混ぜておけば10分でできる在宅勤務カレー「ポークビンダルー」を分散調理で作る【ツジメシの日常メシ】

こんにちは。プロダクトデザイナーときどき料理人、ツジメシこと辻村哲也です。「ツジメシの日常メシと週末メシ」、今回は日常メシ。用意しておいたら食べる時の調理は気軽で簡単な「分散調理」シリーズです。

「分散調理」とは僕が勝手に言っている用語でして、手の空いた時に用意しておいたら、食べる時の調理は短時間で簡単に、しかもそのときは細かい計量などの気を使う作業もできるだけしないで済ませよう、という方式です。
仕事の合間に脳のリソースを消費せずに済むので、在宅勤務に向いていると思います。


以前紹介した、仕込んでおいたらすぐできるチキンカレー。

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このレンジパスタも分散調理ですね。

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今回は最近人気の酸味とほんのり甘みが効いたインドのポークカレー、「ポークビンダルー」の分散調理版をご紹介します。カレーというと長時間煮込むイメージがありますが、煮込む代わりにマリネしておくことで、玉ねぎや酢によって肉が柔らかくなる効果を狙います。同時にスパイスや調味料の味も肉に染みるので、さっと炒めて数分煮るだけで美味しく食べられます。作る手間は生姜焼きとほぼ同じですよ。

 

また、あらかじめ用意しておけるキャベツのマリネを一緒に盛ると、一皿で満足感のある食事になります。


使うのはパウダースパイス3-4種類と最小限。さらにお手軽に、これらをまとめてカレー粉で代用する方法も合わせてご紹介します。

たいていのカレー同様、これも冷凍保存できるので、倍量作って残りを冷凍しておくのもおすすめです。冷凍庫にカレーがあるのって心強いですよね。

 

ツジメシの "分散調理" ポークビンダルー

材料(1食分)

  • 玉ねぎ 80g (中1/4個)
  • ニンニク 中1かけ(7-8g)
  • 生姜 ニンニクと同量程度
  • 豚肩ロース 焼肉用など厚さ5-6mm程度のもの 120g

漬け込み調味料

  • 塩 2g(小さじ1/3)
  • 砂糖 4g(小さじ1)
  • 酢(あれば黒酢) 大さじ1
  • トマトペースト 大さじ1
  • サラダ油 小さじ1
  • ガラムマサラ 小さじ1
  • ターメリック 小さじ1/4
  • カイエンペッパー(一味唐辛子) 小さじ1/4〜1/2(お好みで)
  • パプリカ(あれば) 小さじ1/2

(スパイス4種はカレー粉小さじ1.5で代用可)

 

  • サラダ油 小さじ2
  • 水 大さじ3
  • ご飯 適量

 

付け合わせ用

  • キャベツ 100g
  • 塩 1g(ひとつまみ)
  • レモン汁 小さじ1
  • クミンシード、または粗挽き黒胡椒 2-3つまみ

 



用意

玉ねぎは繊維と垂直方向に5mm幅に、長さは3-4cm程度に切ります。
ニンニクと生姜はすりおろし(ニンニクはみじん切りでもOK)、豚肉は硬いスジがあれば切り目を入れ、一口サイズに切ります。


ボウルに、豚肉、玉ねぎ、ニンニク、生姜、漬け込み調味料を全て入れ、ゴムベラなどでよく混ぜます。まんべんなく混ざったら、密着するようにラップをして、冷蔵庫に入れておきます。

この状態で3時間ほど、できたら一晩くらいおいておきます。長い分にはまる1日くらい放置しても大丈夫。昼に食べるなら前夜か朝に仕込むとよいと思います。

カレーの調理に入る前に、付け合わせのキャベツも用意しておきます。

キャベツは5mm-1cmくらいの幅(多少ばらつきがあっても大丈夫)、長さは4-5cmくらいに切ります。

キャベツ、調味料をすべて調理用の袋に入れ、軽く混ぜて冷蔵庫に入れておきます。

このとき、クミンシードはフライパンで軽く乾煎り(中火でフライパンが温まってから1分程度)してから使うとぐっと香りがよくなります。粗挽き黒胡椒の場合はそのままで大丈夫です。

キャベツは和えてすぐならフレッシュなシャキシャキ感、少しおいておけば浅漬け的にしんなりします。どちらも美味しいので、お好みと仕込みの段取り次第でどうぞ。

 

 

直前の調理

さてここから食べる前の調理です。ご飯を用意してあれば、フライパンを火にかけるところから10分程度で食べられますよ。

フライパンを中火にかけてサラダ油をあたため、マリネしておいた肉と玉ねぎをつけ汁ごと全てフライパンに入れて炒めます。このときゴムベラなどでボウルの中身を残さず入れてください。

1-2食分くらいの少量のカレーは、フライパンでゴムベラを使うのがおすすめです。
ゴムベラを使えば、カレーのソース部分を残さず使えて無駄もなく、洗い物も楽になります。フライパンは今回の分量の1食分で24m程度の大きさの樹脂加工のものが扱いやすいです。

あまり触らず、時々混ぜながら3分炒めたら、

水を加えて中火のままさらに3分煮込みます。

3分経ってこのくらいの水分量になったら(煮詰まり過ぎていたら適宜水を足しましょう)、味を見て塩で調整します。追加なし〜軽くひとつまみ程度(分量外)でOKなはずです。

器にご飯、カレー、キャベツを盛り付けたら出来上がり。

この短時間調理とは思えないない、満足感のある仕上がりです。シンプルながら酸味と甘みでコクをしっかり感じ、つけ合わせのキャベツもいいバランスでさっぱり口直しできます。ランチならこの一皿でもう充分。

今回スパイスは、ガラムマサラ、ターメリック、カイエンペッパー(一味唐辛子)、パプリカを使いました。辛味のカイエンペッパーの量は幅を持たせています。このカレーには少し辛めが合うと思いますので、お好きな方はちょっと多めに入れてみてください。

これらのスパイスは、まとめてカレー粉に置き換えても問題なく美味しくできますので、いろいろスパイス揃えるの面倒、という方はそちらでお試しください。

 

 

作った人:ツジメシ

ツジメシ

本名は辻村哲也、ツジムラの飯でツジメシです。本業は各種製品を手がけるプロダクトデザイナーながら、料理好きが高じて間借り飲食店でも料理中。手抜き日常食からマニアックな料理まで図解したレシピが人気。著書に『付箋レシピ デザイナーときどき料理人のスケッチごはん』(アース・スターエンターテイメント)。

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