これぞ大分・日田の元祖「想夫恋」焼きそば!クオリティー維持にかけるその情熱は鉄板よりも熱かった

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『メシ通』にて以前、東京で焼きそば専門店の先駆的存在として、高島平の「あぺたいと」を取り上げた。

 

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あぺたいと社長は、九州の大分県日田(ひた)市という土地で60年以上、焼きそば専門店として不動の地位を築いている「想夫恋(そうふれん)」で修行をした人物。ご主人のインタビューでは、いかにして焼きそばを専門店として成立させるための技術を身につけ、独自性を確立させてきたかをうかがった。

そのとき思ったのが、お店のルーツである「想夫恋」に直接お話を聞けたら、ということだ。日田という山間の町で「焼きそば=屋台メシ」のイメージから脱却し、品質向上してきた秘訣(ひけつ)をうかがえれば、これから焼きそば専門店が目指す未来が見えてくるのではないだろうか。

 

いざ日田の「想夫恋」へ

思い立ったが吉日、社長にアポイントを取り、一路福岡へと飛んだ。

鹿児島本線から久留米で久大線に乗り換え、日田駅で降りる。

すると目の前には日田焼きそばのお店がアチコチに見受けられるが、想夫恋の本店は10分ほど歩いた国道沿いにある。

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▲国道沿いで堂々と大きな看板を掲げる、ここが想夫恋の本店だ

 

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▲夜にはネオンが輝き「想夫恋」の文字が浮かび上がるのだろう

 

巨大な看板に「本店」の文字が堂々と記されているロードサイド店らしいたたずまいだが、店内に入るとファミレスのようにテーブル席がズラリと並んでいた。

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▲撮影はお客さんが引けてから行ったが、昼ピークを過ぎていたのにほぼ満席状態で、なかなか撮影のタイミングが取れないほどの盛況ぶり

 

焼きそばの専門店に焼きそばを食べるために、続々と老若男女お客さんが押し寄せてくる。東京など関東では見たことがない光景に驚きを隠せないでいると、お店の奥へと通された。

 

そこにいらしたのは、角弘起(すみ・ひろき)社長である。

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どのようにして焼きそばだけでこの状態にまで持ってこられたのか、創業からお話をうかがおうとすると、快活な日田弁を交えて懇切丁寧に語って下さった。

 

先代は「ラスク」の発明家だった

── 今回は日田焼きそばの本丸ともいえる「想夫恋」に来ることができて感激です。まずうかがいたいのですが、創業された際、最初から焼きそばの専門店だったのでしょうか?

 

角社長:一番最初はですね、焼きそばの原料ができるまでラーメンを出していたんですよ。

 

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▲三本松昭和通りにあった当時の想夫恋本店の姿(写真提供:想夫恋)

 

── このあたりはもともとラーメン店が多い場所だったとか?

 

角社長:ラーメン店は2、3軒だったんですけど、そうした中で営業しているうちに、ウチの先代が焼きそばの原型になるようなものを作ったんですね。その時は焼きそばという名前ではなかったそうです。

 

── どうやって「焼きそば」という名前がついたのでしょう。

 

角社長:お客さんからヒントを得たんです。「これ、どういうもんか?」と聞かれて、麺を焼いとるから焼きそばにしようかと。パンとかご飯というのは焼く料理はありますが、麺だけはないからですね。その前は、ウチのオヤジ(先代社長。現社長の義父にあたる)というのは発明家だったんです。

 

── どんな発明を?

 

角社長:発明したものでは、下駄に塗るイボタ、ツヤを出すロウですね。日田は下駄の産地ですから。それにラスクを考え出したんです。

 

── パンを揚げた、あのラスクですか! 意外すぎます。

 

角社長:パンを売るお店の小僧に行っとった時に、パンの切れ端がもったいないから、油で揚げてビニールに包んで売り出して、ラスクという名前を付けたんです。それが全国的に売れた。

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▲想夫恋店内で売られているラスク(400円)

 

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▲食パンの八枚切りくらいの厚さ。それが丸ごと一枚と一般的に流通するラスクよりかなり大きい。味はさっぱりしてカリカリと小気味いい食感が楽しめる

 

── では、ラスクを命名されたのも先代の創業者?

