
名物店主「いでっち」のカレーチャーハンのつくりかた
もともとまかないメシだったカレーチャーハンが、あまりにもおいしいので、お店のメニューに加えたという町中華があるのですよ。
JR西大井駅からすぐの場所にある美華飯店がそのお店。

美華飯店の2代目の店主、井手智之さんです。

実は彼とは15年くらい前からの知り合いで、僕は彼のことを「いでっち」と呼んでいます。
いでっちは僕が出入りしていたアンダーグラウンドなクラブイベントでDJをやったりしてました。
今でも日曜日には、このお店で音楽イベントをやったりしています。
ご自身はSKAのDJをやったりしています。
そもそも「カレーチャーハン」って……?

おお、これですね。
まかないメシからお店のメニューになったという、例のカレーチャーハンですね。
あれ、ちょっとビジュアルが変わっていますね。

なんと、チャーハンにカレーがかかっています。
普通、カレーチャーハンっていうと、こんなのを↓想像しませんか?

ちなみにこれは、浅草雷門にある生駒軒のカレーチャーハンです。
おいしいんですよ。種類は全く違うけど、いでっちがつくるカレーチャーハンもまたおいしいのですね。
それじゃ、いでっち、つくってもらいましょうか。
まず必要なものはカレーですよね。
美華飯店の「カレーチャーハン」のレシピ

いでっち:うちは、こんな感じで湯せんしてあるカレーを使っています。みなさんは家でつくったカレーの余ったものとか、レトルトカレーでもいいですよ。
ポイント① 具材はピーマン、玉ねぎ、にんじん、ひき肉、卵を使う
いでっち:普通のチャーハンは具材に、かまぼこ、チャーシュー、ネギ、卵を使いますが、それだとカレーチャーハンっぽくないので、野菜はピーマン、玉ねぎ、にんじん、肉は豚ひき肉、卵を使います。
【材料】
- カレー 1人前
- ピーマン 1/4個
- 玉ねぎ 1/4個
- にんじん 1/5本
- 豚ひき肉 100g
- ご飯 300g
- 卵 1個

ピーマン1/4個、粗みじん切りにします。

玉ねぎも1/4個を粗みじんに。
同じようににんじん1/5を粗みじんにしましょう。
野菜はこんなかんじに準備します。

それから、ご飯は300g、豚ひき肉が100g、卵が1個。

いでっち:まずは中華鍋を熱して、油を入れます。鍋に油がなじんだら余計な油は戻します。ここは時間をかけて中華鍋に火を入れています。

いでっち:チャーハンは中華鍋で炒めるのが理想ですが、自宅に中華鍋がないときはフライパンでも構いません。その場合も中華鍋と同じで、炒める前によくフライパンを熱して油をなじませてください。

いでっち:まずはひき肉を炒めていきます。

ここから、すごいスピードで進んでいきます。野菜が入りました。そして卵。

そして、ご飯投入。ここまであっという間です。

ここで、ちょっと炒めます。
そして、ここでポイントです。
ポイント② カレー粉でなく、カレーをそのまま入れて、さらに炒める

いでっち:カレー粉ではなく、カレーをお玉半分そのまま入れます。少し炒めて、チャーハンは出来上がり。ちょっと味見してみましょう。

いでっち:はい、チャーハンができました。

これだけでも十分においしそうですよ。
ポイント③ 炒めたチャーハンに、さらにカレーをかける

いでっち:こんな感じで、さらにチャーハンにカレーをかけます。福神漬けを添えて、出来上がり。おみそ汁も一緒にどうぞ。

では、いただいてみましょうか。
と言っても、実はこのカレーチャーハンをいただくのは3回目なんです。

最初に食べたときは、おやっ、これはチャーハンというよりリゾットだなと思いました。それくらい水分が多めなんですね。
そういえば、町中華のチャーハンって、たいていはビタビタ系で、パラパラ系ではな
いのですよね。
そして、究極のビタビタ系チャーハンがこれ。
2度目にいただいたときは、すでにもうヤミツキになってしまっていて、きょうも食べにきました。そう、すごくハマる味なんですよ。

これはうまい!
自宅でも簡単にできるので、ぜひお試しあれ。
特にカレーをつくりすぎて、余ってしまたったときにやってみてください。
いでっち:レトルトのカレーでもかなりおいしくできます。チャーハンを作るのが面倒だったら、市販の冷凍のチャーハンを使うのもありですよ。
けっこういろいろなバリエーションができそうですね。
ぜひ皆さんも究極のビタビタ系チャーハンを試してみてはいかがでしょう。
お店情報
美華飯店
住所:東京都品川区西大井1-1-1 Jタワー西大井ウエストコートA-103
電話番号:03-3777-0213
営業時間:12:00~14:30、18:00~22:30
定休日:日曜日(ただし、イベントなどが開催される場合もあり)
書いた人:下関マグロ

1958年生まれ。山口県出身。出版社、編集プロダクションを経てフリーライターへ。『東京アンダーグラウンドパーティー』(二見書房)、『歩考力』(ナショナル出版)、『まな板の上のマグロ』(幻冬舎)、に『ぶらナポ 究極のナポリタンを求めて』(駒草出版)など著書多数。


