本格的なのに簡単!チーズと生クリームのうま味がたまらないリゾットの作り方

吉祥寺の立飲ビストロRYOで料理長を務める松林涼さんに、リゾットの作り方を教えてもらいました。ある独特な食材を使ってお米を炊きあげるアイデアは必見です。

エリア吉祥寺(東京)

こんにちは、メシ通編集部です。

先日立飲ビストロRYOさんに、アイオリソースという南フランス発祥の万能ソースの作り方を教えていただいたのですが、今回は第2弾としてあるメニューの作り方を取材してきました。

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そのメニューはリゾット。

ビールやハイボール、ワインなど、どんなお酒にもよく合う一品なんだとか。

ただ、リゾットは作るのが難しい……というイメージがあるかもしれませんが、立飲ビストロRYOのリゾットは非常に作りやすいそう。斬新な工夫とシンプルな素材と工程でお酒に合う絶品リゾットの作り方を丁寧に解説していただきました。

立飲ビストロRYOのリゾットの作り方〜お米の炊き方編〜

──どうぞよろしくお願いします! そもそもリゾットはどうやって作るものなのでしょうか?

松林涼(以下、松林):リゾットはお米を炊く工程とソースに絡める工程が存在します。まずはお米を炊く工程からお見せしますね。

──よろしくお願いします!

松林:うちのリゾットに使うお米は特徴があると思うんですが、一般的なお米ともち米を1:1で使用します。今回は2合分炊きますので、お米1合ともち米1合をザルに入れて軽く洗い、15分程浸水しておきます。

──お米ともち米を使用するんですか? もち米を入れるとどんな効果があるんでしょうか?

松林:もち米は吸水率がお米よりもいいので、食べた時に食感の違いが生まれます。また、炊きあがりのムラが少なくなり、お米の方に程よく芯が残る仕上がりになるので、試作の結果もち米を配合しています。

──リゾットにもち米を入れるというのは初めて聞きました。

非常に珍しいと思いますよ。一般的には日本のお米かイタリアのお米のみを使うことが多いですからね。

うちの場合は、リゾットも一つのおつまみになればと思っています。なので、もち米を入れてソースとの一体感を出して、お酒が進むようにしている狙いもありますね。

──どんな味わいのリゾットなのか楽しみにしています!

松林:ちょうど15分たちましたので、お米を炊いていきますね。

松林:ザルで水気を切ったら鍋に入れ、270ml程の水を投入します。お米1に対して水0.9を入れるといい感じに炊きあがります。お米の分量が変わってもこの比率は変わりませんので、覚えておくといいですよ。

──丁寧にありがとうございます!

松林:次にハーブ、エシャロット、ニンニクなどを合わせた自家製のバターを10g入れます。家庭で作る場合は有塩バターを同量入れてください。

──お米の分量によってバターの量も調整した方がいですか?

松林:バターはお好みで大丈夫です。カロリーと相談しながら量を決めるといいと思います。

松林:後はお米を炊くだけです。鍋にふたをして2分30秒程中火にかけていきます。

松林:時間がきたら鍋の持ち手の位置を動かして、また2分30秒程中火にかけてください。

──途中で鍋の持ち手を動かすことにはどんな効果があるのでしょうか?

松林:ガス火というのは均等に火が出ているわけではないんです。なので、全体をムラなく炊きあげるために、持ち手の位置を動かしています。単純に焦げ付き防止の効果もありますので、ぜひ試してみてください。

──勉強になります!

松林:合計で5分程中火で加熱したら、ごく弱火に落として15分蒸らしておきます。ちなみにお米の分量が変わっても加熱時間は一緒で大丈夫ですよ。

松林:いい感じに炊きあがりました! お米には芯が少し残っていて、もち米はふっくら炊きあがっていればオッケーです。

──お米の甘い匂いとバターが相まっていい香りですね〜! もしこの時点でお米が硬かったらどうしたらいいですか?

松林:ふたをして5分程置いておけばいい状態になると思いますよ。この後ソースに絡める際に火を入れますので、多少硬めでも問題ないです。

──ちなみにこの状態で保存することは可能ですか?

