは次に、もっといろいろなジンについて知りたい人にトライしてもらいたいジンはありますか。何かオススメを教えていただければ。
▲COTSWOLDS コッツウォルズ ロンドン・ドライジン 46度(1,100円)
(ロンドンドライジン)
大澤さん:まずはコッツウォルズですね。華やか系の香りが特徴です。けっこうラベンダーが効いています。
▲NEVERSINK ネバーシンク スピリッツジン 43度(1,210円)
(ロンドンドライジン)
大澤さん:ネバーシンクはリンゴ原料のベースで作ったジンです。フルーティーさとスパイシーさのバランスがいい。ボタニカルもすべてフレッシュですし、スパイスに関してはシナモンとかクローブとかアニスとか、人によってはいろいろなスパイスが効いていると感じるでしょう。フルーティーで飲みやすいジンですね。
▲ISLE OF HARRIS GIN アイル・オブ ハリスジン 45度(1,100円)
(ロンドンドライジン)
大澤さん:ハリス島は、「ハリスツイード」っていう生地の産地で有名な島。そこで作っているジンなんですけど、この4本の中では、際立って優しい味ですね。ちょっと塩っぽさとか、昆布のようなフレーバーも入っていて……「うま味系」と言うか。昆布というと、そのままの味を想像すると思うんですけど、いろいろなボタニカルが入っているなかで昆布のフレーバーが特徴的。非常に繊細なジンです。
▲Gin Gelas ジン・ジェラス 38度(990円)(ロンドンドライジン)
大澤さん:ジェラスというアルマニャック(※アルマニャック地方で醸造されるブランデー)があって、それを作っている醸造元が手がけているジンなんですよ。
これ、ベースとなっているスピリッツはブドウ原料なんです。ラベンダーだったりジュニパーベリーだったり、ボタニカル自体はベーシックなものをつかっているのですが、非常に柔らかいフルーティーさとジンらしさのバランスがいい逸品ですね。
──フレッシュなボタニカルを使ったりと、だんだん奥深い世界に入ってきますね。まさか昆布までとは!
ジンの強烈な個性を楽しむための4本
大澤さん:こちらの4本は、華やかなのか、スパイス系なのか、あるいは柔らかい味なのか、フルーティーなのかがはっきりとわかるジンです。
飲み比べれば、自分の好みがわかるようになっています。このへんまで飲んでおくと、たとえばフルーティーなジン、と言っても風味の差はすごくあるんだな、ああ、こういう味もあるんだというのが見えてくるきっかけになると思います。
▲AKAYANE CRAFT GIN HEART 秋 46度 AKAYANE CRAFT GIN HEART 冬 46度
(各1,100円)(ロンドンドライジン)
大澤さん:佐多宗二商店という鹿児島の造り手さんのジンです。晴耕雨讀(せいこううどく)という焼酎を造っているんですけど、それを蒸留して、材料の一部として芋焼酎を使っているクラフトジンです。おすすめする理由は単純で、日本で焼酎を使っているクラフトジンってそのまま焼酎っぽい味のものが多いんですが、こちらはジンとしてのバランスも良く、焼酎感もちゃんとありながらボタニカルの使い方も特徴的という素晴らしいジンです。
▲DISTILLERIE DE PARIS ディスティレリ・ド・パリ ジン ベルエール 43度
(1,430円)(ロンドンドライジン)
大澤さん:香水をモチーフにボタニカルの組み立てを行っているので、味と香りの伸びが違います。絶対に試していただきたいのが、水割りで飲むこと。アルコール感は穏やかなのに、広がる香りの膨らみが他ではあまり見られない上質なものです。
▲ロネルジンZ44 DISTILLED DRY GIN 44度 (各1,320円)(ロンドンドライジン)
大澤さん:油性のある香り、厚み。ハーブ感の強さから食中にも合わせやすいです。特に、チーズならパルミジャーノやミモレットのような香りのある食べ物とはさらに相性が良くオススメです。
──私は何かつまみながら飲むのが好きなので、Z44は試してみたいですね。
大澤さん:この辺になると、どれも個性が立っているジンばかりです。ロック、ストレート、ジントニック……いろいろな飲み方を試して、いろいろな表情の違いを楽しんでほしいですね。
──いやはや、クラフトジンはいいですね。本当に面白い。いままでジンソーダってこんな感じかなって思ってたのが、このあたりのジンを使うとまったく別物ですもんね。
あえて質問。ジンはどんな飲み方が正解?
