独身男性にとっては1食まるまるフォローしてくれるものとして、お弁当を作る人にとっては欠かせないおかずとして、今や日本人の食生活に欠かせない存在として君臨している冷凍食品。
一般社団法人日本冷凍食品協会のホームページには冷凍食品の魅力が次のように紹介されています。
ずっと-18℃以下で管理されるから衛生的でおいしさもキープ
腐敗や食中毒の原因になる細菌は、低温状態では活動できません。冷凍食品は生産から販売までずっと-18℃以下で管理されているため衛生的。
急速凍結で食品の細胞をこわさず、栄養もそのまま
低温で急速に凍結された冷凍食品はおいしさや栄養もそのまま。だから上手に解凍すれば、とれたてつくりたてを再現できます。
下ごしらえいらずで、食べる分だけ使えるからとってもエコ
冷凍食品は前処理がしてあるので、捨てるところがなく無駄もありません。さらに食べたい時に食べる分だけ使えるから、とってもエコなんです。
保存がきき、買い置きができる
食べたい時に旬を選ばずに食べられる上、保存がきくので便利。買い置きもできるので、買い物に行けない時にも助かります。
簡単におかずが増やせる
種類も豊富なのでメニューを一品増やしたり、お弁当に彩りを添えることができるのも冷凍食品の魅力。
しっかりした安全管理で、信頼して使える
日本冷凍食品協会会員メーカーの冷凍食品は、冷凍食品認定制度に基づいて原材料の徹底した管理、製造工程のチェック、従業員教育など安全対策をきちんと行っています。常に厳しくチェックされている冷凍食品。認定制度に適合した工場の製品には「認定証マーク」がつけられます。
一般社団法人日本冷凍食品協会「冷凍食品の魅力 | 冷食ONLINE」より
ちょっと、いいことずくめじゃないですか。
では、3食すべて冷凍食品にしたらどんな食生活になるのでしょう?
ということで、やってみましたよ。1日の食事をすべて冷凍食品にしてみたら、どんな食事になるのか。
栄養は、ボリュームは、味は、見た目は? 1日で飽きることはないのかも気になります。
今回は
- 同じ商品は複数使わない
- 揚げる、炒めるといった高度な調理はなし。調理済みで温めればできあがりの商品のみとする
という条件を付けて冷凍食品を選んでみました。
その結果がこちらです!
朝食
- パンケーキ またはピザ または焼肉ライスバーガー
- 3種のサラダ
パンの冷凍食品ってなかなかないんです。冷蔵食品ならあれこれそろっているんですが、冷凍で朝食向きとなるとご飯ものかピザという選択になりました。これはお好みのものをチョイスということで。3種のサラダはこれで1つのパックとしてお弁当向けに売られています。冷凍食品の進化を見ましたよ……!
昼食
- 五目あんかけ焼きそば
- 餃子
昼食は「男性が外で食べるランチ」を意識してみました。
ラーメン&餃子も定番だなと思ったのですが、ここは野菜を取りたいので五目あんかけ焼きそばで。
ここで痛恨のミス。餃子が電子レンジでチンするタイプではなく、フライパンで焼くものでした。「調理」になってしまう(泣)。ただし水も油も使わず、ただフライパンで焼くだけというごく簡単な調理でした。
ちなみに冷凍食品売り場のラインアップとしては、麺類ではパスタの種類の多さが際立っていました。
もし夕食までにお腹が空いたら、こぶりな焼きおにぎりでしのぎます。
夕食
- 鶏ごぼうご飯
- あじの竜田揚げ
- たれ漬け唐揚げ
- たけのことしいたいけのしゅうまい
- 3種の和惣菜
- ほうれん草コーンバター
ここは「外で食べる定食」を想定して選んでみました。冷凍食品の「白米」はあるのかもしれませんが、近隣のスーパーでは見つけられませんでした。つまりメジャーじゃないってことですね。
冷凍ご飯モノの主流はチャーハンやピラフです。ただそうなると、おかずとの食べ合わせが悪かったりします。そこで今回は「炒め感」がない鶏ごぼうご飯を選んでみました。
おかずは多種多様。選ぶのに悩むほどですが、各メーカーが用意しているのが「鶏の唐揚げ」。居酒屋さんの定番メニューは子どものお弁当にも喜ばれる、性別年代を超えて愛される名作なのですね。
ほかもやはり揚げ物のおかずが目立ちます。そこで肉と魚、1種類ずつおかずを選んでみました。1個ずつのボリュームは大きくないので、2種類のチョイスでも問題なしです。そしておかずが揚げ物2種だとちょっと飽きるかもしれないので、たけのことしいたいけのしゅうまいも添えてみました。
副菜には、これまた1セットとして売られている3種の和惣菜。こういうのがあると、確かにお弁当のメニューもマンネリ化しないですね。すごいな日本の冷凍食品。
これでもまだ野菜不足に感じるので、ほうれん草コーンバターを追加してみました。これにインスタントのみそ汁が加わればばっちりです。
こうして見ると、立派に3食成り立ちましたね。気になる点といえば、主食に白米とパンが選べないこと、野菜不足になりがちなこと、でしょうか。ただし野菜については、調理して使う冷凍野菜が売っています。今回は調理済みの冷凍食品だけを選びましたが、ほうれん草や根菜、ミックスベジタブルなどの冷凍野菜を上手に取り入れることで、その部分はだいぶ解消されそうです。
それからカロリーですが、写真通りのボリュームで食べた場合は以下のようになります。
朝食
- パンケーキの場合 304kcal
- 焼肉ライスバーガーの場合 332 kcal
- ピザの場合 428 kcal
昼食 601 kcal
夕食 666 kcal
合計 1725~1849 kcal
30代の男性は運動量にもよりますが1日に2200~3500kcal摂取していいので、それを下回っているのは意外な結果でした。ただ、夕食の鶏ごぼうご飯をおかわりしたり、ビールなどのアルコールが加われば、カロリー的には一気にアップしますね。
また、「炒飯だけ」「パスタだけ」といった、冷凍食品の主食のみの食事を続けると、栄養バランスが偏るのでそこも注意が必要です。手軽だからといって毎日カップラーメンを食べていたら体によくないのと同じことですね。
3食すべて冷凍食品で過ごす日々が続けば確実に飽きるでしょうが、上手に利用すれば食生活に変化も生まれ、自分で作れば手間のかかる料理も気軽に食べられ、かなり重宝してくれるはずです。手作りにこだわるあまり作ること自体が面倒になってしまうのなら、冷凍食品も大いに利用したいものです。
最後におまけ。これまた日本冷凍食品協会によると、「平成28年(1~12月)冷凍食品の生産・消費」、つまり好評の旬の食品が分かるのが、国内生産量ランキングは以下のとおり。
1位 コロッケ
2位 うどん
3位 炒飯
4位 ハンバーグ
5位 ギョウザ
6位 カツ
7位 スパゲッティ
8位 ピラフ類
9位 たこ焼き・お好み焼き
10位 ラーメン類
炒飯がぐいぐいきてるらしいですよ。お気に入りはランクインしてますか?
冷凍食品、ぜひ上手に使って自炊生活をより豊かにしてください!
※この記事は2017年6月の情報です。