 

角社長:そうなんです。他にもたくさんあるんですが、人に作り方を教えちゃうんです。

 

── 特許などを取る手もあったかと。

 

角社長:当時はそういう発想はなかったんです。焼きそばを作ったときは、この商品で生活をしなきゃいけないから、これだけは人に譲らないようにと、焼きそば一本で商売をすることにしたんですね。身体のためになるもの、飽きずに食べられるもの、そしてごまかしの効かないシンプルなものを求めて味を作っていって、その基礎を守って営業を続けていたら、お店の前に行列ができるようになったと。

 

── 行列ができるようになったのは、開店してスグですか?

 

角社長:スグ、創業の昭和32年からです。私は昭和42年に役所からここに入ったんですけど、役人の頃から想夫恋の焼きそばは有名でした。当時、想夫恋の娘に働き者がおったんで、この家に私が婿養子で来ることになったんです。

 
ご覧のとおり、先代は角社長にとって義父にあたる。
とはいえ「ウチのオヤジが」と、あたかも血のつながりがあるかのように話す社長を見て、その結束の固さを感ぜずにはいられなかった。創業者が有名人だったこともあるかもしれないが、なかなかここまで語れる間柄にはなれないものだ。
 

 

行列ができる想夫恋の焼きそばとは

というわけで、ここでいったん厨房に移動し、スグに行列を生み出した焼きそばを試食させていただくことに。

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▲厨房にある鉄板の目の前がカウンター席になっており、そこから作る様子が手に取るようにわかる

 

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▲まず油の上に、本社工場でさばかれた上質の豚肉を投入

 

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▲豚肉を炒める間に鉄板も温めておく。焼きそばが鉄板に盛られて出てくるのは、想夫恋の中でも本店ほか一部の店舗しかない

 

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▲鉄板の脇にある釜でゆでられた自家製麺を肉の上にババッとのせる

 

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▲肉を中心にコテを上手く使って麺を薄く円形に伸ばしていく。このあたりから想夫恋の焼きそばの麺らしい焼けたバッキバキになった感じが見て取れるようになる

 

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▲その麺と肉の両面に焦げ目をつけるためにひっくり返す

 

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▲いったん麺を端によけ、モヤシとネギを入れる

 

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▲頃合いを見て麺と野菜を混ぜ、そこに秘伝の自家製ソースをかける。すると煙とともにソースの焦げた香ばしいにおいが周囲に立ち込める。この瞬間がなんともタマラナイ!!

 

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▲ソースを絡めるため、焼きそばをよく混ぜ炒める。焼けた硬いところとソースと混じることでしなやかになった部分とのコントラストが生まれる

 

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▲焼きそばは先ほどアツアツに熱しておいた鉄板に盛られ……

 

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▲想夫恋の焼きそば(850円)が完成。鉄板に盛られることで、 さらに香ばしい焼きそばのおこげができる。これがなんとも言えぬ醍醐味(だいごみ)!!

 

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▲想夫恋の焼きそばといえば、玉子トッピング(50円)が定番

 

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▲白身に鉄板の熱が入り、食べ進むにつれ温泉玉子状態になっていくのが楽しめる

 

バッキバキに焼かれた焼きそばの歯応えとジュクジュクの玉子との硬軟のバランス。これがもうバツグンすぎる!

 

自社工場こそが想夫恋クオリティーの秘訣

── ラーメン店をされていた頃から屋号は想夫恋だったのでしょうか?

