築地から最高にうまいマグロをお取り寄せして上手に解凍する方法

自宅でおいしいマグロが食べられたらなあとずっと思っていました。その夢をすっかり忘れていた私が、マグロの通販の存在を知ったのは数カ月前のこと。さっそく本格的なマグロをお取り寄せしてみたいと思います。

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自宅でこんなマグロが食べれたら

近所に評判の居酒屋があります。そこの看板メニューは刺身です。

どれを食べてもプリプリで、さらに分厚くカットされているので、食べ応えもあり、お酒がいくらでも進んでしまいます。

とくにマグロの刺身がおいしくて、私はあの味をもとめて何度か足を運びました。

常連客から「ここのマスターは定期的に築地に仕入れに行っているんだよ」と教えてもらったのはその後のことでした。

 

新鮮なマグロを築地から仕入れて販売している方がいる。メインの市場は豊洲に移転しましたが、築地には今でも場外市場が残っています。

 

築地は観光客の食べ歩きや手軽な買い物スポットだと思われているようですが、実はプロもいまだに築地に足を運んでいるのです。

 

 

お取り寄せを営んでいるのは、築地周辺で長くお店をやっていた方です。

聞けばこのご時世もあいまって、一気に業態変更されたんだとか。

実店舗から通販への挑戦はまだ始まったばかりでして、ものは試しと実際に頼んでみたら、これが本当においしかったんです。

今日はお店で出てくるようなうまいマグロのお取り寄せをご紹介したいと思います。

 

 

築地場外市場は駅から徒歩数分。

朝から海産物を求めるお客さんで溢れています。

以前は海外からのお客さんも多かったのですが、最近は落ち着いて買い物できると評判です。軒先にいろんな海鮮や乾物が並んでいるので、歩いているだけで気分があがります。

何を買おうかしらってね。

 

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さて、今日築地を案内してくれるのは「築地やまはら」の店主・片又さんです。

お父さんも料理人で、親子2代にわたって築地に足を運んできたそうです。

観光客が多いとはいっても、今も築地に足を運ぶ料理人は多く、大通りから一歩中に入れば、まだまだプロ相手の商売をしているお店がたくさんあるんですって。

片又さんは顔馴染みのお店を回って、目利きしたマグロを仕入れて、ネットで販売をしているんです。

 

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お店の名前はここでは出せないのですが、仕入れ先の前に止められたトラックの荷台には、この日届いたばかりの冷凍マグロが積まれています。

冷凍マグロというと、生より鮮度が落ちそうな気がしますが、「まったく遜色ない」と片又さんは胸を張ります。

聞けば水揚げされたマグロは船上で血抜き処理をして、-50℃で急速冷凍されるので風味が落ちることはありません。 

さらに、遠洋でもっとも脂がのった状態のマグロを獲るので、近海ものより味がいいんだとか。

それでも、冷凍はやっぱりおいしくないのでは? と疑う人には、「解凍の仕方にコツがあるんです」と言います。その方法をぜひ皆さんにもご紹介したく、さっそくマグロを注文しました。

 

冷蔵庫でじっくりと解凍する

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注文から数日後、クール宅急便で届いた状態がこちら。

左から天然ミナミマグロの大トロ、真ん中が天然本マグロの中トロぶつ切り、右が天然本マグロ赤身です。

冷凍状態のマグロを解凍するには、塩水で洗う方法などがあるのですが、冷蔵庫でじっくりと解凍する方法を片又さんは推奨しています。さっそく試してみましょう。

 

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①まずぶつ切りは金属製のバットにのせてラップをかけます。

 

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②冷蔵庫へ入れ、待つこと半日。これでおいしそうな刺身になるといいます。本当でしょうか。

 

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本当でした。

つやつやっとした色っぺえ外見に思わずヨダレがでました。

中トロらしく脂がたくさんのっているのがわかりますね。この調子で他のサクも解凍します。

サクの解凍はさらに一手間加えます。

 

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写真を見ていただけるとわかるのですが、サクはクッキングペーパーで包んで、ラップでくるんでから、同じように冷蔵庫に半日〜1日ほど入れます。

 

解凍後の様子がこちら。

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なんともみずみずしいマグロのサクが姿を現しました。

懸案のカットの方法ですが、スジがある際は、それに垂直に包丁を入れます。

刃全体を使って包丁を引きながら、白いスジを断ち切るようにするんですね。

そうすることで、食感がよくなるのです。

 

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こちらは本マグロの赤身のサクを私がカットしたものです。

初めての経験でしたが、思ったよりも上手にできました。

 

「築地やまはら」で扱っているのは本マグロ(クロマグロ)とミナミマグロ(インドマグロ)。

メバチマグロ・キハダマグロ・ビンチョウマグロなどは大衆的な価格でスーパーでも手に入れることができて、その名も広く知られています。

本マグロとミナミマグロは高級寿司店などで扱われる、いわゆる上等なマグロで、我が家の近所ではなかなか手に入れることはかないません。見た目も全く違います。

 

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こちらはミナミマグロの大トロ。見てください。この色艶。

おいしそうでしょう。こちらも解凍大成功です。

 

赤身のつるっとした感じがわかりますか。

そこらへんの安い刺身とは明らかに輝きが違います。刺身が売りのお店で食べるマグロが、自宅で楽しめるとは思いませんでした。

立派な厨房も、よく切れる包丁も、腕利きの料理人もいないというのに。

 

大トロをカットしたものは、味の違いを楽しむために、炙ってしまいました。

こちらは塩を振っていただきましょう。

 

さっそく本マグロを実食

3点盛りにしてみました。

ただいま午後の3時ですが、なんという贅沢な時間なんでしょう。せっかくなのでお酒も用意しました。グラスには酎ハイが入っています。

酎ハイはどんな料理にもあう魔法のお酒ですから。

 

さてひとくち。

 

なぜこんなに渋い顔をしているかといいますと、マグロのうまさに驚いているからです。

いやあ、うまい!

赤身はとろっとした口当たりだけど身がぎゅっと引き締まって、噛むたびとろけて、口いっぱいに旨味が広がります。

中トロも上等な脂が旨味となって止めどなく押し寄せます。

思わず酒をひとくち。刺身にわさびをたっぷりつけていただけばお酒が止まらなくなります。

 

そして炙り!

炙ってよかった。

1日かけて解凍したマグロにバーナーを向けるのは、正直躊躇しましたが、いやあ、やってよかった。

マグロの脂がメイラード反応を起こして、香ばしさと旨味にかわっているんです。

ご飯にのせても、酒のつまみにしても最高じゃないですか。

 

何度もいいます。うまい!

 

たとえばなんてことない1日でも、家に帰ったときにこのマグロがあったら、毎日がハッピーに過ごせることでしょう。

こんな暗い世の中ですが、マグロのお取り寄せで、幸せになろうじゃありませんか。

 

お取り寄せ情報

築地 やまはら

tsukiji-yamahara.com

 

書いた人:キンマサタカ

キンマサタカ

編集者・ライター。パンダ舎という会社で本を作っています。 『週刊実話』で「売れっ子芸人の下積みメシ」という連載もやっています。好きな女性のタイプは人見知り。好きな酒はレモンサワー。パンダとカレーが大好き。近刊『だってぼくには嵐がいるから』(カンゼン)

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