──ところで、ジンそのものの味を味わうためにはシンプルな飲み方をしたほうがよいのでしょうか? たとえばストレートやロックとか?
大澤さん:そうですね……僕もここで働いていて、「ジンの飲み方で一番いいのは何ですか?」ってよく聞かれるんですがすごく難しいところです。
ジンの味を単体で味わうならやっぱりストレートが一番わかりやすいと思うんですよね。ロックが一番っていう話もよく出るんですが、ロックって冷やした氷が溶けると水が混ざってしまうので、純粋な味ではないですからね。
──とはいえ、私にはストレートはなかなかキツかったりするんですよね。
大澤さん:まず「そのジンが自分にとって美味しいかどうか」が大事なので、例えばお客様で「ハイボールが好きです」という方であれば、ぜひまずはソーダ割りで飲んで欲しいんです。
──なるほど。
大澤さん:「ジントニックが好きなんですよね」という方であれば、ぜひジントニックにして飲んで欲しいんです。
ジンとトニックと柑橘が混ざった味わい、香り。それが自分の好きな味かどうか。それで、このジン好きかもと思ったらそのジンでストレートやロックなど、他の飲み方を試してみる。そうすると、まずは受け入れやすいかと思うんですよね。
──まずは自分の好きな飲み方を手掛かりに。
大澤さん:ストレートで飲んだ時に美味しいと思っても、後で炭酸で割ってそれが自分の好きな香りかというと、炭酸が弾けることで出てくる香りのニュアンスって、またちょっと変わるんですよ。そうするとイメージと味のギャップが生まれるんですね。「ソーダ割りにしたらこんなになるんだ……」っていうのがあるので、一概にどの飲み方が適しているというのは言えないんですよね。
──それじゃ、私なんかはソーダ割りか水割りで試した方がいいかなぁ。
大澤さん:お客様に僕がおすすめしているのはストレートならストレート、ジントニックならジントニック。飲み方を決めてどのジンも同じ飲み方で飲み比べてみてくださいと。そのほうが「コレ好き!」とか「コレあんまり……」などの好みが比較しやすいんですよ。
──たしかに、そのほうがわかりやすそうですね。
大澤さん:その日、違うジンを3種類飲みたいです。というときは同じ飲み方で3種類のジンを飲むのもひとつの方法です。
ストレートで楽しめるようなジンありますか? というお話をいただいたら、まずは柔らかい味のものを提案させていただきますし、飲む順番や、すでに飲まれて来店しているのかにもよります。一概にストレートが一番味がわかるとは思っていないです。
──こうやってお話をしながら自分の好みを探っていくのも楽しそうです。
大澤さん:今お店で2種類ほどのジンでやっているんですけど、タンカレーのナンバー10を冷蔵、常温、冷凍の3タイプで、もうひとつは国産ジン「季の美」を冷蔵、常温、冷凍の3タイプで用意しているんです。それでジンソーダを作ってもジントニックを作っても、それぞれの香りの出方が違うし、「冷凍で作るならこういうカクテルが相性いいよね」っていうところからカクテルを作ってお客様にご提案してますね。
──そうか! 濃度や割り物の違いだけでなく……。
大澤さん:温度の違いもやってるんです。ちょっとマニアックなんですけど。特にクラフトジンは、温度でこんなに違うのかっていうのがわかると思います。ジントニックを作る時は冷やさないで常温で作ったほうが抜群に香りがいいです。冷蔵までいくと味が締まりますし、冷凍だとちょっと重いんでショートカクテルにしたほうがよかったりとか。
──私はソーダ割りでいろいろ試してみようかな。今日はせっかくだから、お店でしか楽しめないカクテルをいただきます。
プロが作る本気のおすすめジンカクテルを2杯
▲クロコダイル ジントニック(1,320円)
──やはり1杯目は王道のジントニックで。
大澤さん:1杯目というよりは、もうどこかで飲んできたかなという方に楽しんでほしいジントニックです。「プロフェッサークロコダイル」という、ちょっと甘めのオールドトムスタイル(一般的に2〜3%の加糖をしているジン)のジンを使っています。コクがあるタイプなのでグビグビっと飲むタイプではないかな。フィーバーツリーというプレミアムトニックウォーターを合わせることで炭酸感が荒くならないんですね。泡がきめ細やかなので、喉を潤すというよりはじっくり入ってくるというような。
──飲み手の状態を手掛かりに提案されているんですね。それではいただきます!