 

角社長:想夫恋でした。ある時オヤジに「どうして想夫恋ってつけたんですか?」って聞いたことあるんですが、ただ「カッコ良かろうが」と(笑)。

 

── 昭和42年にこちらに来られたとお聞きしましたが、先代はその時にはどのような立場だったのか気になります。

 

角社長:オヤジと私、二人でお店に立ってました。しかし半年で病気になったんです。脳梗塞。その頃、日田で会社経営していた人は何人か倒産したりしてまして、よそ(日田以外)に行きます。そうすると、そこで想夫恋の焼きそばが懐かしくなって食べたいといって、ウチに習いに来るんです。それでオヤジが想夫恋ののれん分けを始めたんです。

 

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▲想夫恋に来られた当初のことを思い出しながら丁寧に応えて下さる角社長

 

角社長:でもその人たちは金もうけが目的ですから、それでは続かんのです。本部との経営的なつながりもないんですから、屋号の取り下げをお願いして回りました。その後、日田市内のラーメン店、うどん店などがさまざまな手段を使ってウチの情報を入手して、想夫恋ののれんを掲げず独自でお店を出し始め出したんです。それから自然と日田に限らず九州各県に日田の焼きそばが増えていったんです。もっと面倒なことに、ラーメンやうどん、ちゃんぽんなどの麺類を想夫恋焼きのような色合いにしたものを全部「焼きそば」と呼ぶようになっていったんです。調理法や内容は全然違うのにね。

 

── 今も駅周辺にたくさん日田焼きそばをうたうお店がありますよね。

 

角社長:ですが、それらは極端に言いますと、小学生の野球クラブとプロ野球くらいの差があります。どうしてかといいますと、自社工場で材料をつくって、食材を育てたりしているわけじゃないですよね。普通の麺屋さん(製麺所)で買っても、ウチのような麺は作ってくれないんですよ。

 

── 自社工場を作る前は麺屋さんから仕入れてましたよね。自社で作るようになってから、麺に変わった点はありましたか?

 

角社長:製麺所はもう、ブレばっかり(笑)。自社では均一のものが作れるようになりました。麺はどうして狂うかと言うとですね、麺屋が自分で実際に焼いて作るわけじゃないじゃないですか。私たちは実際に現場で焼いてますから、いい悪いがわかる。麺屋さんは一生懸命作ってるというでしょうけど、時間と手間暇、ローラーの大きさなどの違い、気温によっても出来が違ってくるんです。商売でやってる製麺所はそう時間はかけられんのですよ。

 

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▲実際に焼いて作ってみてはじめて……

 

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▲バキッと仕上がる麺のジャッジが可能となる

 

── 麺屋さんは決まった配合があって、その通りに作ってるだけなんですね。

 

角社長:それと麺屋さんはですね、大量に急いで作らないかんから、ローラーが小さいんです。ウチの場合ローラーが大きいから、圧縮が効くんです。それで粘りが出るんです。

 

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▲ローラーで圧縮された生地から切り出される麺(写真提供:想夫恋)

 

── コシみたいなものですか?

 

角社長:コシが違うんですよ。それに、今日作った麺と昨日、一昨日と全部違うんです。それで温度を合わせると。しかしスーパーなどの市販のものは、そこから全部蒸すんです。そしてオイルをかけて冷却するので、麺をコーティングしてしまうんですね。

 

── 確かに油でテカテカしてます。

 

角社長:コーティングされてますから、味がつかないんです。濃いソース入れたりキャベツ入れたりして、それをやると誰でも出来る。だから製麺もコーティングする前の段階で止める。しかしそれをやるとものすごく手間暇かかるんです。

 

── それをやるから専門店としての地位が確立されたわけですよね。

 

角社長:それから、肉でもそうですね。お肉屋さんから仕入れるとですね、「おたくに入れてる肉は最高ですよ」というんですけど、最高のヒレ肉やロース肉は自分のところで高ーく売るんですよ。ウチには持ってきてくれない。

 

── 豚肉も自社でされているというのは、精肉というかさばくということですか?

