みなさんこんにちは! ベトナムとアジア料理研究家のKi Yamamotoです。
調理師免許を取得後、都内の高級中国料理店で修行し、ベトナム人の彼女URIちゃんと一緒にベトナム料理を学びました。
現在は料理研究家として、家でできるアジアご飯をテーマに、アジア各国の美味しいレシピや調味料、食文化に関する情報などを発信しています。ちなみに、名前の読み方は「キーヤマモト」です。
そんな僕が今回ご紹介するのは、ベトナムの定番料理「フォーガー」(鶏肉のフォー)の簡単アレンジ。
フォーは、米粉でできている平たい麺。ベトナムでは朝ごはん、ランチ、そして晩ごはんと、時間を問わず食べられているとってもポピュラーなものです。フォーガーは、そのフォーを鶏肉のスープでいただく1杯。あっさりしていながら、スパイスの香りと鶏のうま味たっぷりのスープでスルスルっと食べられちゃいます。
でも、肝心のフォーは近所のスーパーではなかなか見かけない……。そこで、今回使うのはフォーではなく生春巻きに使うライスペーパー。ライスペーパーを細く切って、即席のフォーとして使います。ライスペーパーならいろいろなスーパーで見かけるので、手に入れやすいですよ。
その他の材料も、なるべくスーパーなどで手に入る身近なもの使いました。気軽に作って、食べて、ベトナム料理の世界を感じてみてくださいね!
Ki Yamamotoの「ライスペーパーでフォーガー」
【材料】(1人分)
- ライスペーパー 3~4枚
- にんにく 1かけ
- しょうが(皮付き) 5g
- 玉ねぎ 1/6個
- シナモンスティック(あれば) 3g
- 鶏むね肉 80g
- もやし(さっと茹でる) 10g
- パクチー 1株
- 青ねぎ 1本
- 水 600ml
- 生唐辛子(輪切り。今回は青唐辛子) 1/2本
- ライム(レモンでもOK) 適量
(A)
- ニョクマム(ナンプラーでもOK) 大さじ2
- 中華だし(顆粒) 小さじ1
- 塩 小さじ1
作り方
1. まずは、今回のレシピ一番のポイント! ハサミを使ってライスペーパーを1cm幅に切ります。
ライスペーパーは、水で戻さずに切っていきます。2~3枚まとめて切っても大丈夫です。
切ったら、後で茹でるときにくっつかないようほぐしておきましょう。
2. しょうがはよく洗い、皮付きのまま5mmくらいの厚さにスライスして、包丁の腹でつぶします。にんにく、シナモンスティックもつぶしておきます。玉ねぎは塊のままでOKです。
3. 青ねぎとパクチーを切ります。それぞれ葉のやわらかい部分は、トッピング用にざく切りにします。茎の部分は小口切りにしたら、先に丼に入れておきます。スープの香りがぐんと良くなります。
4. 2をすべてフライパンに入れ、ときどき裏返しながら中火で加熱します。写真のように2の表面が軽く焦げ、シナモンやにんにくのいい香りが立ってきたら火を止めます。
もしあれば、ここで八角を1/2かけ、一緒に加熱するのがおすすめです。さらに複雑な香りが加わって、より本場感が出せますよ。
フライパンにこびりつくのが気になる場合は、少量の油(分量外)をひいてください。
5. 鍋に水、4を入れて火にかけ、沸騰させたら、
鶏むね肉を入れ、弱火にして20~30分煮込みます。フタはなしでOKです。
鶏むね肉は、うま味成分のイノシン酸が鶏もも肉より豊富。玉ねぎのうま味成分グルタミン酸と合わせて、美味しいスープを作ります。そして、煮込むときは弱火にするのがポイント。ぐつぐつと強火で煮込むとスープが濁ってしまいますよ。
6. よく煮込んだら、鶏むね肉、しょうが、シナモンスティック、にんにく、玉ねぎをすべて取り出し、(A)で味を整えてスープは完成です。最後に、出来上がったスープにライスペーパーを入れてさっと混ぜ合わせます。
取り出した鶏むね肉は、冷めたら薄くスライスしておきます。玉ねぎはお好みで具として食べてもOKです。
7. 3で刻んだ青ねぎとパクチーの茎を入れておいた器によそい、パクチー、青ねぎ、もやし、鶏むね肉のスライス、生唐辛子をお好きな量のせます。カットしたライムを添えて、お好みで絞っていただきます。
鶏むね肉と玉ねぎのうま味の相乗効果!
ライスペーパーを使った即席のフォーは、やわらかな食感でたいへん食べやすいです。朝からでもサラッと食べられますよ。
じんわり美味しいスープの決め手は、鶏むね肉。玉ねぎと合わせることでうま味の相乗効果が得られて、少ない調味料でも十分に美味しく仕上がります。また、スパイスの香りが複雑に絡み合ってエスニック感たっぷり。ライムを絞りながら食べると、さわやかな酸味が加わって最高です。ラー油をかけて、辛みとうま味を追加しても美味しいですよ。
スープからはパクチーと青ねぎの香りもふわ~り。これが食欲をそそります。
手軽にできて美味しいライスペーパーのフォーガーは、ベトナム料理入門にピッタリ。アジア料理好きはもちろん、麺料理好き、鶏むね肉レシピ好きはぜひ試してみてください。
それでは、またお会いしましょう!
作った人:キー山本
ベトナム料理人。ベトナム屋台料理のキッチンカー「URIと台所。」の店主も務める。調理師免許を取得後、都内の高級中国料理店で修行。その後、ベトナム人の妻URIちゃんとの出会いをきっかけに二人で一緒にベトナム料理を学ぶ。家でできるアジアご飯をテーマに、アジア各国の美味しいもののレシピや調味料、食文化に関する情報などを発信中。好物は麺類全般。
- ブログ:URIと台所。
- Instagram:キー山本 ベトナム料理人(@kiyamamoto_vietnam)
- X:キー山本 ベトナム料理人(@ki_yamamoto01)
企画協力:フーディストノート
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