松林:乾燥を防ぐために、清潔な容器にできるだけ密閉して入れておいてください。1日〜2日程度であれば冷蔵保存できますので、期間内に使い切れる分量でお米を炊くなど調整してみてください。

お店でも事前にお米は炊いておいて、注文が入ったらソースと合わせて素早く提供できるようにしています。

立飲ビストロRYOのリゾットの作り方〜仕上げ編〜

松林:お米が炊きあがれば、あっという間です。鉄鍋に生クリーム140mlを入れて中火にかけます。鉄鍋がない場合はフライパンで問題ありません。

松林:次に薄口しょうゆをひと回し加えます。しょうゆを入れると、お米と生クリームとチーズの味がまとまるので、これが味のポイントになります。色味が白っぽくなるようにお店では薄口しょうゆを使用していますが、ない場合は濃口しょうゆでも大丈夫です。

松林:沸いてきたら、炊きあげたお米から140g分(お茶碗約1杯分)を投入して、ソースと混ぜ合わせます。

松林:すぐに削ったパルミジャーノチーズを15g程投入してよく混ぜ合わせます。

松林:パルミジャーノチーズが全体に絡んだら器に盛り付けていきます。

松林:最後にオリーブオイルと胡椒をかければ完成です!

──調理工程と使用する材料が非常にシンプルで驚きました!

松林:リゾットは生クリームとチーズのコクを味わう料理だと思っているので、材料や工程はシンプルになります。

それ故に、お米をうまく炊きあげて少しだけ芯が感じられる具合にするのがポイントになると思います。今回は、もち米を入れることで炊きあげのミスを減らしつつ、食感も楽しめるようにしていますので、非常に作りやすいリゾットになっていると思います。

──もち米がどんな仕事をしているのか楽しみです! ちなみにこのリゾットにはどんなお酒が合いますか?

松林:定番は赤ワインですが、ビールやハイボールもおすすめです。ご一緒に用意しますので、リゾットと合わせて飲んでみてください。

──ありがとうございます!

立飲ビストロRYOのリゾットの味わいはいかに?

まずはこのリゾットの仕上がりを見てください。全体的にツヤがあり、食欲をそそられます。

お米に程よく芯が残っているからか、スプーンを入れた時の感触は、炊飯器で炊いたお米とは全く異なっています。

一口食べてみると、パルミジャーノチーズと生クリームの優しく濃厚なコクが口いっぱいに広がった後、ほのかにしょうゆとバターの塩味がやってきます。

そして、もち米も非常にいい働きをしています! お米の芯が少し残った心地よい硬さともち米のもっちりとした食感がそしゃくを楽しませてくれます。

そしてたまらずビールを注文。

濃厚な味わいのリゾットは間違いなくおつまみになります。少量のリゾットを食べ、すぐにキンキンに冷えたビールを流し込めば、もう最高の一言。

うま味が強いリゾットをビールがリセットしてくれるので、次へ次へとスプーンが止まらなくなる程よく合いました。

続いて赤ワインにも合わせてみますが……、これはもう言わずもがな。

チーズの味わいと赤ワインは疑う余地もないくらいに相性抜群。少しフルーティーなワインと合わせると後味もさっぱりしておすすめです。

他にもハイボールを合わせても絶対にマッチすると思いました。

まとめ

井の頭恩賜公園の目の前にお店を構える立飲ビストロRYOに、リゾットの作り方を丁寧に解説していただきました。

リゾットはイタリアのお米を購入したり、炊きあげたりする作業が難しいのではないか? と勝手に思っていましたが、一般的なお米ともち米で簡単に作れるのは驚きでした。

お酒が進むおつまみのようなリゾットになっているので、気になる方はレシピを参考にぜひ作ってみてくださいね。それでは!

お店情報

立飲ビストロRYO

住所:東京都武蔵野市吉祥寺南町1-17-9
電話番号:0422-26-7235
営業時間:火~金: 12:00~15:00 (料理L.O. 14:30 ドリンクL.O. 14:30)
17:00~23:30 (料理L.O. 22:00 ドリンクL.O. 23:00)
土、日、祝日:12:00〜23:00(L.O. 22:00)

定休日:月
月曜日が祝日、または祝前日の場合は営業いたします。詳細は店舗に直接ご確認ください。

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書いた人:メシ通編集部

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