日本酒初心者大歓迎!京の地酒36種が時間制限なしで飲み放題「KYOTO SAKE GARDEN」

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「おいしいお酒に出合ってほしいから」

こんにちは。メシ通レポーターの泡です。

いつだって飲兵衛たちを悩ませる問題、それは「たくさん飲みたい」「でもお金には限りがある」

飲みたい気持ちと財布の重さの反比例っぷりに夜ごと枕をぬらすお仲間も多いことと思います。

 

そんな我らに朗報!

 

京都の街なかに2017年1月にオープンしたばかりのKYOTO SAKE GARDENでは、なんと36種類の日本酒が時間制限なしで飲み放題! 

 

しかもお酒はすべて京都産。有名・無名問わず、定番から旬のお酒まで幅広いラインアップがセルフサービスで味わえちゃうのです。

これは酒ごい……もとい、すごいことですよ。

 

気になるお値段は……

 

3,240円!

 

ちょっとイキったお店なら、1杯 800円なんてザラなのに、しつこいようですが飲み放題でこの安さ(落涙)。

行かなくてどーする、って感じですよね。

 

さっそくご案内いたしやしょう。

 

お店は、京都の繁華街・四条河原町から少し北へ行った河原町三条にあります。

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阪急河原町駅から、河原町通を北へ。三条通の1本北にある通りを東へ入ります。

 

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この看板を目印に、地下1階へどうぞ。階段が細くてやや急なので気をつけてくださいね。

 

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ドアから中の様子が見えるので安心。

 

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居酒屋さんの居抜きだという店内は気さくな雰囲気。カウンター席もあります。

 

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冷蔵庫にはみっちりと一升瓶が並んでいます。うほっ、これ全部飲んでいいんや!

 

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隣には酒器がずらり。

 

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お燗器も備えられているので、好みの温度で燗酒をつけるのもOK

 

では、お店のスタイルについてご説明をば。

 

席に限りがあるため、基本的には予約制です。せっかく行って入れないと悲しいので、ぜひ事前にお電話してから行ってください。

 

席についたら、飲み放題システムについてスタッフから説明を受けます。

 

① 好きな酒器を選んで、冷蔵庫からセルフでお酒を注いで飲んでください。

 

② 酒器の交換は好きなタイミングでOK

 

③ おいしく飲み比べるために「和らぎ水」を飲んでください。

 

④ 吐くまで・倒れるまで飲まないこと。ビルの共用部分に吐いたら、特殊清掃代3万円です。

 

⑤ 店主が飲みすぎ・酔いすぎと判断した場合は退場となることもあります。

 

⑥ おつまみの持ち込み自由。途中での買い出しも自由にどうぞ。

 

 

自由度、高っ! 

懐、深っ!

 

要するに、ほどよく楽しく飲めばOKってことですよね。

納得したところで、3,240円を前払いし、「あとはご自由にどうぞ」という流れです。

 

この太っ腹なお店を営むのは、店主のryuさん。

バーテンダーやブライダル2次会専門店の店長を経て、現在はご自身でブライダル系のお店を経営されています。

 

──一見、日本酒とは関係がないように思われますが?

 

2年ほど前、本業の関係で京都の『松井酒造』の日本酒セミナーに参加した時にいろんなお酒を飲み比べて『日本酒ってこんなにおいしいんや!』と感激しました。学生時代の、日本酒=適当なものを酔っ払うためにラッパ飲みするものというイメージが根強かったので、衝撃的でしたね

 

──学生あるある、ですね。ほんで悪夢のような二日酔いに苦しんで日本酒が苦手な大人になってしまうと。

 

そうなんです(笑)。だから、今の学生さんたちにはちゃんとおいしいお酒を飲んでほしいと思ったんです。でもよそで飲むと高いでしょ。学生時代はお金ないでしょ。それでも無理せず飲みに来てもらえるように飲み放題をしようということでこのやり方にしました

 

──ありがてぇ~。学生じゃなくなって久しい私にも、優しいシステムでありますよよよ。

 

お酒を京都産だけに絞ったのは、京都にもこんなにおいしいお酒がいろいろあるのに、意外と地元の人は知らないし飲んでいない。もっと広めたいと思ったんですよね

 

6軒の酒屋さんから仕入れるほか、お客さんに「あそこの酒屋さんにこんなおもろいお酒があった」と聞けば、その1本を目指して走ることもあるのだそう。

 

ちなみに、なぜ36種類なのかを聞いてみたら

冷蔵庫に入る限界の数だから」とのことです。

そして、お店の規模からしても、回転よくいいペースで一升瓶が空いて適度に入れ替えをするにもこれくらいの数がちょうどいいのだそう。

 

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ryuさんと交互にお店に立つ岸 雅也さん。もともと祇園でおでんバーを営んでいたそうで、柔らかな物腰が初めてのお客さんも安心させてくれます。シャイなryuさんはお顔出しNGとのこと。でも、とても一升瓶が似合うタイプだとお伝えさせていただきます。

 

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冷蔵庫の上段は、定番や好評なお酒。

 

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中段は入れ替わりで登場するお酒がメイン。

 

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下段は日本酒ベースの果実酒。ロックやソーダ割りで味わえます。もちろんこちらも飲み放題。

 

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定番でおすすめの3銘柄をあげていただきました。

 

左から、「蒼空 純米 美山錦」(藤岡酒造)。伏見で若い蔵元さんが造っている評判のお酒。「食事によく合うお酒で、日本酒デビューにぴったりですよ」と岸さん。

 

「神蔵 七曜 純米無濾過生原酒」(松井酒造)。塗矢さんが日本酒に開眼したきっかけの1本。「米の味がしっかりとして、味わいが豊かなところがすごいと思います」

 

「澤屋まつもと 守破離 五百万石」(松本酒造)。蔵の息子さんが新たに造っている注目の銘柄。「微発泡で洗練された味わいが完成度高く、初心者からツウの方まで楽しめるかと」とryuさん。

 

「どれから飲んだらいいかわからーん!」という場合は、まずこの3種類を味わってみて、これを基準に次のお酒を選ぶといいそうですよ。

 

──しかし、こんなに好き放題できるのはうれしいですが、ベロベロになるお客さんで店が荒れたりしませんか?

