こんにちは! 鮮魚魚武の三代目、料理家の魚屋三代目です。
スーパーマーケットで季節を問わず見かけるサーモンの刺身。ねっとりと脂がのっていて、晩酌のおつまみにしても、ご飯とみそ汁で刺身定食にしても美味しいですねよね。
よく見かけるものとしては、アトランティックサーモン(ノルウェー産のノルウェーサーモンもありますね)と、それよりちょっとお安い、ニジマスを海で養殖したトラウトサーモンがあります。
今回ご紹介するのは、アトランティックサーモンほど脂や味が濃くはありませんが、安価でほどよい脂ののりのトラウトサーモンのうま味をさらにアップさせて、さわやかな風味もプラスして食べる方法。火も電子レンジも使わずに、酢で10分ほど締める「シメサーモン」です。
魚屋三代目の「シメサーモン」
【材料】1人前
- 刺身用トラウトサーモン(今回は柵を使用) 100~150g
- 塩 ひとつまみ程度
- 酢 大さじ2
- 砂糖 小さじ2
- 大葉、大根のつま、わさび、しょうゆ お好みで
作り方
1. サーモンの両面に軽く塩(両面でひとつまみ程度)をふり、5~10分おきます。
魚の臭みなどが水分と一緒に抜けて和らぎ、塩で下味が付き、酢もしみこみやすくなります。この工程は省略してもOKですが、ひと手間かけるとより美味しくなりますよ。
2. ボウルに酢、砂糖を入れよく混ぜ合わせます。
砂糖のうま味とコクを加えます。
3. サーモンから水分が出てくるので、キッチンペーパーなどでおさえて吸い取ります。
4. 2にサーモンを入れ、ラップをかけて冷蔵庫で5分おき、ひっくり返してさらに5分。全体が酢に漬かるように合計で10分締めます。
刺身に切ってあるサーモンならより早く仕上がります。全体が少し白っぽくなりますが、5分ほど締めればOKです。
5. 締めたサーモンを食べやすく切り、
器に盛り付けます。今回は大葉と大根のつま、わさびを添えました。お好みでしょうゆを入れた小皿も添えます。
サーモンの脂のうま味をほどよい酸味が引き立てる!
シメサーモン、まずはそのまま召し上がってみてください。サーモンの脂のうま味を、砂糖を加えた酢のほどよい酸味が引き立ててウマい! 軽く塩をふって酢で締めたことで身がしっかりとして、噛むと適度な弾力がいいですね。
わさびをちょっとのせて、しょうゆをつけて食べると、さわやかな風味としょうゆの塩気でまた美味しいです。酒の肴に、ご飯のおともにぴったりですよ。
ご飯に合ういえば、丼にご飯をよそって少し冷ましたところに、シメサーモンをのせ、しょうゆを少したらして食べる「シメサーモン丼」もおすすめです。そのままつまむなら1cmくらい、ご飯にのせるなら5mmくらいの厚さに切るといいでしょう。
酢で締める時間は、お好みでさらに10分くらい延ばしてもOKです。より酸味のしっかりしたシメサーモンになります。
アトランティックサーモンのほうでも、鯛やヒラメなどの白身魚でも美味しくできますので、お好きな刺身でおためしください。
酢だけで締めて、甘めのしょうゆで食べる「シメブリ」も美味しいですよ!
作った人:魚屋三代目
本名・柳田昇(やなぎたのぼる)。神奈川県厚木市で60年以上続く鮮魚店の三代目。父と魚屋を営むかたわら、旬の魚介の簡単な料理や捌き方をブログ『魚屋三代目日記』にて紹介しています。レシピ本などの書籍やテレビなど幅広く活動。62種の魚介の詳しい捌き方と、それらの魚をおいしく食べる100を超えるレシピ、捌き方やおろし方の動画が見られるQRコードも掲載の最新刊『魚屋三代目の魚のおろし方と料理』(エイ出版社)が発売中。2023年4月、新鮮な魚介類を使ったお惣菜店「noboru 魚武商店」もオープン。
- ブログ:魚屋三代目日記
- X:@nsakanaya
- Instagram:@noboru_uotakeshouten
企画協力:フーディストノート
“暮らしを彩るレシピとアイデア”をコンセプトに、
フーディスト®と共創するメディア&コミュニティ。毎日の食卓に大活躍の料理レシピ、食を楽しむアイデアやトレンド、キッチン収納や調理グッズのコラムなど料理・食と暮らしにまつわる情報が満載。
※2025年4月より「レシピブログ」から「フーディストノート」へリニューアルしました
- ウェブサイト:フーディストノート
- X:@sugurecipe
- Instagram:@foodietable.jp