 

角社長:全部さばいてますよ。一頭買いして。

 

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▲焼きそばに合うよう最適なサイズにカットされる良質な豚肉。モモ肉やバラ肉のほか、ロースやヒレ肉も入っている(写真提供:想夫恋)

 

── それなら品質も良いし、まず肉の味自体が違いますよね。いいものを使っているという自信がちゃんと見合う値段に表れるし、食べればお客さんも納得してくれます。

 

角社長:そういうエピソードは多々あります。10年くらい前の小倉駅前で、うちの焼きそばが当時750円でした。隣のちゃんぽんのチェーンは390円。もうひとつ隣のカレーハウスが250円と皆んな安いんですよ。どこも満席で想夫恋だけ閑古鳥が鳴いてると。だからここだけは一杯450円にしようと。そしたらウチの家内が「そんなことするなら商売せんほうがいい」と。そのままの価格で続けたんですけど、他所はみんな撤退。残ったのは想夫恋だけですよ。なんでか。家賃と人件費が出ないんです。

 

── 最初はお客さん側も値段で選んでいたはずが、最終的には味がいい方に寄っていったと。

 

角社長:想夫恋はリピーターばかりなんですよ。それが違いですね。それにこれまでオイルショックとかいろいろ、日本経済が低迷する時期がありましたけど、想夫恋の焼きそばだけはずーっと右肩上がりでした。それが私の自慢です。

 

横浜でもアノ焼きそばが味わえる

── もう10年ほど前になりますが、ご当地B級グルメブームがありましたよね。特に富士宮など焼きそばが注目されましたが、町おこしに使わせてくれとかB級グルメの大会に出てくれという話はなかったんですか?

 

角社長:想夫恋自身はそういうところに目を向けないんです。だから想夫恋にお願いしてもムリと思われてます。日田焼きそばと銘打って観光協会も町おこしはしておるんですが、自ら名物を作り出すことはしていないんですよ。

 

── 現在はフランチャイズ形式で支店展開されていますよね。工場の食材は、すべての支店に卸されているからフランチャイズ化が可能なのでしょうか?

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▲想夫恋公式サイトにもフランチャイズの理念が書かれている

 

角社長:現在展開している支店の方にはすべて卸しています。

 

── そうなってくると、九州の工場から全国に配送すると、ものによってはかなり難しくなるのでは……。

 

角社長:今のところモヤシだけは全国へ発送するのは難しいですね。

 

── 関東圏でも横浜青葉に支店がありますが、基礎となる材料としっかりした技術があれば想夫恋の焼きそばはできるということですね。

 

角社長:はい。

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青葉台駅から離れたところにある、生い茂る緑が田園都市のイメージにピッタリな、横浜青葉店

 

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▲既存の焼きそば店らしくない明るく洗練された店内

 

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▲そこで出てくるのは、鉄板にこそのっていないが、紛れもない想夫恋の焼きそば! 想夫恋焼き(870円)

 

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▲今回は目玉焼き(105円)をトッピングしてみた

 

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▲黄身は少し半熟っぽさを残しているが、バキッとした焼きそばの食感を邪魔しない適度な火の通り具合で相性バツグン!

 

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博多名物の一口餃子もあったので、追加(4個 180円)。本当に小ぶりで、野菜中心のさっぱりした味付けでサクサク食べられる

 

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懐しがられる味を目指さないと

── 想夫恋焼きそばが今後も生き残っていくには何が必要なんでしょうか。

 

角社長:どこで食べても日田の味と思ってもらうには、食べた瞬間においしいというよりも、食べた後に思い出すようなものにしなきゃならんのです。有名人でも、藤井フミヤさんとか博多華丸・大吉さんとか、想夫恋の焼きそばを知ってて、思い出してくれますよ。ウチのテレビコマーシャルを山崎ハコちゃんが作ってくれたんですけど、ハコちゃんは小さい時から焼きそばは想夫恋しか食べなかったっていうんですよ。

 

── あの名曲「呪い」の? 日田の方なんですか!