大澤さん:トニックウォーター自体の苦味も効いていて、ハーブ感もしっかり、色も少し入っています。オレンジを合わせることで非常にやわらかい印象になり、リラックス効果が高いです。
でも、それだけだとちょっと甘々になるので酸味を入れるためにレモンジュースかライムジュースを少々加えます。どっしり飲める系ですね。ブランデーグラスに入れているのもこだわりです。もちろんワイングラスでもいいんですけど、こういう風に飲むなら香りが立ってくるグラスの方がいいです。
──あっ! たしかに違いますね。深みのある味と香りなので、ゆっくり飲みたい感じです。
大澤さん:同じクロコダイルでも、もし1杯目として飲むならタンブラーでスタンダードに作るとコクがあるのにグビグビ飲めるんですよ。シーンに合わせて違うタイプのジントニックが楽しめますよ。
──いつも飲んでいるジントニックとは別物。じっくり味わうのに適した1杯。大人のジントニックといった印象。
大澤さん:次の1杯はガラッと雰囲気を変えてみましょう。
▲マグノリアブロッサム 1,620円(税込)
大澤さん:スタンダードというよりも、ちょっとマイナーなカクテルです。ジンベースだとホワイトレディ、マティーニ、ギムレットあたりが有名なカクテルなのですが、最近こういうのにハマっていまして……(笑)。これは先ほど紹介したネバーシンクというジンと生クリームとレモンジュースに、グレナデンシロップを使っています。
──綺麗なピンクですね! おじさんが飲んでもいいのかな? 飲んじゃうけど!
大澤さん:クリームとレモンジュースって、ほどよく混ぜてあげないと分離してしまうので、その加減が重要なんです。シェイクのしすぎは分離を、しなさすぎは味のまとまりをなくしてしまうんですね。
──ほどよい甘さにコクもある。ちょっとデザートっぽいですね。これは美味しい。
大澤さん:りんご系のスピリッツは、甘みを持たせたりすると非常に膨らみが増してくるんです。それだけだとちょっと重いので、レモンジュースをたっぷり入れます。ネバーシンクというジンが持っている華やかさとスパイシーさを出すために、少しお花のリキュールとアニスリキュールを加え、マグノリアブロッサムというカクテルをちょっとだけアレンジしています。クリームというと甘くて重いという印象があるかもしれませんが、意外とさっぱりいけてしまうんですよ。
──見た目ピンクで可愛らしい一杯ですが、決して甘すぎずしっかりした味わい。これは男性にも飲んでほしい。
大澤さん:同じジンでもグラス、柑橘の種類、これだけでかなり大きく印象が変わってくるので……それがジンの可能性だと思うんですよね。
──聞けば聞くほど深くて広い世界が拡がっていきそうですね。
大澤さん:ちょっと話はもどりますが、私としてはジントニックが一番とも思っていないですし、ストレートが一番とも思っていないというのはそういう部分ですね。一番だと決めてしまうと、可能性がどんどん狭くなる。
これだけ面白いジンがたくさんあるんだから、いろいろな飲み方を試して一緒に驚こうじゃないかというのが今のクラフトジンで出来る世界じゃないかと思っています。
・・・
「ジンは今、本当にエンターテインメント性がありますね。バーでジンを飲むことの価値をもっと高めていきたいです」と語る大澤さん。
クラフトジンブームもあいまってこれからますます面白くなってきそうなジンの世界。
皆さんも一歩踏み出してみては?
お店情報
Craft gin & Cocktail bar Nave クラフトジン&カクテルバー ネーブル
住所:中野区中野2-30-8 立川ビル B1F
電話番号:03-5340-5808
営業時間:月曜日〜土曜日18:00〜翌1:00 日曜日・祝日18:00〜24:00
定休日:無休
書いた人:BLObPUS
オリジナルキャラクターの怪獣フィギュア「BLObPUS(ブロッパス)」をリリースしたのをきっかけに活動開始。国内外のフィギュアイベントに参加しつつ中央線沿線を飲み歩く怪獣おじさん。蓄光素体にメタリックカラーを基調とした独特の色使いで彩色にも定評がある。