プリッとした食感と辛さが後を引く!ビールによく合う「エビのブラックペッパーソース炒め」の作り方【美窪たえ】

「エビのブラックペッパーソース炒め」のレシピを美窪たえさんに教えてもらいました。たくさんのブラックペッパーを効かせたソースと、プリッとした食感のエビとの組み合わせがたまりません!

こんにちは! 料理家の美窪たえです。

今回は「エビのブラックペッパーソース炒め」をご紹介します。

「ブラックペッパーソース」とは、その名の通りブラックペッパーの風味が効いた、見た目にもインパクトのあるエスニック感漂うソースです。このソースで調味すると、エビのうま味とじんわりとしたブラックペッパーの辛さが後を引く味わいになります。 

ソースのポイントは、なんといってもブラックペッパーの使い方。

量と、加えるタイミングが重要です。

慣れ親しんだスパイスも、少し使い方を変えてみるだけで、普段とは違うおいしさを生み出すことができます。手軽な冷凍むきエビで、十分にアジアの雰囲気を体験することができますよ。

気温が高くなってくるこれからの季節にぴったりなエスニック料理は、ビールにとてもよく合います。

材料 2人分

  • 冷凍むきエビ……250g
  • ニンニク……2かけ
  • サラダ油……小さじ2
  • ブラックペッパー(粗挽き)……小さじ1
  • バター……5g
  • パクチー……適量

〈調味料〉

  • オイスターソース……小さじ2
  • しょう油……小さじ1
  • ケチャップ……小さじ1
  • 砂糖……小さじ1
  • 水……小さじ2

「エビのブラックペッパーソース炒め」の作り方

メイン食材のエビを準備していきます。今回は準備のしやすさを優先して、冷凍むきエビを使用します。

ボウルに薄めの塩水(水400ccに塩小さじ1目安、共に分量外)を用意し、そこへ冷凍むきエビを入れ、15〜30分浸してゆっくり解凍します。

この「塩水解凍」が冷凍むきエビをおいしく調理するコツです。自然解凍したり、流水にあてて急速解凍したりするのに比べてうま味が抜けにくく、水分を保ってプリッと食感良く解凍することができるのです。

一口に冷凍むきエビといってもさまざまな種類がありますので、今回はできるだけ身が大きいものを選んでいただくと、ソースのパンチに負けず、ぜいたくにエビを楽しむことができておすすめです。

エビが解凍できたら塩水を切り、流水で塩気をさっと流します。そしてさらにキッチンペーパーで水気をよく拭き取ります。水気が残っていると、ソースの味が薄くなってしまいますので、加熱する前に水気をできるだけ取り除いておくことが重要です。

また、最近は背ワタを処理した状態のものが多くなっていますが、もしも黒っぽく残っているものがあれば取り除いてから調理を進めてください。背中側に包丁で浅く切り込みを入れるか、ようじなどで引っ張ると背ワタはつるっと抜けます。

ニンニクは木べらで上から押しつぶして、4〜5mmくらいに刻みます。こうすることで香りが出やすくなり、また形がふぞろいになるので見た目や口当たりに変化が生まれ食感も楽しめます。

〈調味料〉は、混ぜ合わせておきましょう。

そして、味付けのメインとなるのが、ブラックペッパーです。

もっとも身近なスパイスの一つであるブラックペッパーは、普段は塩とセットで下味としてお肉に軽く振ったり、ラーメンや炒め物のアクセントにしたりすることが多いと思いますが、今回は味付けの主役としてたっぷり使用します。

食べ慣れたはずのスパイスも量を多めにするだけで、まったく新しい味わいになりますので、恐れずにぜひ分量通りに使ってみてください。 

材料の準備ができたら、炒めていきましょう。

せっかく丁寧に解凍したエビも加熱しすぎると硬くなってしまいますので、ここからはエビに火を入れすぎないように、落ち着いて段取り良く完成させていくことが大切です。

フライパンにサラダ油を入れ中火でよく温め、エビを並べます。一度並べたらあまり触らずに、まず片面を1〜2分焼いてから、裏返します。

エビを裏返したらニンニク、ブラックペッパーを加え、炒め合わせます。

ニンニクの香りを引き出し、ここでブラックペッパーにもしっかり熱を加えることで、インパクトのある香りが生まれます。

ニンニクとブラックペッパーの香りが立ってきたら、〈調味料〉を加えて混ぜ合わせます。

〈調味料〉がエビ全体にからみ、ふつふつとしてきたら、バターを加えて炒め合わせます。バターが溶けてなじんだら、これで「エビのブラックペッパーソース炒め」の完成です!

バターは最後の最後に加えて加熱時間を短くすることで、コクのある香りを最大限残すことができます。あらかじめ1cm角くらいに切っておくと、溶けやすく、スピーディーに仕上げることができますよ。

お皿に盛り付け、パクチーを添えるとエスニックの雰囲気がぐぐっと盛り上がります。プリプリッと弾力のあるエビに、深みのあるソースをたっぷりからめながら、いただきます。

オイスターソースをベースとしたやや甘めの味付けに、唐辛子や山椒とは一味違うブラックペッパーのじんわりとうま味のある辛さが効いていて、エビのおいしさが引き立ちます。

これはもうビールなしでは語れません……! 

このこってりとしたソースが、ごはんに合わない訳はありません。
ごはんと食べる場合には、あらかじめソースの分量を増量しても良さそうです。

まとめ

便利な冷凍むきエビは、解凍時の一手間でよりおいしくなります。またこのソースは、エビ以外にも、肉や魚でもおいしく食べられ、エスニックの雰囲気を感じることができますので、レパートリーに取り入れていただけたらうれしいです。

書いた人:美窪たえ

料理する人、食べる人。J.S.A.認定ソムリエ、SAKE DIPLOMA。OLからバーテンダー⇒日本料理人⇒フレンチコック⇒アメリカンデリという、異色の経歴を持つ料理家。料理のおいしさと酒への思いを発信するユニット[おとな料理制作室]としても活動。著書『おとな料理制作室へようこそ』(ワニブックス)が好評発売中。

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