 

角社長:そう、日田なんです。YOUTUBEみせたげる。

 

youtu.be▲おもむろに社長が差し出したスマホから、想夫恋が制作した日田のイメージCMが流れ出した

 

── かつてのイメージとは違う歌で、日田の歴史を感じさせる街並みと合ってますよね!

 

角社長:これはドローンで撮影したの。

 

── えっ、作られたの最近なんですか?

 

角社長:そう、ドローンとクレーンで日田の街を撮影したんです。

 

── まさに日田の街を代表するお店ならではという感じです。街の人からも信頼ないと協力もしてもらえないですよね。

 

角社長:というのも、飲食というもののポジションをもっと高めなきゃいかんという思いがあるからです。今も人口減とかですね、若いものが集まらんとかいいますけど、ウチには毎年、福岡とか宮崎とか他県からも来るんです。増えてる企業は想夫恋だけです。

 

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▲社長の情熱にひかれ、いつの間にか筆者も前のめりに

 

── 東京では焼きそばの専門店というものが出てはきていますが、まだまだ認知度が低い状態です。それに焼きそばというと露天商というイメージを持たれている方がまだ多いのに、日田では専門店でしっかり会社として長年ご商売されてて、街の人からも支持されていますよね。それを東京の人に知って頂ければ、焼きそばの地位もお客さんの味わい方、楽しみ方も変わってくると思うんですよね。

 

角社長:そこですね。私の娘が孫を連れて東京に行った時、日田弁で「こういうところに想夫恋あるといいもんねー」と言ってる人がいてビックリしたそうです。京都でも話がありますよ。そういうことを大事にして、進出を進めて行きたいと思っとります。

 

── では今後は、全国で想夫恋がもっと味わえるようになると期待していいですね?

 

角社長:(力強く)いいです! 東京にもファンがおりますからね、奮起して技術習得に来る人もおるし、今は名古屋が盛んになってき始めました。徐々に東京、そして東北と行きます。

 

── 私個人的にも、ホンモノの想夫恋の焼きそばが食べられるお店が増えてくれると、これほどうれしいことはありません。

 

角社長:がんばります。

 

── 今後、全国に広まっていくことを心から願ってます。本日はお忙しい中お時間割いていただき、本当にありがとうございました!

 

焼きそば一杯を食べにわざわざ九州へ、それも日田という川沿いの山間部の街に出向くというのは、人によっては常軌を逸していると思われるかもしれない。

しかし、讃岐うどんもホンの少し前まで、1杯たかだが100円のために飛行機で香川まで行くことが信じられないでいた。焼きそばは、まだそれまでの料理と思われていないだけだ。一つの料理として追求するに値すると、つくり手がそう信じて研究を重ね価値ある食べ物にしていけばきっと、多くの人が焼きそばの真価に気づいてくれるはずだ。

想夫恋はまさにそれをやろうとしているのではないか。

今回のインタビューでそう確信した。これから全国に広まるだろう想夫恋で専門店の味に出合い、日田に行ってみたいと思ってもらえる日が来ることがそう遠くない未来に訪れるに違いない。

 

お店情報

想夫恋 本店

住所:大分県日田市若宮町416-1
電話番号:0973-24-3188
営業時間:11:00~22:00
定休日:無休
ウェブサイト:http://www.sofuren.com/

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書いた人:刈部山本

刈部山本

路地裏系B級グルメのブログやミニコミ誌を作ってる人。時折、ギャンブル場グルメや板橋しっとりチャーハンでメディアに登場するが、基本はラーメン・酒場・町中華・喫茶で大衆食を貪りつつ、産業遺産・近代建築・郊外を彷徨い、見落としがちなものを拾う地味な作業を続けているオッサン。自著に、背脂番付 セアブラキング [デウスエクスマキな食堂13年夏号]、ザ・閉店 [デウスエクスマキな食堂15年冬号] など。

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