 

それが、我々も意外なほどにみなさん静かにというか、酔っ払いすぎることなくきれいに楽しまれてます。これまでで最大33飲まれた方がいらしたのですが、お見送りしても最後までふらつきもせずまっすぐ歩いて帰られましたよ

 

う~ん、見習いたい!

 

持ち込みのアテに合うお酒を選んでもらおう

店内に用意されているフードは、おでんと缶詰。のみ!

 

私も岸さんも自分のバーでおでんを出していたので、『それならお店で作るのはおでんだけにしよか』ということに即決。ほかの料理を作る時間があったら、お客さんとしゃべりたいですもん」とryuさん。たいそう潔いではありませんか。

 

でもそんな一皿入魂のおでんがうまいんだ、また。

 

京都らしく白味噌と酒粕を使ったおでんは、約10種で1個 100円均一。

 

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大根、ちくわ、こんにゃく、卵。

いい感じに出汁がしゅんで(染みて)、ふわり白味噌と酒粕が香ります。優しいおでんだ~。

 

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缶詰は200円均一。

 

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そのままではなく、ちゃんと器に移して温めてくれるのがうれしい。

さば梅煮缶には好みで山椒や七味、一味をかけて。

 

そのほかのアテは、ほんとに、持ち込み自由!

酒飲み好みのアテをいろいろそろえるのは大変やから、食べたいもんは持って来てくれはったらいいんです

 

近くにはセミ高級スーパーのM治屋やベーカリー、和・洋菓子店、牛丼屋さんに餃子チェーンなどがそろっているため“仕入先”には事欠きません。

少し歩けば百貨店もあるのでちょいと張り込んでデパ地下グルメも調達可能です。

 

大抵は、M治屋でチーズや珍味を仕入れてくるそうですが、中には手作り酒肴弁当や、花見仕様の折り詰めを持参する猛者も。イーネ! 友達になりたいわ。

 

せっかくなので私めもM治屋でちょいと買い物をしてきました。

 

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脈絡のないこのアテに合うお酒、選んでもらっていいですか?

 

そんな無茶ぶりに最初は「そんなん言われたん初めてや」と戸惑い気味だったryuさんですが、結果、ノリノリで選んでくださいました。

 

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「チーかま」×「玉川 山廃 無濾過生原酒」(木下酒造)

「この玉川はアルコール度数が22度ととてもどっしりしたお酒なので、チーズのこっくりした感じに負けないはず。山廃ならではの酸味もちょうどいいのでは」

 

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「寄せ豆腐」×「神聖 純米」(山本本家)

「昔ながらの日本酒、親父が晩酌で飲んでたような趣のこのお酒なら、寄せ豆腐の甘みにもすんなり同調しそう」

 

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「生八つ橋」×「英勲 辛口」(齋藤酒造)

「辛口だけど芯にはお米の甘みがあるので、菓子の甘さに通じるかと。あ、でもこの八つ橋はニッキ味だからちょっと負けるかな……

 

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「塩プレッツェル」×「白木久」(白杉酒造)

「塩気がぱきっとしていて食感のあるプレッツェルには、丹後のコシヒカリ100%で造ったまろやかな味わいのお酒を合わせたい。尖ったもの同士だとけんかしそうだけどこれなら相性いいんじゃないかな」

塩プレッツェルは家にあったものを持って来ました。余談ですが石垣島の土産としておすすめです。

 

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「イチゴ」×「蒼空 おりがらみ」(藤岡酒造)

「微発泡だからシャンパンのイメージで。フルーツとシャンパンは合いますもんね。米ならではのほのかな甘さがあるのも、甘酸っぱいイチゴにぴったり」

 

いやー、面白い。

最後は岸さんも交えて3人であれやこれや組み合わせを試してみましたが、「アリや」「ナシや」とわいわいやるのもいと楽し。個人的にはイチゴと蒼空が好みでした。

 

このお店の遊び方のひとつとして、ご提案申し上げます。

(こんな風にお酒選びをお願いするなら、忙しいタイミングを避けてくださいね)

 

お客さんが“発見”してくれるのが何よりの喜び」というryuさん。

こんなお酒が京都で造られてたんや

私好みのお酒って純米酒やったんや

など、どんなことでもいいから、お酒について何かを“発見”してくれたら、とのこと。

 

そのために、どうぞ心おきなく飲み比べをしてくださいね」(ニッコリ)

 

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こんなになるまで飲んでも……いいの?

 

お店情報

KYOTO SAKE GARDEN

住所:京都京都市中京区河原町通三条上ル恵比須町442-1 ル・ジゼームビルB1
電話番号:075-254-7678
営業時間:18:0022:00(LO)
定休日:不定休
Facebook:KYOTO SAKE GARDEN

 

書いた人:泡☆盛子

泡☆盛子

ライター。沖縄出身、京都在住。京都の水というか食がカラダに合い、45kg肥えたのが自慢。立ち呑みと、おかずケース食堂での昼酒が好き。

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