男のためのメイソンジャー入門。浅漬け、塩辛……行こうぜ、オシャレの向こう側へ!

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高感度な女子の間で話題のメイソンジャー。

高感度じゃない男子のためにいちおー説明しておくと、メイソンジャーとはフィラデルフィアのブリキ職人ジョン・メイソンが1858年に考案したガラス製の密閉容器。

ポイントは外側の枠蓋とパッキンのついた内蓋のダブル構造になっていること。このため高い密閉性がある上、バリエーションのある内蓋を変えることで様々な用途に使えるんです。

各社で製造していますが、とくにBall社のものが話題でアメリカの家庭には必ずあるというほど一般的。

まあ、要するに単なる密閉容器なわけですが、ここまで注目されたのはシンプルでちょっとレトロなデザインが可愛らしいため。

そして、なんと言っても超オシャレ暮らし系雑誌『Kinfolk』をバイブルとあがめる高感度女子の聖地ポートランドで、コーヒーやデザートの容器として使われているという情報が入ってきたためと言われます。

要するにですね、高感度女子のためのオシャレ容器なわけです。普通男子は、タダの空き瓶が青山やら自由が丘やらの雑貨屋でエラそーに並べられてるのが不思議だったでしょうけど、そういう理由だったんですよ。

 

男による、男のための、男くさいジャーの使い方を探せ!

しかし、ちょっと待て。

メイソンジャーを手に取ってみると、なかなか頑丈で使い勝手が良さそう。いかにもアメリカ的な力強さを感じます。

これはむしろ男子にこそふさわしいのでは。女子に独占させておくのはもったいない。
男には男のジャーの世界があるはず! それを探してみようではありませんか!

さてなにか男くさい使いかたは……。
まずは軽くナスとキュウリの浅漬けなんかどうでしょう。ナスが美味しい季節ですし、

コイツでご酒(ごしゅ)をキューっとやったらたまらないね、オイ!

 

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さて材料はナスとキュウリ、そしてミョウガ。

 

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ナスとキュウリをそれぞれ1本ずつ5ミリくらいの厚さにスライスして、塩を振りましょう。

これをメイソンジャーに詰め込んで、冷蔵庫でお好みの時間、寝かせます。汁が出てくるので、全体がまんべんなく漬かるように、たまにジャーをひっくり返しながら、ごく浅漬けが好きなら30分くらいで大丈夫。しっかり漬けたいなら1日待ちましょう。

 

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はい、こんな感じに詰め込んで男っぽく……って、アレ? 

これ、なんか女子っぽい気がする……。普通に暮らし系だよね。
某メディアあたりに写真パクられて「メイソンジャーの新しい使い方みつけたヨ!」とかキャッチつけられそうじゃん。
素敵に丁寧じゃん。

 

ま、気を取り直して……。
好みの加減に漬かったら、汁を捨て、ゴマ油少々をかけて、刻んだミョウガをトッピング。
ハイ、男っぽいでしょ!

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カリモク60のソファとテーブルが男のインテリアっぽいし。男っぽいよね?

ね?

……じゃあ、もう次はね、これぞ男ってやつを。

イカの塩辛をメイソンジャーで作って見たらどうでしょう。

 

荒くれ者の漁師をイメージ! メイソンジャーで作るシオカラ!

イカが美味しい季節ですし、コイツでご酒(ごしゅ)を……って、俺、断酒中なんだけどね。

イカの塩辛と言ったらこれはもう、男臭いを通り越してオッサン臭くなるハズ!

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さてまずは新鮮なイカを用意します。今回はスルメイカを2杯。
そして塩とショウユを適宜。

身から内蔵を取り外し、キモだけを取り出します。キモについた墨袋を破らないように慎重に取り除く。

 

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身から皮を剥いたら、全体に塩を振ってザルなどに並べて冷蔵庫に。
このまま1日じっくり寝かせると水分が出て旨味がギュッと身につまり、なおかつ臭みがなくなります。

 

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水気が抜けたらエンペラと身とゲソを食べやすい大きさにカット。少し大きめくらいのほうが手作り感があるかも。
身を切るときは斜めに削ぐようにすると味がしみやすいですよ。

ボウルに入れたらキモを絞り出し、しょうゆを加えよく混ぜます。このときに七味やユズを入れて風味をつけるのもよし。

 

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こいつをメイソンジャーに詰めて冷蔵庫へ。

すぐに食べても美味しいですが、これだと単なるキモアエ。塩辛としてはしっかり発酵熟成してからが食べ頃。

3日目くらいから美味しくなり、1週間くらいで食べきるのが良いようです。

この間、1日に1回はキレイなお箸などで良くかき混ぜます。
これをしないと分離した水分が腐ってしまうことがあるんです。


完成した塩辛がこちら!

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見よ、この男くさ……。いや、これも普通に女子っぽいじゃん!
s◯opeさんで別注かけてオイヴァ・トイッカにマウスブローで作らせました、みたいな感じだろ!

メイソンジャーの女子力に、メニューの男子力が負けている!


かくなる上は、最終兵器を投入するしかない……。

いでよ納豆キムチ丼塩辛乗せ!!

こんなもんはどうやったって男臭くなりますよ! オシャレになんかなんないっす。

おっすおっす!

 

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材料はこの通り。
こいつをメイソンジャーに詰め込むだけ。キムチは5ミリ幅くらいに刻むと食べやすいですよ。

玄米、納豆、キムチ、シオカラの順に詰めると。

 

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えーと……。
おい、これもぜんぜん女子っぽいだろ!

北◯暮らしの道◯店さんの「スタッフの愛用品」コーナーに登場しそう。

あー、もういいや! ホラよ!

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天気のいい週末にはバスケットを持って公園へ。
ヘリオスのボトルにお気に入りのドリンクを詰めて、もちろんメイソンジャーも忘れずに。柔らかな陽射しの中、ピクニックシートを広げてキムチ納豆丼を食べれば気分はホッコリ秋日和です。

 

メイソンジャー、女子力高えーーーー!

あ、最後になりましたが食中毒だけは十分にお気をつけくださいネ。

 

書いた人:宇田川しい

宇田川しい

コーヒー・ライター。東京都出身。和光大学中退後、編集プロダクション、出版社勤務を経てフリーランスに。元アル中で、断酒後、コーヒーにハマる。ゲイ・ライターとしてハフィントンポスト日本版でLGBT関連の記事を担当する。年齢非公表。

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