【羊肉好きの皆さまへ】元北海道民なんだが「ジンギスカン」のいろいろな楽しみ方をあらためてご共有いたします

北海道民にとって羊肉やジンギスカンは日常的な食べ物。今回は、市販の醤油ベースのジンギスカンダレを使わない羊肉の楽しみ方について、さまざまなスパイスや食材を使って検証してみました。

羊肉のおいしい食べ方を研究してみました

こんにちは、ライターのちみをです。

皆さんは、羊肉(ラム肉)はお好きですか?

私は元北海道民(道東)なので、羊肉やジンギスカンにはちょっとウルサイのです。

ジンギスカンというと、あの兜(かぶと)のような独特の鍋を想像する人も多いと思います。

でも本当はジンギスカンの定義って厳密には定まっていなくて、羊の串焼きをジンギスカン串と呼んだり、醤油ベースで味付けしたものを鉄板焼きで食べる場合もジンギスカンと呼んだりもするので、けっこうおおらかな料理なんですよね。

要するに、「羊肉の焼き肉」はすべてジンギスカンと呼んで差し支えないでしょう。

 

で、羊肉好きの私としては、近所のスーパーとかで羊肉を買ってきたりすると、よくある市販の醤油ベースのジンギスカンダレじゃなく、ちょっと変わった食べ方を試してみたりすることがあります。

羊肉って、独特の香りがするが故に挑みがいがあるといいますか、あの臭みをねじ伏せたり、スパイスと調和させたりする食べ方があって。最近それをずっと研究しているんです。

 

そこで、今日は簡単に試せるものから、ちょっと手の込んだ「漬け込み系」のジンギスカンの食べ方まで、私の研究の成果を皆さまにご共有したいと思います。

 

①羊肉を「五香粉塩」で食べる

【材料】(1人分)

  • 羊肉 お好みの部位で好きなだけ
  • 塩、五香粉 塩と五香粉を4:6の割合で適量

 

【作り方】

塩と五香粉を4:6の割合くらいで混ぜる。

フライパンや鉄板などでお好みの加減に焼いた羊肉につけて食べましょう。

五香粉は中華な香りですが羊肉の臭みとベストマッチ。臭みを消すというよりも、お互いの香りが肩を組み合って調和するような味わい。(私の想像の中の)中国北部、特にモンゴルに近い辺りの味がします。行ったことないけど。

 

②羊肉を「コリアンダー塩」で食べる

【材料】(1人分)

  • 羊肉 お好みの部位で好きなだけ
  • 塩、コリアンダーパウダー 塩とコリアンダーパウダーを4:6くらいの割合で適量

 

【作り方】

塩とコリアンダーパウダーを4:6くらいの割合で混ぜる。

コリアンダーパウダーとは、パクチーの種(コリアンダーシード)を粉末にしたものですね。

癖のある香りですが、カレーには欠かせないスパイスだったりします。

もちろんコリアンダーと羊肉との相性も非常によく、羊肉とのダブルの香りを堪能できるでしょう。行ったことないけどモロッコの味がする気がします。

 

③羊肉を「バルサミコソース」で食べる

【材料】(1人分)

  • 羊肉 お好みの部位で好きなだけ
  • バルサミコソース 適量

※バルサミコ酢ではなく、市販のバルサミコソースを使います。

 

【作り方】

お好みの加減に焼いた羊肉にかけるだけ。超手軽です。

 

コクと酸味が羊肉のうま味をパワーアップさせ、脂っこさも中和してくれるため、食べやすくもなります。バルサミコソースをけっこう多めにかけるとおいしいですね。イタリアでじっくり樽熟されたバルサミコと羊肉の共演。イタリアには行ったことがありません。

 

④羊肉を「醤油ジンジャーパイナップル」で食べる

【タレの材料】(1人分)

  • 羊肉 お好みの部位で 100g
  • パイナップル(生) 正味50g
  • しょうがチューブ 3cm程度
  • 醤油 小さじ2
  • 料理酒 小さじ1

 

【作り方】

パイナップルをこちらの写真のように切ります。

両端を切り落とし……

 

串切りに。

 

真ん中の固い芯の部分を落として。

 

皮も落とす。

 

1cm幅程度にスライスしたら完成。

 

材料をすべて食品用ビニール袋などに入れて揉み込み、冷蔵庫で1時間ほど寝かせます。

 

お好みの加減まで弱火で焼きます。

 

完成。

これはめちゃくちゃうまいですね。

 

パイナップルにはブロメラインという酵素が入っており、たんぱく質の分解を助けて肉を柔らかくしてくれるうえ、パイナップルそのものの爽やかな甘みも加わります。
さらに醤油が和のニュアンスを醸し、料理酒はコクや風味を加えてくれます。

まさに北海道とパイナップルの出会い。まるで亜熱帯気候を感じさせる料理、もはや日系人が経営するハワイのレストランの味がします。ハワイ行ったことないけど。

 

⑤羊肉を「ヨーグルトカレー」で食べる

【材料】(1人分)

  • 羊肉 お好みの部位で100g
  • 無糖ヨーグルト 50g
  • にんにく、しょうがチューブ 各3cm程度
  • カレー粉 小さじ1/4
  • レッドペッパー 小さじ1/4
  • 塩 小さじ1/4

 

材料をすべて食品用ビニール袋などに入れて揉み込み、冷蔵庫で1時間ほど寝かせます。

 

お好みの加減まで弱火で焼きます。

 

完成。

これも超うまいですね。

 

ベースはカレー味。ヨーグルトが爽やかさとともに肉を柔らかくジューシーに、かつコクを与えてくれます。

カレー粉は定番の赤い缶のやつがいいですが、あまり辛味がないのでレッドペッパーで刺激を加えると味が多面的になります。ちなみに今回のレシピくらいの量だと、「辛っ!」ってならない程度の優しいスパイシーさに仕上がります。

この穏やかなカレー味は、インド風というよりもネパール的な落ち着きを感じます。インドは行ったことありませんがネパールには行ったことがあります。羊肉は食べていませんが。

 

まとめ

というわけでジンギスカンの「市販のタレに頼らないオリエンタルな食べ方」5選でした。

あ、ちなみにジンギスカンには「漬け込んでから焼く派」と「焼いてからタレにつける派」があって、北海道の中でも地域差があるといわれています。

この記事を読んだ北海道民の方、道内のどちらの出身でどちらの焼き方の派閥か、ぜひご教示いただければ幸いです。

 

いずれにしても、羊肉は独特の匂いで敬遠する人もいますが、こういった食べ方の工夫をすればきっと気に入っていただけるのではと思います。

とはいえこの「臭み」こそが羊肉の本質。慣れてきたら塩だけで食べるのも強くオススメします。むしろ臭みを堪能しましょう。ビールやハイボールが進みます。

 

【おまけ】失敗コーナー

粒ウニ。

 

牛肉にウニをのせる料理からインスパイアされて試しにやってみましたが、臭みがぶつかってけんかしました。

 

トリュフ塩。

 

約束されたうまさのハズでしたがトリュフ塩が少々古かったせいか、香りがショボくなってしまい、あまりおいしくなかったです。

 

調味料も食材も新鮮なものを使いましょう。

ではまた。

 

書いた人:ちみを

ちみを

1980年生。銀河で一番美味しく飯を喰らい酒を呑む才能を持ち、食と何かを無理やり結合させることを得意とする食コンテンツサプライヤー。昼はしめやかにリーマンを営む。好きな言葉は「牛飲馬食」。好きな女優は「80年代のかたせ梨乃」。

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